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シナリオ 7月8日(日曜日)・その5

 足音の正体は


真夜中という程の時間じゃないけど……[plc]

奏「うー、さすがに夜の雰囲気は凄いね」[plc]

同感だ。[plc]
ただ夜になっただけなのに、昼間の雰囲気とは別物。[plc]
どうしてこんなに怖くなるのか不思議で仕方ない。[plc]

せえら「あらカナちゃん、もしかして怖いんですの?」[plc]

奏「こ、怖くないし」[plc]

せえら「なら、ワタクシの腕をつかまないでくださる?」[plc]

奏「そ、それはアタシの台詞だし! 
怖いのはせえらちゃんの方でしょ?」[plc]

せえら「なっ!? 馬鹿なこと言うんじゃにゃーですわ!」[plc]

真緒「静かにしろって、見つかるぞ」[plc]

和「まったくだぜ、女はうるさくて困る。
キミもそう思うだろ?」[plc]

真緒「の、ノーコメント」[plc]

和「ふ、照れなくていいさ」[plc]

真緒「………」[plc]

いつもなら勘弁して欲しい中二病も、
今に限ってはありがたい。[plc]
騒がしさのおかげで怖さもまぎれそうだ。[plc]

寮長「………」[plc]

莉緒「寮長どうしたの? 具合でも悪いの?」[plc]

一人静かな寮長に莉緒が話しかけている。[plc]

寮長「やっぱり私は……」[plc]

真緒「心配しなくてもいいよ。見つかっても全部ぼくが責任とるから」[plc]

寮長「そういう事じゃなくって……」[plc]

真緒「怖い?」[plc]

寮長「いえ……」[plc]

芽衣子「私には分かるぞ寮長。
この気配……闇の力が渦巻いているのが分かる」[plc]

真緒「……岸岡は相変わらずだな」[plc]

芽衣子「だが寮長、これはむしろ喜ぶべきことなのだ」[plc]

莉緒「どういうことよ」[plc]

芽衣子「闇の力により……
ふふ、後は分かるな寺井莉緒」[plc]

莉緒「ま、まさか!?」[plc]

芽衣子「気づいたか? そう、魔王様がお目覚めになられる日だ」[plc]

莉緒「なんてこと……
まさか、これはあなたの計画!」[plc]

芽衣子「私ではない。この場所が私たちを呼んだのだ」[plc]

莉緒「そんな……運命が私たちをここへ引き寄せたと? 
そう言いたいの?」[plc]

芽衣子「そう言うことだ」[plc]

和「まったく女はやかましいな。やはりこういう時は男同士に限るぜ」[plc]

真緒「それはそうかもしれないが阿部高。ちょっとくっつきすぎじゃないか」[plc]

和「ん? そうかい? 
暗くて見えないんだよ、細かいことは気にするな」[plc]

真緒(でかい胸が当たってるんだっての……)[plc]







せえら「中に来ましたわね」[plc]

学園の中──[lr]
閉塞感が加わって、さらに恐怖が増す。[plc]

さすがの莉緒たちも言葉が少なくなっていた。[plc]

奏「ね、ねえ、せえらちゃん。この先って」[plc]

せえら「ええ、あの噂の第三音楽室ですわ」[plc]

奏「………」[plc]

せえら「恐怖で言葉も出ないんですのね。さあ、行きますわよセンコー」[plc]

真緒「え?」[plc]

せえら「なにしてるんですの? 早く進めですわ」[plc]

真緒「ぼ、ぼくが先?」[plc]

せえら「決まってるじゃにゃーですか」[plc]

芽衣子「魔王様お待ちを」[plc]

真緒「え?」[plc]

和「みんな静かに……足音が聞こえるぜ」[plc]

寮長「………」[plc]

奏「ひいっ」[plc]

せえら「か、カナちゃん! 声出しちゃ駄目ですわよ!」[plc]

真緒(たしかに聞こえる……)[plc]

莉緒「こ、こっちに来るわ……」[plc]

奏「は、早く逃げようよ……」[plc]

寮長「いえ、大丈夫です北上さん。よく見てください」[plc]

奏「え?」[plc]

真緒「あ、学園長」[plc]

学園長「あら、真緒君たちだったのね」[plc]

真緒「学園長でしたか。びっくりしました」[plc]

学園長「誰かが忍びこんだみたいだから脅かしてやろうと思って」[plc]

真緒「は、はぁ……相変わらず元気ですね。
でも、忍び込んだりして申し訳ありません」[plc]

学園長「いいのよ、ずっと寮だとストレスも溜まるわよね」[plc]

真緒「いえ、すいませんでした」[plc]

学園長「でも、もう遅いから帰りなさい。明日からテストでしょ?」[plc]

真緒「はい」[plc]

学園長「テストの作成は終わったの?」[plc]

真緒「いえ、それがまだ少し」[plc]

学園長「あらあら、ならなおさらね。
寮の子たちも悪いけど、今日は帰りなさい。
また夏休みにでもやればいいわ」[plc]

真緒「すいません」[plc]

学園長「いいのよ真緒ちゃん。じゃ、気をつけて帰るのよ」[plc]

学園長が踵を返し、帰っていく。[plc]

真緒「……という事で、ぼく等も帰ろうか」[plc]

寮長「ええ、早く帰りましょう」[plc]

奏「う、うん。アタシはもう十分だし」[plc]

せえら「ですわね。もういいですわ」[plc]

莉緒「ええ」[plc]

芽衣子「魔王様のお言葉に従います」[plc]

和「また今度だな」[plc]


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最終更新:2010年07月19日 01:38
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