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亀夫君問題 11スレ目 - (2007/10/13 (土) 22:19:00) のソース

*亀夫君問題 11スレ目

***髪の色
[[11スレ目759~>http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1169913992.html#759]]
【問題】
 私が道端に倒れていると、見ず知らずの誰かが話しかけてきた
 その人の髪は何色?

【解説】
&color(#ffffff){ トランシルヴァニアは森のかなたの国。}
&color(#ffffff){ 私は暗い森をさまよっていた、ちょうどダンテのように。}
&color(#ffffff){ 人々からも畏怖され、悪魔たちからも嫌悪され。}

&color(#ffffff){ せめて名誉を得ようと吸血鬼退治に乗り出したはいいものの、}
&color(#ffffff){ 途中の森で気性の荒い獣たちで、館を目前に倒れてしまった。}
&color(#ffffff){ このまま私は死ぬのか――。}
&color(#ffffff){ 永遠に森をさまよい続けるのだろうか。}
&color(#ffffff){ そう思っていたとき。}

&color(#ffffff){「大丈夫かい?」}

&color(#ffffff){ 空耳? かすかに顔を上げると、なぜか真夜中のこの時、}
&color(#ffffff){ 輝く曙の薔薇色が目に飛び込んできた。}

&color(#ffffff){「人間かな。こりゃ、ずいぶん珍しいね」}

&color(#ffffff){ 薔薇色がふわりと落ちた。やはり幻? けれど、薔薇が落ちたのは}
&color(#ffffff){山の中ではなく、いつの間にか私の傍にたっていた、乙女の肩の上だった。}
 
&color(#ffffff){「生きてる? 立てる?」}
&color(#ffffff){「……綺麗なねーちゃん見てたら色々立てそうな気がしてきたわ……」}
&color(#ffffff){「無理しなさんな。ほら、助けてやろう」}
&color(#ffffff){「食べて、この苦しみを開放してくれるの?」}
&color(#ffffff){「違う。あんた用の食べ物をやる。さ、肩におぶさって」}

&color(#ffffff){ 彼女はそう言って、私をひょいっと担ぎ上げた。}

&color(#ffffff){「何をしたいのか知らないけど、自分の居場所くらいちゃんと見つけなよ。}
&color(#ffffff){ 森を突っ切るなんて正気じゃないわ」}
&color(#ffffff){「私の住処は暗い森よ。あらゆる苦悩が私の寝床」}
&color(#ffffff){「それは臭そうね」}
&color(#ffffff){「しかも一年中冬」}
&color(#ffffff){「なんだ、それならいい」}
&color(#ffffff){「え?」}
&color(#ffffff){「だって……冬くらいは太陽がさすものな」}

&color(#ffffff){ そういって笑う彼女の肩で、曙のように赤い髪が揺らいだ。}

&color(#ffffff){「――というようなことがあったのですわ」}
&color(#ffffff){「ふふ」}
&color(#ffffff){ 話を聞き終えて、お嬢様は面白そうに笑った。}
&color(#ffffff){「それは、運命ね」}
&color(#ffffff){「運命?」}
&color(#ffffff){ お嬢様が何か仕組んだ、ということだろうか。}
&color(#ffffff){ 怪訝な顔をしている私の様子に、お嬢様はずずっと紅茶を啜り。}
&color(#ffffff){ それからカップをテーブルに置く。}
&color(#ffffff){「分からない? 言っておくけど、私の能力は関係ないわ」}
&color(#ffffff){「はぁ」}
&color(#ffffff){ すこしの沈黙。}
&color(#ffffff){ お嬢様は窓から、落ちる夕日を眺めた。}
&color(#ffffff){ おそらく美鈴のことも考えているだろう。紅魔館の主は生命と混沌を愛する。}
&color(#ffffff){ 「ほら、」お嬢様は微笑を浮かべて言った。}

&color(#ffffff){「言うでしょ? 赤の他人って」}
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