本編1550~1554

『タランチュラロードイーバ ビギニング!!』-4

作者・ホウタイ怪人
1550

耳に洗脳カプセルを埋め込まれた人々を救うため、
生田山へと乗り込むブレイバーズ
麓の駐車場にトレーラー型指令車を置いて陣地を築き、
尾村豪とメイド隊及びエンゲージメントスーツに乗り込んだ鏡誠は、
敵のアジト発見までそこに待機。残りの面々が山の森の中へと踏み込んだ。

生田山・Gショッカー基地***


その様子を監視カメラから送られて来る映像で、
Gショッカーは逐一把握していた。
ちなみにルーシュは神無聖月の姿に戻っている。

死神博士「のこのこやって来おったなブレイバーズめ」
セイレーン「一人は藍羽財団が飼っているセイクリッドテイマーの丹童子アルマ、
 そしてエターナリアの戦士である神城桃矢と金剛煌にお供の動物たちですわね」
聖月「エターナリアの戦士だと…? 奴らはずっと前に異世界に渡ったと聞いていたが、
 地球に舞い戻っていたのか」
セイレーン「そして残りの連中は…あら、誰かしら?」
聖月「むむっ…奴らは!?」

基地のモニターに他に映っていたのは、鷲崎飛翔、エース羽田、鷹城電光、
鳥飼銀牙、大鳥疾風の5人だった。

死神博士「会長の存じよりの者たちか?」
聖月「死神博士にはご存知ないか。今巷で話題をさらっている
 人気アイドルグループのANGELだよ」
死神博士「アイドル…?」

神無聖月率いるSKネットワークTVとANGELメンバーが所属する天使更生組合は、
これまでも度々ビジネス上の場で意見の相違から軋轢が生じて衝突してきた関係にあるが、
まだお互いの"裏の顔"については面が割れていない。

聖月「なぜ奴らがこんな場所に…」
プラノドン「クォークォー、よし! 俺が行って
 まとめて片づけて来てやろう!」
死神博士「待つのだプラノドン、お前は今回の作戦に欠く事の出来ぬ存在だ。
 迂闊に出て行ってもしやられたらどうするのだ?」
プラノドン「お言葉ですが死神博士、俺があんな年端のいかぬ
 小僧どもに負けるわけがない!」
聖月「セーラーアニマメイツ、お前たちがプラノドンの代わりに
 行って始末して来い」
セイレーン「承知しました」
レッドクロウ「お任せを」

1551

生田山・山中***


山中の獣道をかき分け、まだ見ぬ敵の拠点を懸命に探すブレイバーズ。
ちなみに桃矢と煌は最初から変身して甲冑姿に武装している。
アルマもあらかじめセイクリッドアルマ・アークに変身していた。
以前の研見博士一味との決戦の際に進化した彼は、
もう変身の際にいちいち高額な宝石を消費する必要はないのだ。

戦士煌「桃矢くん、待ってよぉ~!」
アルマ・アーク「先走り過ぎだ!」
戦士桃矢「今もこのはたちが苦しんでるんだ!
 グズグズなんかしてられっか!」

周囲が止めるのも聞かずに
一人でどんどん先に行ってしまう桃矢。

電光「あの神城桃矢って、ちっとは協調性ってもんがないんか!?」
グレイファス「すまん。みんなにも迷惑をかける」
飛翔「いえ、俺にも彼の気持ちはよくわかりますよ。
 恋人がピンチなら焦るのも当然だ」
グレイファス「恋人…?(まあ確かに言われてみれば
 そうかもしれんが……)」

桃矢とこのはの関係は、今でもあくまで"幼馴染"のままである。
しかし両者が実は互いを憎からず思っている事は、周囲も薄々気づいている。

疾風「ふっふっ~ん♪ 飛翔さん、それって"経験者は語る"ってやつなの?」
飛翔「…なっ! ニヤニヤしながらなに言ってるんだ疾風!(///)」
電光「飛翔、顔が赤くなっとるで」
飛翔「……さ、さあ、俺たちも先を急ごう!(///)」

その時、後ろに続くビークウッドが、
こちらを見張るような何かの気配に気づき
大木に貼り付いていた一匹の蜘蛛を捕まえ握り潰した。

ビークウッド「これは…?」

ビークウッドの掌の中で息絶えていた、その小さい蜘蛛は、
黄緑と黒の縞模様の不気味な色どりをしていた。


???***


周囲が暗闇に包まれた、どこかも解らない謎の空間。
そこに一人静かに佇んでいたケビン・オルバだったが…。

ケビン「チッ…!!」

今まで瞑想をしているかのように
ずっと両目を閉じ無表情・無言だった彼が、
配下のスパイ蜘蛛の存在が気付かれたと感知し、
苦虫を潰したような表情を見せる。

1552

再び生田山・山中***


銀牙「どうした?」
ビークウッド「どうも我々は先程から何者かに
 見張られていたようです」

この小蜘蛛の死骸は、地球上に生息しているどの種類とも
明らかに違っているものだった。

エース「おい、どうやら囲まれたみたいだぞ!」

すでに敵に包囲された事を気づいたエースが、
周囲の仲間たちに警戒を呼び掛ける。

ガリエル「やっとお出ましか!」
テディアム「退屈してたぜ! とっとと出て来やがれ!」

姿を現したのはショッカー戦闘員たちと、
それを指揮している二人の妖しげな女だった。

戦闘員A「イーッ!」
戦闘員B「イーッ!」

飛翔「やっぱりGショッカーの仕業だったのか!」

現れた敵に対して身構える飛翔たちだったが、
敵の女指揮官がペコペコお辞儀をしながら名刺を差し出してきた。
なんだか訳が分からず呆気にとられる一同ww。

セイレーン「はじめまして、わたくし
 セーラーアルーミナムセイレーンと申します」
飛翔「…あ、これはどうもご丁寧に(汗」
電光「なに戦場で名刺交換しとんねん!」

電光はどこから取り出したのか、ハリセンで飛翔の頭を叩く。

疾風「……(電光にしてはナイスツッコミ)」
戦士煌「それで向こうにいらっしゃるのは?」
セイレーン「わたくしの相方です」
レッドクロウ「漫才師かアタシらは!?」
電光「……(なんか羨ましいで…)」

1553

気を取り直して対峙する両陣営。

レッドクロウ「私はアニマメイツ�・1、セーラーレッドクロウよ!」
セイレーン「あらためまして、わたくしがセーラーアルーミナムセイレーンですわ」
アルマ・アーク「かつてセーラームーンと戦ったっていう悪のセーラー戦士か!?」
レッドクロウ「セーラームーンにも伝えといてくれる?
 いずれきっちりお礼参りには参上するって」
セイレーン「もっとも無事にここから生きて帰れたらのお話ですけれど」
電光「上等やないかコラッ!!」
エース「生田山のあちこちに蜘蛛を使って
 俺たちを見張っていたのもお前たちの仕業か?」
レッドクロウ「…ハァ? 蜘蛛? いったい何の話よ!?」

レッドクロウたちにとっては、本当に寝耳に水な話であったのだが…。

戦士桃矢「とぼけんじゃねえ!」
エース「敵ならば女でも容赦はしないぞ!」
飛翔「行くぞみんな!!」

「「「「「――超者・降臨ッ!!」」」」」


生田山・Gショッカー基地***


基地内のモニターで戦闘の様子を一部始終観察している神無聖月。

聖月「ANGELの奴らが…ライディーンだと」

飛翔たちが変身する様子は、聖月にしっかり見届けられていた。
鷲崎飛翔たちANGELの正体がライディーンイーグルたちだったという事は、
残るライディーンクロウたちの正体も、十中八九、
南條一夜らザ・ハーツの面々に違いない。
これで全て合点がいった。

聖月「なるほど、そういう事だったのか。
 フフフフッ…フハハハハ!!!!!」

ついにライディーンの正体が超魔の側にバレてしまった。

1554

○神城桃矢→生田山へと乗り込む。
○金剛煌→生田山へと乗り込む。
○グレイファス→生田山へと乗り込む。
○ビークウッド→生田山へと乗り込む。途中、怪しげな蜘蛛を発見。
○ガリエル→生田山へと乗り込む。
○テディアム→生田山へと乗り込む。
○鷲崎飛翔→生田山へと乗り込む。
○エース羽田→生田山へと乗り込む。
○鷹城電光→生田山へと乗り込む。
○鳥飼銀牙→生田山へと乗り込む。
○大鳥疾風→生田山へと乗り込む。
○セイクリッドアルマ・アーク→生田山へと乗り込む。
●死神博士→出撃しようとしたプラノドンを止める。
●怪鳥人プラノドン→出撃しようとしたが、死神博士に制止される。
●セーラーアルーミナムセイレーン→プラノドンの代わりに出撃。
●セーラーレッドクロウ→プラノドンの代わりに出撃。小蜘蛛については知らないと答える。
●神無聖月→ついにライディーン戦士たちの正体に気づく。

●ケビン・オルバ→スパイとして生田山に放っていた小蜘蛛を見咎められる。

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最終更新:2020年12月03日 08:09