外宇宙編111~113

『銀河烈風隊、イーバに遭遇ス』-2

作者・ユガミ博士
111

バクシンバード***


ミト王子「ドン・コンドールが襲われたって!?」

あの後、ディーゴ達はバクシンバードに戻った。そこに襲撃の話を
聞いて、ミト王子が従者のデューク・スケード、バロン・カークスを
伴ってやって来た。

ディーゴ「ミト王子・・・わざわざご足労ありがとうございます。
 この通り、傷一つ付いておりません」
シュテッケン「・・・だが、他の隊員達が化け物の手に掛かり、この世を
 去りました・・・」
ミト王子「そうか・・・他の隊員達が」

ディーゴは自分の無事を伝え、シュテッケンは殺された烈風隊隊員達を
ミト王子に報せる。話を聞いて、ミト王子はショックを受けた。

スケード「士郎殿も負傷されたとか・・・」
士郎「ご心配をお掛けして申し訳ありません。でも、肩の傷は安静に
 していれば、すぐに回復するので大丈夫です」

スケードも士郎の肩の負傷を心配するが、士郎は大丈夫だと返す。

カークス「・・・所で、そちらの方々はどなたかな?」
ディーゴ「彼らは、私を助けて怪物と戦った方々です。そういえば、
 まだ名前を聞いていなかったな」
シュテッケン「あんたらは、一体何者なんだ?」

カークスは部屋に控えているギョウ、ジンライ、ノブルの3人の事を聞く。
ディーゴはミト王子達に助けられた事を話し、まだ名前や詳しい素性を
聞いていなかったので、シュテッケンは警戒をしながら、3人に問いただす。

ギョウ「俺の名はギョウ・エンジョウ」
ジンライ「ジンライ・ハズキだ。こっちは妹のノブル」
ノブル「ノブル・コンゴウだ。よろしく頼む」

3人は名前を明かすと、詳しい素性を話す。実は彼ら3人もJ9達と
行動を共にしているコウやトモカの仲間だった。

佐馬「そういえば、JJ9チームからの連絡で時空転移してきた人間を
 2人保護したと言っていたなぁ」
ライラ「確か、コウ・ヤガミとトモカ・タイガだったわね」
ジンライ「2人を知っているのか!?」

ジンライ達はこの世界に、自分達だけでなくコウやトモカも来ていた事に
驚く。そして彼らが地球を目指して旅している事を話した。

ノブル「コウ達も来ていたのね」
ギョウ「地球か・・・俺達もこの世界に来て、目指していたんだが
 ますます行かなくてはいけないな」
ジンライ「こうなると、他の皆もいるかもしれないな」

この世界に転移して以来、地球を目指して旅している3人は、コウ達も
地球を目指していると聞き、このまま再会できるかもしれないと思う。
また、他の仲間もこの世界に来ているのではないかと考える。

ディーゴ「もし、よければだが・・・しばらく銀河烈風隊の一員にならないか?」
シュテッケン「ディーゴ!?」
ギョウ「何故だ」
ディーゴ「君らの力は、実に頼もしいからだ。それに君らの仲間は
 我々の仲間と共にしている。故に我々と共にいた方が、再会
 しやすいと思うからだ」
ミト王子「うん。それにこの宇宙は民を苦しめる者達が蔓延っている。
 そんな民を守るべく、ブレイバーズという部隊が発足したんだが、
 銀河烈風隊にも、参加してもらうつもりだ。そうすれば、地球にも
 行く事にもなるし、君達にもいい話だと思うんだが・・・」

ディーゴはギョウ達に烈風隊の一員となってほしいという提案を話す。
ミト王子もいずれ、ブレイバーズに銀河烈風隊を参加させようと考えて
いて、地球にも行かせるつもりだった。

ノブル「どうするんだ?」
ジンライ「コウ達にも再会できるっていうし、悪くない話だぜ?」
ギョウ「・・・分かった。俺達はあんた達の部隊に加わらせてもらう」
ディーゴ「ありがとう。これから、よろしく頼む」

ディーゴ達からの提案をギョウ達は受け入れた。そして、烈風隊や
ミト王子達はギョウ達に自己紹介を行った。

ライラ「だけど、あの怪物は一体、なんなのかしら?」
???「その事については、俺から話させてもらう」

烈風隊隊員を殺し、ディーゴを襲った怪物が何なのか、疑問に思った
その時。バクシンバードの治療室に誰かが入ってきた。

112
シュテッケン「誰だ、アンタらは!?」
快「失礼、自分は銀河連邦警察所属の宇宙刑事、日向快。
 コードネームはシャリバン」
シシー「シャリバンのパートナーである宇宙科学捜査官のシシーです。
 今回、襲撃してきた怪物の件で、こちらへ伺わせていただきました」

部屋に入ってきたのは、銀河連邦警察に所属する宇宙刑事で、伊賀電から
シャリバンのコードネームを受け継いだ日向快とパートナーのシシーである。

シュテッケン「あの怪物を知っているのか!?」
シシー「はい。烈風隊の皆さんを襲った怪物の名はイーバ。現在、地球を
 中心に、その存在が確認されている怪物です」
ディーゴ「地球で?」

シシーは、今回襲った怪物がイーバである事を話す。そして、彼らは
時空クレバスを自在に操り、黄泉還りでこの世に生き返った人種を
襲うという事を説明した。

ミト王子「なるほど。だから、ドン・コンドールも襲おうとしたのか」
カークス「う~む。一体、イーバとは何なのだ?」

ミト王子はディーゴが襲われた理由に納得をする。カークスは
イーバという謎の怪物に頭を悩ませた。

快「これまでは地球でしか、存在を確認されなかったんだが他の
 惑星でも、イーバの存在が確認されるようになった。そのため、
 銀河連邦警察が動いているというわけだ」

快は宇宙各地でも、イーバの出現が確認され、銀河連邦警察が
事件の対処に追われている事を話す。

ジンライ「あの怪物、地球にも現れるんだろ?コウ達は大丈夫だろうか?」
ノブル「コウ達は強いからね。そう簡単にくたばりはしないさ」
ギョウ「ああ、その通りだ。(・・・気を付けろよ。コウ、トモカ!)」

宇宙でも出現するようになったイーバ。外宇宙でも新たなステージに
入ろうとしていた。


113 
○エドワード・ミト→銀河烈風隊が襲われたと聞き、バクシンバードにやってくる。
○デューク・スケード→ミト王子の供で、バクシンバードにやって来る。
○バロン・カークス→ミト王子の供で、バクシンバードにやって来る。
○ディーゴ・近藤→ミト王子達に襲撃の詳細を話す。ギョウ達3人を烈風隊にスカウトする。
○シュテッケン・ラドクリフ→ギョウ達3人に素性を聞く。
○真帆羽士郎→肩を負傷したが、安静にしていれば回復する模様。
○ギョウ・エンジョウ→ディーゴの提案で、銀河烈風隊の一員となる。
○ジンライ・ハズキ→ディーゴの提案で、銀河烈風隊の一員となる。
○ノブル・コンゴウ→ディーゴの提案で、銀河烈風隊の一員となる。
○日向快→イーバの件でバクシンバードに訪れ、烈風隊達にイーバについて話す。
○シシー→イーバの件でバクシンバードに訪れ、烈風隊達にイーバについて話す。

【今回の新登場】
○日向快=二代目宇宙刑事シャリバン(宇宙刑事ギャバンTHEMOVIE/宇宙刑事NEXTGENERATIONシリーズ)
 伊賀電からシャリバンのコードネームを受け継いだ宇宙刑事。伊賀電らイガ星人の子孫が復興したイガ星の出身。
 子供の頃から物事を常に計算し、何事も計算の上で行動するタイプ。「完璧な計算」に拘っており、電やアイリーンから苦言を呈されていたが、ネオマドーの事件を通して大きく成長し、計算だけに頼る考えを改めた。

○シシー(宇宙刑事シャリバンNEXTGENERATION)
 宇宙科学捜査官で快のパートナー。いつも任務で訪れる星の情報を事前に収集して
 覚えており、幼い見た目に反して仕事には非常にまじめ。料理も得意で、グランドバース
 での食事を担当している。

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最終更新:2021年01月07日 07:03