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シナリオ 7月28日(土曜日)・その4

 お嬢様から女王様へ


せえら「センコー! センコー!」

真緒「……ん?」

せえら「センコぉ……」

真緒「八十記? どうしたんだ?」

せえら「ワタクシ……センコーのことを愛してますの!」

真緒「なっ!? じょじょ、冗談だろ?」

せえら「冗談でこんなこと言えませんわ!」

真緒「お、おい八十記、お、おおお落ち着け」

せえら「ワタクシは落ち着いておりますわ。さぁセンコ、ワタクシに誓いのキスをなさい」

真緒「き、キスって……お、お前な」

せえら「さ、早くこのワタクシの足にキスを──」

真緒「あ、足……」

吸い寄せられるように八十記の脚へと顔を近づける。
ぼくはこんな、変態じゃ……

せえら「さ、早くペロペロするのですわ」

真緒「は、はい……お嬢様」

せえら「そう……良い子ね」

せえら「なんていやらしい舐め方ですの……」

真緒「お、お嬢様の足があまりにも魅力的で」

せえら「ふふ、いいですわよ。もっと舐めなさい」

真緒「は、はい!」

せえら「……ん、あっ」

せえら「どぉ……美味しい?」

真緒「は、はい! ぼくはもう死んでも良いです!」

せえら「ふふ……ほんと可愛い馬鹿犬ですこと」


※夢終わり




真緒「なッ!?」

真緒「……ゆ、夢?」

真緒「………」

真緒「な、なんて夢だよ……
なんでぼくが八十記の脚なんかを……」

真緒「どうせならメイド長も一緒に……」

真緒「ち、ちがぁああああう」

和「おいおい、大丈夫かキミぃ」

寮長「せ、先生? 八十記さんの脚がどうかしたんですか?」

和「悪い夢でも見たのかい?」

真緒「い、いや、そう悪い夢でも……って違う違う!」

寮長「先生?」

真緒「あ、いや良いんだ、気にしないでくれ。
それより、二人こそどうしたんだ?」

和「どうしたもこうしたも、もう夕食だぜ」

真緒「え?」

寮長「気持ちよさそうに寝てましたから、起こそうかどうしようかって」

真緒「夕食? もう?」

窓の外を見てみると、たしかに日は暮れてる。
寝すぎだろと自分に突っ込みを入れつつ、八十記の事を考える。
当然さっきの夢ではなく、現実の八十記の事だ。

ぼくが起きたならそろそろ八十記も起きてるはず。
部屋から出ていってるはずはないから、まだ部屋か?

真緒「よし、それじゃ八十記も起こそう」

和「それがだな」

真緒「ん?」

寮長「今日も泊ってくるって……」

真緒「え? 部屋じゃないの?」

和「ああ、キミの目を盗んでな」

真緒「……逃げられたのか」

和「もちろん止めたんだが」

寮長「一瞬でいなくなってしまったので」

真緒「……そうか、ありがとう」


今日一日徒労に終わった……
また八十記は夜通しで遊びに……

くそ、明日だ!
明日こそ必ず捕まえてやる──

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最終更新:2010年07月19日 22:42
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