第9話 もえニラ先輩の家に遊びに行こう!
ああっ・・・いよいよ放課後になってしまいました。神無月さんのおせっかいのせいで今日はもえニラ先輩の家にハンカチのお礼をしにいくことになりました。
「おい豆腐。」
なんかみんな勘違いしていて私はもえニラ先輩に一目惚れということになっています。ここでもえニラ先輩の家に行くとまた変なことを言われそうです。
「聞いてんのか。」
というわけで私は誰にも気づかれず、隠密にもえニラ先輩の家に行かなければなりません。
「俺を無視するとはいい度胸だな。」
しかしこのクラスの人たちは侮れません。DIO様や蝶野さんなど特殊な能力を持っており、それでいて厄介な性格の持ち主ばかりがいて簡単にはいかないでしょう。
「3秒間待ってやる。」
ならば、こちらは知恵で勝負するまでです。
「3」
要はあの人たちが余計なことをしないよう陥れればいいのです。
「1」
「一つ飛ばしてませんかーーーー!?」
「お前がとろとろしてるからだ。俺がお前にかける時間などないんだからな。」
「一つ飛ばしてませんかーーーー!?」
「お前がとろとろしてるからだ。俺がお前にかける時間などないんだからな。」
ふー、ぎりぎりセーフです。モララエル先生は自分の邪魔をする人を嫌います。その点を私は完璧に満たしているのです。パーフェクトってすばらしいですよね。
「で、何のようですか?私は忙しいのですが。」
「さっきまでボーっとしていた奴の言うセリフじゃないぞ。もう7時過ぎているぞ。とっとと家に帰れ。」
「さっきまでボーっとしていた奴の言うセリフじゃないぞ。もう7時過ぎているぞ。とっとと家に帰れ。」
・・・・・はい?すぐに腕時計で確認しました。どう見ても7時です。本当に(ry
「他の奴らはもうとっくに帰っているぞ。残っているのは日直でかぎを閉めなきゃならないので残っていたマライヤと馬鹿面して考え事をしていたお前だけだ。」
Exactly(そのとおりでございます)。確かにマライヤさん以外いません。悪いことしちゃったな。
「ごめんなさいですよね、マライヤさん。」
「別に。私ももえニラを待ってたから。いちいち門の前で待つ手間が省けた。」
「別に。私ももえニラを待ってたから。いちいち門の前で待つ手間が省けた。」
・・・・外を見るとサッカー部がちょうど終わりかけです。もえニラ先輩といえばかつてカズヤさんの必殺シュート「衝撃のファーストブリット」をフォワードのくせにゴールキーパーをやってしかも簡単に捕ったという伝説があります。要するにサッカー部の中心的存在なんですよね。
ちなみにカズヤさんはその後もえニラ先輩をライバルと認め、進化の言葉を見つけたり、向こう側の世界に行ったりしてパワーアップしたそうです。
ちなみにカズヤさんはその後もえニラ先輩をライバルと認め、進化の言葉を見つけたり、向こう側の世界に行ったりしてパワーアップしたそうです。
つまりこういうことですか?私は豆腐だけにだしに使われたということですか?
「しまったあああああーーーー!!」
「突然変なことを言い出すんだ。豆腐はやっぱり変な人なんだね。今まで話したこと無かったけど、予想どうりだった。」
「突然変なことを言い出すんだ。豆腐はやっぱり変な人なんだね。今まで話したこと無かったけど、予想どうりだった。」
・・・・この野郎。さすがの私も反撃しますよね!
「ところでマライヤさん。マライヤさんはもえニラ先輩が好きなんですか?」
「!!!!!!ははは!!そそそそんなわけないやん!!いいいいきなり何言うてくるん!!??ももももえニラとはただの幼馴染やって!!ううう嘘ちゃうよ!!」
「!!!!!!ははは!!そそそそんなわけないやん!!いいいいきなり何言うてくるん!!??ももももえニラとはただの幼馴染やって!!ううう嘘ちゃうよ!!」
意外な慌て方をするマライヤさん。ていうか関西弁って・・・・・それでもこんなに照れるマライヤさんを見たのは初めてだ。
「あはははははははは!!」
「ちょ・・・!!笑わんといて~!」
「ちょ・・・!!笑わんといて~!」
笑いながら私の心には少しの嫉妬とたくさんの憎悪にまみれたカオスが渦巻いていました。
「じ、じゃあ!!私は帰るから!!」
去っていくマライヤさんを見て私にはある人格が生まれ始めていました。
作者からのお詫び
今回のタイトルは『もえニラ先輩の家に遊びに行こう』とかかれていましたが、正しくは『憎悪の空より生まれ来た者』でした。皆さんには大変申し訳なく思っております。
今回のタイトルは『もえニラ先輩の家に遊びに行こう』とかかれていましたが、正しくは『憎悪の空より生まれ来た者』でした。皆さんには大変申し訳なく思っております。