Ａ-７／２６-1

シナリオ　寺井ルート　７月２６日（木曜日）・その１

　憂鬱

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朝起きて朝食もとらず、ぼくは仕事に手をつけていた。[pcm]
部屋を出る事なく黙々と。[pcm]

一人になりたい。[lr]
そんな気分だったからだ。[lr]
ただ淡々と機械的に書類を片付けていく。[pcm]

誰だろう？[lr]
今は出る気がしないんだよな……[pcm]

寮長「先生？　寝てるんですか？」[pcm]

寮長だ。[lr]
どうしよう……[pcm]

寮長「朝ごはんに来られなかったので……」[pcm]

時計を見ると十二時前。[lr]
昼食に呼びに来てくれたんだろう。[pcm]

寮長「やっぱり寝てるのかな？」[pcm]

真緒「………」[pcm]

寮長「寺井さんも先生も来ないなんて……」[pcm]

真緒「莉緒も？」[pcm]

寮長「あ、先生。起きたんですね」[pcm]

真緒「莉緒もまた来てないのか？」[pcm]

寮長「え？」[pcm]

真緒「いや、さっき莉緒も来てないって」[pcm]

寮長「はい……呼びには行ったんですけど」[pcm]

真緒「何か言ってた？」[pcm]

寮長「いえ、寝てるのかなと思って朝はそのままにしていたんです」[pcm]

寮長「でも、お昼になって呼びにいってもまだ……」[pcm]

真緒「また引きこもってるのか？」[pcm]

寮長「昨日顔を見せてくれましたから、それはないと思うんです」[pcm]

真緒「じゃあ……」[pcm]

寮長「寝てるだけなんでしょうか？」[pcm]

真緒「………」[pcm]

昨晩の莉緒を思い出す。[lr]
顔が赤く、ふらついてた。[pcm]

……そうだ、考えてもみろ。[lr]
あの豪雨でずぶ濡れになったんだ。[lr]
熱が出ていてもなんら不思議じゃない。[pcm]

真緒「熱だしてるかも」[pcm]

寮長「え？」[pcm]

真緒「あいつ、風邪ひいてるかも」[pcm]

寮長「でも、熱は無かったですよ」[pcm]

真緒「ああ、あの日は無かったのかもしれない。[lr]
でも昨夜会ったんだ。今思うとあれは絶対熱出してた」[pcm]

寮長「じゃあ、寺井さんは」[pcm]

真緒「動けないんだと思う。今すぐ行こう」[pcm]

寮長「はい」[pcm]

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