７／１５-B2

シナリオ　７月１５日（日曜日）・そのＢ２

　怒ってた理由は

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奏「………」[pcm]

真緒「行っちゃった」[pcm]

奏「………」[pcm]

真緒「ん……」[pcm]

奏「………」[pcm]

真緒「どうする北上？　帰りたいならこのまま帰るけど？」[pcm]

奏「……寮長に頼まれたし案内したげる」[pcm]

真緒「あ、でも帰るんじゃないのか？」[pcm]

奏「た、頼まれたんだからしょうがないよ」[pcm]

真緒「無理しなくてもいいぞ」[pcm]

奏「……むー」[pcm]

真緒（んん？）[pcm]

奏「無理とかしてないし！」[pcm]

真緒「いやでも、怒ってるだろ？」[pcm]

奏「もう！　センセはロックじゃないね！」[pcm]

真緒「ど、どういう事だ」[pcm]

奏「いいから、ほら！　路上ライブ見にいこ！」[pcm]

真緒「ちょ、ちょっと」[pcm]

ぼくの腕をつかむと、北上は走り出した。[pcm]
心なしか機嫌が良くなったような？[pcm]

路上ライブ。[lr]
アコースティックギターを弾きながら
二人の男女がギャラリーの前で歌っている。[pcm]

真緒「終わってなくて良かったな」[pcm]

奏「へへ」[pcm]

真緒（お、機嫌治ったか？）[pcm]

奏「でも……」[pcm]

真緒「ん？」[pcm]

奏「ロックじゃなかったし……」[pcm]

真緒「まさにフォークって感じだけど、綺麗な声と曲だな」[pcm]

奏「でも、結構人集めてる……」[pcm]

真緒「そうだな」[pcm]

奏「アタシも負けてられないし」[pcm]

真緒「でもいつもやってるっぽいし、固定のファンも多いんじゃないか？」[pcm]

奏「ん、そうかもしれないけど」[pcm]

奏「……五人……十人」[pcm]

観客を数えてるようだ。[lr]
ぼくが見る感じ二十人弱って所だな。[pcm]

真緒「それはそうと、北上はこういう感じのって聞くのか？」[pcm]

奏「フォークとかロックじゃないし」[pcm]

真緒「そうだよな、そう言うと思ったよ」[pcm]

奏「でもさ、ライブでやってるってのがいいよね」[pcm]

真緒「まぁね、生の反応がかえってくるからな」[pcm]

奏「じゃ、センセ。数も数えたし次いこ！」[pcm]

真緒「もう？　来たばっかりだぞ？」[pcm]

奏「いいから！　ほら！」[pcm]

と、笑顔で腕をつかんでくる。[lr]
なんだかよく分からないけど、機嫌は治ったみたいだ。[pcm]

真緒「わ、分かったから、そんなに引っ張るなって」[pcm]

奏「へへ」[pcm]

奏「ねぇセンセ、お昼まだだよね。[l]
アタシなんか食べたいし」[pcm]

真緒「ああ……」[pcm]

奏「どしたの？」[pcm]

真緒（……さっき怒ってたのはなんだったんだろう）[pcm]

奏「センセ、ハンバーガーでも買って外で食べようよ！　
ロックな昼食でしょ？」[pcm]

真緒「なぁ北上、もう怒ってないのか？」[pcm]

奏「え？　うん……もう怒ってない」[pcm]

真緒（あ、怒ってた事は認めるんだ）[pcm]

真緒（怒ってないし、とか言うのかと思ってたけど）[pcm]

真緒「それなら言いんだけど、さっきは何で怒ってたの？」[pcm]

奏「そ、それは……」[pcm]

真緒「あ、言いたくないなら別に」[pcm]

奏「センセが悪いんだよ」[pcm]

真緒「ぼくが？」[pcm]

奏「未来の大スターに対する態度じゃなかったし」[pcm]

真緒「そう、か？　特に何もしてないけど」[pcm]

なんかしたっけ？[lr]
思い当たる事が無いんだけどな。[pcm]

奏「もう！　そんな事はいいから早く行こうよ！」[pcm]

真緒（まぁ……いっか）[pcm]

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