シナリオ 岸岡ルート 7月24日(火曜日)・その1
夏休み開始
夏休み初日──
今日から生徒は楽しい夏休み!
だがしかし、教師のぼくは仕事である。
とは言っても、学園にそう顔を出さなくても良いので
気分的には休みみたいなものだ。
さて、今日は仕事の確認とそれと──
芽衣子「まおさまぁ」
岸岡を何とかしようと思う。
真緒「おはよう」
芽衣子「あついー」
真緒「暑いか?」
芽衣子「うん」
真緒「んー、それじゃ食堂へ行こうか?
あそこの冷房なら寒いくらいだしさ」
芽衣子「れいぼ」
真緒「うん、それにここにいちゃまずいしな」
芽衣子「まずい」
真緒「うん、まずい。さ、行こう」
真緒「ほら、涼しいだろ?」
芽衣子「さむい」
真緒「寒い? まぁ、たしかに効きすぎてるか」
芽衣子「ひっつけば温かいです」
真緒「ちょ、岸岡」
また岸岡がひっついてくる。
無理に引き剥がしたいけどそれは出来なくて、
こうなったらもうほんと成す術がない。
莉緒「………」
奏「………」
そんなぼくと岸岡をジッと見ていた二人。
い、いつの間に……
真緒「お、お前ら、いつの間に」
莉緒「また抱きついてるわね……」
奏「センセ……いちゃいちゃしすぎだし」
真緒「いや、これは言っただろ? 岸岡はほら」
奏「そんなこといって嬉しそうだし……」
莉緒「そうよ、嫌なら引きはがしなさいよ」
真緒「そりゃ、出来るならそうしてるけど出来ないんだよ」
莉緒「………」
莉緒「じゃあ、あたしがはがしてあげるわよ」
真緒「お、おい莉緒」
莉緒「ちょっと! 離れなさいよ!」
芽衣子「………」
莉緒が岸岡の肩をつかむ。
だが岸岡は何の反応も示さなかった。
莉緒「ちょっと! 聞いてるの?」
芽衣子「………」
そして、震えながらさらにぼくにしがみつく。
その様子を見た莉緒は手を離した。
奏「リオ、やめようよ」
莉緒「分かってるわよ」
真緒「莉緒」
莉緒「……なによ、無視するんじゃないわよ」
真緒「岸岡は無視してるわけじゃないと思うんだ」
莉緒「分かってるわよ!!」
ぼくを怒鳴りつけ、莉緒は食堂を出ていった。
奏「センセ、リオも心配してると思うんだ」
真緒「……ああ、分かってるよ」
奏「アタシも心配だけど、リオと同じだよ」
真緒「同じって何が?」
奏「イチャイチャしすぎでむかつくし」
真緒「………」
奏「ずるいよメーコ……」
真緒「おい」
北上も走り去っていった。
なんか、色々とまずい事が起こりそうな予感が凄くする……
岸岡とぼくがべったりなせいで、皆が揉めだす予感が……
寮長「先生」
真緒「あ、寮長」
寮長「音河先生から電話がかかってますよ」
真緒「お、何だろう」
寮長「まだ切っていませんので、お願いします」
真緒「うん、ありがとう」
芽衣子「………」
最終更新:2010年07月17日 00:03