『赤い星の戦い』-1
作者・ユガミ博士
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火星・クリュス基地***
火星―かつて赤い戦神の星として知られる太陽系第4惑星は、
テラフォーミングの結果、大気と青い海、そして氷の大地が誕生した。
そして幾多の戦いの地となり、現在は火星自治政府を始め、様々な
国家や勢力が混在している。
火星における地球連邦軍の基地であるクリュス基地では、
火星に存在する勢力の一つ、オルバン派のバーム星人が攻撃を
仕掛けてきた為、戦闘が行われる。
ビューン、ビューン
連邦兵A「うわぁ~!」
連邦兵B「だ、脱出する!」
クリュス基地に所属する地球連邦兵はジェガンやダガーL等で
戦闘を行っていたが、バームの戦闘ロボによって戦況は苦しかった。
ゼクス「ヒートロッド!」
ノイン「ゼクス、援護します」
基地を守るべく火星に来ていたプリベンターのエージェントである
ゼクス・マーキス、ルクレツィア・ノインが戦闘ロボを次々と破壊していく。
一矢「ファァァァイブシューター!」
ダイモスのパイロットである竜崎一矢も出撃し、装備している
ファイブシューターを投げて、攻撃していく。
フォウ「バームの戦闘ロボだけじゃなく、キャンベルやボアザンの
マグマ獣や獣士も混じっているようね」
ビルギット「宇宙連合のキャンベルやボアザンも内乱がおきていると
噂で聞いていたが、そういった勢力と手を組んだという訳か!」
前大戦でティターンズからプリベンターの一員となったフォウ・ムラサメとロンド・ベル
から転属したビルギット・ピリヨはオルバン派のバームと手を結んだキャンベルや
ボアザンを始めとする宇宙連合の兵器をリ・ガズィに乗って応戦する。
エリカ「・・・一矢、気を付けて」
現在、和平派のバーム星人達の指導者であるリオン大元帥の遺児
エリカはクリュス基地の司令室から愛する一矢達の身を案じながら、
戦いを見守っていた。
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一方、バームの戦艦ガルンロールの艦橋にはオルバン大元帥の
腹心であるゲロイヤーが戦いの光景を見て、一矢のダイモスや
ゼクスの乗るトールギスⅢ達の活躍により、徐々にこちらの旗色が
悪くなっていた。
ゲロイヤー「う~む、このままではこちらの戦力が・・・(汗」
ダンゲル将軍『おい、せっかく手を貸しに来たのだ!このままではジリ貧だぞ!』
ド・ベルガン『左様。地球攻撃の足掛かりとして、この星は重要な地となる。
我々としても、この星は制圧すべきなのだ』
オルバン派のバームに手を貸すべく、戦力を引き連れてやってきた
キャンベルのダンゲル将軍とボアザンのド・ベルガンはモニターを
通じて、この戦況のどうすべきかとゲロイヤーに問いかける。
ハザード『お困りの様ですなあ、ゲロイヤー殿』
ゲロイヤー「貴様は確か、ハザードとかいう地球人の裏切り者か!」
ハザード『間もなく、増援が到着します。そうすれば、この戦況も瓦解するでしょう』
ゲロイヤー「おお、それはありがたい(・・・どうも、こ奴は信用出来ないなぁ)」
通信に割り込んできたのは、野心の為に地球を裏切った元火星開発局局長
ハザード・パシャだった。ニタニタした顔をしながら、ゲロイヤーに増援が来る事を
告げる。ゲロイヤーは増援が来る事を喜ぶが、内心はハザードをイマイチ
信用が出来なかった。
フォウ「あれは!?」
そして、ハザードが言う増援―それは、外宇宙の途中でレジェンドラの勇者や
コズモレンジャーJ9達と戦ったゴステロ率いるグラドスのTS(テラーストライカー)
軍団やアストラギウス銀河から傭兵として雇ったAT(アーマード・トルーパー)乗り
が宇宙連合の増援として加わった。
ゴステロ「はははは、ぶっ潰してやるぜ!」
フォウ「くっ、何て機動性なの!」
ビルギット「やられた!基地に戻る...」
ゴステロのダルジャンによる機動性によって、フォウとビルギットが乗る
リ・ガズィが撃墜され、2人はリュクス基地に帰投する。
ゼクス「・・・アストラギウス銀河のATか。厄介だな」
ノイン「ゼクス。私が引き付けますので、あなたはメガキャノンをお願いします」
ゼクス「了解した。頼むぞ、ノイン!」
ノインの乗るトーラスはATを引き付けて、一か所に集めてゼクスの乗る
トールギスⅢのメガキャノンが火を吹いて、撃墜していく。しかし、かなりの
数が投入しているのと、宇宙連合のマグマ獣や獣士、戦闘ロボがまだ
健在しているので、まだ苦戦を強いられている。
ゲロイヤー「よし、このまま基地を制圧するのだ!」
ゲロイヤーの命令で、戦闘ロボ達が基地に迫る。だが、そこに...!
ルリ「グラビティ・ブラスト、発射して下さい」
ハーリー「グラビティ・ブラスト、発射しまーす!」
ドゴーン、ドゴーン
ゲロイヤー「な、何だ!?」
突然、遠方からの強力な重力波が基地に集まっていたバームの戦闘ロボが
破壊される。そして現れたのは、白い戦艦―ナデシコCだった。
一矢「あれは、ナデシコか!」
京四郎@通信『一矢、地球から援軍を呼んだぜ!』
一矢「京四郎、無事だったか!」
夕月京四郎は一矢に通信を送り、援軍としてナデシコCを連れてきた事を
伝える。そして、ナデシコから3機のエステバリス、ゴッドマーズと
コスモクラッシャー、ゴッドシグマ、バルディオス、そして京四郎とナナが乗る
ガルバーFXⅡが出撃する。
ドギューン
ゴステロ「ぐわぁ!!」
エイジ「ここにいたか、ゴステロ!」
ゴステロ「てぇめぇは、エイジ!この星に来やがったか!」
ゴステロの乗るダルジャンを攻撃したのは、エイジのレイズナーだった。
そして、J9の乗るブライガー、JJ9のサスライガー、タクヤ達レジェンドラの
勇者達が現れた。
ブルース「どうやら、かなりお取込み中の様だね」
アイザック「諸君、一矢達に加勢をするぞ!」
敵の増援に対して、一矢達の方にも頼もしき援軍が現れるのであった。
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○ゼクス・マーキス→トールギスⅢに乗って、クリュス基地を守る。
○ルクレツィア・ノイン→トーラスに乗って、クリュス基地を守る。
○竜崎一矢→ダイモスに乗って、クリュス基地を守る。
○エリカ→リュクス基地の司令室から、一矢の身を案じる。
○夕月京四郎→一矢にナデシコを連れて来た事を通信で伝える。
○フォウ・ムラサメ→リ・ガズィに乗り、クリュス基地を守るが
ゴステロのダルジャンに撃墜され、基地に戻る。
○ビルギット・ピリヨ→リ・ガズィに乗り、クリュス基地を守るが、
ゴステロのダルジャンに撃墜され、基地に戻る。
○ホシノ・ルリ→クリュス基地に集まっていた戦闘ロボに
グラビティ・ブラストを放つ命令を出す。
○マキビ・ハリ→グラビティ・ブラストを放つ。
○アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ→ゴステロの乗るダルジャンを攻撃する。
○ブルース・カール・バーンスタイン→一矢達の増援として現れる。
○アイザック・ゴドノフ→一矢達の増援として現れる。
●ゲロイヤー→ガルンロールの艦橋から指揮を執る。
●ダンゲル将軍→ゲロイヤーに手を貸す。
●ド・ベルガン→ゲロイヤーに手を貸す。
●ハザード・パシャ→ゲロイヤーに増援としてゴステロとAT乗りを送る。
●ゴステロ→ゲロイヤー達の増援として、ダルジャンで出撃。フォウと
ビルギットを撃墜するが、エイジから攻撃を受ける。
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【今回の新規登場】
○ゼクス・マーキス/ミリアルド・ピースクラフト(新機動戦記ガンダムW Endless Waltz)
元OZ特佐で、サンクキングダムの嫡子であり、リリーナの実兄。OZ時代は
「ライトング・バロン(後にライトニング・カウント)」と呼ばれるエースパイロットだったが、
革命組織「ホワイトファング」の首領となり、世界に反旗を翻すが、現在はプリベンターの
一員となる。コードネームは『ウィンド』。OZ-00MS2BトールギスⅢのパイロット。
○ルクレツィア・ノイン(新機動戦記ガンダムW Endless Waltz)
元OZ特尉。イタリア貴族の血筋で、前髪が特徴の女性士官。ゼクスとは士官学校時代
からの付き合いで、好意を抱いている。コードネームは「ウォーター」。主にトーラスに乗る。
○竜崎一矢(闘将ダイモス)
ダイモスのパイロットである空手の達人。ダイモスの開発者である竜崎勇博士の
息子で、スペースダイモビックで宇宙へダイモライト探索を行っていたが、バーム軍
侵攻の際に、地球へと戻り、ダイモスに乗って戦う事になる。激しい戦火の中、
バーム星人のエリカと激しい恋に落ち、様々な困難を乗り越えて彼女と愛を育み、
平和の為に戦い続けていく。
○エリカ(闘将ダイモス)
暗殺されたバーム星人の指導者リオン大元帥の遺児で、リヒテル提督の妹。
戦火の中、記憶喪失となり、一矢に保護された事を切欠に、お互い愛し合う
ようになる。記憶を取り戻た後はバーム星解放組織の中心として平和活動に
励むようになる。紆余曲折を経て、一矢と結ばれた。
○フォウ・ムラサメ(機動戦士Ζガンダム)
「ムラサメニュータイプ研究所」で4番目に作られた強化人間の兵士。
研究所に入る前に失った過去の記憶を取り戻す為、サイコガンダムに乗って戦う。
カミーユと惹かれあうが、キリマンジャロで再会した時にカミーユを庇って死亡した。
○ビルギット・ピリヨ(機動戦士ガンダムF91)
地球連邦軍のモビルスーツパイロット候補生。 クロスボーン・バンガードのフロンティアIV襲撃の際、
練習艦スペース・アークのレジスタンスに参加し、クロスボーン・バンガードと戦うことになるが、
バグの猛攻を避けきれず戦死する。皮肉屋な一面がある。
●ゲロイヤー(闘将ダイモス)
オルバン大元帥の腹心で、
秘密警察を率いている。地球とバームの交渉会議に
参加してリオン大元帥と竜崎勇博士を暗殺した張本人。またリヒテルを
失脚させて海底城の指揮官となったが、終盤リヒテルに殺害される。
●ダンゲル将軍(超電磁ロボ コンバトラーⅤ)
キャンベル星の将軍。オレアナの破壊後、兄であるワルキメデスと共に
女帝ジャネラに従い地球に現れ、キャンベル星の地球侵攻の新たな将軍となる。
筋肉質の巨体で、左腕はハサミ状の義手となっている武闘派。力押しの戦術を
得手とするが、戦況が自分に有利な方向へ傾くと、調子に乗り易くなる悪癖がある。
●ド・ベルガン(超電磁マシーン ボルテスⅤ)
ド・ズールの後任として赴任した皇帝派の将軍。常にマキシンガル合金で
造られた鎧を着ている。皇帝の密命で、ハイネルの暗殺に失敗し、彼の部下となり
鎧獣士の開発をして協力するが地底城崩壊時にハイネルを解任して
戦力を引き上げさせた。ド・ズールの弟らしいが、本編では触れられていない。
最終更新:2020年11月22日 14:17