曲紹介
おとなひとり
歌詞
信号待ちのぼくを追い越して
テールランプは光の筋になる
曲がり角で揺られ 身体傾けて
成り行き任せで 三叉路へ続く市街電車
絡まって解けないコード 期限切れの定期券
不慥かさにこころ砕かぬ術を 知っているなら教えて呉れ
継ぎ接ぎの現在(いま)を 未だ遠い終点を
不格好だと誰かが笑っても
遠回りだらけの ぼくの足跡を
ぼくが愛せたらいい?
指先だけ吊革に引っ掛けて
人の渦でねじれそうに立っている
駅前大橋 花緑青の水鏡
玩具みたいな1900形の写真を撮る
思考を程よく鈍らせて
無知の諸刃で襟を正す
ちいさな罅に気付いたところで
ぼくに何かできただろうか
絡まって解けないこころ
手遅れの無力感
何も選べないままで幾久しいや
希望(ゆめ)の捨て方を教えて呉れ
継ぎ接ぎの現在を 未だ遠い終点を
不格好だと誰かが笑っても
振り返ればすぐそこで 過去のぼくと目が合っても
笑って許してもいい?
傷付いた今日と おとなひとりの弱さ
乗せてゆけ 他愛のない逃避行を
遠回りだらけの ぼくの足跡を
消えないように傘を翳して
のろり とろり 次の駅まで
のらり くらり 揺れている
信号待ちのぼくを追い越して
パンタグラフ 俯いた南風
電車通り 花閃いて砂時計
ありふれた道程を噛み締めるように進んでゆく
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最終更新:2024年04月25日 18:20