『大教授ビアスの苦悩!!』
作者・シャドームーン
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ズノーベース内部・メインルーム***
地球軌道上に浮かぶ、巨大宇宙ステーション・ズノーベース。
かつて独力でこれを打ち上げ、武装頭脳軍ボルトを組織して
天才たちを競わせ、12の“千点頭脳”で全人類支配を夢みた男…
孤独なる超天才・大教授ビアスは、憂鬱そうな面持ちで宇宙から
見える青く美しい星―地球を眺めていた。
ビアス「地球…実に美しい。だが愚かで低脳な人間どもは、
相も変わらずこの宇宙に数少ないオアシスの価値も知らず、
惰眠を貪り汚し続けている。フン、私がしばらくこの世に
いなかった間も、何も進歩していない…」
ライブマンに野望を打ち砕かれ、彼の長年に渡る努力は夢と消えた。
しかも死によって閻魔大王に罪を裁かれ、地獄に堕とされてしまった。
自らを「裁く者」であると奢り続けたビアスが人生の終着点にて、
生まれて初めて「裁かれる者」の立場に立たされる屈辱を経験したのだ。
地獄での生活は過酷だった。超天才の自分が、彼が見下して来た人間
と同じ罪を償うための単純労働を強いられた上に、悪人たちの間でも
有名だった彼は事あるごとに絡まれ、執拗な侮辱を受け続けた。
しかしさすがの大教授も、何の研究施設も存在しない地獄においては
その他大勢の単純作業に従事するほかなかった…。
ビアス「あの屈辱は生涯忘れん…この私を、誰だと思っているのだっっ!」
ガチャーンッ
地獄の体験を思い出して憤慨したビアスは、持っていたワイン入りグラスを
メインルームの壁に叩きつけた。滴り落ちる紅いワインを見つめる彼の目に、
胸に秘める野望が炎と燃えていた。黄泉帰りにより地獄から解放されたのは
幸運だったが、戻った地上は彼が武装頭脳軍ボルト首領として君臨していた時
とは様相が一変していた。悪の闇に属した彼にも、至高邪神の声がかかる。
今やボルトは、Gショッカーという超巨大組織を動かす歯車の一つでしかない。
その頭脳と実績を高く評価され、GVMN・ラボ「西の王」という待遇に迎えられたが、
ビアスは決して満足などしていなかった。彼の望みは唯一つ。今一度ギガブレイン
ウェーブで自らが全人類の頂点に立ち、さらなる研究を永遠に続けることなのだ。
GVMN・ラボには彼に比肩しうる超天才が揃っており、表面上はビアスも彼らの
頭脳を認め敬意を払っている。だが自分こそが真の超天才と疑わない彼は、
ドクターマンや大博士リー・ケフレンも、利用価値のある頭脳としか見ていないのだった。
ビアスがGショッカーでも確固たる居場所を得られないと感じている理由は、
ボルトの予算不足も関係していた。Gショッカーの一員となった今の身の上では、
かつてのように独自に自由な研究・開発が満足にできていないのだ。
末端の他組織から見れば、現状でもボルトの待遇は羨ましいほどなのだが――
それでも、有力者の後盾を持つ別格扱いの「特権階級」は存在している。
それも彼から見て天才と呼ぶにほど遠い者たちが、有力者の子息や後継である
というだけで自分の上に純然たる地位を得て立っている……
しかもそのような連中から、人間だというだけで蔑みの目を向けられる。
これは超天才ビアスにとって屈辱以外の何者でもなく、耐え難い現実であった。
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ビアス「十二邪将だと? 愚か者めらが雁首を並べて気取るんじゃない!
闇女王同盟がなんだというのだ! …ハァッ…ハァッ…ハァッ
奴らは与えられた地位に胡座をかき、前進することをしない
唾棄すべき存在だ…今に…今に見ているがいい………………」
Gショッカーでしか生きる道がないというならやるべきことは一つ。
全人類を洗脳したように私がGショッカーの全てを洗脳し、支配してやろう。
そのためにはギガブレインウェーブをさらに改良せねば…。
ビアス「しかしこの計画は誰にも気づかれてはならん!
特に…あのアポロガイストという男の目の鋭さには用心せねば…
表向きはGショッカーに忠実なボルトであると、一粒の疑いも
かけられぬよう…ケンプを上手く使い何らかの成果を上げねば。
フッ、ケンプか。まさか、また私の元へ戻って来るとはな。
あの男は千点頭脳に値する天才だったが、哀れなほどに一途
過ぎる凡人の弱さがある。フフフッ、天才となんとかは紙一重か…」
「「ビアス様!」」
丁度その時、ガードノイド・ガッシュとドクター・ケンプが戻って来た。
ケンプにはあの〝ギルド星人〟ギルドスも同伴している。
ビアス「ケンプよ、例のものは発見したか?」
ケンプ「ハッ! ビアス様のご見当通り、放棄されて久しいらしく傷みは
激しいのですが、保存状態はまずまずといったところにございます」
ビアス「報告ご苦労。よろしい…ではドクター・ケンプ、君はギルドスと
現場に赴きそれを回収したまえ。どう修理・改造するかは課題として
君に任せよう。千点頭脳ケンプのお手並みに期待しているぞ…」
ケンプ「有り難き幸せ! このドクター・ケンプ、必ずビアス様の
ご期待に応えてみせます。それに…〝宇宙の大天才〟ギルドス殿
にお手伝い頂けるとは、この上なく心強いですなあ…クク」
ギルドス「クッ…! キサマ、嫌味のつもりか!」
次にビアスは、睨み合うケンプとギルドスから沈黙して立っている
忠実なるガードノイド、ガッシュに視線を向けた。
ビアス「ガッシュ、報告を聞こう」
ガッシュ「ハイ…ビアス様」
ブゥゥゥンッ
ガッシュの右目「ビデオ・アイ」に録画された映像が壁に投影される。
撮影場所は何処かの遊園地のようで、休日で賑わう人混みの中央で、
イベントステージらしき場所で陽気に歌っている肥満体の生物がいた。
ギルドス「(ブッチー!)」
ビアス「フン…ブッチーめ。黄泉帰って新しい人生でも謳歌している気か。
バカめッ!! この私に作られたことも忘れ、いい気なものだ…」
ケンプ「全くその通りです。バカは死んでも直らないようですな!」
ギルドス「………」
ビアス「あのような失敗作、今更どうでもよいが…
この天才ビアスの手になる者が、愚かな人間どもと巷で戯れ
醜態を晒しているとあっては私の名誉に傷が付く! ガッシュ!」
ガッシュ「ハ!」
ビアス「ブッチーを私の前に連れて来るのだ。そして今一度、己の立場を
分からせてやる! 拒否すればかまわん…破壊しろッ!!
ボルト一本、部品一つ残さず完全にな。よいなガッシュ」
ガッシュ「おおせのままに」
ギルドス「待ってくれ! いや…お待ち下さいビアス様!
ブッチーめの処遇につきましては、このギルドスにお任せを…」
ケンプ「出しゃばるなギルドス!!」
ビアス「私に逃げ口上の命請いなど無用だよギルドス…
決定を下すのは創造主たるこの私だッ!!
お前は服従あるのみッ!!」
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冷静沈着な性格のビアスが、珍しく感情のこもった強い口調で声を発した
瞬間、突然麻酔が切れたかのように彼は苦しみ出した。
ビアス「うっ!! うぐぐぐ…ぐわぁぁぁっ!!!」
ガッシュ「ビアス様!!」
ケンプ「ビアス様!? いかがなさいましたビアス様!!」
ビアス「うう~~~…私の姿を…み、見るな…!」
ケンプ「うっ!」
ガッシュに抱き抱えられて顔を上げたビアスは、白髪の老人になっていた。
自ら選別した若い千点頭脳から得られるエネルギーによって、
ビアスは若さを保って来た…それが今、切れたのだ。
しかし現在は、以前の頃とは事情が大きく違っていた――
老ビアス「ガ…ガッシュよ、早く私をズノールームへ…」
ガッシュ「お連れします、ビアス様」
ケンプ「ビアス様!」
老ビアス「来るな! いいか…ズノールームへは絶対…入ることを禁じる」
ケンプ「しかしッ! ビアス様、このケンプはビアス様のためならいつでも
この頭脳を捧げる覚悟はできております!
どうか今一度、私の脳をお使い下さい!」
老ビアス「おお…嬉しいぞケンプよ。しかし今はまだ、君には働いてもらわねば
ならん…さあ早く、ギルドスと共に作戦実行に移りたまえ…ぐうう!
頼んだぞ…――…我が愛しの愛弟子ケンプよ」
ケンプ「ビ…ビアス様! そこまで私を信頼して頂けるとは…くうっ!
後は全て、このドクター・ケンプにお任せ下さい!!」
ケンプに全幅の信頼を寄せる言葉をかけながら、この老獪な大教授は
一度土壇場で「裏切られた頭脳」を決して信じていなかった。
ズノーベース内部・ズノールーム***
ビアス「ふうー…」
11個の脳が収められたカプセルから、ヘッドギアを着けたビアスに
エネルギーが流れていく。やがて老人は、元通り三十台半ばほどの
若い男の姿へ変わっていった。黄泉帰り以前から、ビアスはこの
方法で若さを保っていたのだが、ケンプが捧げた頭脳を合わせた
12個の千点頭脳は、ライブマンの攻撃でズノーベース諸共爆発して
失われてしまった。今ここにあるのは、用心深いビアスが生前こんな
こともあろうかと緊急用に隠しておいた「ダミー・ブレイン」である。
いづれも、千点頭脳に後一歩及ばなかった処分するには惜しい
頭脳であり、無論元を辿ればビアスの狂気のために輝かしい未来を
夢見ては犠牲となった若い科学者たちの成れの果てである。
ビアス「やはり、千点頭脳でなければ長くはこの姿を維持できんか…。
しかし月形剣史や仙田ルイほど稀に見る頭脳を持つ若者を
選び出し、競わせ時をかけて育成する時間は今の私には残されて
いない…黄泉帰ったこの身から、若さのエネルギーが尽きて老い
さらばえ朽ち果てるか、私の企みがGショッカー
秘密警察に露見し
始末されるか…いづれにせよ同じことだ。もはや選んでいる時ではない。
早急に…千点頭脳に匹敵する天才の頭脳を探して集めねば…」
ビアスは地球上のありとあらゆる地域を調べ上げ、リストアップした
天才科学者のデータを収めたディスクを取り出し、再生した。
「うほほーいっ!!」
モニターの中で、元気に跳ね回る眼鏡をかけた女の子が映った。
その少女はとても人間とは思えない怪力で、怪獣相手に
「プロレスごっこ」に興じているようである。
眼鏡の少女はあんぐりと口を開け、そこからとんでもないものを出した。
「んちゃーーーーーーっ!!!!」
ドゴォーーーーンッ!!!
ビアス「ウ~ム…恐るべき威力だ。この私以外で、これほど完成度の
高い精巧なロボットを作れる者がいるとはな。製作者は……
ノリマキ・センベイ…このバカ面の男が天才とは信じられん。
所在地は…ペンギン村? 聞いたことのないところだな…
こんな地図にも載っていない思いっきりのド田舎に、こんな男が
いるとは…あなどれん!」
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戻って来たガッシュにケンプが声をかけた。
ケンプ「ガッシュ! お前の力を借りたい、悪いが付き合ってくれ。
な~に…すぐに済むことだ手間はとらせん」
ガッシュ「お前はビアス様に言われた通り、作戦を実行しろ」
ケンプ「だからその作戦により効果を加えるために行くのだ。
ビアス様にも喜んで頂けることだ、文句はあるまい」
ガッシュ「…いいだろう。それで何処へ」
ケンプ「フッフッフ…最強の頭脳獣を作れるところだ」
地獄谷***
ヒュウ―ウウウウ―…
荒野を吹き抜ける冷たい風。
地獄谷へやって来たケンプとガッシュは、目的を果たそうと急ぐ。
ケンプ「どうだガッシュ…たくさん見えるだろう」
ガッシュ「見える。ここは膨大なカオスエネルギーに満ちている」
ガッシュのレーダー・スコープアイを通して古戦場を覗くと…
なるほど、夥しい発光体の浮遊物がいくつも漂っていた。
ケンプ「ハッハッハ、当然だ! ここは長年に渡りヒーローどもと、
数々の組織が大決戦を繰り広げてきた名所だからな。
いい頭脳獣が作れるぜ…ハァッ!」
ケンプが持参した頭脳獣の基となる頭脳核は、他とは違う特別な代物である。
彼自身の細胞から複製して作り出した、云わばケンプの分身なのだ。
ケンプ「我が分身・恐獣ズノーの頭脳核に、さらなる力を与えてやるのだ!」
ガッシュ「カオス・ファントム!」
ガッシュの目からカオスファントムエネルギーが頭脳核に放射された。
すると頭脳核は光を放ちながら形を変え、恐ろしい怪物が誕生した!
ネオ恐獣ズノー「頭脳獣、ネオ恐獣ズノー!!」
ケンプ「ハハハハ、成功だ!」
ガッシュ「…用が済んだなら早く作戦場所へ行け」
ケンプ「チ、分かっている! 行くぞネオ恐獣ズノー!」
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「「貴様ら、そこで何をしている!!」」
ケンプとガッシュが立ち去ろうとした時、怒鳴り声が二人を呼び止めた。
ネロス帝国・機甲軍団のブルチェックとダーバーボだ。
ネロス帝国とクライシス帝国の合同作戦による、メタルダー&仮面ライダー
抹殺作戦の任務に当たっている彼らは、豪将メガドロンの命令で辺りを
見張っていたのだ。
ケンプ「我らボルトも作戦行動中だ。構わないでもらおうか!」
ブルチェック「ボルト~!? ああ、あのGショッカーでもズ~ッと
下のほうの奴らか!」
ケンプ「何だとっ!!」
ダーバーボ「おーおー威勢がいいねぇ、兄さん。はは~ん貴様だな?
大教授ビアスにそそのかされて、とうとう大事なオツムまであげ
ちまったっていうイカれた野郎は」
ケンプ「おのれビアス様を呼び捨てにするとはっ!!!!
それ以上の侮辱は只ではおかんぞこのガラクタどもめっ!!」
ブルチェック「面白ぇ、やろうってのか!」
ダーバーボ「ビアスなど所詮は他人の力を借りねば何もできぬ、
見せ掛けの天才よ! 我らが神・帝王ネロスは一代で帝国を隆盛し、
我ら無敵の四軍団を造り上げた! 同じ天才でも格が違うわ!!」
ケンプ「おのれぇぇぇ~…絶対に許さんぞキサマらッ!!!
ならば真の天才はどちらかはっきりさせてやる!!
丁度いい実験材料だ、ネオ恐獣ズノーよ、こいつらを鉄クズにしてやれ!!」
ネオ恐獣ズノー「ガァオオオオウ!!」
ダーバーボ「抜かせ、木っ端微塵にしてやる!!」
ガチャリッ
今にも血管が破裂しそうな勢いで激高するケンプ。
荒ぶるネオ恐獣ズノーと、銃口を向ける機甲軍団の間で一触即発かと
思われたその時、以外にもケンプを制すると思われた寡黙なる
ガードノイド・ガッシュが相手に銃口を向けた。
ガッシュ「ビアス様に対する暴言を取り消してもらおう」
ブルチェック「何を~? 貴様も一緒にスクラップになりたいか!」
ドオオオンッ!
バキューンッ!
メガドロン「この騒ぎは何事だ!! やめんかバカモノッ!!」
ガテゾーン「フゥー…おいおい、お前らの相手はそいつらじゃねぇだろ」
ダーバーボ「ご…豪将メガドロン殿!!」
ブルチェック「これはいえ、その……」
済んでのところで、両者の間に機甲軍団の豪将メガドロンと、
今回の作戦立案者であるガテゾーンが入った。
二人の威嚇射撃の轟音は、頭に血が上っていた両陣営の目を
幾分落ち着かせたようである。小競り合いの経緯を聞いた豪将は、
発端となった部下二名をきつく諌めた。
メガドロン「そちらの主に対する部下の暴言と非礼はお詫び申す。
この場に軍団長がおらぬゆえ、この豪将メガドロンに免じて矛を
収めてはいただけまいか?」
ケンプ「グウ…」
相手の指揮官に詫びられては、さすがのケンプも引き下がるしかない。
しかしプライドの高い彼の性格が、素直に出れないようだ。
頃合をみはからってガッシュが委細承諾の申し入れをした。
ガッシュ「了解した。こちらも重要な作戦中、申し訳ない」
ガテゾーン「そうそう…Gショッカー同士、バトルファイト以外で血を見た日にゃ、
お互い上を含めて責任を取らされるはめになるぜ」
ケンプ「…フン!」
ガッシュ「では我々はこれで。作戦成功をお祈りする」
ガテゾーン「あいよ、そっちもな。ご苦労さん」
何となくまだ怒りが治まらない様子のケンプを、用は済んだとやや
強引に急かし、ガッシュとネオ恐獣ズノーは去った。
ガテゾーン「たく…頼むぜメガドロン殿。頼りにしてるんだからよ」
メガドロン「面目次第もない…。コラッ貴様ら、さっさと配置に戻らんか!」
ブルチェック&ダーバーボ「ハ、ハハーッ!」
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●大教授ビアス→密かにGショッカー征服計画を立案中。
●ドクターケンプ→自分の細胞からネオ恐獣ズノーを作り出す。
地獄谷で機甲軍団と戦闘になりかける。
●ガッシュ→ビアスからブッチーの拉致もしくは破壊の命令を受ける。
●ギルドス→渋々ビアスに従っているが、あまりやる気がない。ブッチーを心配している。
●ネオ恐獣ズノー→ケンプの細胞から作られた頭脳核に地獄谷に渦巻くカオスを吸収して誕生。
●ダーバーボ→地獄谷の見張り中にケンプらと遭遇。挑発したことで戦闘になりかける。
●ブルチェック→地獄谷の見張り中にケンプらと遭遇。挑発したことで戦闘になりかける。
●メガドロン→ボルト陣営を挑発したダーバーボ、ブルチェックを厳しく叱る。
凱聖ドランガーに変わって部下の非礼を詫びる。
●ガテゾーン→メガドロンと一緒に、ボルト対機甲軍団の一触即発にストップをかける。
【今回の新規登場】
●大教授ビアス(超獣戦隊ライブマン)
武装頭脳軍ボルトの総帥にしてGショッカー・GVMNラボ「西の王」。
地球は選ばれたほんの一握りの優れた天才だけが生きる価値があるとし、
科学アカデミアから選別した月形剣史・仙田ルイ・尾村豪(豪は強引に割り込んだ)
の三名をボルトの幹部に迎え入れ、地球の常識を超越した科学と研究施設を与え、
彼らを凌ぐ天才を対抗馬にぶつけ、切磋琢磨させながら超獣戦隊ライブマンと
対決した。真の目的は若さを保つための11個に加えて、ケンプたちで最後に
残った者から頭脳を取り出し、12個の「千点頭脳」を集めることで完成する
ギガブレインウェーブで全人類を洗脳することであった。ケンプが自ら脳を捧げ、
少年王ビアスに若返った彼は一時的に地球の支配者となるが、ケンプ脳の離反と
ライブマンの決死の特攻により野望は砕かれ敗北、崩壊するズノーベースの中で
最後まで寄り添ったガッシュに看取られ満足しながら果てた。
△ギルドス(超獣戦隊ライブマン)
ギルド星から大教授ビアスの名声を慕い、弟子入りを希望してボルトに
加入した新幹部。同じく宇宙人のブッチーとよくコンビを組んで作戦を練る。
ビアスが発表した成績表でケンプらに負けたことから、大教授ビアスを
「所詮はたかが人間」と吐き捨て、自らの力のみでライブマンを倒して鼻を
あかそうとするも、激闘の末敗れる。死の間際、機械が露出した自分の体を
見て驚き「ビアス、教えてくれ~俺は何なんだ!」と哀しい絶叫を残して爆発した。
彼はケンプらの対抗馬として偽の記憶を刷り込まれてビアスに作られたロボットだった…。
●ネオ恐獣ズノー(超獣戦隊ライブマン/オリジナル)
ドクターケンプこと恐獣ケンプが、自分の細胞を型枠にして作り出した
頭脳核に、怨念のカオスが渦巻く地獄谷でカオスファントムエネルギーを
与えて誕生させたボルト最強(※ケンプ談)のズノー獣。
恐獣ズノーの凶暴性と戦闘力に加えてヒーローたちに敗れ滅びた幾多の
怪人たちのカオスを吸収したため、生半可な攻撃では倒せない。
最終更新:2020年11月08日 15:38