シナリオ 7月29日(日曜日)・その1
ぼくは変態じゃない!
──早朝、玄関にて仁王立ち。
八十記を捕まえるべく朝早くから張り込んでいるが、
まだ帰ってこない。
いや、そろそろのはずだ。
今日はこそは絶対に──絶対に!!
せえら「絶対になんですの?」
真緒「や、八十記!」
こ、声が裏返ってしまった。
こいつ、いつの間に!
真緒「また夜遊びか!」
せえら「ええ、オールですわね」
真緒「どこに行ってたか今日は言うんだ!
そして今日から行くんじゃないぞ!!」
せえら「まったく……朝からうるさいですわね」
真緒「今日は絶対に逃がさないからな!」
せえら「もしかしてセンコー? ハブられてショックを受けてたりしますの?」
真緒「馬鹿な事を言うな! そんな訳あるか!」
せえら「ふふ、素直じゃありませんわね」
真緒「本心だ! そんな事より今からお説教だ、食堂へ行くぞ!」
せえら「嫌ですわ」
真緒「駄目だ!」
せえら「ワタクシ眠いんですの」
真緒「説教くらってから寝れば良いだろ」
せえら「………」
真緒「さ、行くぞ八十記! 来い!」
せえら「ワタクシがどこへ行ってたか知りたいんですわよね?」
真緒「ああ、そうだ」
せえら「そこまで仰るなら、言っても構いませんわよ」
真緒「じゃあ言うんだ」
せえら「あら? 無料ではありませんわよ?」
真緒「なんだと」
せえら「そうですわね……」
真緒「なんだ」
せえら「ふふ、こうしましょう。
ワタクシの脚を舐めなさい。そうしましたら教えてあげますわ」
真緒「なっ!?」
せえら「さ、よろしくてよ……」
そう言って、八十記が脚を差し出してくる。
その脚線美に見とれてしまうのは、昨日の夢のせいだろうか。
怒るより先に見とれてしまうなんて……
しかし、夢なんかよりずっと……
な、生足だしな……
せえら「なんてハレンチな目……まるで発情した犬ですわね」
真緒「な……」
ぼ、ぼくはそんな目をしていたのか?
見とれてしまったのは事実だから、くそ、言い返せない!
せえら「さ、遠慮せずに」
……脚を舐めろ、そして犬。
こ、これはもしや、昨日の夢が正夢に!?
も、もしそうならこの続きは……
いや、これは夢なんじゃないのか?
それなら、そう。
夢ならばいいはずだ……
ぼくは……
せえら「なんてことするわけにゃーです!!」
真緒「な!?」
八十記が脚を引っ込め、そこで我に返った。
これは夢じゃない。
あのままだったらぼくは……
あ、あぶない……助かった。
せえら「ふふ、さすがヘッドですわ。舎弟をこう操れるのはワタクシしかいませんわね」
真緒「お、お前、冗談にも程が……」
せえら「あら? 本当に舐めたかったのかしら?」
真緒「ば、馬鹿! んな訳ないだろ!」
せえら「そうは見えませんでしたわよ?」
真緒「な……」
せえら「ふふ、この美貌もまた伝説の名のひとつ。
恥じる事などにゃーですわよ?」
真緒(くそ、やたら機嫌良いのが何か悔しい)
せえら「では、お休みなさい破廉恥センコー」
真緒「くぅ……」
八十記が真横を通り過ぎて行くが、
止める事が出来なかった。
ぼくは負けた、負けてしまった。
生徒の脚に見とれるばかりか、あまつさえ……
最終更新:2010年07月19日 22:44