C-7/28-2

シナリオ 7月28日(土曜日)・その2

 お嬢様篭城中


走って八十記の部屋の前まで来る。
分かっていたが、すでに部屋の中に入った後。

こうなったら部屋から引きずり出してお説教だ!
寝てるなら叩き起こしてやる!



真緒「八十記! 寝てるのか!」

数回叩いても、中からは何の反応もない。
聞こえない振りをしているのか、それとも本当に寝てるのか……

真緒「さて、どうしよう」

勝手に開けて入る事は出来ない。
となると、いつ出てくるか分からない八十記をここで待つしかないな
しかしぼくもほとんど寝てないから、持久戦はきつい……


芽衣子「真緒様? なにをしておられるのです?」

真緒「き、岸岡」

芽衣子「どうなされたのです?」

真緒「いや、八十記が帰ってきたんだけど、話をする前に部屋に入っちゃって」

芽衣子「なるほど、分かりました。芽衣子にお任せ下さい」

真緒「え?」

芽衣子「私が中に入り、呼んでまいります」

真緒「おぉ! 助かるよ!」

芽衣子「そ、そのようなお礼など……私は魔王様のためならば」

芽衣子「で、では……」

真緒「ああ」

芽衣子「あら?」

真緒「む」



芽衣子「鍵がかかっております」

真緒「鍵か……やっぱりというかだな」

芽衣子「魔王様ご安心下さい。芽衣子が粉砕致します」

真緒「ふ、粉砕って」

芽衣子「ふふ、お任せ下さい魔王様」

真緒「ちょ、岸岡」

芽衣子「我が冥界の剣で、この異空間の封印を解く──!」

決め台詞を高らかに叫び、木刀でドアノブを叩き始めたが……

真緒「……開かないだろ?」

芽衣子「……はい」

真緒「さて、どうしたものか……」

芽衣子「も、申し訳ありません! 思った以上に結界の力が強く──」

真緒「まぁ、たしかにガードが固いな」

芽衣子「八十記さん、いつの間にこんな力を……」

真緒「んー」

芽衣子「この結界を打ち破るためには……」

真緒「どうしようね」

芽衣子「やはり真緒様のお力をお借りするより他は──」

真緒「そうだなぁ、ぼくが何とかしなきゃな」

芽衣子「はいっ!」


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最終更新:2010年07月19日 22:40
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