シナリオ 7月22日(日曜日)・その4
メイド長の差し入れ
水泳大会が幕を開けた。[pcm]
学園長の挨拶から始まり、今はシンクロ部による演舞の最中。[pcm]
大勢の生徒と保護者、そして教師でごったがえすプールサイド。[pcm]
演舞を応援する者もいれば、出店しているお店でかき氷を食べてる生徒もいる。[pcm]
なんというか、水泳大会というよりも文化祭みたいだ。[pcm]
寮長「先生」[pcm]
真緒「ん?」[pcm]
寮長「あの、お昼はどうされますか?」[pcm]
真緒「お昼か、たぶん適当に何か買って食べると思うけど」[pcm]
寮長「先生方でお弁当を注文されていたりしませんか?」[pcm]
真緒「あ、ぼくは注文してないんだ。高くってさ」[pcm]
寮長「ならちょうど良かった。実は
メイド長からお弁当の差し入れをもらったんです」
[pcm]
真緒「へえ、メイド長から」[pcm]
寮長「ええ、寮の子全員にって」[pcm]
真緒「そうなんだ。ありがたいね」[pcm]
寮長「良かったら一緒に配ってもらえますか?」[pcm]
真緒「ああ、かまわないよ」[pcm]
寮長「ありがとうございます。
私は向こうにいる寺井さんと岸岡さんと阿部高さんに配ってきますね」
[pcm]
真緒「了解」[pcm]
ぼくは北上と八十記か。[pcm]
さて、どこにいるやら。[pcm]
プールサイドをぐるりと見渡してみる。[lr]
人がたくさんいて分からない。[pcm]
また水着が、めいめいカラフルなのを着てるせいで余計に見つけにくい。[pcm]
まぁ、全員が同じ水着でも見つけにくいか。[pcm]
──お、発見。[lr]
ちょうど二人いる。[pcm]
真緒「おーい! こっち来てくれ!」[pcm]
奏「センセ」[pcm]
せえら「なんですの?」[pcm]
真緒「ああ、これ。メイド長からの弁当だって」[pcm]
せえら「ああ、それを配ってらしたの」[pcm]
奏「お弁当」[pcm]
真緒「ああ、ありがとうって言っといてくれよ。ぼくもメイド長にあったら言うけどさ」[pcm]
せえら「わかりましたわ」[pcm]
真緒「はい北上」[pcm]
奏「アタシはいい。ロックじゃないし」[pcm]
真緒「は?」[pcm]
せえら「………」[pcm]
真緒「いや、お昼はどうするんだ?」[pcm]
奏「お弁当とかロックじゃないし」[pcm]
真緒(い、意味が分からない)[pcm]
せえら「まったくカナちゃんときましたら……後でお腹空いても知りませんわよ」[pcm]
奏「……空かないし」[pcm]
せえら「泣きついてきたってあげませんわよ」[pcm]
奏「……だって、ロックじゃないじゃん」[pcm]
真緒「北上、今日は熱いし食べておかないと駄目だろ。[l]
それにさ、せっかくこうやって作ってきたくれたんだしさ」[pcm]
奏「……じゃ、センセが持っててよ」[pcm]
真緒「ああ、ぼくが預かっておいてもいいぞ」[pcm]
奏「アタシは食べないよ。でも預かっておいて」[pcm]
せえら「まったく、素直に貰えばいいじゃないですの」[pcm]
奏「………」[pcm]
真緒「ま、まあ。預かっておくよ」[pcm]
奏「センセ、お昼はみんなと食べるよね?」[pcm]
真緒「みんなって?」[pcm]
奏「アタシたちとだよ」[pcm]
真緒「ああ、分からないけど。たぶん」[pcm]
奏「うん。じゃ、いいし」[pcm]
せえら「やれやれですわね。ではセンコー、失礼しますわ」[pcm]
真緒「ああ」[pcm]
最終更新:2010年07月19日 08:18