吸血鬼。それは古来より忌み嫌われてきた人外の者。夜を生き昼は姿を隠し、暗黒の魔境を渡る者。
太陽の光にあたると灰になってしまい、十字架やニンニクに弱い。
川などの流れる水を越える事ができず、鏡にうつらない。
コウモリ、狼、霧などに変身でき、吸血鬼に血を吸われ死んだ人は、吸血鬼になる。 wikiより抜粋
等々、数々の言い伝えはあるが、真相は不明。そもそも吸血鬼とは架空の怪物とされてきた。
しかし、その吸血鬼がここにいる。彼───彼女の名は、DIO。吸血鬼DIO。
人々は彼女をこう呼ぶ……。 『スーパー美少女吸血鬼DIO!』と。(本人談)
太陽の光にあたると灰になってしまい、十字架やニンニクに弱い。
川などの流れる水を越える事ができず、鏡にうつらない。
コウモリ、狼、霧などに変身でき、吸血鬼に血を吸われ死んだ人は、吸血鬼になる。 wikiより抜粋
等々、数々の言い伝えはあるが、真相は不明。そもそも吸血鬼とは架空の怪物とされてきた。
しかし、その吸血鬼がここにいる。彼───彼女の名は、DIO。吸血鬼DIO。
人々は彼女をこう呼ぶ……。 『スーパー美少女吸血鬼DIO!』と。(本人談)
外伝 ~吸血鬼~
本人曰く、「気がついたら吸血鬼になっていた。 最高にハイってやつだった。 反省はしていない」
晩夏。俗に言う、ひぐらしのなくころである。一人の少女がひっそりと佇んでいた。……墓地に。
ここで言う墓地、いわばキリスト教圏で見られる、十字架が立ち並ぶ墓地である。人魂は出ない。
少女の背後に影が迫る。比喩でもなんでもなく、それは『影』であった。音もなく近寄る影。
ここで言う墓地、いわばキリスト教圏で見られる、十字架が立ち並ぶ墓地である。人魂は出ない。
少女の背後に影が迫る。比喩でもなんでもなく、それは『影』であった。音もなく近寄る影。
「こんなところを待ち合わせ場所にするとは、いささか無粋ですねぇ……。 仮にも私は吸血鬼。
貴女も知っているでしょう? 吸血鬼は十字架を…いや、十字架に嫌われているという事を……。
それを承知でここに呼び出すとは、まさか私を殺す気ですか……ねぇ?」
貴女も知っているでしょう? 吸血鬼は十字架を…いや、十字架に嫌われているという事を……。
それを承知でここに呼び出すとは、まさか私を殺す気ですか……ねぇ?」
影という名の泉から、黒い人影がぬるりと現れた。吸血鬼と名乗った男。整った顔に、長いブロンドの髪。
貴族を思わせる衣服に、芝居のかかった立ち振る舞い。何故か現実感の無い印象を与えている彼。
貴族を思わせる衣服に、芝居のかかった立ち振る舞い。何故か現実感の無い印象を与えている彼。
「まァ、我が隷属の血である貴女が、私を裏切ろうとは……考えにくい事ですが……。」
「…Exactly. そのとおりよ。 聡明な我が主のご察しのとおり……。 私は貴方を殺すわ。 この手で…」
「……ハハハハハハハ…。 笑止! 笑止笑止笑止笑止笑止笑止ッ!! 貴様が! 殺すだと!?
この! 私を! 一介の従属吸血鬼風情が! 主たるこのクレイリアス=アルフォニアを! 殺す!?
片腹痛い! 痛い痛い痛い痛い痛い! ちょっと待て! 人が決め台詞的なものを叫んでいるときに
いきなり肘を折ろうとするのはマナー違反ルール違反定石破りでセオリー破りだろうがァァァァァ!?」
「黙れ! 黙れ黙れ黙れ黙れ黙れェェッ!! 人の血を勝手に吸っておいてッ! 勝手に服従させて!
そんなことするド腐れ外道の言い分なぞを聞く耳を持つほど私はお人よしじゃあないわ!」
「わかった! 黙る! 黙るから!! サブミッションを止めてくれェェェェェーッ!!!」
「だが断る」
「か、かってんぐわー!!」
「…Exactly. そのとおりよ。 聡明な我が主のご察しのとおり……。 私は貴方を殺すわ。 この手で…」
「……ハハハハハハハ…。 笑止! 笑止笑止笑止笑止笑止笑止ッ!! 貴様が! 殺すだと!?
この! 私を! 一介の従属吸血鬼風情が! 主たるこのクレイリアス=アルフォニアを! 殺す!?
片腹痛い! 痛い痛い痛い痛い痛い! ちょっと待て! 人が決め台詞的なものを叫んでいるときに
いきなり肘を折ろうとするのはマナー違反ルール違反定石破りでセオリー破りだろうがァァァァァ!?」
「黙れ! 黙れ黙れ黙れ黙れ黙れェェッ!! 人の血を勝手に吸っておいてッ! 勝手に服従させて!
そんなことするド腐れ外道の言い分なぞを聞く耳を持つほど私はお人よしじゃあないわ!」
「わかった! 黙る! 黙るから!! サブミッションを止めてくれェェェェェーッ!!!」
「だが断る」
「か、かってんぐわー!!」
バキッ、といやな音が響いた。音源はアルフォニアの右腕。肘から先がヌンチャクのようになっている。
その姿は、間接筋肉骨格などありとあらゆる人体の構造を否定していた。吸血鬼にも関節技は有効のだ。
その姿は、間接筋肉骨格などありとあらゆる人体の構造を否定していた。吸血鬼にも関節技は有効のだ。
「よくも…この私の腕を折ってくれたなァ! 許さない……! 貴様は血を吸って殺すと予告しようッ!!」
「言ってくれるじゃない。 アルフォニア。 でもね、貴方には無理よ。 貴方だけが吸血鬼じゃあないの。
証明してあげるわ。 吸血鬼を超えた吸血鬼の存在というものを……。 『石仮面』と『矢』の力をッ!!」
「無駄な事をッ! 我が隷属よッ! 私に仇なすあの者を…襲撃攻撃蹂躙殲滅喰らい尽くせェェッ!!」
「フンッ! 貴様の下僕など……無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄……無駄ァァァッ!!!」
「言ってくれるじゃない。 アルフォニア。 でもね、貴方には無理よ。 貴方だけが吸血鬼じゃあないの。
証明してあげるわ。 吸血鬼を超えた吸血鬼の存在というものを……。 『石仮面』と『矢』の力をッ!!」
「無駄な事をッ! 我が隷属よッ! 私に仇なすあの者を…襲撃攻撃蹂躙殲滅喰らい尽くせェェッ!!」
「フンッ! 貴様の下僕など……無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄……無駄ァァァッ!!!」
アルフォニアの影から飛び出す異形のモノたち。元は自然界を構成する生命であったものたち。
それが、それらが少女に襲い掛かる。しかし、彼女の脇に突如現れた半透明の人影が放つ拳の連打に
なす術もなくやられていく。無駄。無駄。無駄。その言葉の物語るとおり、アルフォニアの下僕は殲滅された。
それが、それらが少女に襲い掛かる。しかし、彼女の脇に突如現れた半透明の人影が放つ拳の連打に
なす術もなくやられていく。無駄。無駄。無駄。その言葉の物語るとおり、アルフォニアの下僕は殲滅された。
「我が…我が下僕が…! その力……見えざる拳! 貴様、『傍らの幻影』を……手に入れたのか!?」
「これが…『傍らの幻影』……。 素晴らしい……! 素晴らしいわ! 最高にハイってやつよォー!!」
「これが…『傍らの幻影』……。 素晴らしい……! 素晴らしいわ! 最高にハイってやつよォー!!」
傍らの幻影。それは人々の望みであり希望であり、忌まわしき力である。その力は様々で、個々能力が違う。
しかし、共通するものが一つだけある。それは───持ち主は絶対的な力を手にする、という事だ。
そして彼女は手に入れた。高速を超える拳を放つ『傍らの幻影』、時を止めるスタンド能力を。
しかし、共通するものが一つだけある。それは───持ち主は絶対的な力を手にする、という事だ。
そして彼女は手に入れた。高速を超える拳を放つ『傍らの幻影』、時を止めるスタンド能力を。
「貴様の血…私が吸ってあげるわ。 クレイリアス=アルフォニア公。 その呪われた吸血種の血を……」
鋭くとがった犬歯が、アルフォニアの首筋に突き立てられた。
◆◆◆◆◆
「とまあこの辺が私が吸血鬼になるまでの話かな。 んでさ、そっからが面白いのさね。 えーっと、確か…。
そうそう、なんかさァ、変な奴らとやりあう事になったんだっけな。 確か…200年ちょい前だったかな、うん」
そうそう、なんかさァ、変な奴らとやりあう事になったんだっけな。 確か…200年ちょい前だったかな、うん」
19世紀ロンドン。産業革命後豊かになり、芸術、文化、その他庶民の生活も充実した穏やかな街である。
しかし、人々は夜を安心して過ごせない。快楽殺人鬼ジャック・ザ・リッパーという恐怖あったからである。
だが、それ以外にもまた、人々は不安の種を抱いていたのである。───吸血鬼という存在に。
しかし、人々は夜を安心して過ごせない。快楽殺人鬼ジャック・ザ・リッパーという恐怖あったからである。
だが、それ以外にもまた、人々は不安の種を抱いていたのである。───吸血鬼という存在に。
「恐れるだけのー歴史をゼロに巻き戻すゥ~ 英雄はァ~ ただ一人で~いいィ~♪」
そんな中、空気も読まずに熱唱する一人の少女がいた。彼女の名はDIO。苗字はなく、ただのDIOだ。
そして口ずさむは仮面ライダークウガのテーマ。その後100年以上後に発表される作品の歌だが、
ここではそんな事は気にしてはいけない。際限がなくなり話が進まなくなるからだ。
時刻は戌亥。現在の表記に直すと約23時である。ジャックの恐怖があるので、人影はほとんど無い。
そして口ずさむは仮面ライダークウガのテーマ。その後100年以上後に発表される作品の歌だが、
ここではそんな事は気にしてはいけない。際限がなくなり話が進まなくなるからだ。
時刻は戌亥。現在の表記に直すと約23時である。ジャックの恐怖があるので、人影はほとんど無い。
「さー出て来いジャック! その血、我が糧としてくれちゃうぞー! ヒャァーッハァ!」
…このハイテンション。そしてこの無駄な熱意と情熱と闘志。それらは全てジャックを倒すための物。
一説によると、ジャックは吸血鬼らしい。ここ二十年ほど吸血鬼に会っていない彼女は、一刻も早く
同属に会いたかったのだ。そして倒す。まさに外道。
一説によると、ジャックは吸血鬼らしい。ここ二十年ほど吸血鬼に会っていない彼女は、一刻も早く
同属に会いたかったのだ。そして倒す。まさに外道。
「今夜の生贄は君か……。 若いのにかわいそうになァ…ククククク…。」
「貴方がジャック?」
「貴方がジャック?」
下品で下劣で残忍で悪辣な笑みを浮かべる青年。その頬はこけ、双眸は心無い光が宿っている。殺人鬼の目だ。
そんなジャックに、毅然とした───いや、なんていうかふいんきぶち壊しな───声色で問い返すDIO。
そんなジャックに、毅然とした───いや、なんていうかふいんきぶち壊しな───声色で問い返すDIO。
「いかにも。 俺がジャック。 人呼んでジャック・ザ・リッパー! お前の名も聞いておこう。 冥土の逆土産にな」
「えーっと、ちょっと待って! 今かっこいい通り名とか決め台詞とか考えるから!!」
「……はァ?」
「えーっと、えーっと……。 やっぱ夜とか闇とか入れたほうがいいわね。 それに横文字も少し………」
「…あんた、自分の置かれている状況と立場がわかってンのか?」
「重々承知してるに決まってるじゃない! 下等劣等な快楽殺人犯と、それを追う美少女☆吸血鬼よ★」
「……まあいいか。 どうせ殺すんだし。」
「出来たわ! えー、あー。 ゴホン。 私は闇に生きる暗殺者! 夜と契約し昼には顔を隠し生き延びるッ!
恐怖と悪夢の具現者! 夢魔の貴族、ブラックタイガーなのだ! 我が盟主たる安寧の夜を脅かすものよ!
黙っておうちに帰りなさい!!」
「ここまで馬鹿にされておめおめ帰れるわけがねえだろ! 大体お前は何様なんだよォォ!?」
「お前は今までに食べたパンの枚数を覚えているか?」
「質問を質問で返すなあーッ! 疑問文には疑問文で答えろと学校で教えているのか?」
「あんたなんかにゃ疑問文での返答がお似合いなのよ! 言葉を返してもらえるだけでも感謝したらどうなのさ!
問答無用容赦無用情け無用の徒手空拳、受けてみろ! 無駄無駄無駄無駄無駄空烈眼刺驚無駄無駄ァッ!!」
「ちょ、ちょっと待て今明らかに目からビームがぁぁぁぁああああ!!!!」
「えーっと、ちょっと待って! 今かっこいい通り名とか決め台詞とか考えるから!!」
「……はァ?」
「えーっと、えーっと……。 やっぱ夜とか闇とか入れたほうがいいわね。 それに横文字も少し………」
「…あんた、自分の置かれている状況と立場がわかってンのか?」
「重々承知してるに決まってるじゃない! 下等劣等な快楽殺人犯と、それを追う美少女☆吸血鬼よ★」
「……まあいいか。 どうせ殺すんだし。」
「出来たわ! えー、あー。 ゴホン。 私は闇に生きる暗殺者! 夜と契約し昼には顔を隠し生き延びるッ!
恐怖と悪夢の具現者! 夢魔の貴族、ブラックタイガーなのだ! 我が盟主たる安寧の夜を脅かすものよ!
黙っておうちに帰りなさい!!」
「ここまで馬鹿にされておめおめ帰れるわけがねえだろ! 大体お前は何様なんだよォォ!?」
「お前は今までに食べたパンの枚数を覚えているか?」
「質問を質問で返すなあーッ! 疑問文には疑問文で答えろと学校で教えているのか?」
「あんたなんかにゃ疑問文での返答がお似合いなのよ! 言葉を返してもらえるだけでも感謝したらどうなのさ!
問答無用容赦無用情け無用の徒手空拳、受けてみろ! 無駄無駄無駄無駄無駄空烈眼刺驚無駄無駄ァッ!!」
「ちょ、ちょっと待て今明らかに目からビームがぁぁぁぁああああ!!!!」
なんかもう先頭の詳細については会話から推測していただきたい。というか感じ取ってくれ。
心の準備も無いままに敗れ去ったジャック。彼の手元には一枚の写真と銅貨が握られていた。
心の準備も無いままに敗れ去ったジャック。彼の手元には一枚の写真と銅貨が握られていた。
「ん? えーっと……これ、奥さん…なのかにゃー? ま、関係ないや。 銅貨いっただきー!」
傍若無人っぷりも健在であった。
不意に、彼女の背後から声がした。聞き入ってしまいそうな、それでいて爽やかかつ繊細なバッソ・カンタンテ。
───気配を感じなかった。おかしい。人間の五感を超越した彼女が。超越したはずの彼女が。
不意に、彼女の背後から声がした。聞き入ってしまいそうな、それでいて爽やかかつ繊細なバッソ・カンタンテ。
───気配を感じなかった。おかしい。人間の五感を超越した彼女が。超越したはずの彼女が。
「あれ? おっかしいなぁ…。 誰も居ないじゃん……」
「目に見えるものが全てではない。 五感に頼るな、その肌で感じとれ。 貴様も吸血鬼の端くれだろうが」
「いかにも私はビショージョ吸血鬼DIOちゃん! ってなんで知ってるのかなァ~? ストーカーお断りよ?」
「誰もストーキングなぞしていない。 ジャックを殺したのはお前か。 その『見えざる拳』……大変興味深い。
少し私と手合わせを願えないかね?」
「だがことわ…」
「目に見えるものが全てではない。 五感に頼るな、その肌で感じとれ。 貴様も吸血鬼の端くれだろうが」
「いかにも私はビショージョ吸血鬼DIOちゃん! ってなんで知ってるのかなァ~? ストーカーお断りよ?」
「誰もストーキングなぞしていない。 ジャックを殺したのはお前か。 その『見えざる拳』……大変興味深い。
少し私と手合わせを願えないかね?」
「だがことわ…」
彼女が台詞を紡ぎ出しきる前に、彼女の首にはその『男』の腕が文字通り巻きついていた。
腕が巻きつくとは人間では考えられない事だが、その『男』もまた人外のものなのであろう。
腕が巻きつくとは人間では考えられない事だが、その『男』もまた人外のものなのであろう。
「…君に拒否権は無い。 君に残された道は『承諾』しかありえないのだ。 ドゥー・ユー・アンダスタン?」
「わかったわ…承諾する。 それでいいのね? それで満足なのね……?」
「フフ…いい娘だ。 ならばはじめようか……死合いという名の手合わs」
「わかったわ…承諾する。 それでいいのね? それで満足なのね……?」
「フフ…いい娘だ。 ならばはじめようか……死合いという名の手合わs」
時が止まった。首に絡み付いていた腕を放した瞬間、彼女のスタンド能力、彼女の『世界』が発動したのだ。
時を止める。その時間支配は絶対である。生物も非生物も、何者にも分け隔てなく静寂が与えられる。
時を止める。その時間支配は絶対である。生物も非生物も、何者にも分け隔てなく静寂が与えられる。
「死合い? そんな危なっかしィ事やってられますかってのよー。 言われなくてもスタコラサッサだぜぇー。
えーっと、でもか弱い女の子を襲った罪の代償として…少し血を頂きましょうかしらねぇ☆」
えーっと、でもか弱い女の子を襲った罪の代償として…少し血を頂きましょうかしらねぇ☆」
そんなわけで、私は血ィだけ吸って逃げたのよ。全力で時を止めながら。大分後になってからかしらねぇー。
相手が今は王立国教騎士団通称HELLSINGに所属しているアーカードとか言う吸血鬼だって知ったのは。
今思えばさ、あそこで逃げてなかったら今頃食われてたね。性的な意味で。やっぱ英国は地獄だわ。
相手が今は王立国教騎士団通称HELLSINGに所属しているアーカードとか言う吸血鬼だって知ったのは。
今思えばさ、あそこで逃げてなかったら今頃食われてたね。性的な意味で。やっぱ英国は地獄だわ。
ごめん規制されててめっさテンサヨン低いから今日は無し