ロールシャッハ・テスト
スイスの精神科医ロールシャッハが創案した性格テストで、左右対称系のインクの染みの図版10枚を見せて、連想するものを言わせるもの。性格検査は質問紙法検査、投影法検査、作業法検査3種類に大別されるが、ロールシャッハ・テストは投影法検査に属す。もともとはインクブロット・テストといい、「何を見るか」という内容面に焦点をあてた分析であったが、ロールシャッハが「いかに見るか」という知覚面からの分析を行うことで、人格診断や精神病理の鑑別診断に用いるロールシャハ・テストとして広まった。
ロールシャッハ・テストで「測定刺激」として使われるインクブロットには、どうにでも解釈できる「多様性」と、ある一定の共通イメージを抱かせる「共有性」を持つ。また、計画に作られない「偶然性」と中央で紙を折るので左右多少となる「必然性」という特性もそなえている。したがって、このテストは無限の連想から個人のさまざまな側面を息出すことを可能としている。
ただし、分析・解釈は専門的知識とすぐれた洞察力に基づく。まぁ、経験がものをいうということでしょーw
①異常性や病理の重さ
鑑別診断のための補助情報が得られる。
②意識的無意識的レベルの心の世界
表面的意識的な性格でなく、音人も気づいていないような精神内界の情動や葛藤、自我の強さなども浮き彫りにしている。
③現実適応力
知的能力や準能力、観察力などの能力も推測することが可能である。
④治療関係
治療者がみずから検査を行い、治療者ー患者関係の把握しなおし、盲点を補うことができる。
⑤予後や可能性
現状だけでなく、将来的にどのような見通しが立てられるか、また、異常性の発見だけでなく、どういった肯定的な側面や可能性をもっているかという点について情報が得られる。
投影
精神分析学の自我の防衛機制の1つして、投影という概念が生まれた。心の奥にある衝動や情緒、さまざまな概念のうち、精神内界にとどめておくことが不快なものを外界にだし、あたかも自分とは関係がないかのように距離をおいてしまう心のはたらききをさす。
※投影法で使われる”投影”の意味
臨床心理学では精神分析学の意味よりもう少し広い範囲で使われている。人はある対象にたいして、各個人の固有体験をもち、その体験に対して各個人独特の心理状態(正確、葛藤、欲望などの意識的・無意識的な個人特性)が反映させている。
ロールハッシャ・テスト方法
①10枚ほどの紙を用意する。インクをたらしておりたたんでもらい、インクブロットを作ってもらう。
②被験者には、出来上がったインクブロットが何に似ているか、どんなものに見えるかを自由に言ってもらう。正しい答えや誤った答えなどは存在しないので、その旨を伝えておくこと。
③調査者は被験者の言動や行動を細かくメモし、不明な点はインタビューをして確認すること。正確な被験者の理解が必要。
④被験者の言動や反応を記号化して解釈する。これには調査者の経験と知識が必要である。「話言葉を別の話言葉に平行移動するのではなく、より抽象度の高い『高度な概念』を持つ言葉へと垂直移動させる」(小沢1998)。また、回答の無回答や拒否に対しても1つの反応として意味あるデータとする。1つの反応における個人的意味合いを重視すべき。
⑤記号化をもとに形式分析を行う。
⑥内容分析。各カードに対する反応内容を重視し、それらを分析する。
各カードの特徴を把握し、被験者固有の意味合い(独自性、日常性)と、内容の普遍的意味合い(象徴)を理解する。
⑦縦列分析。カードとの出会いを通して、被験者の案脳がどう変化していくかを観察する。10枚のカードの順序には重要な意味が含まれてくる。カードごとに反応時間や反応形式、反応内容の変化がおこってくる。
⑧被験者の表情や態度もしっかりと観察しておく。
ロールシャッハ・テストの解釈
※例がないので、書いてません。
またあとで、書きます!
※「心理測定法への招待」 市川伸一(著)から引用して書いてます。あとで、別の本も読んで、あとで自分の言葉に書きなおします。ご勘弁を。。。
最終更新:2009年11月14日 09:37