シナリオ 阿部高ルート 7月27日(金曜日)・その1
カズイズム
※寮
莉緒「三日目よ!」
せえら「ですわね」
奏「センセ……」
莉緒「帰ってこないなんて……許さない」
せえら「阿部高が心配ですわね。センコーと一緒だと聞きましたわ」
莉緒「そうね。変なことしてなきゃいいんだけど」
奏「でもさ、事件に巻き込まれたわけじゃないって言ったんだよね」
莉緒「そうね。でも、私が心配してるのは和の体よ」
奏「どゆこと?」
莉緒「そ、それは」
芽衣子「愚かな」
せえら「あら岸岡」
芽衣子「魔王様があのような小娘に食指を動かすことなどない」
莉緒「そ、そうだといいけど」
せえら「それよりも、なぜ二人が一緒にいるのかですわ」
奏「そだね」
芽衣子「魔王様のことだ。なにか考えがあるに違いない」
莉緒「ま、まさか……」
せえら「どうしましたの?」
莉緒「か、駆け落ち??」
奏「え!?」
せえら「な、なんですって!」
芽衣子「ありえないな。相手が間違ってる」
莉緒「どうゆうことよ!」
芽衣子「仮に魔王様が駆け落ちするとすれば……後は言うまでもない」
莉緒「言いなさいよ!」
奏「メイコだって言いたいの?」
芽衣子「うむ」
莉緒「そ、そんなこと! 私を選ぶわよ!」
奏「リオ?」
莉緒「あ……」
芽衣子「ふふ、テラリオン、貴様……」
莉緒「な、なによ!」
せえら「か、駆け落ち…… そんなヤンキーなことを二人で……」
奏「いいなぁナゴミ。アタシが一緒にしたいし」
寮長「みなさんここにいたんですね!」
莉緒「どうしたの寮長?」
奏「なに慌ててるの?」
寮長「置手紙でもしてないかなって、阿部高さんの部屋に入ったんです。そしたら机の上にこれが……」
せえら「なんですの?」
奏「なになに?」
莉緒「置手紙があったのね。私が読むわよ。えっと……」
『みんなのものはオレのもの、要真緒はオレのもの』
莉緒「な、なによこれ……」
芽衣子「魔王様が連れ去られたとは……まさかの展開だ」
奏「ど、どゆことか分かんないし!」
せえら「あ、阿部高ときましたら……なかなかやりますわね」
寮長「阿部高さんが先生をどこかに連れていったんでしょうか」
莉緒「ま、真緒くんは和のじゃないわよ!」
芽衣子「その通りだ寺井莉緒。真緒様は私の……」
せえら「なに赤くなってますの! いいですこと? センコーを見つけ出して連れ戻しますわよ!」
奏「センセはアタシのだし……」
寮長「と、とにかくですね、二人を探しましょう」
莉緒「ええ、どんな手を使ってでも見つけ出すわよ!」
芽衣子「早く救出せねばな」
せえら「まったく……情けない舎弟ですわね。帰ったらお仕置きですわね」
奏「次はアタシがセンセを……ひひ」
せえら「ちょっとカナちゃん!」
莉緒「ちょっと奏!」
芽衣子「北上さん……少し話を」
奏「み、みんな怖いし」
寮長「………」
最終更新:2010年03月09日 22:29