シナリオ 阿部高ルート 7月27日(金曜日)・その4
この胸の葛藤
妙な空気と沈黙の時間──
どの位過ぎたんだろう。
いつまでもこのままじゃ、なんていうか……
真緒「なぁ、そろそろ帰ろうか」
和「………」
真緒「ホテルにさ」
黙って阿部高はうなずく。
特に会話も無いまま、ぼく等は帰路についた。
※ホテル
真緒「阿部高」
和「……ん?」
真緒「寝ないのか?」
ホテルに戻ってからも、阿部高は考え込んでいて、必要以上に口を開かない。
たぶん、さっき公園で話したことを考えてるんだろう。
元気ずけてあげたいけど、ぼくから言ってあげられる事は無いのかもしれない。
ここは、そっとしておくのが一番だ。
和「……まだ」
真緒「そうか、じゃ、ぼくは先に寝るよ」
和「ああ」
真緒「おやすみ」
和「ああ」
※ 和視点
真緒「……むにゃむにゃ」
微かに聞こえる先生の寝息と、通りからの雑音。
真っ暗な部屋に差し込む月の光。
なんだか、とても……
イスに座っていた私は腰をあげ、先生の側へと行った。
和「……よく寝てる」
起こさないように、そっと、先生の隣に寝転んでみる。
和「ふふ、可愛い」
和「………」
寝顔を見つめるだけで、
こんなに幸せな気持ちになれるのに……胸が苦しい。
私は、先生が好き。
日増しに強くなっていくこの気持ちを抑えることは出来ない。
だから、苦しいんだ。
戻れるなら、戻りたい。
みんなの様に、思い切り胸に飛び込んでみたい。
女の子として、先生に思いっきり……
でも……出来ない。
そんなことをしたら、きっと……
最終更新:2010年03月09日 22:30