７／１５-C1

シナリオ　７月１５日（日曜日）・そのＣ１

　こっちをむいて！

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真緒「おー、初めて来たけど、綺麗な街だね」[pcm]

寮長「ええ、私も好きです」[pcm]

せえら「小綺麗すぎますわね。気に入りませんわ」[pcm]

真緒「こんなに綺麗なのに？」[pcm]

せえら「この街の雰囲気ときましたら、バイオレンスとはまるで無縁じゃにゃーですか」[pcm]

真緒「まぁ、そうだな。でも、良い事じゃないか」[pcm]

せえら「ちっとも良くにゃーですわ！！」[pcm]

真緒「お、怒るなって」[pcm]

寮長「それじゃ先生、八十記さん」[pcm]

真緒「よし、行こうか」[pcm]

せえら「しょうがありませんわね」[pcm]

真緒「で、ここの店で取ってこなきゃいけないんだけど……」[pcm]

寮長「……ここは、あそこの角を曲がった所ですね」[pcm]

せえら「………」[pcm]

真緒「あ、あそこか。ありがとう寮長」[pcm]

寮長「いいえ」[pcm]

せえら「ところでセンコー、用事とはなんなんですの？」[pcm]

真緒「え？　ああ、備品の買い付けだよ」[pcm]

せえら「下らない用事ですわね」[pcm]

真緒「そんな事ないよ。大事な仕事だよ」[pcm]

寮長「………」[pcm]

せえら「いいえ、取るに足らない用事ですわ。そんな用事などすっぽかせですわ」[pcm]

真緒「駄目だよ」[pcm]

せえら「舎弟は命令に従うものですわよ？　さ、センコー、さぼりますわよ」[pcm]

真緒「駄目だ」[pcm]

せえら「頑固ですわね」[pcm]

真緒「さぼるわけにはいかないよ。さ、寮長行こう」[pcm]

寮長「はい」[pcm]

せえら「………」[pcm]

せえら「まったく……このワタクシがセンコーの仕事に付き合うなんて」[pcm]

せえら「伝説のヘッドとして恥じるべき行動ですわ」[pcm]

せえら「そんな恥を忍んで、このワタクシがここにいることを十分に理解してらっしゃるの？」[pcm]

真緒「……で、次はここなんだけどさ、場所分かる？」[pcm]

寮長「はい、ここはですね……」[pcm]

せえら「………」[pcm]

せえら「ちょっとセンコー、聞いてますの？」[pcm]

真緒「あ、ここか」[pcm]

寮長「はい」[pcm]

せえら「ワタクシを無視するなど、良い度胸じゃにゃーですか」[pcm]

真緒「ああ、じゃあわりと近いんだね」[pcm]

寮長「ええ、歩いてすぐですね」[pcm]

せえら「………」[pcm]

真緒「じゃ、行こうか」[pcm]

寮長「はい」[pcm]

せえら「む、むしゃくしゃしますわ」[pcm]

せえら「そうですわ、こんな時は煙草を吸うのが一番ですわね。ええ、吸いましょうかしら」[pcm]

寮長「え？」[pcm]

真緒「ん？」[pcm]

せえら「こんな気分の時にはやはり煙草ですわね」[pcm]

真緒「煙草？　八十記、お前」[pcm]

せえら「あら？　やっと気がつきましたの？」[pcm]

真緒「煙草を持ってるのか？」[pcm]

せえら「ええ、当たり前ですわ」[pcm]

真緒「出しなさい」[pcm]

せえら「なんですの？　センコーも吸いたいのかしら？」[pcm]

真緒「そうじゃない、没収だ」[pcm]

せえら「嫌ですわ」[pcm]

八十記がポケットから煙草を出した。[lr]
ひったくる様にそれを取って確認する。[pcm]

真緒「……これは」[pcm]

せえら「ど、どうやら間違えてもってきたみたいですわね」[pcm]

寮長「先生？」[pcm]

そうだった。八十記が煙草を吸っているなんて聞いた事もない。[pcm]
聞いているのは煙草形のお菓子を咥えて不良の真似をしてるって事。[pcm]

これも本物の煙草ではなく、よくあるチョコのお菓子だ。[pcm]

真緒「ま、八十記が吸うわけないよな。安心したよ」[pcm]

寮長「あ、シガレットチョコ。八十記さんの好きなお菓子ですね」[pcm]

せえら「ふ、二人ともなにを仰ってますの！！[lr]
ワタクシは吸いますし、こんな幼稚なお菓子など好きでもありませんわ！」[pcm]

真緒
「でも、煙草持ってるなんて言っちゃだめだぞ。ぼくだったから良かったものの」[pcm]

せえら「だからこれは──」[pcm]

真緒「八十記、次いこうか」[pcm]

顔を真っ赤にして慌てふためいてる八十記に優しく声をかけた。[pcm]

せえら「……ええ、まぁ、しょうがないですわね」[pcm]

寮長「ふふ」[pcm]

真緒「これで終わり、と」[pcm]

寮長「お疲れ様でした」[pcm]

せえら「………」[pcm]

真緒「ああ、お疲れさま。八十記もお疲れ」[pcm]

せえら「……ヘッドとしての威厳はどこへ」[pcm]

真緒「どうした？」[pcm]

せえら「………」[pcm]

真緒「おい八十記？」[pcm]

せえら「ま、まぁ寮長やカナちゃんたちもワタクシの舎弟といえば舎弟ですし……」[pcm]

真緒（なにぶつぶつ言ってるんだろ）[pcm]

せえら「……ワタクシの存在感というものが」[pcm]

真緒（存在感？）[pcm]

寮長「………」[pcm]

寮長「先生、これからどうされますか？」[pcm]

真緒「え、あ、そうだな、どうしよ」[pcm]

寮長「特に予定もないようでしたら、八十記さんと街を散策されたらどうでしょう？」[pcm]

真緒「え」[pcm]

せえら「！？」[pcm]

寮長「私は学園長に呼ばれていますので、先に帰りますね」[pcm]

真緒「え、寮長、ちょっと待って！」[pcm]

唐突にそう言い残すと、寮長は一瞬で人ごみの中へ消えていった。[pcm]

せえら「ちょっと寮長！　勝ち逃げは許しませんわよ！！」[pcm]

真緒「勝ち逃げ？」[pcm]

せえら「せ、センコーには関係にゃーです！」[pcm]

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