D-7/31-3

シナリオ 7月31日(月曜日)・その3

 余裕の芽衣子


※寮玄関

莉緒「帰ってきたわね」

和「おかえりだぜ」

寮に帰るや二人の出迎え。
数日だけなのに、なぜか久々って気持ちになる。

真緒「ただいま、元気だったか?」

莉緒「当たり前よ!」

和「ああ、元気だぜ」

莉緒「それより真緒くん、なにもなかったでしょうね?」

真緒「な、ないよ何も……なぁ岸岡?」

※り、め、な

芽衣子「ふふ……」

和「む? なぜ笑っているんだい?」

莉緒「ま、まさか……」

真緒「お、おい岸岡お前」

芽衣子「真緒様、私からも説明致します」

莉緒「しなさいよ!」

和「まぁ寺井さん、おちつきたまえよ」

芽衣子「寺井莉緒、阿部高さん、私と真緒様のこの数日はとても充実していた」

莉緒「そんなこと聞いてないわよ!!」

和「ほう」

芽衣子「そしてなにもなかったと…ふふ、一応私もそう言っておく」

真緒「………」

和「なんだい、その妙な含みのある言葉は」

莉緒「な、なにかあったのね!!」

芽衣子「ふふ、いいやなにもないぞ。なにもな? ふふ」

莉緒「な!?」

和「これは……」

真緒(まったく……)

芽衣子「だが一つ、貴様ら下界の人間に言っておくことがある」

莉緒「なによ!」

芽衣子「ふ、もう真緒様と私は一心同体だ。
冥界の騎士と魔界の主は二人で一人なのだ!」

莉緒「な、ななな」

和「どういうことだい? なにもしてないんだろ?」

真緒「あ、当たり前だって。岸岡も変な事を言うなってば」

芽衣子「真緒様、これは変なことですか? あの時の言葉は嘘だったのですか?」

真緒「う、嘘じゃないけどさ、こういう言い方したらさ」

莉緒「あの時の…言葉?」

和「なにかあったのかい!」

芽衣子「いいや、なにもなかったぞ? ふふふ」

真緒「お、お前……」

莉緒「ちょっと真緒くん! なにしたのよ!!」

真緒「し、してないってば」

芽衣子「真緒様、この小娘もうるさいことですし、そういうことにしておきましょう」

莉緒「なっ!?」

真緒「き、岸岡」

和「ふむ……よく分からんが、なにもなかったと信じていいのかい?」

真緒「ああ、変な事してたらこんな普通にしてないよ」

和「たしかに、キミは嘘が下手そうだしな」

真緒「そうそう」

和「普通といえば、岸岡さんも元に戻ったな」

真緒「ああ、連れていって良かったよ。
皆も理解してくれてありがとな」

和「なに、仲間だろ?」

真緒「ああ……」

莉緒「ちょっとそこ! なに二人でコソコソと!」

和「おお怖い怖い」




芽衣子「真緒様、食堂の方へ行きましょう」

真緒「そうだな、お腹空いたしな」

芽衣子「はい、真緒様のお食事の世話は芽衣子が致します」

真緒「せ、世話って」

芽衣子「真緒様の口に食事を運ぶのです。なんならその……口移しでも」

真緒「な、なに言って」

芽衣子「食後の後は、ね?」

真緒「ね? じゃないの、そういう変な事はだな」

芽衣子「私がお嫌いですか?」

真緒「だ、だからそうじゃなくて」

芽衣子「でしたら遠慮などされずに」

真緒「いや、遠慮とかじゃなくてさ」

芽衣子「恥ずかしがっておられるのですか? 芽衣子と真緒様はもう一心同体なのですよ?」

真緒(そ、そういう言葉をサラッと言うなって……恥ずかしい)

芽衣子「ふふ、真緒様の照れた顔可愛い」

真緒「か、からかうなって」

芽衣子「真緒様ぁ……」




莉緒「……なによこれ」

和「うーむ」



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最終更新:2010年08月19日 21:33
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