イメージ表象
簡単にいえば、外の世界をアナログ的(写真のように)に写し取ったもの。
心に浮かんだ心的イメージ。ただし、聴覚や触覚、嗅覚にも存在する。
心的回転の実験結果から、心的イメージは実空間で行われる連続性を備えており、空間的な性質を持つことを強く支持している。
イメージ論争
ピリシンは、解釈に関する情報が命題で表象される以上、イメージの処理の本質は命題を扱う抽象的な部分にあると考え、イメージがもつ空間的性質は命題処理の付帯現象であり、本質的な意味はないと主張した。
一方、イメージにおける空間的性質を重視するコスリンは、視覚的なイメージ表象において最も顕著な空間的特質が、心的イメージにかかせないとした。
近年の脳研究では空間的特質がイメージに備わっているとされるが、イメージ処理の基礎となる命題情報の存在はイメージの処理を考えるうえで無視できない問題であり、コリスンはCRTディスプレイモデルを考えた。
このモデルは長期記憶に保存された命題形式の情報が、視覚的な短期記憶を処理する機構である視覚バッファに呼び出されることで、心的イメージが生成されると考えている。
※「認知心理学 知のアーキテクチャ」より引用
最終更新:2008年06月17日 22:38