シナリオ 北上ルート 8月10日(金曜日)・その6
北上の居場所
八十記と阿部高と別れ、北上を探し始める。
でもどこにいるのか検討もつかない。
ましてや、今日初めて来た場所だ。
いったいどこに──
??「にゃー」
真緒「ん?」
??「にゃー」
真緒「お、岸岡の猫か。オルトロスちゃんだっけ」
オルトロス「にゃぁー」
真緒「なぁ、北上の場所知らないか?」
オルトロス「にゃ?」
真緒「なんて、知るわけないよな」
芽衣子「真緒様」
真緒「ん、岸岡」
芽衣子「オルトロスは知らないですが、私は知っています」
真緒「え、知ってる?」
芽衣子「……はい」
真緒「ほんとか? 教えてくれないか?」
芽衣子「………」
真緒「岸岡?」
芽衣子「真緒様、北上さんとなにかあったのでしょうか?」
真緒「……ん、ちょっと喧嘩というか」
芽衣子「だから会話もせず、どこか様子が変だったのですね」
真緒(やっぱり分かるよな)
芽衣子「真緒様も北上さんも落ち込んで……
そんなお二人を見るのは辛いです」
真緒「ああ、心配かけてすまない」
芽衣子「………」
真緒「それで、北上は?」
芽衣子「北上さんは海を見に行くと、食事の後にそう言ってました」
真緒「一人で?」
芽衣子「おそらくは」
真緒「いくらプライベートビーチとはいえ危険だな」
芽衣子「はい、魔王様を狙う輩が潜んでいるかもしれず、
巻き添えを食らうかもしれないから危険だと私も言ったのですが……」
真緒「そ、そう」
芽衣子「ですが私の護衛を断り、一人で海へと」
真緒「そうか、ありがとう岸岡! 海へ行ってくるよ」
芽衣子「真緒様、私も一緒に」
真緒「いや、ぼくだけでいいよ」
芽衣子「そんな……」
真緒「そんな顔しないでさ、すぐ帰るって。花火の準備頼んだぞ」
芽衣子「分かりました。くれぐれもお気をつけて……」
真緒「ああ」
最終更新:2010年07月13日 23:16