シナリオ 7月7日(土曜日)・その3
笹の葉さらさら
寮長「雨が降らないで良かったですね」[plc]
真緒「ああ、無事織姫と彦星も会えるわけだ」[plc]
寮長「ふふ、ロマンチックですね」[plc]
真緒「い、いやぁ」[plc]
寮による寮の人だけの七夕祭りが始まる。[plc]
昨日、そして今日も天気は晴れ。[lr]
織姫と彦星も無事会えた事だろう。[plc]
莉緒「ダメよ寮長! 騙されちゃ駄目!」[plc]
真緒「莉緒か」[plc]
莉緒「気安く名前を呼ばないで!」[plc]
真緒「はいはい……」[plc]
莉緒「まったく、目を離すとすぐにこれだわ」[plc]
真緒「な、何がだよ」[plc]
莉緒「ふん、白々しいんだから」[plc]
寮長「………」[plc]
奏「ねぇ、そんなことより早く始めようよー」[plc]
寮長
「そうですね。では配りますので」[plc]
寮長が莉緒たちに短冊を渡していく。[lr]
受け取った子はすぐに書き始めた。[plc]
寮長「はい、これは先生のです」[plc]
寮長から短冊を渡される。[lr]
さて、ぼくはなんて書こう。[plc]
個人的な願い事を書きたい所だけど、[lr]
ここは教師として──[plc]
『世界人類が平和になりますように』[lr]
と書いて、笹に吊るした。[plc]
真緒「寮長はなんて書いたの?」[plc]
寮長「え? 私ですか?
私は……これです」[plc]
恥ずかしそうにしながらも、寮長が短冊を見せてくれた。[plc]
『皆が無事に過ごせますように』[plc]
真緒「へえ、寮長らしいね」[plc]
寮長「私らしい、ですか?」[plc]
真緒「ああ、皆の事を書いてるあたりがね。[lr]
普通は自分の事を書くだろうしさ」[plc]
寮長「先生こそ、先生らしいですよ」[plc]
真緒「そ、そうかな」[plc]
寮長「ええ、素晴らしい事です。
平和が一番ですから」[plc]
真緒「ありがとう、たしかにそうだよね」[plc]
寮長「はい、では私も笹につけてきますね」[plc]
芽衣子「真緒様」[plc]
真緒「お、岸岡。書けたか?」[plc]
芽衣子「はい」[plc]
真緒「どれどれ」[plc]
さて、どんな事が書いてあるやら……[plc]
『魔王様が一日も早く覚醒なさる事。[lr]
一刻も早く全世界を手中に収められる事。[lr]
この二点をお願いしたい』[plc]
真緒「………」[plc]
芽衣子「去年の願いはかないました。
ゆえに、今年の願いも近いうちに叶うかと思われます」[plc]
真緒「ちなみに……去年の願いってのは?」[plc]
芽衣子「はい、お仕えする魔王様にお会いしたいと書きました」[plc]
真緒「あ、ああ、そうなんだ」[plc]
芽衣子「魔王様以外の者など信じてはおりません」[plc]
芽衣子「このような願いなど下らぬものだと思っていましたが、
思えば七夕は神頼みとは違うのですよね」[plc]
真緒「ま、まあ、神様じゃないよな」[plc]
芽衣子「ふふ、今夜はきっとなにかが起きますよ。
この星の煌きがそう私にささやいているのです」[plc]
真緒「そ、そう」[plc]
芽衣子「では、私は儀式の最終工程をしてまいります」[plc]
岸岡が立ち去る。[lr]
岸岡らしいといえば、岸岡らしい願い事だが、
あれで良いんだろうか。[plc]
真緒「相変わらずだな」[plc]
せえら「なにがですの?」[plc]
真緒「え? あ、いや、岸岡の事さ」[plc]
せえら「岸岡がどうしたんですの」[plc]
真緒「願い事がね、ちょっと」[plc]
せえら「魔王がどうのこうの書いてたんですのね」[plc]
真緒「そうそう」[plc]
せえら「岸岡は去年もですから、さほど驚きはしませんわね」[plc]
せえら「それより、センコーはなんて書きましたの?」[plc]
真緒「あ、ぼく?」[plc]
せえら「ええ」[plc]
真緒「これだけど」[plc]
そう言って、指を差す。[lr]
短冊を見た瞬間、八十記が顔を曇らせた。[plc]
せえら「……つまらないですわね」[plc]
真緒「そう?」[plc]
せえら「ええ、センコーらしいと言えばらしいですけれど」[plc]
真緒「八十記は何て書いたんだ?」[plc]
せえら「ワタクシ? ワタクシは書いておりませんわよ」[plc]
真緒「書いてないの?
せっかくこんな笹もあるんだしさ、何でもいいから書いたらどうだ」[plc]
せえら「ふぅ、分かってらっしゃらないみたいですわね」[plc]
真緒「ん?」[plc]
せえら「ワタクシはヤンキーですのよ?
しかも伝説のヤンキーですわ」[plc]
せえら「そんな人物が天に願いをするなど、滑稽だと思いませんこと?」[plc]
真緒「……よく分からないけど、そういうもんなの?」[plc]
せえら「ええ、舎弟に格好がつきませんしね」[plc]
真緒(舎弟って、ひょっとしてぼくか?)[plc]
せえら「まったく、こんな子どもじみたこと、本当なら参加しませんのよ」[plc]
せえら「カナちゃんたちでなければ、笹を屋上から放り投げて暴れてやりますわ」[plc]
真緒「そう言うなって、皆楽しんでるみたいだしさ」[plc]
せえら「冗談に決まってるじゃにゃーですか」[plc]
真緒「だよな、八十記はそんな事しないもんな」[plc]
せえら「今日はしにゃーです」[plc]
真緒「ああ」[plc]
せえら「ではワタクシ、ちょっと用事がありますので失礼しますわ」[plc]
真緒「用事?」[plc]
せえら「ええ、では」[plc]
そういえば、
メイド長の姿が見えないな。[lr]
呼びにでも行ったんだろうか。[plc]
最終更新:2010年07月19日 01:31