『真時空伝説 戦士は神獣と共に』-3
作者・ティアラロイド
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ヘブンズティア王国・宮殿***
ピークウッド「つまり貴方がたは、これまでも数々の
異世界を旅してこられたと…」
夏海「そういうことなんです」
王都の宮殿へと戻った神城桃矢たちと門矢士たちは、
ロボコンら次元警察の関係者を交えて自己紹介をしつつ、
お互いに自分たちの事情を説明していた。
ロビン「仮面ライダーディケイド=門矢士…。
貴方の幾多の活躍は次元警察でも把握しています」
士「へえ~よく調べてるな。それなら俺が
かつて大ショッカーの大首領だった事も
当然知ってるはずだろ」
桃矢「大ショッカー? なんだいそりゃ?」
ロビン「それは……」
ここでロボコンが慌てて士に近づき、
小声でぼそぼそと呟く。
ロボコン「おいっ、せっかくいい雰囲気なのに
余計な事を喋るなよ! 大ショッカーの件は
ロビンちゃん…じゃなかった、ロビン課長が
各方面に頭を下げて揉み消してもらったんだから!
僕らが君のためにどれだけ苦労したと思ってる!」
士「頼んだ覚えはない!」
ロボコン「お前なあ…」
士のマイペースな態度に、ロボコンは呆れ気味だ。
桃矢「そうか、
ブレイバーズか…」
グレイファス「アースサイドでそのような組織が
結成されていたとはな…」
ロボコンたちから
ブレイバーズの話を聞き、
桃矢はホッと安堵した。地球に残して来た
幼馴染の舞原このはや、火浦直気と真由の幼い兄妹も
それならばきっと安全であろう。
ロビン「門矢士さん、貴方にもぜひ
ブレイバーズの戦士に
名を連ねて頂きたいのですか?」
士「お断りだね。俺は"仲間"とか"仲良しごっこ"が
この世で一番嫌いだ」
ロビン「地球に残っている仮面ライダーたちのほとんどは
皆
ブレイバーズに加わっているのですよ」
士「俺には関係ない!」
士はとっとと部屋から出て行ってしまった。
夏海も「ごめんなさい」という表情でペコリと頭を下げると、
士を追いかけて同じく部屋から出て行く。
ガリエル「なんだい、アイツ…」
ユウスケ「まったく、士も相変わらず素直じゃないんだから。
…あっ、俺は喜んで入りますよ。その
ブレイバーズってヤツに」
グレイファス「我々からもありがとうと言わせてもらう。
君たちのような歴戦の勇士と共に戦えるなら大変心強い!」
ユウスケ「へへっ、どういたしまして」
ユウスケはグレイファスたちと固い握手を交わした。
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それから暫くして…。
同宮殿・廊下***
桃矢「お~い、グレイファス! ピークウッド!
どこいんだ! 姫さんが探してるぞ!」
ミレイア姫からグレイファスとピークウッドを呼んでくるように
頼まれた桃矢は、宮殿内のあちこちで二人の姿を探していた。
ふと、向こう奥の部屋の扉から微かな明かりが漏れている事に気がつく。
桃矢「あそこか…」
同宮殿・別室***
グレイファス「どうしたんだピークウッド。
私一人だけこんなところに呼び出して…」
ピークウッド「グレイファス、これからする話は
くれぐれも他言は無用です」
グレイファス「???」
ピークウッドは、今日戦った戦場で、
偶然にも金剛煌の姿を目撃した事を
グレイファスに告げた。
グレイファス「まさか…。煌は死んだはずだ。
何かの見間違いだろう」
ピークウッド「私もそう思いました。しかし念のために
物見櫓の中を調べてみたら、こんなものが落ちていたのです」
ピークウッドはグレイファスに、一本の長いしなやかな毛髪を手渡した。
一見ただの毛髪なのだが、なぜかそれには触れただけで妙な懐かしさを覚える。
グレイファス「これは、まさか…」
ピークウッド「DNA鑑定の結果、煌の物に間違いないそうです」
グレイファス「――!!」
ピークウッド「先程次元警察の方から伺ったのですが、今アースサイドでは、
"黄泉がえり"という現象が起こっているのだそうです」
グレイファス「黄泉がえり…?」
ピークウッド「文字通り、一度命を落とした人間が、
再びこの世に生き返ると…」
その時、部屋の扉の向こう側から、
人の動揺を告げるような気配と大きな物音がした。
グレイファス「誰だ!?」
開いた扉の先には、愕然とした表情の桃矢が立っていた。
桃矢「………」
グレイファス「桃矢!?」
ピークウッド「今の話、聞いていたのですか!?」
桃矢「ピークウッド、本当なのか!?
煌が生き返っているかもしれないっていうのは!!」
ピークウッド「落ち着いてください桃矢!
まだ事の真偽が判明した訳ではありません!」
桃矢「くっ…!!」
桃矢はいてもたってもいられずに、
部屋から飛び出して行ってしまった。
グレイファス「桃矢!!」
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ミレイア「きゃっ!」
桃矢「うわっ!?」
部屋から飛び出して無我夢中で走っていた桃矢は、
廊下でミレイアとぶつかった。
桃矢「…イテテ。なんだよ!」
ミレイア「なんだよ…とはこちらの台詞です。
どうしたのです桃矢。グレイファスとピークウッドは
見つかったのですか」
桃矢「今はそれどころじゃねェんだ!」
桃矢は起き上って立ち去ろうとするが、
ミレイアがそれを引き止める。
ミレイア「またこの前のように
自分一人で勝手に飛び出すつもりですか?」
桃矢「………」
ミレイア「桃矢は死ぬのが怖くないのですか?
今出撃してもザザに殺されるとわかっているのに…」
桃矢「怖いよ! 俺だってまだ充分に生きちゃいないんだ!
死にたかねェ!!」
ミレイア「ではなぜ? 戦士の使命だからですか?」
桃矢「友達のためだからだよ!」
桃矢の「友達」という言葉に、ミレイアは思わずハッとなる。
桃矢「使命なんかよりずっと身近で、大切な人がいるから
戦う勇気が出せる。笑顔で迎えてくれる友達を失うくらいなら、
俺は命を投げ出せる」
ミレイア「………」
桃矢「ミレイアにだってそんな友達の一人くらいいるだろ!
国を守るより身近で大切な人が!!」
だが、桃矢の問いに対するミレイアからの答えは、
予想していたものとは違っていた。
ミレイア「いないわ…」
桃矢「えっ…」
ミレイア「友達なんていないもの…」
桃矢「ミレイア?」
ミレイアは突然涙を浮かべそうな表情になると、
その場から走り去ってしまった。
桃矢「なんだよ…。俺、何か気に障ること言ったか?」
ミレイアは寂しそうに一人、玉座の間へと戻る。
宰相のシンザがミレイアを気遣うが…。
シンザ「姫様…」
ミレイア「………」
ミレイアは今一度、桃矢の「友達」という言葉を思い返す。
思えば自分の青春は、宿敵プリンス・ザザとの戦いだけに費やされて来た。
君主とは常に孤独なもの…。元々「友達」など作る余裕などなかったし、
自分から「友達」を作ろうとすることすら許されなかったのだ。
今まで自分に覚悟が決められなかったのは、これが原因だったのだろうか…。
ミレイア「シンザ、あの事は桃矢には秘密ですよ」
シンザ「しかし…」
ミレイア「あの事を知れば、桃矢はきっと術を行う事を
受け入れてはくれません」
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ヘブンズティア王国・王都外れの砦 物見櫓***
桃矢「ここに煌がいたのか…」
単身、例の砦の物見櫓に足を運んだ桃矢だったが、
今更無人の場所に何か新たな手掛かりが残されているはずもなかった。
ここは一度、ピークウッドが入念に調べたのだから。
桃矢「煌、もし生き返ってんなら、
どうしてすぐに俺たちのところに
戻ってこねェんだ…!」
苛立つ桃矢。そこへ邪悪な気配が近寄る!
ジャミ「貴様がエターナリアの伝説の戦士か?」
桃矢「誰だ!?」
桃矢の振り返った先には、後ろ脚で歩く青ざめた白い馬の怪物=ジャミと、
でっぷりと肥えた牛頭の怪物=ゴンズの姿があった。
ゴンズ「ゲマ様の命令で偵察に赴いてみれば、
これは思ってもみなかった獲物に出会えたものだ」
興奮しながらゴンズは、いやらしく濡れた鼻の穴を
縮めたり膨らませたりしている。
桃矢「くっ…!」
咄嗟に目の前に現れた相手を敵と認識した桃矢は、
エターナルストーンを額にかざして戦士の姿に変身しようとするが…。
ジャミ「させるか!」
ジャミは片方の前脚で長鞭を振るい、桃矢の手から
エターナルストーンを叩き落としてしまう。
桃矢「しまった!」
すぐに桃矢は落としたエターナルストーンを拾おうとするが、
今度はジャミの吐きだした凍える吹雪に遮られる。
桃矢「くそっ…!」
ジャミ「戦士の姿になれなければ、所詮はただの人間の小僧!」
ゴンズ「ジャミ、ここは俺に任してくれ!
ここで伝説の戦士の首を持ち帰れば、我ら魔界同盟は
ノスフェルティアの連中に大きな貸しを作る事が出来る!」
ゴンズは手にしていたでかい戦闘槌を振り回した。
桃矢は横っ面を吹っ飛ばされ倒れてしまう。
桃矢「ぐわああっ!!」
ゴンズ「止めを刺してやる」
(殺される!)
桃矢はそう思った。
その瞬間――
???「これがエターナルストーンか。美しい…。
まさにこの僕に相応しい最高のお宝だ!」
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ジャミとゴンズが桃矢に気を取られている隙に、
地面に落ちて転がっていたエターナルストーンを拾った男がいた。
桃矢「……!?」
ジャミ「お、お前は…!?」
ゴンズ「…ディエンド!!」
エターナルストーンを拾った細身の青年は、
ジャミとゴンズの二人にも明らかに見覚えのある人物だった。
海東「やあジャミ君、それにゴンズ君までいるのか。
こんな世界でまた君たちに会えるなんて嬉しいよ♪」
ジャミ「おのれ、よくもまあヌケヌケと!!」
ゴンズ「我ら魔界同盟から、数々の貴重な宝物を盗み取ってくれたコソ泥が!!」
海東「失敬だな。トレジャーハンターと言い直してほしいね。
それにアレらの代物は君たち醜い魔物の寄せ集め集団よりも、この僕こそが
真の所有者として相応しい。僕に奪われた事を光栄に思いたまえ」
ゴンズ「やかましいわ!!」
苦々しく吐きだすゴンズ。
ジャミ「ちょうどいい。伝説の戦士よりも
まずはてめえから先に血祭りだ!」
海東「面白いジョークだ…。
――変身!!」
海東大樹は光線銃ディエンドライバーを発射し、
青と黒を基調としたボディカラーの仮面ライダーディエンドの姿へと変身した。
ディエンドはディエンドライバーを乱射しながら走り出す。
ATTACKRIDE BLAST!!
ジャミ「おのれ、こわっぱ!!」
ゴンズ「これでは近づけん!!」
ディエンドライバーの銃口を一時的に分身させ、
一度に発射できる弾丸の量を増やして連射を浴びせているので、
ジャミとゴンズはじわじわと押し返される。
ATTACKRIDE ILLUSION!!
今度は実体および攻撃力のある自分の幻像を生み出し、
一時的に六人に分身するディエンド。
鳴滝から渡されたパワーアップカードによって得た技だ。
ジャミ「このままでは分が悪い。無念だが一時撤退だ!」
ゴンズ「覚えていろ!!」
ジャミとゴンズは、持っていたキメラの翼を天高く放り投げると、
瞬間移動でその場から脱出した。
47 :エターナリア/ 真時空伝説 戦士は神獣と共に-3:2015/01/04(日) 14:48:31ディエンド「それじゃあ、僕はこれで失礼するよ」
ディエンドは拾ったエターナルストーンを持ったまま
「ディエンドインビジブル」を発動させて何食わぬ顔で
立ち去ろうとするが…。
桃矢「おい、待て…! それを返せ…!!」
ディエンド「……?」
さっきの戦いで身体に深いダメージを負った桃矢は、
なんとか懸命に立ち上がり、ディエンドからエターナルストーンを
取り返そうとするのだが、それに気がついたディエンドは
いったん変身を解除して、また海東大樹の姿に戻る。
海東「諦めたまえ。これはもう僕の物だ」
桃矢「ふざけんな…!!」
桃矢は自身に残った渾身の力で海東に殴りかかるが、
逆に海東から腹部に当て身を当てられ、昏倒してしまう。
桃矢「あうっ…!?」
完全に気を失ってしまい倒れる桃矢。
そこへ門矢士と光夏海が現れた。ロボコンも一緒である。
士「海東、そいつにそれを返してやれ」
海東「やあ士! ずっと一部始終を見ていたのかい?」
夏海「海東さん、桃矢くんにエターナルストーンを返してあげてください!
それは桃矢くんが真のガルキーバになるために必要な物なんです!」
海東「ヤだね!」
士「海東!!」
ロボコン「第一級次元犯罪者、海東大樹!
窃盗の現行犯で逮捕だァ~!!」
海東に向かって突撃するロボコン。
しかしあっさりと海東に片足を引っ掛けられ、
転んで頭を打って目をまわして気絶してしまう。
ロボコン「うらら~~☆☆☆……」
夏海「ロボコン、大丈夫ですか!?
しっかりしてください!!」
倒れているロボコンを夏海はよいしょと抱き起こす。
士「あの馬と牛みたいな化け物は何だ? 大ショッカーの怪人とも、
このエターナリアに住んでいるアニマノイドとかいう種族とも
違うようだが…」
海東「彼らは魔界同盟の魔物たちさ」
士「魔界同盟だと?」
海東「大魔王ゾーマが主宰し、混沌の神カオスを崇める名目で
各異世界に巣食う闇の眷族たちが一堂に集結したのさ」
士「そいつらがダークノイドとも手を組んだってわけか…。
エターナルストーンをどうするつもりだ?」
海東「勿論、僕が持っていく。そこに情けなく倒れている
神城桃矢君にも、そしてミレイア王女にとっても、
その方がいいと思うんだけどなあ…」
士「どういう意味だ…?」
海東「ガルキーバに目覚めさせる儀式は
ミレイア姫の命と引き換えに行われる」
衝撃の事実を告げる海東。
夏海「それは本当ですか!?」
海東「本当さ。禁断の秘術、聖なる魂の反転は、
神城桃矢の魂と、その体の中に宿る戦士ラディアスの魂を
反転させることによって行われるのさ。神城桃矢という存在は
この世から消え、同時にミレイア姫の命も儀式の代償として失われる」
士「………」
海東「果たしてその残酷な事実に、そこで寝ている坊やが
耐えられるかな?」
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光写真館***
とりあえず桃矢とロボコンを宮殿の医務室まで運び込んだ士と夏海は、
二人だけで一足先に光写真館へと戻ってきていた。
夏海「どうするつもりですか? 士くん」
士「どうするもこうするもない。予定通り、
神城桃矢を真のガルキーバに目覚めさせるための儀式を
あのミレイアとかいうお姫さんに行なってもらうだけだ」
夏海「でもそうしたら、桃矢くんはこの世から消えて、
ミレイア姫も死んでしまうんですよ!」
士「関係ない。アイツだって立派な戦士だ。
それくらいの覚悟はできているさ」
夏海「でも、そんなの悲しすぎます…」
そこにキバーラが猛スピードで、血相変えて飛び込んで来た。
キバーラ「大変大変大変大変大変よ~~!!」
夏海「どうしたんですかキバーラ!?」
キバーラ「魔界同盟がノスフェルティアと手を結んで、
ジャミとゴンズとかいう奴がヘブンズティアに乗り込んで
来るらしいの!!」
夏海「キバーラ、それニュースが古いです…」
キバーラ「えっ…?(汗」
その時、写真館の中一面に何やらとても香ばしい匂いが充満する。
夏海「なんでしょうか、この匂いは?」
キバーラ「くんくんくん…これは、お好み焼きだわ♪」
栄次郎「やあ士くん、夏海もおかえり」
光栄次郎――門矢士が居候する、ここ「光写真館」を経営する、光夏海の祖父である。
テーブルの上には、栄次郎が料理の腕を振るったのか、
しっかり濃厚でふわふわのお好み焼きが皿に人数分置いてあった。
キバーラ「キャッ、なにこれ。とっても美味しそう♪」
夏海「どうしたんですか、おじいちゃん!
このお好み焼きは?」
栄次郎「うん、実はね。彼に作り方を教えてもらったんだよ」
士「――お前は!?」
栄次郎に紹介された人物を見て、士は驚く。
それは人懐こい笑みを浮かべた長髪の少年だった
煌「はじめまして、金剛煌といいます」
金剛煌と名乗ったその少年は、礼儀正しくお辞儀して挨拶をする。
お好み焼き屋の息子でもある彼には、美味しいお好み焼きの作り方を
他人に伝授するなどお手の物だった。
士「………」
夏海「士くん、知り合いなんですか?」
士「ああ…。この世界に最初に来た時に、ちょっとな…」
煌「門矢士さん、お話があります。少しの間だけ
表に出てもらってもいいですか?」
士「いいだろう」
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光写真館・玄関前***
二人きりで外に出る門矢士と金剛煌。
さっきまで愛想よく笑顔を振りまいていた煌の表情が、
突然険しいものに切り替わる。
士「俺に接触するために、爺さんに近づいたのか」
煌「………」
士「なるほどな、大体読めて来たぞ。あの熊野郎の
本来のパートナーであるはずの金太郎はお前か?」
煌「テディアムに会ったんですか?」
士「ああ…。神城桃矢にもな」
煌「そうですか…」
一瞬、瞳と唇が穏やかな感じに緩む煌だったが、
すぐに元の厳しい目つきに戻る。
煌「お願いがあります。門矢士さん、いや、ディケイド!
すぐにこの世界…エターナリアから出て行ってください!」
士「いやだと言ったら?」
煌「仕方ありません」
煌はエターナルストーンを懐のポケットから取り出して臨戦態勢に入る。
すると士もディケイドライバーで変身しようと応戦の構えを取る。
そんな緊迫した雰囲気の中に割り込んで来たのが夏海だった。
士「ナツミカン、そこをどけ!」
煌「どいてください! 僕の狙いはディケイド唯一人だけです!」
夏海「いいえどきません! 金剛煌くんと言いましたね?
どうせ鳴滝さんから何か吹き込まれたんでしょうけど、
士くんは世界の破壊者なんかじゃありません!」
士「無駄だナツミカン! 言って分からない奴には
腕ずくで解らせるしかない!!」
煌「僕だって!!」
互いに殺る気満々の男二人にムカッ腹が立った夏海は、
両者を強制的に制圧すべく、ついにあのお約束の必殺技を繰り出した。
夏海「光家秘伝、笑いのツボ!!」
夏海に首筋のツボを押された士は、
たちまち笑い転げてしまう。
士「…ヾ(▽⌒*)キャハハハo(__)ノ彡_☆バンバン!!」
煌「えっ……??」
煌はいきなり何が起こったのか理解できず、
ただ茫然とその様子を見つめていたのだが…。
夏海「さあ、キミもです!」
煌「…え、ちょ、ちょっと!?」
士と同様に首筋のツボを指圧された煌も、
その場に笑い転げ始めた。
煌「…(o_ _)ノ彡☆ギャノヽノヽノヽノヽ!! ノヾンノヾン!」
士「…(∠T▽T)ノ彡☆ハライテ・・」
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煌「…し、死ぬかと思った」
士「なにしやがるナツミカン…!」
数分後、ようやく笑いの症状が治まって来た士と煌の前に、
怖い顔をした夏海が仁王立ちしている。
夏海「二人とも、反省してください!!」
ずっと怒っていた夏海だったが、
ふと何か大事な事を思い出したように
真剣な顔で煌に話しかける。
夏海「…そうだ! こんなことをしている場合じゃありません!
煌くん、今桃矢くんが大変なんです!!」
煌「なんですって!?」
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○ロビン→門矢士たちと神城桃矢たちに
ブレイバーズについて説明。
○ロボコン→海東大樹を逮捕しようとするが、転んで頭を打って気絶。
○門矢士→金剛煌と再度対決となりかけたが、光夏海に笑いのツボを押される。
○光夏海→金剛煌に、神城桃矢が今大変な状況に置かれている事を伝える。
○小野寺ユウスケ→ロビンたちから説明を受け、
ブレイバーズ参加を快諾。
○光栄次郎→金剛煌から美味しいお好み焼きの作り方を教わる。
○神城桃矢→ジャミとゴンズに襲われ、さらに海東大樹にエターナルストーンを奪われる。
○金剛煌→光栄次郎に接触して、再度ディケイドに勝負を挑もうとするが、
光夏海から今神城桃矢が大変な状況になっている事を伝えられる。
○グレイファス→ピークウッドから、死んだはずの金剛煌を目撃したと相談される。
○ピークウッド→グレイファスに、死んだはずの金剛煌を目撃したと相談する。
○ガリエル→ロビンたちから
ブレイバーズに関する説明を受ける。
○ミレイア・エターナル→神城桃矢の「友達」という言葉にショックを受ける。
○シンザ→ミレイア姫を気遣う。
●ジャミ→神城桃矢を襲うが、仮面ライダーディエンドに阻まれ撤退。
●ゴンズ→神城桃矢を襲うが、仮面ライダーディエンドに阻まれ撤退。
△海東大樹/仮面ライダーディエンド→ジャミとゴンズを撃退。神城桃矢からエターナルストーンを奪う。
△キバーラ→光写真館に戻る。
【今回の新規登場】
○光栄次郎(仮面ライダーディケイド)
光写真館を営む老主人で、光夏海の祖父。光写真館が多くの世界を移動すること、
怪人やキバーラが存在することなどに対し、特に驚きも見せずマイペースに順応し、
門矢士たちの旅を温かく見守る。コーヒーや料理の腕前は達者で、
写真館を訪れる異世界の客にふるまう。だがしかし、実はその正体は……。
△海東大樹=仮面ライダーディエンド(仮面ライダーディケイド)
お宝を集めるために九つの世界を旅している青年。
登場しては「なまこは食べられるようになったか?」と言うなど、
門矢士の過去を知っているかのように振る舞っていた。
大ショッカーから奪ったお宝、ディエンドライバーを使って
仮面ライダーディエンドへと変身する。
初登場以降から士に対してただならぬ発言をかましている。
最終更新:2020年12月10日 11:17