D-7/29-3

シナリオ 岸岡ルート 7月29日(金曜日)・その3

 言霊



二人でのんびり歩きながら神社に到着。

自然が多く残る神社は静かで、人の姿も見えない。
そして大きく古い鳥居と祭壇へと続く石造りの道は、ぼくに歴史を感じさせた。


真緒「良い場所だね」

芽衣子「はい、とても……落ち着きます」

真緒「たしかになぁ、古き良き日本って感じで落ち着くよ」

芽衣子「はい」

真緒「それじゃお参りでもしていく?」

芽衣子「はい」

※祭壇前・おみくじ小話挟むか挟まないか


真緒「さてと」

芽衣子「お参り」

真緒「はい五円。お賽銭ね」

芽衣子「あ、ありがとうございます」

真緒「いえいえ」

芽衣子「しかし真緒様、お賽銭はなぜに五円が多いのでしょうか?」

真緒「ん、そうだな、なんでだろう」

芽衣子「………」

真緒「ご縁がありますように~って意味かな?」

芽衣子「……なるほど」

真緒「恋人が見つかりますように~とか願う人が多いんだろうね」

芽衣子「私はすでに叶っていますので、別のことを願いたいと思います」

真緒(つ、突っ込んだら負けだぞ真緒)

芽衣子「真緒様は、その、どのような願いを?」

真緒「そうだな……」

真緒(正式な教師に……)

真緒(いや、やっぱり)

芽衣子「………」

真緒「オルトロスが見つかりますように、かな」

芽衣子「………」

真緒(あ……失言だったか)

芽衣子「今頃、いったいどこにいるんでしょうか……」

真緒「分からないけど、きっと帰ってくると思うよ。
今頃莉緒たちが探してくれてるしね」

芽衣子「寺井莉緒が? まさか?」

真緒「ああ、オルトロスが心配だから探してくれるって」

芽衣子「………」

真緒「ぼくも帰ったら探すしさ」

芽衣子「ありがとうございます、しかし真緒様の負担になるようなことは……」

真緒「なに言ってんの、負担でもなんでもないよ。
ぼくも猫好きだしさ」

芽衣子「は、はい」

真緒「まぁ、気にしないでいいからさ。
で、岸岡はなにを願うの?」

芽衣子「私は……自分の事を願おうとしていました。
オルトロスよりも先に自分の事を……」

真緒「うん、それで良いんじゃないかな。
オルトロスの事はぼくが願っておくからさ」

芽衣子「ま、真緒様、私を私を軽蔑していますか?」

真緒「しないしない。ぼくだって最初はオルトロスよりも自分の事を考えてたしさ」

芽衣子「え? 真緒様も?」

真緒「うんほら、ぼくは臨時教師だろ? 
だから、正式に教師になれたらなって」

芽衣子「………」

真緒「自分の事を考えるのは別に悪い事じゃないよ」

芽衣子「言葉の力というのは凄いですね」

芽衣子「真緒様にそう言ってもらえて凄く安心致しました」

真緒「そっか、そう言ってもらえてぼくも嬉しいよ」

芽衣子「真緒様……」

真緒「それじゃ願おうかな」

芽衣子「はい」


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最終更新:2010年07月17日 00:43
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