C-7/27-3

シナリオ 7月27日(金曜日)・その3

 また…


昨晩どこで何をしていたのかを、八十記に聞きたい話したい。
だけどどうやら寝ているようで、起きるまでぼくは部屋で待つ事にした。


仕事を片付けながら待つ。
そして八十記がどこで何をしていたのかと想像してみる。

どうせ、いつか街に出かけた時のように他愛も無い事をしていたんだろうと思うが……
どうにも気になって仕方がない……

真緒「はい、開いてるよ」

芽衣子「失礼致します」



真緒「おお、どうしたんだ?」

芽衣子「お勤めご苦労様です。そろそろ晩餐ですので、呼びにまいりました」

真緒「え、もうそんな時間?」

芽衣子「はい」

真緒「そっか、ありがと。じゃあ降りようか」





食堂には北上、八十記の姿がなかった。
まさか今日も……と思ったが、北上がいない事から考えるに
どうせ一緒にいるんだろう。

芽衣子「八十記さんと北上さんがいませんね」

真緒「ああ、一緒にいるんだと思う」

芽衣子「ですか」

真緒「ま、準備しながら待ってようよ。今日の担当は莉緒?」

芽衣子「魔王様、あのような者は小娘で十分かと思います」

真緒「ま、まぁ、手伝ってあげようよ」

芽衣子「気が乗りませんが、魔王様のご命令ならば」




食事の準備もそろそろ終わりが見えてきた。
だが、北上と八十記の姿はまだ見えない。

真緒「あの二人遅いな」

莉緒「またどっか行ってるんじゃない?」

真緒「でも、北上も一緒だろ?」

莉緒「奏なら一緒に行きかねないわ」

真緒「………」

嫌な予感……
そういや、アタシも行きたいとか言ってたよな。

真緒「ちょっと呼んでくる」

莉緒「お腹すいてるんだから、早くしてよね!」

真緒「分かってるって」



真緒「北上?」

莉緒「噂をすればね」

呼びにいく手間が省けたが……どうも様子がおかしい。

莉緒「奏、せえらは?」

奏「そ、それが……いないし」

真緒「い、いない??」

莉緒「一緒にいたんじゃないの?」

奏「一緒にお昼寝してたんだけど……
起きたらせえらちゃん……」

真緒「いなかったのか……」

奏「うん……」

真緒「はぁ、嫌な予感はしてたんだ。
しょうがない、今日も探そう」

和「その必要はないみたいだぜ」

莉緒「和」

奏「え? どうして?」

和「さっき俺に電話があった。
今日もオールしてくるとな」

真緒「………」

莉緒「ふふ、せえらもやるじゃない」

奏「アタシも行きたかったな」

真緒「何を能天気な事を……」

和「まぁ大丈夫だろう。メイド長もいるみたいだしな」

真緒「そうだろうけどさ……」

莉緒「でも、いったいなにしてるのかしら?
ま、まさか……秘密の修行!?」

和「いや、俺は男だとにらんでいる!」

奏「えー違うよ! だってせえらちゃんはさー」

和「おっと北上さん、そこまでだ!」

奏「あ、ごめんね」

真緒(いないと思うけど……後で外を探してみるか)

真緒「まぁ……今は食べようか」

莉緒「ええ、食べるわよ!」

奏「食べよ!」

和「ああ」

真緒「………」

昨日に引き続き今日も夜遊び。
夏休みに羽目を外したいのは分かるけど、
どこで何をしているのか分からないのが怖い。

明日八十記が戻りしだい捕まえて、根掘り葉掘り聞こう。
色々言ってきても絶対にだ。
担任として寮の監督として、ここはビシッといかなくては──


 Back    Next




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2010年07月19日 22:37
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。