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俺の好きな桜が咲いている。
3月が過ぎ、やっと4月となった。
俺の好きな春風が
俺の好きな桜の花びらと共に香りを運んでくる。
大きくその空気を吸い込んで、のびをした。

俺の名前は青戸恭佑。
今日から高校2年。
これからの高校生活に期待しているわけではない。
これと言った趣味もない。
部活もやっていない。
学力は、多少は人並み以上。
こんな、どこにでも居そうな高校生だ。

そんな俺に、ある出会いがあった。

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「おっはよー!青戸!!」
「おっす、赤哉」
赤哉。
中学の頃からの俺の親友だ。
「お前何組だった?」
「俺はB組。」
「わっはぁーーー!やったぁ!また青戸と一緒じゃん!!」
「お、まじでか。」
こんな、どこにでも居る様な親友で、
どこにでもある様な、普通のおしゃべりだ。

「そういやぁさ、青戸。今日転入生くるの知ってた?」
「ん?」
高校2年、新学期で転校してくる...
どんなヤツだろうか。
まぁ興味はないが。
「興味ある?」
「いいや、俺はない。」
「え−、なんでだよー。めっちゃ可愛い女子かもしれんぞ?」
赤哉は、そんな事を隣で大声で喋っている。
もう一度言うが、別に興味はない。

そんなこんなで教室に入る。
「おっはよーみんなー!」元気な挨拶、赤哉。
赤哉は人気者で、教室に入るや否や、
男女境ない取り巻きができる。
昔から、こういうところは変わっていなくてイイヤツだと思う。
赤哉は、教室の中央の席だ。
俺の席は、一番後の窓側だった。
良い席。
広い砂色の校庭と、その奥の校門の前で凛々しく咲く桜の木が見える席だ。

しばらく、その景色を眺めていた。
桜を見ていると、春風の音だけが聞こえる気がした。
新学期になって騒がしい教室の声が聞こえなくなる。
柔らかな風の、一番好きな感触だ。

そんな美しい桜色の一角。
そこに、そんな桜色と同じ色の長い髪が交じった。
最終更新:2009年12月22日 22:26