『龍騎VSミラーライダー』-1
作者・ユガミ博士
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東京都内・某公園***
真司「せいや!」シュシュ
亮「いいぞ、真司!」ボスボス
真司「とりゃ!」
亮「・・・よし、今日はここまででいいだろう。赤龍軒に戻ろう。」
真司「ありがとうございます、亮さん!」
公園で城戸真司はスパークリングの相手をしてもらっていた。相手は
かつてゴーマ族と戦った五星戦隊ダイレンジャーの1人、天火星亮。
亮と真司の関係―亮は真司の餃子、そして拳法の師匠であった。
以前、亮の作った餃子を食べた真司は弟子入り。仮面ライダーとしての
記憶を取り戻してからは、拳法を教わっていた。
亮「はい、特性餃子お待ち!」
真司「いただきます!・・・モグモグ・・・美味い。やっぱり亮さんには
叶わないなぁ・・・。」
亮「いや~、真司の餃子も大分、美味しく出来ているよ。」
真司「ありがとうざいます。」
亮の餃子を食べて、感想を述べる真司だった。
山本アナウンサー『―続いて、先日地球連邦で発表された新部隊
「
ブレイバーズ」に関連するニュースです。』
真司「スーパーヒーローやスーパーロボット軍団の部隊、ブレイバーズ・・・
やっぱり、亮さんも参加するんすか?」
亮「・・・分からん。だけどブレイバーズとか関係なく、誰かが傷つくなら
俺はこの力を使うさ。」
テレビのニュースに流れた新部隊「ブレイバーズ」について、真司は亮に
参加するのか尋ねて、亮は答える。
山本アナウンサー『―発表に伴い、破嵐財閥や旋風寺コンツェルンを
始めブレイバーズに協力する企業が続々と発表されています。』
亮「・・・真司はどうなんだ?」
真司「俺は・・・!?」
亮に答えようとした真司はテレビのニュースを見て驚いた。
真司「・・・すいません、亮さん。俺ちょっと行く所が出来ました。ごちそうさまでした。」
亮「お、おい真司!?」
真司は亮にお詫びを入れて、赤龍軒を出るのであった。
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バイクを走らせる真司が向かうのは、ニュースに出ていたブレイバーズに
協力する企業の中に、自分と同じミラーワールドのライダーだった
高見沢逸郎の会社が載っていたのであった。自分と敵対して脱落した
高見沢がライダーとなっているのか確かめるべく真司はバイクを加速させる。
キィーン
真司「く!?この音は。」
ギガゼール「グルルル!」
真司「うわぁぁぁ!」
モンスターの気配がした時に聞こえる音を聞いた後、窓ガラスから飛び出した
ガゼル型モンスター・ギガゼールが真司に襲い掛かり、バイクごとミラーワールド
に引きずり込まれてしまう。
ミラーワールド***
真司「うおっと!」ドサァ
ミラーワールドに引きずり込まれた真司は倒れてしまう。
ガイ「久しぶりだね、城戸真司君。」
タイガ「今度こそ、ここで始末してもらうよ。」
インペラー「・・・。」
真司の前に現れたのは仮面ライダーガイ、仮面ライダータイガ、そして
仮面ライダーインペラーだった。
真司「・・・佐野、お前もなのか!?」
インペラー「・・・すいません、先輩。これも俺の幸せ為なんでね!」
真司「くっ!」
インペラーはギガゼール達ガゼル型モンスターに真司を襲わせる。変身しようと
するが、ギガゼールに邪魔されて変身が出来ない。そうしているうちに、
真司の体が消え始めた。
タイガ「死ね、城戸真司!」
真司「くっ!」
タイガは白召斧デストバイザーを振りかざす。ピンチになる真司だが・・・
“HOLD VENT”
タイガ「ぐわぁ!」
インペラー「うわぁ!」
ガイ「誰だ!?」
3人を攻撃したのは、なんと高見沢が変身する仮面ライダーベルデだった。
ベルデ「今だ、城戸。変身しろ!」
真司「お、応!変身!」ガシャーン
ベルデの登場に戸惑いながらも、Vバックルにデッキを入れて龍騎
に変身する。
ガイ「相手が彼だと、こっちも苦しいね。撤退だ。」
タイガ「クソッ。」
インペラー「お前ら、足止めしろよ!」
3人はその場にギガゼール2体を残して、撤退する。
龍騎「しゃあっ!」
ベルデ「喰らえ!」
龍騎とベルデはそれぞれ、ギガゼールを相手に奮戦。
バイザーの音声「「FINAL VENT」」
龍騎「はぁぁぁぁ!」
ギガゼール「!?」
龍騎は腰を低く落としてから高く飛び、空中で回転しながら無双龍
ドラグレッダーの炎を纏って、必殺の「ドラゴンライダーキック」を
ギガゼールに繰り出して、ギガゼールは消滅。ドラグレッダーはその
エネルギーを食った。
ベルデ「ふん!」
ギガゼール「!?」
一方、ベルデは舌召糸バイオバイザーにファイナルベントカードを装填。
現れたバイオグリードが伸ばした舌は両脚に巻きつけて振り子の要領で
相手を捕らえ、空高くから相手にパイルドライバーを喰らわす必殺の
「デスパニッシュ」をギガゼールに喰らわし、消滅した。
龍騎「・・・」
ベルデ「とりあえず、俺のオフィスに来てくれ。」
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高見沢グループ本社・社長室***
ミラーワールドから戻り、高見沢の社長室に来た信司は警戒しながら、
高見沢から何故、自分を助けたのか話を聞いた。曰く「一度死んだ事で
反省し、ブレイバーズに協力をするのも罪滅ぼしだという。」
真司「・・・。」
高見沢「信用していない顔だな・・・。まぁ、そうなるよな。
だが、俺はこのライダーの力をGショッカーとの戦いに使うつもりだ。」
その後、真司は一応の納得をして社長室を出て行った。そしてしばらくすると、
変身を解いた芝浦、東条、佐野の3人が入ってきた。
高見沢「先程はご苦労だったな。」
芝浦「あれで騙されますかねぇ?」」
高見沢「まぁ、まだ警戒しているからな。だが、これからだ。」
佐野「・・・。」
東条「どうしたんだい?顔が青いよ。」
佐野「い、いや何でもない。」
佐野満―かつて仮面ライダーインペラーとなって、金の為にライダーになった
彼だが、父親が死んだ事でその会社を受け継ぎ、なおかつ婚約者も出来て
幸せを掴みライダーを辞めようとしたがそれが叶わず、悲惨な最期を迎えてしまった。
歴史が変わり、父親が死なない歴史となり、その影響でフリーターのままであった。
そして、高見沢に雇われて今に至るのだが・・・一度死んだ事があるので、
内心ライダーを辞めたいと思っていた。(なにより、自分が死ぬ原因となった
東条がいるので、一層強く思っている。)
佐野「(はぁ~、俺どうなるんだろう。)」
佐野は内心、ため息をついて今後の自分を考えるのであった。
○山本アナウンサー・・・「ブレイバーズ」に関するニュースを伝える。
○天火星亮→城戸真司に稽古をつける。
○城戸真司→ガイ、タイガ、インペラーに襲われてベルデに助けられる。
ベルデ/高見沢を警戒する。
●高見沢逸郎→真司を騙すべく、ガイ、タイガ、インペラーに襲わせて真司を助ける。
●芝浦淳→真司を襲う。
●東条悟→真司を襲う。
△佐野満→高見沢に雇われ、真司を襲う。内心、ライダーを辞めたいと思っている。
●ギガゼール→真司を襲い、2体倒される。
【今回の新登場】
○天火星亮=リュウレンジャー(五星戦隊ダイレンジャー)
リュウレンジャーに変身するダイレンジャーの1人。世界一の餃子を作るのが夢で
中華料理屋「山海閣」で働いていた所、ダイレンジャーに選ばれる。
実は父親はダイ族を裏切りゴーマ族についた鉄面避張遼。戦いを終えた現在、念願の
「赤龍軒」を開店した。
△佐野満=仮面ライダーインペラー(仮面ライダー龍騎)
「幸せ」になるために仮面ライダーとなったフリーター。契約したモンスターは
ギガゼール。金に欲深く警備員のバイトでチップを要求してんばかりだった。
ライダーになると、自分を売り込み、真司や香川教授に接触して、高額を払う
陣営についていたが、父親が死に会社の社長就任と婚約者が出来た事により、
ライダーを辞めようとするも、それが叶わず最後はタイガによってミラーワールドで消滅した。
●ギガゼール(仮面ライダー龍騎)
佐野満と契約しているガゼル型モンスター。複数の個体が存在している。
最終更新:2020年11月19日 07:42