『包帯男のシグフェルリポート』-2
作者・ホウタイ怪人
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その日、牧村光平と朝倉慎哉は二人で食材の買い出しのため
近所のスーパーを買い物に訪れていた。
光平「慎哉、そのリンゴは隣に置いてある方がいいぞ」
慎哉「えっ…?」
果物売り場に無造作に並べられていたリンゴの一つを
慎哉が適当に手に取って買い物かごに入れようとした時、
突然光平が呼びとめたのだ。
光平「隣に置いてあるリンゴの方が新鮮だ」
慎哉「そっか。シグフェルの透視能力って奴か」
牧村光平の正体は、シグフェルと呼ばれる未知の超生命体である。
どうやら彼の今の視力には、生鮮食材の鮮度を見通すような
超能力も備わっているようなのだ。
光平「本来この能力も、こういう風に使えばいいものなのかもな」
慎哉「そう考えればお前がシグフェルになったのも
案外便利だよな」
光平「………」
慎哉の何気ない一言を聞いた光平は、一瞬表情を曇らせた。
それに気付く慎哉。
慎哉「…ごめん。俺、今マズイこと言ったか?」
光平「いや、そういうわけじゃないんだ」
その時、向こうの方から光平と慎哉に向けて
同世代の少年の声がした。
ザジ「あれっ? 牧村と朝倉じゃないか!」
光平「広瀬?」
慎哉「広瀬じゃないか」
広瀬ザジ――かつて日本人・広瀬剛とフランス人女性との間に生まれたハーフの少年で、
交通事故が原因で昏睡状態に陥っている間、スペースマフィア地球遠征軍司令官ジスプに
インヴェードされ、魔少年(デーモンキッド)ムッシュ・ザジとなって暗躍していたが、
ブルースワットの活躍によってジスプから解放され、今ではすっかり健康状態も回復。
光平たちと同じ海防大学付属高校へと進学して、同校宇宙工学科の2年G組に在籍している。
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ザジは光平とはクラスこそ違うものの、同じ混血児同士ということで
過ごしてきた境遇も似ているためか気が合い、以前から仲もよい。
今日、ザジは父親と一緒に、偶然光平たちと
同じ日、同じ時刻に同じスーパーに買い物に来ていたようだ。
シグ「ザジ、この子たちは?」
ザジの父親である広瀬剛――実は脳死状態の剛の肉体に
長期間インヴェードし続けた結果、完全に同一化するに至った
元スペーススワット隊員の異星人で、対エイリアン部隊ブルースワットの
メンバーの一人・シグである。無論、その事を息子のザジは知らない…。
ザジ「紹介するよ。こちら同じ学校の牧村光平君に朝倉慎哉君」
光平「広瀬君のお父さんですか? はじめまして、牧村光平と言います」
慎哉「朝倉慎哉です。よろしく」
シグ「こちらこそ息子がいつもお世話になっています」
光平「いえ、どういたしまして。広瀬君には俺の方こそ
時々悩みを聞いてもらったりして助かってますよ。なあ広瀬」
ザジ「助けられてるのは僕の方だよ。今の僕が学校に馴染めているのも
正直牧村たちのおかげだし」
慎哉「そんな大したことはしてないぜ」
学校のクラブ活動では天文研究会に所属しているザジは、
同じ理系方面に明るい慎哉とも話が合うらしい。
ザジにとって、光平と慎哉は今の高校に進学してから
最初に出来た友達なのだ。
シグ「二人とも、どうかこれからもザジと仲良くしてやってくださいね」
光平「ええ、勿論です♪」
ザジ「じゃあ二人とも、また明日学校でな!」
こうして光平と慎哉は、広瀬親子と別れた。
光平「………」
慎哉「どうした光平?」
光平「今の広瀬のお父さん、なんか奇妙な感じがしてさ」
慎哉「奇妙? どこがだよ? どこにでもいるような
ごく普通の理想の父親に見えたぜ」
光平「うん、そうなんだけど…普通の人間とは違うけど、
どこかとても温かい感じがするんだ」
慎哉「???」
その時、突然「キャー!」という女性の悲鳴が
店の正面入り口の方向から聞こえた。
慎哉「何だ!?」
光平「行ってみよう!」
店の正面入り口のすぐ側では、中年の女性が倒れていて、
首筋や太ももの肌には、何やらカビのようなものが生えていたのだった。
客A「なんなのかしら…?」
客B「気持ち悪いわ~」
光平「これは…!?」
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そこへ誰かが119番通報したのか、
しばらくして救急車が現場に到着した。
救急隊員A「どいてください!」
救急隊員B「急いで患者を病院まで運びます!」
現れた救急隊員たちは見事な手際で
倒れていた女性を救急車であっという間に
運び去ってしまったのだが、なぜか光平が
ひどく慌てた表情でその後を追いかけようとする。
慎哉「おい待て! いきなりどうしたんだよ!」
光平「あの救急隊員たちは人間じゃない!」
慎哉「なんだって!?」
光平がシグフェルとしての透視能力で、
今現れた救急隊員の中に何か異形の存在が
憑依している事を見抜いたのだ。
光平「このままだと今運ばれて行った人が危ない!
助けないと!」
慎哉「よせ!」
慎哉は、助けに向かおうとする光平の腕を掴んで止めた。
光平「どうして!?」
慎哉「お前、
ブレイバーズに何をされたのかもう忘れたのか?」
光平「それは……」
慎哉「下手に関わって、また厄介な騒ぎに巻き込まれたらどうするんだ。
ここは警察に任せた方がいい」
光平「でも……」
慎哉に強く制止され、光平は走り去る救急車を
ただ黙って見ているしかできなかった。
◇ ◇ ◇
救急隊員A「フフフッ…思いのほか上手くいったな」
光平が見破っていた通り、この救急隊員たちは、
スペースマフィアのエイリアンたちにインヴェードされていた。
彼らの食糧となるバルボレラフーズの胞子を無差別に
通行人に移植し、アジトの食糧貯蔵庫まで拉致する計画なのだ。
だがその走行中の偽救急車を、どこからか発射された一発の銃弾が止めた。
救急隊員B「だ、誰だ!?」
救急隊員A「姿を見せろ!」
何事かと車から降りる救急隊員たち。
彼らの前に立ちはだかったのは、青紫のプロテクトギアに身を包み、
自動拳銃「BW-01 ディクテイター」を構えた一人の戦士だった。
シグ「スペースマフィアのエイリアン! 今連れ去ろうとした女性を
解放してもらうぞ!」
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救急隊員A「おのれブルースワット!」
救急隊員B「さっそく現れおったな!」
周囲に不快な音と異常な風圧が巻き起こり、
ぐったりと地面にうつ伏せに倒れた救急隊員の背中から
ジェル状になって奇怪なエイリアンが姿を現した。
口が触手状になった青い「レト」型と、
呼吸器をつけたような緑色の「ケル」型の
2体のエイリアンだ。
「レト」型エイリアン「どうしてここが分かった!?」
シグ「警察に匿名の通報があった!
怪しげな救急車がスーパーの買い物客の
女性を連れ去ったとな!」
「ケル」型エイリアン「なんだとぉ~!!」
たちまち戦闘へと突入するブルースワットとエイリアン。
仲間のショウとサラがゴールドプラチナムの意思を引き継いで
他次元へと旅立ったため、今は一人で戦っているシグだが、
一度スペースマフィアとの戦いに勝利している歴戦の勇者である彼にとって、
「レト」型も「ケル」型も所詮は取るに足らぬに過ぎない。
「レト」型エイリアン「む、無念だぁ~!」
「ケル」型エイリアン「グェェェェッ…!!」
2体のエイリアンはさほど苦戦する事もなく
あっさりとシグによって殲滅された。
シグはすぐにブレイバーズ本部に連絡を取り、
救出した女性を本当の病院に搬送する手配をすると、
後の現場処理を到着した警察に任せて撤収した。
メガロビル・ブルーリサーチのオフィス***
かつてブルースワットがスペースマフィアと戦っていた時、
自分たちの生活費の工面とエイリアンの調査を兼ねて開業した
よろず相談調査オフィス「ブルーリサーチ」。
当時はあまり儲からず、ハッキリ言って経営状態は火の車であったが、
現在では破嵐財閥などのブレイバーズスポンサー企業の出資を受けて、
メガロシティ中央のメガロビルにテナントとして広大なオフィスを構え
大勢の調査人員を抱えるまでに様変わりいた。
スミレ「社長、おかえりなさいませ」
シグ「さっそく報告を聞きたい」
シグはその社長として、仲間であるショウたちの留守を守りつつ、
ブルーリサーチの情報網を駆使して、日夜Gショッカーの動きに目を光らせていたのである。
そして当時のブルーリサーチにアルバイトとして雇われていた女子大生で、
彼らの数少ない協力者だった麻生すみれは、今では広瀬社長に仕える敏腕秘書である。
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スミレ「こちらが救急搬送中に行方不明になった患者たちの一覧です」
シグ「まちがいなくバルボレラフーズを移植された被害者たちとみてよいでしょう。
一刻も早く彼らを救出しなければなりませんが――」
ここ最近、道端で突然倒れた通行人が救急車で運ばれたまま
消息不明となる怪事件が相次いでいた。ブレイバーズ本部から
調査要請を受けたシグとスミレは、過去のある事件を思い出していた。
シグたちブルースワットが戦っていた敵・スペースマフィアは、
無作為に市民を拉致して自分たちのエネルギー源=食糧となる
バルボレラフーズの養分として利用しようとした事があった。
ちなみにスミレもその被害者である。今回の事件はその出来事と
非常に経緯がよく似ていたのだ。
スミレ「何か他にも気になる事が?」
シグ「今回警察に匿名で通報してきた人物と言うのが
どこか引っかかりますね」
今回シグが現場に間に合って駆けつけられたのは、
たまたま息子と近くに買い物に来ていた事情もさることながら、
他にもその「匿名の通報」によるところも大きい。
しかし普通の人間に、人に乗り移った状態のエイリアンを
見分けることなど不可能だ。いったいどうやって
異常に気がついたのだろう?
スミレ「警察からの話では、その通報の声は
10~20代の若い男性の声だったそうです」
シグ「………」
シグは今日買い物先のスーパーで出会った
息子の友人である牧村光平という少年について
思い出していた。初めて会った瞬間から、
シグも光平には「奇妙な感覚」を覚えていたのだ。
そういえばブレイバーズからの情報によると、
Gショッカーは息子ザジも通う海防大学付属高校の中に
あの謎の戦士シグフェルがいると目星をつけ始めたらしい。
シグ「まさか…」
スミレ「何か?」
シグ「いえ、私の思いすごしかもしれません。
これからちょっと出かけて来ます」
シグは服を着替え、用事のため外に出かけようとしたが、
社長室から出る前にスミレに一言付け加える。
シグ「あ、そうそう。スミレ、二人きりの時は
私の事を社長と呼ばなくてもよいですよ」
スミレ「そう♪ 実を言うとわたしも堅苦しいのは苦手なの」(゚∇^*) テヘ♪
先程までのキャリアウーマン風のお堅い感じはどこへやら、
スミレはシグの一言で、すっかり緊張感が解けた明るい女性へと変わった。
シグ「ふふふっ…やっぱり貴女はそっちの方が似合ってますよ♪」
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翌日…。
海防大学付属高校・校舎屋上***
授業が始まる前に、またいつもの校舎屋上に集まった
光平、慎哉、優香の3人。
優香「それじゃあ偽の救急車にさらわれた人を
見捨てて来たの!?」
昨日の一部始終の話を聞き、優香は少なからず
ショックを受けたような表情をする。
慎哉「見捨てただなんて人聞きの悪い事言うなよ。
ちゃんと警察には通報したぜ。市民の義務は果たしたんだから、
余所から文句を言われる筋合いはないはずだ」
優香「それはそうかもしれないけど…」
慎哉「……なんだよ沢渡、何か言いたそうだな?」
光平「よせよ慎哉…」
優香「なんかそんなの…後は人任せにして知らないフリをするだなんて、
いつもの光平くんらしくない」
慎哉「まさかお前、光平がシグフェルに変身して
その人を助ければよかったって言うのか!」
優香「誰もそんなこと言ってないでしょ!」
光平「おい、やめろよ二人とも」
慎哉「元はと言えばお前のせいで光平は!」
優香「――!!」
光平「慎哉ッ!!」
つい募る苛立ちを抑えきれず、慎哉は触れてはならない禁句に触れてしまった。
光平がシグフェルという異形の力を手にしてしまった背景には、
彼が"あの日"優香の身代わりとなって、東条寺理乃の邸宅に赴いた事がそもそもの発端である。
慎哉も光平の叱咤による制止でハッと我に返ったが、もうその時には遅かった。
優香の両目は涙ぐんでいる…。
慎哉「ごめん……」
優香「……」
光平「……」
この日、この瞬間から3人の関係はギクシャクし始めた…。
同校校舎・情報処理技術コース教室***
セイジ「ある販売会社では,本社に設置したサーバから自社ネットワークを使用して,
全国の事業所に所属する営業員にデータを提供するアプリケーションの開発を行
っている。システムテストを本社内の LAN 環境で行うとき,この環境下のテス
トでは検証することが困難な項目は、次の内どれか?」
宇佐美 星児(セイジ)――中泉シンクタンクに在籍していた、メガネと蝶ネクタイが特徴の
コンピューターの知識に精通する天才青年であり、実は麻生すみれと同じくブルースワットのサポーターである。
現在は海防大学付属高校・総合普通科の情報処理技術コースを受け持つ非常勤講師を務めている。
朝倉慎哉もセイジの講義を受講しており、彼のことを師と仰いで尊敬していた。
セイジ「慎哉、この設問答えてみろ。
基本中の基本だぞ」
慎哉「………」
慎哉はどこか上の空のようにボーッとしている。
セイジ「おい慎哉、聞こえてるのか!?」
慎哉「………え!?Σ(゚д゚;) は、はい!
すみません。ボーッとしてました」
周囲の生徒たちからどっと笑い声が巻き起こる。
セイジ「珍しいな。慎哉が授業でボーッとしてるだなんて」
慎哉「………(汗」
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同校校舎・カフェテリア***
大五郎「さあ、みんな大好きデンジパンのアンパンだ~!」
青梅大五郎――元はサーカス団員だったが、自身のアンパン好きが高じて
カルチャーセンター勤務を経てパン職人の道を選び、今はデンジパンと名付けた
移動販売車を経営しているという異色の経歴の持ち主だ。
こうして昼休みの時間帯になると、学校まで移動屋台を引っ張って来ては
生徒や教職員相手に商売を始める。
彼の焼くアンパンは「安くて美味い」と評判であり、
且つ彼自身のユーモラスで、飄々とした軽快な口調、
そしてどこか器量の大きさを感じさせる風格もあり、
生徒たちからは大人気で、いつも昼休みには長蛇の列が出来る。
光平「大五郎さん、いつものアンパン1個」
大五郎「はい1個税込みで80円! まいどあり~♪
……おや、今日は優香ちゃんや慎哉君と一緒じゃないのかい?」
光平「あいつらは……」
光平はどこか言葉を濁らせる。
大五郎「もしかして喧嘩でもしたのか?」
光平「………」
同校敷地内・グラウンド***
優香「ハァ…ハァ…」
放課後、陸上部の練習で200Mの短距離を走りきる優香。
大地「どうした沢渡、以前よりタイムが落ちてるぞ!」
優香「すみません、山形コーチ…」
山形大地――高校時代は都立武蔵野学園陸上部のエースであったが、
現在はその経験と実績を活かして海防大学付属高校陸上部の外部委託コーチを勤めている。
女子部員「優香どんまい!」
優香「ありがとう…」
大地「都大会も近いんだ。体調のコンディションだけはしっかり整えておくんだ。
もし何か悩みか心配事があるんなら相談に乗るぞ」
優香「はい…」
1659
そしてすっかり日も沈みかけた時刻、宇佐美星児、青梅大五郎、山形大地の3人は
人知れずこっそりと校舎裏に集まった。
言わずと知れた、青梅大五郎は電子戦隊デンジマンのデンジブルー、
そして山形大地は高速戦隊ターボレンジャーのブラックターボである。
大五郎「なるほどねえ…。やっぱり光平君たち3人の様子がおかしいか」
大地「もし何かつまらない事で喧嘩でもしたなら、なんとか仲直りの機会を
つくってやりたいところですが…」
セイジと大地にとって、慎哉や優香は教え子であり、
大五郎にとっても光平たちは常連客として以前から親交がある。
未来ある生徒たちが悩みを抱えているなら、力になってやりたいところではあるが…。
セイジ「本当なんでしょうか。Gショッカーがこの学校の中に
シグフェルがいると目星をつけているというのは?」
大五郎「そいつはまだわからん」
大地「俺たちも生徒たちの安全に目を光らせないといけませんからね。
今はなかなか個人の悩みに立ち入っている余裕は……」
海防大学付属高校の中に、謎のヒーロー・シグフェルがいる…。
Gショッカーがそう狙いを定めて来た事だけは確かなのである。
大五郎も大地もセイジも、この学校に出入りしているのはかなり以前からであり、
今回の騒ぎの渦中に身を置く事になったのは全くの偶然なのだが、
ブレイバーズ関係者の中でも最も現場に近い人間として、
Gショッカーが迂闊に校舎内に手を出して来ないよう
常に注意を払う立場を受け持っていたのである。
そのため今は一生徒に過ぎない光平たちの
個人的な人間関係の問題にまで関わっている余裕はない。
ちなみに大五郎たちは、今話題に上った牧村光平が、実はそのシグフェル本人だとは、
まだこの時点では露ほども思っていない。
大五郎「青春にはいろいろと曲がり角は付き物だ。
光平君たちの事なら心配はいらんだろう。
きっとあの子たちならなんとかやるさ♪」
大地「そうですね。ああ見えて沢渡も他の二人も芯は強い子ですから」
その日の会合を終えた3人は解散して、それぞれ帰ろうとするが、
大五郎が校舎裏の雑木林に向かって帰り際に大きく叫んだ。
大五郎「お~い! そこのお前さんたち!
いい加減かくれんぼはやめにしないか~!?」
林の藪の中には、今も校舎の監視を続けている
数人のカットマンたちが潜んでいたのだ。
カットマンA「おのれデンジブルー!」
カットマンB「殺るかッ!?」
カットマンC「待て! くれぐれも無用な挑発に乗るなとのサロメ様からのいいつけだ。
シグフェルの正体を掴むまで今は堪えるのだ!」
カットマンD「ぐぬぬぬ~!!」
1660
ホウタイ怪人のアジト***
海防大学付属高校の校舎周辺を監視しているカットマンたちから
送られて来た何枚かの生徒の写真をピックアップするキャプテンゴメス。
ゴメス「この顔は、3人とも以前に東京エネタワーで見かけた顔だ」
ホウタイ怪人「なんだと? それは本当か!」
校内の様子の牧村光平、朝倉慎哉、沢渡優香が写された
3枚の写真を手に取る見つめるキャプテンゴメスとホウタイ怪人。
今から2~3か月ほど前、スマートブレインは独立幻野党による
中東の石油王令嬢フィリナ・クラウディア・アルシャード誘拐計画に
便乗・強力する形でシグフェル捕獲を画策した。
その時にフィリナと一緒にいたのが光平たち3人である。
ゴメス「あの時は、この小僧たちの素性は最後まで分からなかったが、
こうなってくるとシグフェルがアルシャードの令嬢の関係者だとする
村上社長の推論は正しかった事になるな」
ホウタイ怪人「これは大いに調べてみる価値はありそうだな」
ゴメス「それも大至急だ。できるかね?」
ホウタイ怪人「任せておけ!」
ついにGショッカーの追及の魔の手は、いよいよ光平たちの身辺にまで
直接延びようとしているのだった。
1661
○シグ→「広瀬剛」として事業拡大したブルーリサーチ社の社長を務めている。
エイリアンの偽救急車に拉致されそうだった一般市民の女性を救出。
○ザジ→現在は海防大学付属高校に通っており、牧村光平や朝倉慎哉とは親友の間柄。
近所のスーパーで父と買い物中、偶然に光平や慎哉と出会う。
○麻生すみれ→ブルーリサーチ社で社長業を務めるシグを敏腕秘書として支えている。
○宇佐美星児→海防大学付属高校に情報処理技術コース非常勤講師として勤務している。
○青梅大五郎→いつも海防大学付属高校の昼休みに、デンジパンの移動屋台で出入りしている。
○山形大地→海防大学付属高校に陸上部外部委託コーチとして勤務している。
●ホウタイ怪人→ついにシグフェルの正体を、牧村光平たち3人にまで絞り込む。
●キャプテンゴメス→ついにシグフェルの正体を、牧村光平たち3人にまで絞り込む。
○牧村光平→朝倉慎哉や沢渡優香とギクシャクする。
○朝倉慎哉→エイリアンの偽救急車を追いかけようとした牧村光平を止める。匿名で警察に通報。
そして学校でつい放ってしまった余計な一言がきっかけとなって、光平や沢渡優香とギクシャクする。
○沢渡優香→牧村光平や朝倉慎哉とギクシャクする。
【今回の新規登場】
○シグ(ブルースワット)
ブルースワットの隊員で、隊員NO.011。戦闘時にはガンメタルのアーマーを装着する。
スペーススワットの生き残りにして緑色の血を持つエイリアンであり、地球年齢で800歳。
スペースマフィアとの戦いで仲間が全滅し、単身スペースマフィアを追って地球に降り立つ。
地球上で活動をするために苦渋の判断として、脳死状態の地球人「広瀬剛」にインヴェードし
ブルースワットの設立に尽力した。長く広瀬剛の肉体にインヴェードし続けた結果、
彼との完全な同化が起こってしまい、元のエイリアンに戻ることよりも
父として息子ザジと共に生きることを選ぶ。
○ザジ(ブルースワット)
シグがインヴェードしている「広瀬剛」の息子。母はフランス人。
10年前に親子共々交通事故を起こし以後意識を回復していなかった。
そこをジスプにインヴェードされ、スペースマフィア最高幹部ムッシュ・ザジとして
ブルースワットと戦った。後に救出され、ゴールドプラチナムの力で匿われ、
広瀬剛(シグ)から移植手術を受けて、最終回では全ての戦いが終わった後に元気な姿を見せた。
ちなみに彼のフルネームは「広瀬ザジ」となる筈だが、ここでは公式に準じて「ザジ」と表記する。
○宇佐美星児(ブルースワット)
コンピューターの知識に精通する天才少年で、ブルースワットのサポーターを自称する。
通称、セイジ。
中泉シンクタンクのエンジニアだった頃、ブルースワットの組織について盗聴・ハッキングなどで把握しており、ブルースワット壊滅後シグたちに連絡を取ったところエイリアンに捕らえられ、ショウたちに助け出され仲間となる。
その頭脳を駆使して情報収集、武器、装備の改良、各種薬品や探知機の開発などで活躍する。
○麻生すみれ(ブルースワット)
ブルーリサーチにアルバイトとして雇われた女子大生。通称、スミレ。
当初はすぐに事務所を空にするショウたちに疑念を抱き、
正体を探ろうとしたこともあったが、ショウたちが正体を明かした後は仲間として行動する。
セイジ同様、彼女もブルースワットにはなくてはならないサポーターである。
○青梅大五郎=デンジブルー(電子戦隊デンジマン)
アンパンをこよなく愛する元サーカス団員。その身の軽さを活かし、
偵察・潜入などの情報収集にも能力を発揮する電子戦隊の一員。
劇場版『199ヒーロー大決戦』や『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』では、
「デンジパン」なるパン屋台を曳き、近所の幼稚園でアンパンを配って回っていた。
○山形大地=ブラックターボ(高速戦隊ターボレンジャー)
高速戦隊のサブリーダーで力持ちのパワーファイター。
都立武蔵野学園高校では陸上部に所属していた。
屈強な肉体を持ち、走ることをこよなく愛する。
頭脳面でも秀でており、同じ頭脳派の森川はるなにも引けを取らない。
普段は落ち着いた性格だが、ときには熱血タイプの力以上の熱さを見せる事も。
最終更新:2020年12月03日 08:22