本編1500-1~9

『エリカ救出!決戦、火星の後継者』

 作者・ユガミ博士
1500-1

火星・極冠遺跡***

北辰に連れ去られたバーム星人の指導者であり、竜崎一矢の恋人であるエリカを救う為、
火星の後継者が拠点としている火星極冠遺跡へ辿り着いたナデシコ一行。
なおナデシコに保護された史実とは異なる戦国時代と三国時代から転移して来た長曾我部元親、
甘寧達だが、地理の関係上、巨大な要塞である「百鬼富嶽」は陸地へ移動させる事が出来ない為、
(何より目立つ為)「百鬼富嶽」は火星に駐留する連邦軍に任せて、ナデシコには元親、甘寧と
数人の部下が同行した。

元親「あれが、そのエリカって嬢ちゃんが捕まっている極冠遺跡っていう奴かい?」
一矢「ああ。エリカは必ず助けて見せる!」
元親「心配しなさんな。富嶽は無いが代わりにコレで戦って見せるぜ」

元親が指差したのは、六足の脚がついた木造の船だった。富嶽同様、長曾我部軍で造られた
「暁丸」というカラクリ兵器である。

リョーコ「そんなので、大丈夫なのか?」
ウリバタケ「心配ご無用!この俺の技術によって見た目は木造のカラクリだが、
 その機動力はエステバリス並みになっているぜ」
元親「へへ、ありがとうな。ウリバタケの旦那」
ウリバタケ「俺もメカニックとして楽しかったぜ!」

元来、カラクリが好きな元親はメカニックであるウリバタケ・セイヤと意気投合。
ウリバタケによる魔改造によって、暁丸はエステバリス同様の機動力となっていた。

甘寧(思春)「とにかく我々は竜崎と共に敵の拠点に辿り着き制圧。目的の人物を
 救出するという事で良いんだな?」
サブロウタ「それで頼むぜ。思...甘寧ちゃん。その間、俺達で敵を引き付けているからさ」
甘寧(思春)「思春で良い。これまでの道中で真名を預けても良いと思えたからな」

甘寧が作戦の確認をすると、タカスギ・サブロウタが同意するが、彼女の真名である
「思春」の名前を言いそうになった為、慌てて言い直した。だが甘寧はこれまでの道中で
皆信頼できる人物であると考えた為、真名を預けた。

キッド「暁丸にはコウとトモカも同行するんだよな?」
コウ「ああ」
トモカ「まあ、俺達が活躍できる所といったら其処ぐらいしかないからな」

コウとトモカも暁丸に乗り込み、作戦に参加する。そして遺跡では木星帝国や
ヴェイガンのMS、火星の後継者が保有するジンシリーズ、バッタ、宇宙連合の各兵器が展開。
旗艦である「かぐらつき」には北辰衆が控えていた。

サブロウタ「どうやら、火星の後継者にはヴェイガンも協力しているようだな」
ルリ「火星の後継者の首謀者・草壁春樹中将に告げます。直ちに武装を解除し、投降してください」
草壁「拒否させてもらう!今度こそ我らの悲願を達成する為、勇敢なる兵士達よ。攻撃せよ!」

ナデシコCの艦長ホシノ・ルリは「かぐらづき」に向けて、火星の後継者のリーダーである
草壁春樹に降伏勧告を行うが、草壁は拒否して全軍にナデシコへの攻撃命令を下す。

ルリ「やはりこうなりましたか。では此方も機動部隊の皆さんは出撃してください」

草壁から予想通りの返答が来て、ルリは冷静に応戦するべく機動部隊へ出撃命令を行う。
ナデシコCからエステバリス隊、ガルバーFXⅡ、ゴッドマーズ、コスモクラッシャー、
バルディオス、ゴッドシグマ、ブライガー、サスライガー、レイズナー、
そして少し遅れて一矢を乗せた暁丸が出撃した。

1500-2
ゴステロ@ダルジャン「ハァ~ハッハッハ、また会えたなぁ。エイジィ!」
エイジ@レイズナー「ゴステロ!今度こそ、貴様を倒す!」

出撃した各スーパーロボットは次々とMSやジンシリーズ、バッタといった無人兵器、
異星人連合の起動兵器を撃墜させていく。レイズナーに乗るエイジは宿敵であるゴステロの
乗るダルジャンと対峙し、戦闘を繰り広げていく。その隙を突いて暁丸は「かぐらづき」を目指して進んでいった。

北辰@夜天光「この気配...そのカラクリに竜崎一矢が乗っているな?」
一矢「あれは北辰の乗る夜天光!」
トモカ「何で乗っているって分かるんだよ!」
北辰@夜天光「フフ...貴様もあの男と同じく愛する女を取り戻しにきたか?」

暁丸に一矢が乗っている事に気が付いた北辰の乗る夜天光が暁丸へと迫る。
いくら改造したからとはいえ、夜天光に攻撃されれば暁丸は瞬く間に撃墜されてしまう。

マリン@バルディオス「させるか。亜空間に突入する!」
北辰衆@六連「邪魔はさせんぞ」

暁丸に襲い掛かる夜天光を助けようと、マリンの乗るバルディオスは亜空間に
突入してワープしようとするが、北辰の部下である北辰衆の乗る六連が立ち塞がる。
夜天光の錫杖が暁丸へと振り上げられたその時、夜天光にビームが当たる。

一矢「今のビームは?」
北辰@夜天光「フ...フフフフ...ようやく来たか。テンカワ・アキト!」
一矢「アキト!?」

ビームが放たれた方を向けると、そこには全身を黒い装甲で固めれられた人型兵器が
宙を浮かんでいた。かつてナデシコの一員で、火星の後継者に連れ去られた妻ユリカを
助けるべく復讐者となったテンカワ・アキトの乗るブラックサレナである。

リョーコ@エステバリス「アキト!」
ルリ「アキトさん...!」
ガイ@エステバリス「仲間のピンチに駆けつけるなんて...最高にカッコいいじゃねえか、アキト!」

これまで独自に「火星の後継者」を追って姿を見せなかったアキトの登場に
リョーコやルリ達は驚く。ガイは「ピンチになっている所を仲間が駆けつける」という
所謂“お約束”のシチュエーションに感動していた。さらにブラックサレナの後方から
ドクロのマークが特徴の宇宙船と1機のガンダムタイプ...量産型F91のMSが現れた。

ハーリー「あのドクロのマーク...もしかしてハーロック船長のアルカディア号!?」
ユリカ@通信『やっほー!ルリちゃん、お久しぶり!私もいるよ」
ルリ「ユリカさん、アルカディア号に乗っていたんですね」
ハーロック「久しぶりだな、ホシノ艦長。これよりアルカディア号はナデシコに協力する」

現れたドクロの宇宙船―キャプテン・ハーロックが乗るアルカディア号だった。
以前大豪院邪鬼から接触があったハーロックは協力を要請され、人知れずGショッカー等の
脅威と戦っていた。アルカディア号は前大戦の時にナデシコと共に戦った事があり、
その為、ハーロックは独自に火星の後継者を追っていたアキトとユリカをアルカディア号に
乗せて協力していたのである。

サブロウタ@スーパーエステバリス「それと、そっちのF91は...?」
シーブック@量産型F91「俺だ、サブロウタ」
リョーコ@エステバリス「シーブック!?お前、ティターンズに追われていたって聞くけど、そこにいたのかよ!」
シーブック@量産型ガンダムF91「キャプテンに助けられたんだ。セシリーも無事、保護されている。
 だから、その恩を返す為にもキャプテンに協力している」

量産型ガンダムF91に乗っていたのはティターンズに追われていたシーブックだった。セシリーや家族と共に
逃げていたシーブックはハーロックに助けられ、セシリーと家族も保護された事により、その恩を返す為、
ハーロックに協力していたのであった。

北辰@夜天光「久しいな。テンカワ・アキト...」
アキト@ブラックサレナ「北辰...いい加減、俺の前から消えろ!」

アキトは黄泉還った北辰と再び相対して決着を着けようとしていた。

1500-3

かぐらつき・ブリッジ***



草壁「アルカディア号にテンカワ・アキト...“黒い幽霊”か」
ハザード「ええい、少し増えたぐらいで何だ!例のアレを出せ!」
ドッグ「ハッ!」

ブラックサレナの登場をかぐらづきのブリッジから見ていたハザードは副官であるドッグ・タックに命令を下す。
命令を受けたドッグ・タックによって出撃したのは巨大な戦車だった。

元親「何だあの馬鹿デカいのは!?」
甘寧(思春)「百鬼富嶽よりも巨大なんじゃないのか」
一矢「あれはメガノイドが開発した究極戦車ニーベルゲン!」

現れた巨大戦車はかつてメガノイドが開発した究極戦車ニーベルゲンだった。
ハザードは前大戦でメガノイドとも手を組んでいた事があり、密かに譲り受けていたのであった。
暁丸に乗る元親や甘寧は衝撃を受け、かつての戦いで見た事がある一矢は
ニーベルゲンを説明する。

ハザード「フハハハハ、メガノイドが開発したこのニーベルゲンならば、
 貴様ら等、赤子の手を捻るものだ!」
????@通信「おっと、援軍がアキト達だけと思ったかい?」
ハザード「何者だッ!?」

ニーベルゲンの戦闘力に自信を持つハザードは高笑いをするが、
その時、通信が入り、遠方から巨大な戦闘機と2隻の戦艦が現れる。

タケル@ゴッドマーズ「ダイファイター...という事は!」
アイザック@ブライガー「万丈か!」
闘志也@ゴッドシグマ「それにあの戦艦はマザーバンガードとディーヴァか!」
ナトーラ@ディーヴァ「地球連邦軍所属ディーヴァ艦長ナトーラ・エイナスです。
 火星極冠遺跡奪還の任務により、テロリスト・火星の後継者の制圧を行います」
ベルナデット@マザーバンガード「PU所属のマザーバンガードです。機動部隊出撃してください!」

現れた戦闘機はダイターン3が変形したダイファイターで、通信してきたのは
万丈だった。実は万丈はメガノイドの兵器の開発が火星で行われていると
情報が入り、火星の後継者に協力する木星帝国やヴェイガンを追っていた
マザーバンガードとディーヴァと共に火星に来ていたのである。
マザーバンガードの艦長であるベルナデットにより、両艦からクロスボーンガンダムX1改と
MSクランシェによるアビス隊が出撃し、ダイファイターはダイターン3へ変形した。

トビア@クロスボーンガンダムX1改「シーブックさん...」
シーブック@量産型ガンダムF91「久しぶりだな、トビア...積もる話も多いが、今はこの戦いを生き残るぞ!」
トビア@クロスボーンガンダムX1改「はいッ!」

クロスボーンガンダムX1改に乗るトビアは、かつて「キンケドゥ・ナウ」として共に木星帝国と
戦ったシーブックとの再会を喜ばしく思うものの、今は目の前の戦いに挑む。

万丈@ダイターン3「メガノイドの兵器で人々を苦しめるのであれば、僕が許さない!」
アキト@ブラックサレナ「一矢、ここは俺達に任せて今の内に行け!」
一矢「分かった!頼む、元親」
元親「応よ!しっかり捕まってな」

戦友であるアキト、万丈が駆けつけ、一矢は愛するエリカを救い出すべく、
今エリカが捕われている遺跡に潜入する。果たして救い出せるのか!



1500-4


暁丸が遺跡へと突入した所で、木星帝国の戦艦からクロスボーンガンダムを
黒くした機体―クロスボーンガンダムX2改が出撃する。

ザビーネ@クロスボーンガンダムX2改「キンケドウゥゥ!」
シーブック@量産型F91「X2...!ザビーネ・シャルか!」

X2改のパイロット、ザビーネ・シャルは宿敵であるシーブックがかつて
名乗っていた「キンケドゥ」の名を叫びながら、彼の乗る量産型F91の前に現れる。

ザビーネ@クロスボーンガンダムX2改「フハハハ!キンケドゥ、貴様が再び私の前に
 現れた事を嬉しく思うぞ!さぁ、私の手に掛かり、死ぬが良い!」
シーブック@量産型F91「生憎だがザビーネ。俺はセシリーと...家族と平穏に暮らせるためにも
 死ぬ訳にはいかないんだ!」
トビア@クロスボーンガンダムX1改「シーブックさん...!俺も手伝います」
ザビーネ@クロスボーンガンダムX2改「う~ん?貴様はトビア・アロナクスか。私と
 キンケドゥの邪魔をするな!」
トビア@クロスボーンガンダムX1改「そうはいかない。それに、キンケドゥ・ナウの名は
 今は俺が継いでいるんだ!」

ザビーネの乗るクロスボーンガンダムX2改と、シーブックの乗る量産型F91、トビアの乗る
クロスボーンガンダムX1改は激突する。X2改はビームバルカンや頭部のバルカン砲を撃つ他、
シザー・アンカーで量産型F91を捕えようとする。

シーブック@量産型F91「何とぉ!」

量産型F91は、X2改の攻撃をかわして、バックパックに装備されている
可変速ビームライフル「V.S.B.R.」をX2改に向けて放つ。

ザビーネ@クロスボーンガンダムX2改「ぐぅ...!」
トビア@クロスボーンガンダムX1改「もらったぁ!」

X2改に「V.S.B.R.」が直撃し、その隙を突いてX1改はビームザンバーで
連続攻撃を仕掛けていく。攻撃は見事当たり、X2改から火花が出る。

ザビーネ@クロスボーンガンダムX2改「ちぃ。機体の調整が甘かったか。
 キンケドゥ、今度こそ貴様を葬ってやろう!フハハハ」

ザビーネは機体に限界が来た事でその場から戦線離脱した。

シーブック@量産型F91「ザビーネ...お前が挑んでくるのならば
 また相手をしてやる!」

ザビーネとの再戦を決意しながら、シーブックとトビアは戦いに戻った。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

一方、究極の戦車であるニーベルゲンは車体の砲門から無数のビームが
放たれる。

京四郎@ガルバーFXⅡ「チィッ!やはりあの戦車は厄介だな」
万丈@ダイターン3「ならば火力が高い機体はニーベルゲンを優先的に攻撃。
 破壊するんだ」
セリック@クランシェカスタム「ならばニーベルゲンの破壊が終わるまでMS部隊と
 エステバリス部隊は他の敵を引き付ける」
闘志也@ゴッドシグマ「よっしゃぁ!」
リョーコ@エステバリス「任せろ!」

万丈は火力の高いスーパー系の機体を中心にニーベルゲンを優先的に
破壊する事を指示。そしてアビス隊の隊長・セリック・アビスは、MS部隊と
エステバリス隊に、他の敵との応戦を指示するのであった。

アイザック@ブライガー「ブライカノン装着!」
ブルース@サスライガー「サスライガーはJ9Ⅲ号に変形。バトレインカノンだ!」

J9チームのリーダー、アイザックはブライガーの必殺砲ブライカノンの装着を指示。
JJ9チームのリーダー、ブルースはサスライガーを列車形態のJ9Ⅲ号を変形させ、
全面からバトレインカノンを発射した。

闘志也@ゴッドシグマ「シグマブレスト!」
タケル@ゴッドマーズ「ファイナル・ゴッドマーズ!!」
マリン@バルディオス「亜空間ビーム!」

ゴッドシグマは「シグマブレスト」でニーベルゲンの装甲を急速に劣化させ、
そこにゴッドマーズの必殺技「ファイナル・ゴッドマーズ」を繰り出し、バルディオスは
額の部分から「亜空間ビーム」を放った。

万丈@ダイターン3「日輪の力を借りて、今必殺のサン・アタァァック!」

最後はダイターン3が額に太陽の光を集めて、必殺の「サン・アタック」を放つ。

万丈@ダイターン3「ダイタンクラーッシュ!」

そしてサン・アタックにより劣化した装甲に目がけてトドメの
ドロップ・キックが繰り出され、ニーベルゲンは粉砕されるのであった。

1500-5

かぐらづき・ブリッジ***


ハザード「ニ、ニーベルゲンが...!」
草壁「ぬぅ...地球のスーパーロボット、やはり侮れん」

ニーベルゲンが破壊された事にハザードはショックを受け、草壁もニーベルゲンを
破壊したスーパーロボットの軍団に改めて脅威を感じるのであった。

火星の後継者「閣下、敵の戦艦アルカディア号がこちらに向かってきます」
草壁「何だと!」

部下からの報告で草壁はかぐらづきにアルカディア号が接近している事を知る。
接近してきたアルカディア号から通信が送られてきた。

ハーロック「火星の後継者の首魁、草壁春樹。人々の自由を脅かす事は許されない」
草壁「何を言う。地球こそ我々、木星や火星から自由を奪い資源を搾取する忌むべき存在。
 我らこそ自由と正義の為に戦う戦士なのだ!」
ハーロック「貴様自身が、どう思うとも勝手だ。だがその為に悲しむ者がいる事を忘れるな!
 パルサーカノン撃てぇ!」
草壁「こちらも応戦せよ。宇宙海賊に我らの力を見せるのだ!」

自己の正義を主張する草壁に、ハーロックは攻撃を開始し、草壁も応戦する様
部下に命じた。

ハザード「(ニーベルゲンも破壊され、こちらの旗色が悪くなってきたぞ...
 こうなればエリカを連れて、オルバンの下に逃げ出さねば...)ついて来い、ドッグ・タック」
ドッグ・タック「はっ!」

次第に形成の不利を感じ取ったハザードは、エリカを連れてオルバン大元帥の下に
身を寄せようと逃げる算段をつけて部下のドッグ・タックと共に誰にも気づかれず
こっそりとブリッジから出ていくのであった。

火星極冠遺跡***

外では激しい戦いを繰り広げる中、遺跡の中に突入した一矢達は捕えられている
エリカの下を目指していた。

一矢「せいやぁ!
元親「おらぁ!」
甘寧(思春)「フンッ!」
コウ「てりゃぁ!」
トモカ「そらよ!」

その途中、火星の後継者の構成員や木星帝国の兵士、バーム兵等が立ちはだかり、
暁丸を降りた一矢達はそれらを相手に戦っていた。

トモカ「全くどれだけいるんだよ、こいつら」
元親「へっ!元の世界じゃあ、戦でこのぐらい相手にするのは当たり前。
 まだまだやれるぜ!」
一矢「―!あれは」

戦っている中、一矢は今まさにハザードによって遺跡から連れ去られようとしている
エリカを発見する。

一矢「エリカァァ!」
エリカ「一矢!」
ハザード「お前は竜崎一矢!ええい、こっちへ来るな。でないとこの女が
 どうなっても知らんぞ!」
コウ「くっ...何て卑怯な奴なんだ!」

一矢はエリカに近づこうとするがハザードはエリカを人質にしようとする。
ハザードの卑劣さに、コウは怒りを覚える。

甘寧(思春)「...人質は返してもらうぞ」
ハザード「貴様、何時の間に背後に!?」

だが思春が瞬時にハザードの背後に廻り、暗器をハザードの首に当てる。
その隙を突いてハザードの手から離れたエリカを保護した。

エリカ「会いたかった、一矢!」
一矢「俺もだ。エリカ」
トモカ「こっちにいた女の人も保護したぞ!」
マルガレーテ「おひいさま、ご無事で!」
エリカ「あなたもね。マルガレーテ」

ようやく再会できた事を喜び合う一矢とエリカ。エリカの侍女である
マルガレーテも無事に保護され、エリカは喜んだ。

ハザード「くそっ!ここで終わるか」バァーン
甘寧(思春)「くっ、銃か!」
ドッグ・タック「閣下。今のうちに!」
ハザード「うむ。お前達、この屈辱は忘れんぞ!」

ハザードは懐に忍ばせていた銃を撃ち、思春が怯んだ隙を突いて
ハザードとドッグ・タックはその場から逃げるのであった。

一矢「逃げられたか!」
元親「目的は果たしたんだ!ずらかるぜ!」

ハザードに逃げられたが、エリカを救出する目的は果たしたので、一矢達は
暁丸に乗って遺跡から脱出し、ナデシコへと帰艦するのであった。

1500-6

ナデシコに帰還した一矢は火星の後継者と決着を着けるため、ダイモスを出撃させる。

エリカ「一矢...ご武運を」
一矢「ああ。必ず戻る!」

出撃の間際、エリカは一矢が無事に戻る事を信じて見送る。一矢もエリカの下に
戻ってくる事を約束して出撃した。

北辰@夜天光「女を取り戻したか。竜崎一矢」
一矢@ダイモス「ああ。そしてエリカを攫ったお前たちと決着を着ける!」
アキト@ブラックサレナ「一矢、北辰と戦うのなら手を貸すぞ」
北辰@夜天光「ふはははは。テンカワ・アキト、竜崎一矢、汝ら2人が
 我に挑むのであれば相手をしよう」

出撃した一矢の乗るダイモスは北辰の乗る夜天光の前へと進み、アキトの乗る
ブラックサレナと協力して夜天光に挑む。
高速で動く夜天光にブラックサレナも高速で動いてハンドガンを繰り出し、
そこにダイモスはファイブシューターを投げつけるが、夜天光の速さに
なかなか攻撃が当たらなかった。

北辰@夜天光「我の速さについて来れまいか?」
一矢@ダイモス「くっ!なんて速さだ」
アキト@ブラックサレナ「...北辰め。以前戦った時よりも速くなっている」
北辰@夜天光「黄泉路より戻り、貴様と再び相対した時の為に我も以前より
 強くなった。さあ、存分に戦おうぞ!」
一矢@ダイモス「...何か奴の気を一瞬でも逸らす事が出来れば!」

以前戦った時よりも強くなった北辰に苦戦するアキトと一矢。このままいけば
敗北する。夜天光の隙を突けないかと考えを巡らせていた時、意外な所から
夜天光は攻撃を受ける。

北辰@夜天光「...何?」
ガイ@エステバリス「完全に俺の事を見落としていた様だな!この俺、ダイゴウジ・ガイを!」
アキト@エステバリス「ガイ!」

夜天光を攻撃したのは、北辰衆や他の木星帝国の機体と戦っていたダイゴウジ・ガイの乗る
エステバリスだった。ガイは親友であるアキト達を助ける為、混戦の中、隙を突いて攻撃をした。
北辰にとってダイゴウジ・ガイは気にも留めない只の雑兵でしかなく、テンカワ・アキトや
竜崎一矢しか見ていなかった為、完全に油断したのである。

アキト@ブラックサレナ「今だ!」
ガイ@エステバリス「俺も続くぜ!ゲキガンフレア!」

隙を突かれた夜天光にすかさずブラックサレナはディストーションフィールドを展開して
突撃。ガイも続けてエステバリスで大好きなゲキガンガー3の必殺技を口にしながら突撃し、
夜天光は大ダメージを受ける。

一矢@ダイモス「エリカを連れ去った怒り、思い知れ!必殺!烈風ダァァイモキックゥ!」
北辰@夜天光「ぐぅぅぅ!」

大ダメージを受けた夜天光に、一矢は愛する女性を連れ去った北辰に怒りを込めて
ダイモスの必殺技の1つ「烈風ダイモキック」でトドメの一撃を繰り出した。

北辰@夜天光「...今のは完全に我の油断だった。今回の所は敗北を認めよう。
 だが、我は再び汝らの前に姿を現そうぞ。さらばだ」
一矢@ダイモス「消えたか」
ガイ@エステバリス「俺達の友情の勝利だぜ!」
アキト@ブラックサレナ「...北辰。何度、現れようと倒すのみだ」

機体に限界を感じた北辰は、敗北を認めて撤退。他の北辰衆も撤退していく。
ガイは勝利に喜び、アキトと一矢は一先ずの戦いが終わり、他の戦場へ戻るのであった。

草壁「北辰までやられたか...!こうなれば、かぐらづきを動かせ!
 前に出る!」
火星の後継者「大変です!かぐらづきのコンピュータが侵入を受けています!」
草壁「...電子の妖精の仕業か!」

部下の北辰衆が徹底し、徐々に戦力が押されている事に草壁はかぐらづきを
前線に動かそうとするが、既にかぐらづきのコンピュータはナデシコCの艦長である
ルリがオモイカネと協力してハッキングした事により、無力化していた。

ルリ「草壁中将。既にコンピュータはこちらで掌握しました。これ以上の戦闘は
 無意味です。投降して下さい」
草壁「...分かった。こちらは投降する。部下の安全は保障してもらいたい」

ルリとナデシコCによるハッキング掌握を受けて、敗北を悟った草壁は部下の
安全の保障を条件に、投降を受け入れる。ここに火星の後継者は壊滅となるのであった。

1500-7

ナデシコC・ブリーフィングルーム***

戦闘を終えて、主だった面々はナデシコCのブリーフィングルームに集まった。

エリカ「一矢、無事で何よりです」
一矢「君の方こそ。もう誰かに君を奪わせない」

一矢とエリカは戦いを終えて改めて再会を喜び、抱擁する。周囲の面々も
愛する2人が再会した事を喜び、温かく見守る。

トビア「...じゃあ、シーブックさんはブレイバーズに参加するんですね」
シーブック「ああ。ティターンズの政権は終わったとはいえ、ザビーネや木星帝国が
 地球への攻撃を諦めていない以上、セシリーや家族に危機が及ぶ。
 家族を守る為にも、ブレイバーズとして戦うさ」
トビア「本当は、お2人には戦いとは無縁でいてほしかったのですが...よろしくお願いします!」

シーブックと再会したトビアはシーブックがブレイバーズに参加する事を知り、
戦いに戻ってきてしまった事を申し訳ないと思いつつも、共に戦える事を喜ぶ。

ルリ「皆さん。今回の戦闘にご助力して下さり、ありがとうございました」
ハーロック「礼におよばん」
ナトーラ「こちらも任務でしのたで」
ベルナデット「PUとして、御力になれて何よりです」
ルリ「そしてアキトさんもエリカさんもお元気そうでよかったです」
ユリカ「私もアキトも、ルリちゃんと久しぶりに会えて嬉しいよ」

ルリは今回の戦闘に駆け付けてくれたハーロック達に感謝の言葉を述べると共に、
アキトやユリカとの再会を嬉しく思うのであった。

ハーリー「投降した草壁中将以下火星の後継者の構成員、木星帝国、ヴェイガン等は
 火星に駐留している連邦軍に引き取られました。しかし、暗殺部隊の北辰及び北辰衆、
 木星帝国のザビーネ・シャル、元火星開発局局長ハザード長官など一部は消息不明となっています」
元親「ハザードっていうのは、さっき会ったあの野郎か」
甘寧(思春)「やはり、あの時始末しておくべきだったな」
エイジ「ゴステロもいつの間にか消えていた。おそらく奴とはまた戦う事になるだろう」

ハーリーから報告を受け、遺跡でハザードと出会った元親と甘寧は、あの場で始末すべきだったと
少し悔いる。ゴステロと戦っていたエイジは、いつの間にか消えたゴステロと再び戦うであろうと
予想する。

万丈「所でキャプテン。貴方にもブレイバーズに参加していただきたいのですが...」
ハーロック「...今はよそう。俺達は自由を守る為、俺達の道を進んでいく。
 だがもしも、道が交わるのならば、その時はいつでも力を貸そう」
ルリ「分かりました。その時はお願いします」

万丈はハーロックにブレイバーズの加入を要請するが、「今は出来ない」と断る。
しかし、もしもの時は協力をする事を約束するのであった。

ガイ「くぅ~。キャプテン・ハーロック、カッコいいぜ!俺のエステバリスも
 ドクロの意匠をつけようかな」
アキト「相変わらずだな、ガイ。今回お前のおかげで助かった」
ガイ「親友のピンチを救うのは当たり前だろう?リハビリはどうなんだ?」
アキト「順調だ。まだリハビリはかかるが、いつかお前にもラーメンをごちそうするよ」
ガイ「応。待っているぜ!」

ハーロックのカッコよさに憧れるガイは、自分のエステバリスを海賊仕様にしようか
検討する中、アキトは今回戦いで助けられた為、感謝を述べる。
何はともあれ、火星での戦いは一先ず終わるのであった。

1500-8

○竜崎一矢→遺跡に乗り込んでエリカを救出。ダイモスに乗って夜天光を倒す。
○夕月京四郎→ガルバーFXⅡで出撃する。
○エリカ→助け出されて、一矢と再会する。
○マルガレーテ→助け出される。
○ホシノ・ルリ→火星の後継者と戦い、コンピュータをハッキングしてかぐらづきを無力化させる。
○マキビ・ハリ→戦闘後、火星の後継者の報告を行う。
○タカスギ・サブロウタ→スーパーエステバリスで戦う。
○スバル・リョーコ→エステバリスで戦う。
○ダイゴウジ・ガイ→エステバリスで戦い、夜天光を攻撃する。
○テンカワ・アキト→ブラックサレナで、夜天光と戦う。
○ミスマル・ユリカ→アルカディア号に乗る。戦闘後、ルリと再会する。
○ウリバタケ・セイヤ→暁丸を改造する。
○キャプテン・ハーロック→アルカディア号でナデシコを助ける。
  戦闘後、ブレイバーズの加入を断る。
○シーブック・アノー→アルカディア号に保護され、量産型ガンダムF91で出撃。
  ザビーネ・シャルと戦闘する。
○トビア・アロナクス→クロスボーンガンダムX1改で出撃。ザビーネ・シャルと戦闘する。
○ベルナデット・ブリエット→マザーバンガードに乗ってナデシコを助ける。
○ナトーラ・エイナス→ディーヴァに乗ってナデシコを助ける。
○セリック・アビス→アビス隊を率いて、クランシェカスタムに乗って出撃する。
○破嵐万丈→ダイターン3で出撃。ニーベルゲンを破壊する。
○壇闘志也→ゴッドシグマで出撃。ニーベルゲンを破壊する。
○マリン・レイガン→バルディオスで出撃。ニーベルゲンを破壊する。
○アイザック・ゴドノフ→ブライガーで出撃。ニーベルゲンを破壊する。
○ブルース・カール・バーンスタイン→サスライガーで出撃。ニーベルゲンを破壊する。
○明神タケル→ゴッドマーズで出撃。ニーベルゲンを破壊する。
○アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ→レイズナーで出撃。ダルジャンと戦闘する。
○長曾我部元親→暁丸に乗り込んで、エリカ救出作戦に参加する。
○甘寧/思春→暁丸に乗り込んで、エリカ救出作戦に参加する。
○コウ・ヤガミ→暁丸に乗り込んで、エリカ救出作戦に参加する。
○トモカ・タイガ→暁丸に乗り込んで、エリカ救出作戦に参加する。
●草壁春樹→かぐらづきに乗って指揮を執る。敗北を認め、投降する。
●北辰→夜天光に乗って出撃。ブラックサレナやダイモスと戦い、撤退する。
●ザビーネ・シャル→クロスボーンガンダムX2改に乗って出撃。量産型ガンダムF91や
  クロスボーンガンダムX1改と戦闘して、撤退する。
●ゴステロ→ダルジャンに乗って出撃。レイズナーと戦闘する。
●ハザード・パシャ→ニーベルゲンを出撃させる。旗色が悪くなったので、エリカを
 連れ出そうとするが、一矢達に邪魔されて部下のドッグ・タックを連れて逃亡する。
●ドッグ・タック→ハザードと共に逃亡する。

1500-9

【今回の新登場】
○シーブック・アノー/キンケドゥ・ナウ(機動戦士ガンダムF91/機動戦士クロスボーンガンダムシリーズ)
 コロニー「フロンティアⅣ」に居住する工業科の学生だったが、クロスボーン・バンガードが
 コロニーを襲撃してきた際、練習艦スペース・アークに避難した際、母親が開発に携わっていた
 ガンダムF91と遭遇。なりゆきからパイロットとなって、バビロニア建国戦争の渦中に巻き込まれていく。
 その後、「キンケドゥ・ナウ」を名乗り、宇宙海賊クロスボーン・バンガードのパイロットとなって
 木星帝国と戦った。木星帝国との戦争が終わった後、元の名前を名乗り恋人であるセシリーと結婚。
 パン屋の店主となった。

●ザビーネ・シャル(機動戦士ガンダムF91/機動戦士クロスボーンガンダム)
 クロスボーン・バンガードのエースパイロット。没落貴族のシャル家出身でコスモ貴族主義を
 掲げるロナ家に協力してクロスボーン・バンガードの一員となった。一度クロスボーン・バンガードを離脱するが、ベラ・ロナが立ち上げた新生クロスボーン・バンガードに参加。しかし、木星帝国に
 寝返った後、極度の拷問を受けた事で精神は破綻。ベラを奪ったキンケドゥに強い憎しみをぶつける
 狂人に成り果てる。乗機はクロスボーンガンダムX2改。

○ナトーラ・エイナス(機動戦士ガンダムAGE)
 地球連邦軍所属艦ディーヴァ3代目艦長。元々オリバーノーツ基地で事務系の仕事をしていたが、
 フリット・アスノの要求に対してドレイムス大佐の意趣返しから、実践経験が無いにも関わらず
 艦長に任命されてしまった。当初は気弱で優柔不断な性格をしており、頼りない一面を見せていた為、部下からの信頼されていなかったが、艦の構造を勉強し、部下にも的確な指示を出して次第に艦長として信頼されるようになった。子供好きで趣味は絵画。

○セリック・アビス(機動戦士ガンダムAGE)
 地球連邦軍所属のMS部隊「アビス隊」の隊長。乗機はクランシェカスタム。
 冷静な判断力と推理力を持ち、収集した様々な情報から戦局を判断する事から
 「戦場のホームズ」の異名を持つ。艦長に就任したナトーラを気遣っており、
 彼女への労いの言葉を何度もかけている。子持ちで既婚者であるらしい。

●ドッグ・タック(忍者戦士 飛影)
 ハザードの右腕ともいえる優秀な秘書官。ハザードの命令に忠実で、最後まで
 ハザードに従って共にファミール艦の撃沈によって死亡している。



○テンカワ・アキト(劇場版 機動戦艦ナデシコ―The prince of darkness―)
 ブラックサレナのパイロット。元ナデシコのクルーで、コックを目指していたが、

パイロットの適正があった為、コック兼パイロットとなった。

蜥蜴戦争の後、幼馴染のミスマル・ユリカと結婚。しかし事故を装って、火星の後継者に拉致され過度な人体実験を受けて、視覚や味覚など五感の大半を失ってしまう。
 ネルガルシークレットサービスに助けられた後は、ユリカ奪還と復讐を誓って、ブラックサレナのパイロットとなった。

○ミスマル・ユリカ(劇場版 機動戦艦ナデシコ―The prince of darkness―)
 元ナデシコ艦長。地球連合軍の提督、ミスマル・コウイチロウの娘でアキトの幼馴染。
 軍の士官学校を首席で卒業し、ナデシコの艦長となった。天真爛漫でアキトへの思いが強い。
 蜥蜴戦争後、晴れてアキトと結ばれたが、新婚旅行中に火星の後継者に拉致され、演算ユニットの
 コアにされてしまう。

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最終更新:2020年11月26日 10:45