シナリオ

ユーザがどのような問題に直面しているか課題の整理(問題シナリオ)を行い、それらの問題を解決するための手段(アイデア)を提案(活動シナリオ)する。
これらを技術的な表現ではなく、シナリオという形で表現し、設計(デザイン)に活用していくことがシナリオベーストデザインです。

シナリオにおこすことで、人と人工物が置かれている状況を具体的に表現でき、そのユーザビリティがどの程度なのか、どこに問題が残されているのかを理解しやすく表せます。
シナリオには、黒須先生が提唱するマイクロシナリオというショートシナリオと、キャロルが提唱している中程度の長さのシナリオ、それと関根先生の短編小説のようなマクロシナリオとがあります。

マイクロシナリオ手法の手順

■フィールドワークで得られた問題点を簡潔ないくつかの短いシナリオ(問題マイクロシナリオ:p-MS)に分け記述。 ※日本語で100文字から300文字程度

■これに分類用のタグをつける。

■関連性のあるp-MSをグループ化し問題点の整理を行う。(KJ法に似ている) ※一旦グループ化したものを壊し違う組み合わせを考えてみると新たな問題点が浮かび上がることもある。

■問題点の整理が完了したら、解決策として解決マイクロシナリオ(s-MS)を検討する。 ※この時、s-MSは複数案出すのがポイントとなる。

■s-MSにもタグを付けるが、コスト、市場性、技術的可能性などの各項目を数値化したものとする。

■各項目の数値の積和を計算し、数値の高くなったs-MSを以後の設計に活かす。
黒須先生はEXCELで行っており、今後は専用のツールを開発する予定のようです。
最終更新:2009年03月30日 02:16