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第3話 目覚めた悪魔



―――――――――――――――ハンガー場

朝から自分のストライカーを整備しているシャーリーと寝ているルッキーニの姿。

シャーリー「ふ~ん♪ふ~ふふふ~ふ~ん♪」

ルッキーニ「うじゅ~じゅー…」

シャーリー「ふ~ん♪ふ~ん♪ふ~ん♪ふ……ん?」

シャーリーの目に映ったのはボクだった。昨日届いた自分のストライカーを見て、撫でていた姿だった。

ボク「・・・・・・」

シャーリー「よぉ!!」

ボク「わあっ!?」

飛び上がりガタガタとしているボク准尉。

ボク「い、イェーガー大尉・・・」

シャーリー「んー、そんなにビックリすること無いだろう。」

ボク「す、すみません。」

シャーリー「それってボクのストライカーか?」

ボク「は、はい。これは、〈Su-5ソニック〉と言ってロシアの最新型のストライカーユニットです。」

シャーリー「へぇー、これがね。随分と改造されているな?」

ボク「ええっ・・・ヴィクトル先生やその他の技術者さんたちが僕の魔力に合わせて作られたものです。」

シャーリー「ふーん・・・」

ボク「でも、ヴィクトル先生は難しい機種名ではなく名前を付けてあげなさいと言われたんです。」

シャーリー「名前?」

ボク「僕はこれを〈チェルノボーグ〉と呼んでます。」

シャーリー「チェルノボーグ?」

ボク「〈黒神〉という意味で、その名から夜、影、闇を司る神様です。」

シャーリー「なんだか、暗そうな神様だな。」

ボク「そうですか?僕は気に入っているのですが・・・だって、僕は夜が好きですよ。星と月が結構見えますし。」

シャーリー「そうか。」

ボク「所で、イェーガー大尉は何を?」

シャーリー「ああっ、自分のストライカーを整備をしていたんだよ。それから、シャーリーと普通に呼んでも良いんだぞ。」

ボク「えっ・・・・でも・・・・上官ですし」

シャーリー「良いから良いから、子供はもっと素直になるもんだぞ。」

ボク「えっと・・・シャーリー、さん・・・」

シャーリー「OK、OK。それで良いぞ。」

ボク「あっ・・・そろそろ朝ごはんの時間です。」

時計を見る

シャーリー「おっ、そうか。オーイ、ルッキーニ!!」

ルッキーニを起こした後、食堂へ向かう。

―――――――――――――――食堂。

今回の食事当番は宮藤とリーネ、扶桑料理が並べられていた。
美味しいご飯に味噌汁、焼き魚と好評なのだが・・・

シャーリー「相変わらず、これだけは苦手だな・・・。」

501の一同が残しているのは、納豆。どうもこの独特な臭いが苦手らしい。

宮藤「えー、納豆は体に良いんですよ。」

バルクホルン「わ、解っているが・・・(くぅ、折角、宮藤が作ってくれたのに情けない!!)」

エーリカ「やっぱし・・・慣れないね。」

ボク「美味しいー!!!」

モシャモシャと食っているのはボクだった。なんと、納豆を平らげたのだ。

ペリーヌ「ボク准尉。そ、それを食べても平気でしたの?」

ボク「えっ?だってこれ・・・ご飯と一緒に食べると美味しいですよ?」

宮藤「ボクくん、納豆は平気なんですか?」

ボク「あっちで納豆がたまに支給される事がありますよ。最も食べない人が結構いますけど・・・」

宮藤「へぇー!!そうなんですか!!偉いですよ。」

宮藤はボクの頭をナデナデする。

ボク「・・・・・///」

照れているのか、少しだけ下に俯いていた。
その時、警報が鳴り始めた。ネウロイが出現した合図だ。
その音を聞いたボクはいち早く、食堂へと出たのだった。

坂本「待て!!ボク!!」

坂本の静止を聞かずにハンガーへ向かうのだった。

―――――――――――――――ハンガー場

其処にいたのはヴィクトルの姿だった。

ボク「・・・・・・・。」

ヴィクトル「待っていたよ。ちょうど君の武器が詰まったコンテナを開けた所だ。」

渡されたのは二丁のカスタムショットガンとMG81(機関銃)だった。

ボク「どうも・・・。」

ヴィクトル「ミーナ中佐の文句は私が言っておきますから・・・気をつけて行って下さいね。」

ボク「・・・・・・・。」

ストライカーユニットを履くとボクの頭と腰からコウモリの翼が生えた。
いざ発進しようとしたらミーナ、坂本、バルクホルンが来た。

ミーナ「待ちなさい、ボク准尉。勝手な事をしてはいけません。」

ボク「しかし・・・ネウロイが・・・」

バルクホルン「確かにネウロイが現れたのは解る。だが・・・軍の規律を乱す様な事はするな。」

ボク「・・・。」

ヴィクトル「まぁまぁ、お嬢さん方。ボク准尉が出撃準備をしているのだから彼にも参加させたらいかがかね?」

坂本「現場の指揮は私とミーナ中佐だ。勝手な事は許されません。」

ヴィクトル「・・・さてはて困りましたな」

ミーナ「ですが・・・今日、出撃するメンバーと一緒に行くのでしたら構いません。」

ボク「・・・すみません。」

坂本「勢いだけでは死ぬことだってある。勝手な行動はするな。」

ボク「ハイッ!!」

今回出撃するウィッチはバルクホルン、シャーリー、ルッキーニ、宮藤、リーネ、ペリーヌ、坂本、そしてボクだった。

それぞれ、自分のストライカーユニットを履いて空へと飛び立ち、ネウロイを殲滅に行った。

その様子を見ていたヴィクトル。

ヴィクトル(・・・ボクを一人に行かせれば、良かったのにな。)


―――――――――――――――上空


キュイイィィイィィイィィイィィィン!!!

不気味な声をあげてネウロイは進軍していた。小型が16機、そして親玉と思われるエイの様な形をした大型のネウロイが1機である。

宮藤「あの親玉のネウロイ。奇妙な姿をしていますね・・・」

バルクホルン「ああっ、まるで生き物の様だな。少佐!!奴のコアは!?」

坂本が眼帯の方を捲ると魔眼が発動した。

坂本「やつの頭部分だ、角が生えている真下にコアがある。」

ボク「・・・・・・。」

シャーリー「大丈夫か?」

ボク「だ、大丈夫です。」

坂本「あまり無理をするんじゃないぞ、ボク准尉。」

ボク「りょ、了解しました!!」

坂本「攻撃、開始!!」

『了解!!』

小型のネウロイたちは真紅の光線を放ちウィッチ達を攻撃する。だが、直線な攻撃だから旋回しつつ避ける。

バルクホルンの二丁の銃が火を噴き5機の小型ネウロイを撃墜する。

ペリーヌ「ボク准尉!!そちらに一機に行きましたわよ!!」

小型のネウロイがボクに狙いを定めてレーザーを撃つが、ボクは上昇してMG81を構え撃つ。

ボク「当たれ!!当たれー!!」

無数の弾丸が小型ネウロイに当たり砕け散る。

ボク「よしっ・・・」

シャーリー「中々、良い腕だな!!」

ボク「シャーリーさん、前々!!」

シャーリー「解っている・・・よ!!」

小型のネウロイが二機、迫っており撃ち落とした。ドンドンと数が減っていった。

宮藤「これで、最後!!」

リーネ「残りは親玉の一機です!!」

小型のネウロイを倒したというのにもかかわらず、全く攻撃する様子も無かった大型ネウロイ。

ボク「あれだけは、攻撃してきませんでしたね・・・」

ルッキーニ「なんか、不気味~。」

バルクホルン「どのような攻撃をするのか見物だな・・・」

大型ネウロイが動き出した。左右にある6つの突起から真紅のビームを一斉に放出したのだ。

坂本「来たぞ!!回避!!」

バルクホルン「くっ!!」

シャーリー「おっと!!」

真紅のビームは海を斬り裂く。あれだけ一斉放出されるとなると下手に近づけない。

ボク「横がダメなら・・・上から突破するしかありませんね。」

坂本「ならば、私が突破口を開く・・・」

チャキと扶桑刀・烈風丸を構える坂本。そして、刀剣の切っ先から魔力のオーラが現れる。

坂本「烈・風・斬!!!!」

振り翳すと白刃が飛び、大型ネウロイに直撃した!!痛かったのか悲鳴をあげている。

ペリーヌ、宮藤、バルクホルン、ボクは大型ネウロイの真上に接近するが・・・

大型ネウロイから黒い矢じりが放たれた、その発射ラインにいるのは・・・宮藤だった。

宮藤「えっ!?」

リーネ「芳佳ちゃん!!」

坂本「宮藤!!」

突然の出来事で、シールドを張る暇がなかった。間に合わない・・・

ボク「危ない!!!」

ボクが宮藤を押し飛ばしたのだ。宮藤は助かったのだが・・・

ドスッと刺さる音が響いた。

腹に・・・ネウロイが放たれた黒い矢じりに刺さったのだ。ボクの口から生命の証である血を吐き、そのまま堕ちて行く・・・

シャーリー「ボク!!」

ルッキーニ「ボクー!!」

大型ネウロイは止めを刺そうと、また黒い矢じりを放つのだが、バルクホルンが撃ち落とした。

宮藤はボクの治療をする。ルッキーニはボクの傍による。

宮藤「ごめんなさい!!私のせいで・・・!!」

ルッキーニ「ヨシカ!!早く、早く!!」

そこで最悪な事が起きる、大型ネウロイは今まで受けた傷が瞬時に治ったのだ。このままでは消耗戦になる。

坂本「ミーナ!!ボク准尉がやられた!!今は、宮藤が治療をしている!!急いで来てくれ!!」

坂本が通信を入れる。

―――――――――――――――

イタイ・・・。

イタイ・・・。

お腹がイタイヨ・・・。

アアッ・・・そうだ。僕は、宮藤さんを守ろうとしてお腹、刺されたんだ。

血が流れた・・・魔力が零れちゃう・・・

そうだ、あのネウロイを・・・食っちまえばイインダ!!
―――――――――――――――

宮藤「ボクくん・・・もう少しだから!!」

懸命に治療をする宮藤。その時、ガッと手が掴まれた。

腹部の傷が見る見るうちに塞がり、ボクはゆっくりと目を開いた。

ルッキーニ「目が覚めたー!!」

宮藤「ボクくん!!大丈夫・・・ですか?」

ボクは何事も無かったかのように起き上がった。宮藤とルッキーニはそれが恐ろしい姿に見えた。

腰に生えていたコウモリの翼が大きくなっており、瞳が猫の様に楯状となり、髪の色が水色へと変色し、口から覗かせる犬歯が鋭い牙になっていた。

それはまさに・・・悪魔だった。

ボク「ウアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

悪魔の産声が空に響いた。

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最終更新:2011年01月04日 22:33
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