直接観察

文字通り、直接ユーザの行動を観察し、実験者の考察からユーザ行動の理解を行うもの。インタビューなどでユーザの意識に上らない、潜在的なニーズを見つけ出すのに良い。

機器操作という目的がある程度しぼられたものを直接観察するのと、移動に関する直接観察、買い物や食事といったサービスを受ける直接観察は、それぞれ視点が変わる必要がありそうだ・・・。
特に、買い物や食事といったサービスについては、従業員の業務改善は発見しやすいが、客の動作から問題を見つけることは難しく感じた。それは、客の動作に目的が不明確というか流動的だからと、当たり前だと思い込んでいる動作は問題だと思えないからだと思われる。


直接観察の観察アプローチの紹介

機器操作や移動に関する直接観察を紹介する。
サービスの観察アプローチについては、考え中&探し中。

1.HMIの5側面から観察を行う

  1. 身体的側面(姿勢、操作力、フィット性)
  2. 頭脳的側面(解らないのはどこか)
  3. 時間的側面(作業・操作時間はどれくらいか?)
  4. 環境的側面(照明、空調など)
  5. 運用的側面(メンテナンス、情報の流れ、ヘルプなど)

注意点
  • ユーザの作業をタスクとして分類し、それらの作業割合を求める。
  • ユーザの行動した痕跡を見つける
  • 操作、行動の手がかりは何かを考える
  • 識別性を考える
  • ユーザの捜査、行動に対するシステム側の拘束度合を調べる

2.3ポイントタスク分析を行う

製品に対するユーザの操作や行動(タスク)を、人間の情報処理プロセスである、「情報入手」、「理解・判断」、「操作」の3つの側面から検討し、問題点と解決案を抽出する手法。


3.リンク解析を行う

リンク解析とは作業スペースでのレイアウトの妥当性を調査するときに使う計測手法の一つである。

操作や行動の履歴をタスクの順番に沿って線で結び、各パーツの関係性を表記することでレイアウトの問題点を把握する。
レイアウトの改善を行うには、関係が深いパーツをお互いに近づけたり、操作の動線が短く単純なものなるようにすれば良い。


参考文献
『ハード・ソフトデザインの人間工学講義』P154, 山岡俊樹, 武蔵野美術大学出版局, 2002


サービス関係の直接観察についてあれこれ思案・・・

行動の見える化が、説得ある報告には必要なので、作業回数や達成時間を細かく取ることが必要。業務改善などではよく使われる。


サービスの場合はどうだろう???
ユーザの特性を把握した後、ユーザが何を望んでいるのかを考える。
次に、いつ、どこで、誰からor何から、具体的にどういった情報を得たいか、具体的にどういった行為をしたいかを検討する。
そのための障害や効率性を落としているものを探す。

シナリオ分析はどう使えばいいんだろう?
報告しづらい・・・具体的な問題は解るけれど
それが重要なのかは解らない。
お金がかからない場合は、すぐ業務改善につなげられることは確かではある。
最終更新:2008年09月05日 18:08