【目覚メノ刻】

少女は、夢に魘されていた】

「オマエノセイダ! オマエガコロシタンダ! ナンノツミモナカッタオレタチヲコロシヤガッテ!」

【過去に町を滅ぼした時の記憶】
【その記憶が蘇り、罪無き人々の嘆きが響く】
【町の住民】
【嘗ての友】
【そして実の親……】
【彼らの嘆きにより、次第に焦燥していく少女
【その結果、少女は一つの答を導き出した】

『ソウダヨネ、ワタシガシネバヨカッタンダ』

少女は無意識のうちに、胸に刃を突き立てる】
【その結果――――――】


【――――――少女は生きていた、しかし、もう元には戻らない】
【静脈に刺さった刃を引き抜き、包帯を巻く】
【しかし、平凡な包帯に静脈から溢れ出る血を止める事は出来なかった】
【流れ出る血を見つめながら、忘れたはずの過去を完全に思い出す】
【全世界の人々、生れし刻から出逢いし者たち、そして自らの能力、体、心】
【全てに絶望し、絶望に包まれた少女はもう、止められない】

『イッショニアソボウヨ、アナタノネガイヲカナエテアゲル』

【枯れない花の、黒き蕾が今、開いた】

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最終更新:2010年05月23日 20:18
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