―――――――――――――――――連合国軍の総司令部
ミーナ「失礼します。」
司令「そう肩を張らずにかけたまえ、ミーナ中佐。坂本少佐」
ミーナと坂本は連合国軍の総司令部から呼び出しを受け出張していた。
坂本「それで、本日のご用件は?」
司令「そろそろ新たなネウロイを殲滅するオペレーション・ハルパーの説明についてだ。」
坂本「オペレーション・ハルパー?」
司令「うむ、かつてギリシャ神話のメデューサの首を刈り取った武器の名前に由来する作戦だ。」
坂本「なるほど・・・」
司令「この作戦は、ヴェネツィア上空のネウロイの巣を殲滅するのが目標だ。
だが・・・今回の作戦のメインは君たちウィッチではなく 扶桑海軍の艦隊・大和を使う。」
坂本「大和を使うという事ですか・・・?」
???「その通り。あの艦隊はかつてウォーロック実験を引き継ぎしてより安全に改良させたのだ。
そのため、コアコントロールシステムができるようになったのだ。」
ミーナ「ヴィクトル博士!?どうしてここに!?」
司令「私が呼んだのだ。扶桑艦隊のコアコントロールの最終調整の報告にな。」
坂本「我々は何を・・・?」
司令「大和がネウロイ化していられるのは10分という時間。君達は大和が巣まで接近する間、護衛を頼む。」
ヴィクトル「とは言っても、ネウロイのコアはブラックボックスだからな。最悪暴走したら、ロマーニャをネウロイに明け渡すしかない。」
坂本「何を勝手な・・・!!」
司令「すまない・・・周りの者達も焦りだしてこの作戦を決行する事になったのだ。」
ヴィクトル「まぁ、安心しなされ。その為にアフリカから切り札を呼び寄せたのでしょう?」
ミーナ「アフリカ・・・?まさか・・・」
司令「うむ・・・入りなさい。」
ドアが開くとワシの様な鋭い目をした女性が入ってきた。
―――――――――――――――――ロマーニャ基地・格納庫
格納庫の掃除をしている宮藤とリーネ
ふと空を見上げると、輸送機が一機こちらにやってくるのが見える。
宮藤「あれはJU52・・・ミーナ中佐と坂本少佐が帰ってきたんだ。」
その輸送機はそのまま滑走路に降り立ち、ハンガーへと入ってくる。
ふたりはいったん作業を中断し、ミーナと坂本の出迎えにむかった。
リーネ「お帰りなさい、ミーナ中佐!坂本少佐!・・・あれ?」
???「ん?・・・君、誰?」
輸送機のハッチが開き中に乗っていた者が外へ出てくる。
芳佳はそれと同時に出迎えの言葉をかけたが、その相手は自分のしらない人だった。
宮藤「わ、わたしは宮藤芳佳です。あの、あなたは?」
マルセイユ「私?私はハンナ・ユスティーナ・マルセイユ。悪いけど、サインはしない主義なんだ。」
覇気に満ち溢れた笑顔で彼女はそういった。
―――――――――――――――――ロマーニャ基地・ブリーフィングルーム
リーネ「えっと、ハンナ・マルセイユ、カールスラント大尉。
第31飛行隊「ストームウィッチーズ」所属で200機撃墜のスーパーエース!」
宮藤「200機……すごーい。」
リーネ「しかも容姿端麗で、カールスラントにとどまらず世界中に彼女のファンが多数!
それに近年、戦災孤児を引き取って育てていることで福祉の面からの支持も多い。
通称「アフリカの星」……ですって」
宮藤「アフリカの星!!カッコいーな!!サインとか貰えないかな!!」
シャーリー「あいつは、サインしない主義だったな。」
宮藤「えっ?シャーリーさんはマルセイユさんの事を知っているんですか?」
シャーリー「ああっ、あたしとルッキーニがアフリカで旅をしていた時に出会って世話になった事があるんだ。
まぁ、それ以上に詳しいのは・・・バルクホルンとハルトマンに聞いた方がいいけどな・・・」
さっきからムスッと顰め面のバルクホルンと面倒な人が来て嫌な顔をしているハルトマン。
ミーナ「みなさん、もう知ってる人もいるだろうけど改めて紹介します。
こちらはハンナ・マルセイユ大尉。今回の作戦のため、はるばるアフリカから来てくれました。
みんなよろしくしてあげてね。」
マルセイユ「よろしく。」
さっき会ったときのように不遜な態度でそう言う彼女の姿が、バルクホルンの堪にさわった。
バルクホルン「おい、お前なんでここにいる。」
マルセイユ「おいおい、聞いてなかったのか?今回の作戦の手伝いさ。」
険悪な雰囲気が流れる。
ミーナ「二人ともそこまでしなさい。」
バルクホルン「しかし、ミーナ!!」
ミーナ「上層部からの指示です。」
マルセイユ「・・・私はバルクホルンとパートナーと組みたくは無い。
私は必ず生きて帰らないといけないからな。」
マルセイユはハルトマンを見ている。
バルクホルン「どこをみている?おまえの上官を上官と思わないその態度、変わってないな・・・!!」
使い魔の耳と尻尾を出してバルクホルンはマルセイユに掴みかかる。
マルセイユ「ふんっ、今は同じ階級、だ!!」
マルセイユも同じように対応し、ワシの翼と尾羽根を出す。
ふたりの魔法力がぶつかり合って周囲に破壊をもたらし始めた。
サーニャ「きゃっ!」
エイラ「あっちでヤレー!!」
その余波で周りのみんなにも被害が出るが、ふたりはやめる気がない。
ハルトマン「ストーープッ!!わかったよ、わたしがマルセイユのパートナーをやるよ。それでいいんだろ。」
ハルトマンの言葉にようやくふたりは争うのをやめた。
バルクホルン「ハルトマン・・・」
マルセイユ「オッケーだ。それともう一人・・・」
バルクホルン「もう一人・・・?」
ビッと指さすと・・・ボク准尉だった。
マルセイユ「"クリムゾン・デビル"と呼ばれたボク准尉も組みたい。」
ボク「・・・まだ覚えていたのですか・・・。」
ルッキーニ「あれっ?知り合いだったの?」
ボク「3年前、ヴィクトル博士の指示でアフリカに滞在した事がありますから・・・」
マルセイユ「あの時、お前の姿は凄かったな。悪魔の様な姿になって自分の血で武器を作りだしてネウロイを次々と撃墜していたからな。」
ボク「・・・その話はやめてください。」
ミーナ「さて、話の続きをするわ。今回の作戦オペレーション・ハルパーについて・・・。」
その作戦内容が言い渡されて一同は驚いた。
バルクホルン「それで納得したというのか!?」
ミーナ「私だって・・・納得した訳じゃないわ。」
ルッキーニが大泣きをしていた。この作戦が失敗したら自分の故郷がネウロイによって蹂躙されてしまうのを。
シャーリーがルッキーニを抱きしめる
シャーリー「大丈夫、心配するな。ルッキーニの故郷をネウロイなんかにやってたまるか。」
サーニャ「勝てばいいんでしょ?」
エイラ「そ、そうダナ!!勝てばいいんダヨ!!」
ボク「つまり、マルセイユ大尉がここに呼ばれたのはオペレーション・ハルパーの成功しやすくする為と言う事ですか?」
マルセイユ「ああっ、その通りだ。」
フフーンと不敵に笑うマルセイユ。
―――――――――――――――――ロシア魔導開発研究所の艦・ヴィクトル私室
ヴィクトル「いよいよ、決戦の時か・・・」
ボク「・・・はい。」
ヴィクトル「吾輩はあの作戦は反対だがな・・・危険性の高いネウロイのコアを利用するとはな。」
ボク「・・・博士。いやっ・・・お祖父ちゃん。」
ピタリッと作業を止めるヴィクトル博士。
ヴィクトル「・・・はっはっはっ、ワシが幾ら爺の年齢に近いからって言い過ぎではないかの?」
ボク「冗談で言ってないよ。」
ヴィクトル「・・・いつから気付いていた。」
ボク「最初からですよ。母さんと同じで嘘をつくのが下手だもん。」
ヴィクトル「・・・そうか。ボク。ワシは・・・お前に・・・」
ボク「恨んではいませんよ・・・。もしも、お祖父ちゃんがボクの事が嫌いだったら何も見向きもしないと思うから・・・」
ヴィクトル「・・・すまなかった。ボク。」
枯れた筈の涙があふれた。ポロポロと透明のしずくが落ちたのだ。
ボクはヴィクトルの背中を撫でた。
ボク「では、明日に備えて寝ます。」
ヴィクトル「ボク・・・必ず、帰ってこい。」
ボク「・・・はい。」
そう言って部屋を出て行く。その時、ヴィクトルの寝室のドアが開かれた。
車椅子に乗っている女性だった。
ヴィクトル「行かなくてよかったのかの・・・」
???「・・・私が行くとあの子の決心を鈍らせてしまいます。だから・・・あの子が帰ってくる事を祈ります。」
―――――――――――――――――ヴェネツィア上空
遂に決戦の日が訪れた。扶桑艦隊・大和と複数の護衛艦、そして501のウィッチたち。
ネウロイの巣から円盤型の兵隊ネウロイが大量に出現した。
マルセイユ「来たな・・・ハルトマン、ボク。しっかりと着いて来いよ!!」
ハルトマン「りょーかい。」
ボク「了解」
チャキと銃を構える三人。小型ネウロイに突撃して先陣を切る
坂本「よしっ!!全軍、突撃!!」
一同『了解ッ!!!!』
激しい銃撃戦の始まりだった。
小型ネウロイのビームが放たれるがマルセイユは旋回してネウロイを次々と撃ち落とす。
マルセイユ「遅いな。」
大空を飛びネウロイを次々と狙い落す、まるで鷲そのものだ。
ハルトマン「こぉのー・・・・シュトゥルムー!!」
荒れ狂う風を身に纏い敵に突っ込むハルトマン。
その衝撃は前と比べモノにならないくらい威力が上がっており小型ネウロイたちは爆発して次々と落ちる
ボク「どけっ!!」
DShK38重機関銃を狙い定めて撃つ。だが、小型ネウロイ達はボクを狙っていたかのようにビームを次々と発射させる。
ボク「ちっ・・・!!」
早くもデーモン形態になって、小型ネウロイに接近してコアを喰らい千切り、魔力を吸収する。
両手で血の鞭を造り出し、乱舞で次々と小型ネウロイを叩き落す
ボク「・・・お前達のコアを食って食って食い尽してやる!!」
ギラリッと歯を光らせてネウロイの群れに進軍する。
シャーリー「いくぞー!!ルッキーニ!!」
ルッキーニ「オッケー!!」
シャーリーはルッキーニの手を掴んでグルグルと回す。
シャーリー「どっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!」
ルッキーニを大砲の様に投げ飛ばす、ルッキーニは光りの弾丸となり小型ネウロイを次々と撃墜させる。
エイラ「右から来るぞ!!」
サーニャ「うんっ!!」
エイラの未来予知で回避して反撃する二人。
ペリーヌ「トネール!!」
リーネ「えいっ!!」
電撃と対戦車ライフルで狙撃をして小型ネウロイを撃ち落とす。
互いに背中を預ける。
ペリーヌ「後少しと言う所ですわ・・・」
リーネ「頑張ろうね!!」
ミーナ、バルクホルン、坂本、宮藤は大和の近くで護衛をしていた。
坂本「流石にネウロイは大和がただの戦艦ではないから狙いうちをしているか・・・!!」
宮藤「!!大和が・・・!?」
見ると大和のネウロイ化が完了した。ウィッチーズたちは見守る。
小型ネウロイを粉砕しながら大和の進撃は続く。
とうとうその眼の前にネウロイの巣を捉えたその時、ネウロイ化した大和が縦に切り裂かれた。それは巨大な大鎌だった。
宮藤「や、大和が!!」
坂本「そんな・・・!!」
真っ二つに切り裂かれた大和は海へと落ちて行った
ネウロイの巣から何かが現れる。とてつもなく・・・恐ろしい何かが・・・
巣から現れたのは400Mはあろう人に翼を持った姿だ。
縦や横には赤いラインがゆっくりと点滅している。
その姿はまるで魔神あるいは破壊神とも思わせる風貌。ウィッチ達を圧巻させる。
最終更新:2011年01月29日 19:52