ギャグ編7~10

『ケロロVSイスカンダル ガンプラ争奪バトル!』

作者・ユガミ博士
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東京・秋葉原***


秋葉原―かつては家電製品が多く販売された為、電気街として知られていたが、
現在はアニメや漫画、ゲーム等のサブカルチャーの街として日本有数の観光地
となっている。また異星人が地球へと普通に来る様になったこの時代、街中に
異星人がいても珍しくもなくなっている。その中、秋葉原を歩く3人組がいた。

イスカンダル「おお~、ここが噂に聞く秋葉原という街か。」
栗三郎「ほっほっほ、気に入ったかな。征服王。」
イスカンダル「うむ、まことに気に入ったぞ。」

征服王イスカンダル、コスモス荘の住人である栗之華栗三郎、栗之華栗華
の3人だ。今回、ゲーム好きの栗三郎のお供として栗華がついていくのだが、
秋葉原を見てみたいという事でイスカンダルも一緒にきたのであった。

栗華「異星人がこれだけ地球へ訪れているというのは驚いたのではありませんか?」
イスカンダル「10年前の聖杯戦争の時に聖杯から知識として、宇宙や異星人の
 存在は与えられたが、御主達もそうだが、実に多種多様で面白い。」

イスカンダルは異星人を見た感想を話す。以前から地球は度々、宇宙からの
侵略者の脅威に晒されいたが、生憎イスカンダルが参加した第4次聖杯
戦争中の冬木市では知識で知っていても、実際に目にする事は無かった。
そして一行は、ゲームショップへと入っていた。

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ショップの中はゲームソフトだけでなく、

プラモデルやアニメのDVDも売られていた。

イスカンダル「おお、『アドミラブル大戦略』ではないか。」

アドミラブル大戦略とは、イスカンダルが第四次聖杯戦争中に購入した
シュミレーションゲームである。どうやらこのゲームは今でもシリーズが
続いているようだ。

イスカンダル「ん?こ、これは・・・!」

イスカンダルはショーケースに飾られている一体のプラモデルに衝撃にような
ものを感じた。そのプラモデルは「GP-02サイサリス」かつてガンダム試作2号機
として製造され、アナベル・ガトーが強奪した機体のプラモだった。

栗華「どうかしましたか?イスカンダルさん。」
イスカンダル「おお、この重厚なボディ、この姿こそ我が故郷マケドニアの魂を
 現しているようだ。よし、このプラモデル余の物としよう。」

イスカンダルは購入する事を決め、GP-02の箱を手にしようとした。だが、そこに
もう1本手を伸ばす者がいた。その伸ばした手は一体誰なのか?そのいたのは・・・

ケロロ「ゲコ~」

ケロロだった。

9

ケロロがなぜ、秋葉原にいるのか?ケロロが好きなアニメ「ゲロロ艦長」の
ゲロロ艦長秋葉原限定フィギュアを購入しにきたのである。そのついでに
ガンプラを買いにきたというわけだ。そして偶然、ケロロも「GP-02サイサリス」
を買おうとしたのだ。(因みにケロロは地球人スーツを着用している)

ケロロ「これは我輩が先に手に入れようとしたのであります。」
イスカンダル「手に取るのは余が先だ。ここは諦めてもらおう。」

ケロロもイスカンダルもどちらも譲る気はないようだ。

栗三郎「まてまて、ここは店の中じゃ。迷惑をかけるであろう。一旦、外に
   出よう。」

栗三郎の提案で店を出たイスカンダルとケロロは対峙した。

イスカンダル「どうあっても、諦めんようだのう。」
ケロロ「あのガンプラは我輩の物であります。」
イスカンダル「征服王たる余から略奪をするか。面白い、ならば勝負だ!」
栗華「(まだ購入していないはずですが・・・)」
ケロロ「勝負の内容は?」
イスカンダル「本来ならばお互い、武を競う所だが、この街中では仕方あるまい。
  そこで勝負の内容はシンプルにこれだ!」

バッとイスカンダルが見せたのは、チョキの形をした手だった。

イスカンダル「じゃんけんだ。」

ズルっと、栗三郎は思わずすべってしまった。

栗三郎「じゃんけんで勝敗を決めるのか?」
イスカンダル「何を言うか、じゃんけんこそシンプルに勝敗を
 決める勝負方法だ。」
ケロロ「異論は無いであります。いざ勝負!」
イスカンダル「うむ、では行くぞ!」
ケロロ&イスカンダル「「じゃんけーん、ポン!」」

結果、お互い、グーとグーであいこ。その後、じゃんけんを続けるが、何と
10回連続あいこと決着はなかなかつかなかった。

イスカンダル「やるのう、御主。その強運我が軍門に欲しい逸材だ。」
ケロロ「そちらこそ。でもこれで最後にするであります。」

イスカンダル&ケロロ「「じゃんけーん、ポン!」」

果たして勝敗は・・・

10

イスカンダルがパーで、ケロロはチョキ。ケロロの勝利である!

ケロロ「ヤッフー、我輩の勝利であります。」
イスカンダル「く、余が敗北とは。しかし、見事な勝負であった。」
ケロロ「こちらこそであります。」

ケロロとイスカンダルはお互い称えあい、固い握手をするのであった。

ケロロ「では、さっそくガンプラを・・・」
店員「あ、そのガンプラなら今、売り切れましたよ。」
ケロロ「が~ん!そ・・・そんな・・・。」

店の中に戻ったが、「GP-O2」は売り切れてしまっていた。

イスカンダンル「ま、そういう事もあるわな。」

これが後にブレイバーズで共に戦う征服王イスカンダルとケロロ軍曹の出会いだった。

○栗三郎→ゲームを買いに秋葉原へ
○栗華→栗三郎のお供で秋葉原へ
○イスカンダル→ガンプラを手に入れようと、ケロロとじゃんけん勝負し、敗北。
○ケロロ→ガンプラを手に入れようと、イスカンダルとじゃんけん勝負し、勝利。
 しかし、ガンプラを手に入れる事はできなかった。

【今回の新登場】
○栗之華栗三郎=Dr.マロンフラワー(住めば都コスモス荘)
コスモス荘1号室に住む長髪の老人。その正体は宇宙中のゲームセンターを
荒らした元A級宇宙犯罪人である科学者。ゲーム好きで美少女ゲームと
アーケードゲームが特に好き。

○栗之華栗華=クリーカ(住めば都コスモス荘)
コスモス荘1号室に住む栗三郎の孫。その正体はDr.マロンフラワーをサポート
するからくり人形。

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最終更新:2021年01月07日 07:47