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シナリオ 7月8日(日曜日)・その2

 芽衣子のメイド


片付けも終わって食堂へ。[plc]
少し休んでから部屋に戻ろう。[lr]
持ち帰った仕事をやらなくちゃな[plc]


寮長「あ、先生、片付けお疲れ様です」[plc]

真緒「いや、たいした事じゃないよ。莉緒も手伝ってくれたし」[plc]

寮長「寺井さんもですか?」[plc]

真緒「ああ、文句言いながらだけどね」[plc]

寮長「ふふ」[plc]

ま、また妙な笑いを……[plc]

真緒「そ、それより、他の子はまだ寝てるの?」[plc]

寮長「いえ、もうみんな起きてますよ。[lr]
今は部屋で勉強しているかと思います」[plc]

真緒「そっか、テスト明日からだもんな」[plc]

寮長「ええ、私も片付けが終わったらやろうと思ってます」[plc]

真緒「洗い物ならぼくがやっとくよ」[plc]

寮長「え? でも……」[plc]

真緒「いいからいいから」[plc]

寮長「……はい、ではお言葉に甘えまして」[plc]

真緒「うん、頑張ってね」[plc]

皆起きてて、勉強中と。[lr]
目前のテストで、さすがに遊んでる暇は無いか。[plc]

部屋にこもって勉強してるあの子たちの姿を想像するのが難しいけど……[plc]
とにかく、今日は静かに過ごせそうだ。[plc]


芽衣子「真緒様」[plc]

と思った瞬間声がかかる。[l]岸岡だ。[plc]

真緒「どうした?」[plc]

芽衣子「その……明日からの人間界でいう、[r]
テストなるものについてなのですが」[plc]

真緒「分からない所でもあるのか?」[plc]

芽衣子「え……あ、はい」[plc]

真緒「じゃ、教えてあげるよ。どこ?」[plc]

芽衣子「あ、できれば部屋に来ていただけると嬉しいのですが」[plc]

真緒「部屋に?」[plc]

芽衣子「……は、はい」[plc]

真緒「うーん」[plc]

莉緒に見られたりするとうるさそうだし、
ここが良いんだけどなぁ……[plc]

芽衣子「……無理でしょうか?」[plc]

かと言って、ここで勉強してて誰か来たら
勉強所じゃなくなりそうだし……[plc]


真緒「……分かった、行こう」[plc]

芽衣子「あ、ありがとうございます」[plc]

真緒「ここか」[plc]

芽衣子「はい、どうぞお入り下さい」[plc]





部屋の中に入る。[lr]
とんでもない物が置いてあるのかと思いきや、そうでもなかった。[plc]

真緒(意外に普通の部屋だ。やっぱり女の子だな)[plc]

芽衣子「真緒様、あまり見られると恥ずかしいです」[plc]

真緒「あっと、ごめんごめん」[plc]

芽衣子「いえ、決して嫌なのではないのですが……」[plc]

真緒「でもジロジロ見ちゃ駄目だよね」[plc]

芽衣子「真緒様になら私のすべてを……」[plc]

トロンとした目と甘えた声。[lr]
さらには、服に手をかけ脱ぐ素振りを見せてくる。[plc]

まったくこの子は……[lr]
とりあえず無視っておこう。[plc]

真緒「えっと、どこが分からないの?」[plc]

芽衣子「………」[plc]

真緒「岸岡?」[plc]

芽衣子「はい……ここですぅ」[plc]

教科書を開き、ぼくに見せる。[plc]
甘えては来るが、とりあえず勉強の事なのは間違いない様で一安心。[plc]

そう、ぼくさえ冷静であれば何も起こらない![l]
起こしちゃいけない![plc]

真緒「ああ……ここか? ここはさ……」[plc]







真緒「そうそう、正解。岸岡は覚えが良いな」[plc]

芽衣子「いえ、これも真緒様の教え方が素晴らしいからです」[plc]

真緒「そっかな? でも、そう言われると嬉しいよ」[plc]

芽衣子「真緒様が喜ばれると、私も嬉しいです」[plc]

真緒「そ? ありがと」[plc]

芽衣子「そんなお言葉……」[plc]

真緒「それじゃ後は一人で出来るかな? 
ぼくはそろそろ戻るよ」[plc]

芽衣子「お、お待ち下さい!」[plc]

真緒「え? まだ分からない所ある?」[plc]

芽衣子「え? あ、は、はい。ですから、もう少しここに……」[plc]

芽衣子「お願いします真緒様……」[plc]

真緒(な、何か泣き出しそうだ……)[plc]

真緒「わ……分かった」[plc]

芽衣子「ですが、真緒様もお疲れの様子。
しばし休憩と致しませんか?」[plc]

真緒「それはいいけど」[plc]

芽衣子「良かった……
それではしばしお待ち下さい」[plc]

岸岡が席を立つ。[lr]
お茶でも入れてくれるのだろうか?[plc]

特にする事も無いのでその様子を眺める。[plc]
ん? タンスを開けた?[plc]

芽衣子「やはり……
ご奉仕するにはこの服装で……」[plc]

何かつぶやいているようだ。[plc]
そしてタンスから服を持って戻ってきた。[plc]

芽衣子「真緒様、こちらの服についてどう思われますか?」[plc]

岸岡の手にはメイド服。[lr]
あれ、どこかで見たような……[plc]

真緒「それ、メイド服だよね?」[plc]

芽衣子「はい、お気に召しませんか?」[plc]

真緒「いや、嫌いじゃないけど、どうしたの?」[plc]

芽衣子「今からこの服に着替えたいと思います」[plc]

真緒「え? 何で?」[plc]

芽衣子「そ、それは……」[plc]

真緒「勉強するだけだし、別に着替えなくても良いんじゃないか?」[plc]

芽衣子「……着替えたいのです」」[plc]

真緒「でも、わざわざ着替えなくても」[plc]

芽衣子「真緒様にお見せしたいのです」[plc]

芽衣子「ですが、真緒様が見たくないのなら止めます」[plc]

真緒(岸岡のメイド服姿……)[plc]

真緒「そ、そりゃあ、本音を言うとちょっと見てみたいけど」[plc]

芽衣子「……良かった。
それでは着替えを……」[plc]

そう言ってすぐに服を脱ごうとする岸岡。[plc]

真緒「ちょちょ、ちょっと待って!」[plc]

芽衣子「なぜ止められるのですか?」[plc]

真緒「こ、ここで着替える気?」[plc]

芽衣子「はい、真緒様の目の前で着替えるつもりです」[plc]

真緒「だ、駄目だって!」[plc]

芽衣子「そんな……私はどうしてもこの服を真緒様に……」[plc]

真緒「わ、分かった、じゃあ部屋を出るから」[plc]

芽衣子「それはいけません! 
真緒様はここに、ここにいて下さいまし!」[plc]

真緒「いや、だってそれじゃ」[plc]

芽衣子「では、着替えます……
しっかり私を見てくださいね」[plc]

真緒(ひ、人の話をだな……)[plc]

真緒「き、着替えなくていい! 
もう着替えなくても良いから勉強するぞ!」[plc]

芽衣子「………」[plc]

真緒(分かってくれたか?)[plc]

芽衣子「………」[plc]

何か言いたそうにこちらを見てくるが、
それには触れないでおこう。[plc]

真緒「……よし、勉強するか」[plc]

芽衣子「芽衣子は……」[plc]

真緒「さ、どこが分からないんだ?」[plc]

芽衣子「真緒様に……ご奉仕をしたいのです」[plc]

真緒「………」[plc]

芽衣子「………」[plc]

芽衣子「よろしいですか?」[plc]

真緒(ま、また変な事を……)[plc]

真緒「え、遠慮しておく……」[plc]

芽衣子「奉仕さしてもらえないのですか?」[plc]

真緒「だ、駄目だって……
ほら、勉強しよう!」[plc]

芽衣子「そんな……せっかく八十記さんからお借りしましたのに」[plc]

真緒(ああ……メイド長から借りたのか)[plc]

芽衣子「せっかく……」[plc]

真緒「そ、そんなに落ち込まなくてもさ。気持ちは嬉しいけど」[plc]

芽衣子「どうしても駄目なのですか?」[plc]

真緒「う、うん」[plc]

芽衣子「考えなおしてはもらえませんか?」[plc]

真緒(……妙に食い下がるな)[plc]

芽衣子「今日まで私は魔王様にそれらしいことをなに一つできませんでした」[plc]

芽衣子「あの邪魔者の存在も大きいですが、
それを理由にしてはいけないと思ったのです」[plc]

真緒「莉緒の事か」[plc]

芽衣子「……莉緒ですか。
私のことは名前で呼んでくれないのですね」[plc]

真緒「いや、あのさ、それは……」[plc]

芽衣子「私は必要ないのでしょうか……」[plc]

真緒「そ、そんな事はないよ」[plc]

芽衣子「では、名前で呼んで下さい」[plc]

真緒「いや、でも……」[plc]

芽衣子「呼んで下さい」[plc]

鬼気迫る視線にたじろいでしまう。[lr]
仕方ない……呼んであげるか。[plc]

真緒「め、芽衣子」[plc]

芽衣子「真緒様ぁ……」[plc]

真緒「………」[plc]

芽衣子「もう一度、もう一度呼んで下さいまし」[plc]

真緒「も、もういいだろ? 
ほら、勉強しよう、勉強!」[plc]

芽衣子「……呼んでくれないのですか?」[plc]

真緒「いや、それはまずいというか……」[plc]

芽衣子「………」[plc]

真緒「とにかく勉強しよう!」[plc]

芽衣子「………」[plc]

何も言わない岸岡。[lr]
勉強しようとする気持ちがまったく感じ取れない。[plc]

真緒(はぁ、このままじゃ無理だな)[plc]

真緒「岸岡、メイド服は着てもいいからさ、勉強をだな」[plc]

芽衣子「本当ですか?」[plc]

真緒「ああ、それ着たらちゃんと勉強するぞ」[plc]

芽衣子「はい……お言葉通りに致します。[lr]
後、よければご奉仕の勉強をお教え下さい」[plc]

真緒「………」[plc]

芽衣子「では、すぐに着替えます」[plc]

真緒「ぼくは目をつぶってるからさ、終わったら声かけて」[plc]

芽衣子「え? 私はかまいませんのに……」[plc]

真緒「構うんだってば。
はい、それじゃ終わったら教えて」[plc]

芽衣子「……はい」[plc]

ぼくは目を閉じた。[plc]


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最終更新:2010年07月19日 01:35
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