博麗霊夢

同人弾幕STG作品『東方Project』の1人目の主人公。「はくれい れいむ」。
番外編『東方文花帖』を除く全作で主役を張る。旧作(PC-98シリーズ)では旧字体で「靈夢」。
幻想郷と外の世界の狭間にある「博麗神社」の巫女で、主に「空を飛ぶ程度の能力」を持つ。
二つ名は「博麗神社の巫女さん」「永遠の巫女」「楽園の素敵な巫女」等。
専用BGMは「少女綺想曲 ~ Dream Battle」「春色小径 ~ Colorful Path」等。
通称は「紅白(作中でも)」「腋巫女」等。好物はお茶(紅茶も可)。あとは酒。醸造に関する知識も豊富なようだ。

もう1人の主人公・霧雨魔理沙や、アリス・マーガトロイドとは旧知の仲。
身長は平均女性よりやや高めで、東方緋想天の作中キャラドット絵比較だと平均的。

年齢は同年代の魔理沙を年表から推測すると緋想天時点で15歳~24歳。
でも幾つだろうと少女。これだけは必然。15で飲酒について、幻想郷にはその手の法律がないので無問題。

幻想郷の超重要人物である「博麗の巫女」であり「幻想郷の規律(ルール)」である。
幻想郷を保護する「博麗大結界」を管理する存在であり、幻想郷の妖怪達は彼女を殺してはならない事になっている。
万一殺してしまったら、管理者を失った大結界はいずれ綻び、かつて妖怪達を幻想郷へ追いやった原因である、
外の世界の人間達の「幻想を拒絶・否定する力」によって妖怪達は今度こそ滅んでしまうとか。
もっとも、死が即座に幻想郷の崩壊に繋がるわけではなく、新たな博麗の巫女を立てれば問題はないようだ。
大結界を管理する身である為、何らかの方法・原因で幻想入りしてきた人間等を幻想郷の外に帰す事も出来る。

人と妖怪が対等に戦えるようにスペルカードルールを制定したのも彼女。ただしルールの発案は八雲紫の可能性がある。
人間勢が人外達と渡り合えるのはそのルールの恩恵あってこそ。逆に妖怪たちが気軽に(ルール上で)巫女を倒すこともできる。
日々適当な理由で気楽に喧嘩を売ったりやられたり。そんな事が可能なのもこのルールのお陰。

彼女の「空を飛ぶ程度の能力」は文字通りの飛行能力の他に「何者にも縛られない」という意味も含む。
地球の重力も、如何なる重圧も、力による脅しも、彼女には全く意味が無い。
相手がどんなに強大だとしても、彼女の前では意味をなさない。(「東方永夜抄」のマニュアルのうち「3.プレイヤーキャラ紹介」より)
例えば、伊吹萃香の萃める能力が効いていない。
ZUN氏によると、幻想郷で一番強いのは霊夢らしい。また『香霖堂』では「物の価値という概念が無い」と評されている。
本来管理すべき幻想郷の維持とかもあまり真剣には考えてはいないため、幻想郷発足の立役者が気苦労を背負い込むことも多い。

天性の勘の良さや幸運を備えており、足場が見えていない状態で目の前の川に落ちそうになった時に魚が集まって足場を作ったりする。

霊夢自身は自分の力を良く認識しておらず、手足を使う感覚で力を使っているらしい。テレポート回避も『弾が勝手に避けていく』と言ってしまうほど無意識に使っている。
魔理沙のレーザーを避ける時も「レーザーが曲がっている」と認識する程。
また、一種の確率操作も身につけており、賽の目を変える等の確率操作等を行っている(これは自分の意志で操作可能)。

『永夜抄』にて披露されたラストワード夢想天生は「当たり判定を消失させる」凶悪な技。全てのものから浮く事で無敵になる。
もしこれが制限時間をつける遊びでなければ誰も霊夢に勝てないという主人公らしくない技である。
名付け親は魔理沙で、それ以来スペルカード(技)として使うようになったという経緯。

巫女なので神を召喚または憑依させることもできる
が、霊夢本人は「神の力を借りても神には勝てない」とも発言している。借り物は所詮借り物と言う事だろう。
神の威光の及ばぬ幻想郷の外では信仰心から力を得ている巫女である霊夢も力が落ちてしまうが、博麗神社の神はあまり信仰されてないので実はあまり関係ない。
なお、霊夢の言う「神」が具体的に何を指すのかは不明。
ただ博麗神社には外の世界の神社と繋がっている神棚があるため、博麗神社には神が存在できないとされている(幻想郷では一つの神社で二つの神を祭れないらしい)。
守矢神社には二柱いるように見えるが、実は洩矢諏訪子しか祀られてないので問題ない。

ただし萃夢想や緋想天の様に犯人とは全く関係無い相手を疑ったり(性格かもしれないが)、
三月精で妖精のイタズラに幾度となく引っかかっていたりと、霊夢の勘と幸運は常時「なんでも判る」とか「全てが上手く行く」といった類のものでもない。

ゲーム的な能力は「自機補正を最大限に発揮する程度の能力」であると言える。
それ故か、自機でない時はそれほど勝っていない。それが最も克明に現れているのが『緋想天』で、14人中半数以上負けている。
『永夜抄』『花映塚』『儚月抄』『非想天則』等でも敗北している他、(日常の)VS魔理沙戦での勝率は6割程度らしくこれも圧勝とは言えない(前者はストーリー上勝ってはいけない物も多い)。

名実ともに幻想郷の中心人物である故にちょっかいを出してくる存在も多く、それらの引き起こした異変を解決するのが専らの仕事になっている。
多くの人外が彼女に様々な理由で興味を持ち頻繁に参拝したり境内で宴会を催しているが、毎度の片付け役は彼女であり皆手伝おうとしない。しかし宴会自体は歓迎だったりする。ちなみに御神酒は気が付いたら神棚に置いてある。
『三月精』には「神棚の御神酒は外の神社で捧げられた物で、外の神社で酒が捧げられると繋がっている博麗神社にある神棚にも置かれる」という描写があった。

博麗神社の賽銭箱は潤った事が余り無く、霊夢が賽銭の集まりを気にしたり賽銭を要求したりといった様子が各所で散見される。
実際は賽銭そのものではなく、それを介した自分の神社の神様への信仰を望んでいる

「誰も仲間と思っておらず、実は冷たい人間なのかもしれない」とされている。しかし日常を扱った作品では魔理沙や紫、森近霖之助等に対しては友達や家族のように接している。
霊夢は妖怪や人間の違いに興味はなく、誰にでも同じ様に接する(上記三名はそれぞれ人間・妖怪・半妖)。それ故に多くの人や妖に自然と好かれるのである。

『花映塚』で鈴仙の勝ち台詞から霊夢は陽気な時と気性の荒い時があることが解る。
気性が荒いのは主に異変時で、人間向けの求聞史紀にすら異変時の巫女には近づくなという記述がある程。
普段は陽気でお茶を啜ってのんびりしたり、香霖堂に遊びに行ったり、『三月精』では楽しそうに歌いながら雪かきしたり、エプロン姿で料理をしたりしている。
一方でサニーミルク曰く「仕事に関しては無慈悲」で、仕事の邪魔をするなら妖怪殺しも辞さない。
『儚月抄』では月人相手に月を人質ならぬ物質に取るという真似をしでかした。
お前が弾を受け止める意志を見せなければ、私はこの星を汚染しつくすだけだ!
なお十六夜咲夜と同じく、気が高ぶると目の色が若干赤くなる。

あと、通り道にいた妖怪が「暢気に座って楽しそうに本を読んでいた」だけで何となく退治しようと不意打ちで攻撃、
さらに特に興味があるわけでもない妖怪の持っていた本を「大事そうに持っていたから」という理由で強奪してしまう。
しかも本人に罪悪感など少しも無く、自分のツケの代金代わりにさっさと本を手放すというジャイアニズムの持ち主でもある。
優しい時もあるのだが、普段のジャイアニズムのおかげでギャップが凄まじい。

巫女だが修行はしない。それでいて先述の通り才能はや能力かなりの物で人間なのに力の強い妖怪とも渡り合え、
歴代博麗の巫女では最強を誇るらしい。ZUN氏曰く霊夢があまり努力をしないのは幻想郷にとっての幸運らしい。
余談だが森近霖之助によると紫は霊夢を自分の名前の力で幻想郷に縛ろうとしているが、ZUN氏曰く霊夢の潜在能力はそれに収まりきらないらしい。
幻想郷にとっての幸運とはこの事なのだろうか。

漫画版『儚月抄』における射命丸文の台詞によると、博麗神社の巫女は世襲制ではなく死亡や行方不明などの要因で空席になり次第新しい人間の巫女を探すとの事。
霊夢の性格は(win版と旧作の魔理沙ほどではないものの)割と作品ごとに違うが、各作品全員別人という事はない。

二次創作設定で“貧乏生活を強いられている守銭奴”というキャラ付けが一部で成されている。通称「貧乏巫女」。…が、本来はその逆だったりする。
+ 貧乏?いいえ、裕福です
霊夢や魔理沙等一部の人間は、辺境で裕福に暮らしている。(『幻想掲示板』2002年10月26日でのZUNの投稿より)
二次創作での貧乏ネタの発祥は神社の参拝客が少なく賽銭が集まっていないという設定や、周りに賽銭を入れることを要求しているような言動からだと思われる。
しかし賽銭を求めるのは賽銭に宿る「信仰」の力が主な理由で金銭本来の価値には余り興味がない(そもそも賽銭では大した金の足しにもならないが)。

『香霖堂』では
「だって、私はお金を持ち歩いていないわ。家に帰ってもないけど」
「誰も賽銭入れないもんな」
という会話が森近霖之助と交わされている。
ただ、上記の会話の前には人里までお茶の買出しに出かけたり、「ちゃんと普通に買い物する時はお金を払っているわ」と語っており、生活に必要な分のお金はどこかから調達している様子である。

「うちの神社だって願い事を叶える代価にお賽銭もらってるし」とあるように、
博麗神社の「お賽銭」は参拝客からの信仰としてのお金以外にも、願い事(依頼された仕事)を完遂することで受け取る「報酬」としての意味合いもあると思われる。
例えば永夜抄の事変は紫から依頼された仕事であり、霊夢が「報酬は高くつく」と言っている事からも、異変解決後に紫から報酬を受け取っている。

地霊殿で「うちは確かに火の車だけど」と発言したのでその時点では貧乏かもしれないが、「(信仰の力が)火の車だけど」という意味にも取れる。現金がなくてもなんとか生活している奴が多数いる幻想郷では、ジョークに聞こえなくもない一言である。本当だとしても神社が二回もああなっては仕方が無いかもしれない。
まあ、それ抜きにしても最近やってきた山の神社の面々に参拝客と信仰で負けている気がしないでもない。
星蓮船では「宝船」という単語に過敏に反応、宝を目当てに襲撃するも、宝が無いことを知って露骨にがっかりしている。
金に替えたところでそれは賽銭の代わりにはならないので、宝に宿る効力(神の加護)を狙っていたのかもしれない。
(ややメタ的だが、他の神や教義を自分が祀る神と混同し、より広く信仰を得ようとするのは宗教でよくある話。)

言ってしまえば自己中心的な思考、良くも悪くもドライ過ぎる対応をしている癖に周囲に好かれている、
幻想郷という一つの土地の命運を担っているのに毎度異変が起きても危機感がほぼゼロな態度、
天才で努力が嫌いという凡人から羨望と嫉妬を集めそうな経歴や基本的に勘と運で何とかしてしまうご都合主義と、
第一作発表から十年が経過した現在もそのキャラがファンの間で賛否両論である珍しい主人公。
しかし東方自体幻想郷に本気で存亡の危機が、なんて展開も滅多にあるわけでないのほほんとした世界観で、
しかも何処かおかしなキャラだらけである為、毎度異変を起こすそのおかしなキャラ達を冷静に見てツッコミを入れられ、
尚且つちゃんと異変を解決してくれるという安心感のあるキャラクター性が主人公に向いているのだろう。
最終更新:2010年03月18日 04:11
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