第二十三話
月が綺麗で、夜風が冷たくて、なぜか草を蹴る音に興奮を覚える。
そんな印象を付けられる平野を、三人の戦士が駆ける。
(´・ω・`)「百合姉妹オッケー、魔力オッケー、怪我オッケー。で、ごうけん殺害準備オッケー」
( ,,゚Д゚)「次は……負けねぇ」
( ^ω^)「待っててくださいお…梅しそさん!!」
皆、行き着く先は多少違えど道は同じ。
一歩、また一歩。確実にそれぞれの場所へと足を進める。
滾る思いで地を蹴り、その度にスピードは増していく。
三人の目に、論破国領土ルイーゼが青白く見えてきた頃、
論破国民たちはサンドラを出た。
一方で、もう一人の戦士のうぇは助っ人を連れてくるためにロザリアへ。
???「嫌な予感……まさか本当に」
从*゚∀从「私が保証します。論破国王VIP先生が世界を統一したら、魔王は復活するでしょう」
???「なら、私も動かざるを得ないわね。今の私にはそれだけが唯一の存在価値だもの」
从*゚∀从「……では、急ぎましょう。小国の二国王ともう一人、面白い新参が既にセレスへ向かっています」
のうぇ達もまた、動き出した。
そして最終決戦の場、セレス。
論破の動きを感じ取ったカクンテを始めとする弓部隊達報告によりショタ国民達も動きを始める。
──ゲート前。
呑気に会話する騎士とブサメン、その他兵士。
( ^д^)「あー、やっだなー」
J(◔ิ∀◔ิ)し「おや、でっていうが愚痴を垂れるなんてこりゃレアだねぇ!」
( ^д^)「マジカwww汗効果でキモさ1,5倍!wwwww」
J(◔ิ∀◔ิ)し「なーんか無理してない? まぁ良いけど」
──城壁。
一人の美青年と3人のDQNを先頭に、弓部隊がざわめく。
( ^-^)「天使隊の名に恥じぬ活躍を頼みますよ」
/⌒:::: ◆⌒\
/ ひ ) ( ひ ヽ 「GO!∮天使隊∮GO!」
_/ ` ∠_ ヽ´ 人
イ ゝイノ | ヽ 冫y彳 (;⌒ヽ
|| ヘ 。 | /| / 。 | /|ヽ
|| | 。 / | | | | 。 /.| | |
| | 。 / | | | | 。 / .| | |
|⌒| 。 | | /⌒● | | 。 _| イ| | 「結局天使隊ってなんだったのかねぇ?」
\|` ヽ ヽ/ / ひ ) ゞ |`ヽ | | |
/|\人/\| ―/ ` ∠_ \|\人ヽ /|冫
|| || | | | | /| ゝイノ | \ ヽ|| | |/ |
||/|| | | | | / '|| 。 || \ || | || /
|| | | | | / /| 。 / |\ ) || | ||/ |
ヽ| | | |. ┌|⌒|_| 。 / |/⌒/ | || | | | | 「天使の様に軽やかに戦場を…違うな、なんだろな?」
ヽ| | | || | | | 。 / _/ | | ヽ| | | |
| | | || |⌒|\人ヽノ|⌒| | | ヽ| | |
| く__く >>  ̄\__ | ̄ヾ.くく >_ > )
\ >. /ヽ.__/  ̄\./ ̄/ < /
`ー' .  ̄ ̄  ̄ ̄ `ー'
──男性兵士寮
今だ目を覚まさず、ベットに横になるカバ。
その横には兜を被った人物。
(* - )「カバさん…起きない…敵……来る」
──そして、王室。
国王の椅子に座るのは勿論、今は亡き元国王やぁのあとを継いだ紫髪の美女。
(*^w^)「いよいよ、ですね」
あぁ、と重い返事。
紫髪の国王は閉じていた目をゆっくりと開くと、その目で遠くを見つめながら言った。
川 ゚ -゚)「今日で全てが終わり、そして…」
一息つき、続ける。
川 ゚ -゚)「始まる」
その言葉に、呆気に取られるキニ。
数秒の時間を経て、ようやくその意味を完全に理解したキニは国王にばれぬよう、微笑んだ。
希望と、絶望の入り混じった微笑だった。
セレス手前の平野。
興奮で汗をかくなど何年ぶりか、と男が微笑を浮かべる。
どうにもつりあがった唇が元に戻らない。
一歩進み、近づくごとに少しずつ興奮が増していく。
うれしくて、うれしくて、仕方が無かった。
幾多もの古参を次々に下した魔王を、自らの手で倒せる事が。
言わずとも、それは古参の敵を討つためではない。
ただ、それだけ。
それだけが彼の生甲斐であり、同時に存在の証明であった。
その先にあるものはわからない。でも、きっと何かが待っている。
(`・ω・´)「では、準備運動といくか」
答えるように、不死鳥が不気味に輝く。
ようやくサンドラを通り越し、セレスの近くまでたどり着いたブーン達三人。
ブーンは有為との修行を思い出していた。
新しく教わった技の事や、あらゆる状況に応じた戦い方、技の使い方。
属性の特性。剣術、体術、魔術、神術、弓術、忍術。
事前に頭の中でまとめておく事で、更に自分を高める。
強者を倒したという自信が背中を押し、今の彼は精神的にも肉体的にも数時間前より、強い。
最後に、有為が言った意味深な言葉を思い出した。
「君の剣は、切っ掛けだ。本当の力に気付け、それは誰かに与えられたものではない、
君自身が持っているものだ。そうすれば君の欲しいものは得られるだろう」
( ^ω^)「…切っ掛け?」
思わず、目の前から視線がそれ、謎の剣の方へ行く。
だがあの言葉の意味はわからない。分かりきったことだったが。
そういえば名前つけてなかったなぁ、なんて事を思いつつ、剣にそっと手を添えた。
( ^ω^)「あや…”文”なんていいお?」
ブーンの剣に名が与えられた頃、遂にセレスは戦場と化してしまった。
交わる剣、鉄と鉄がぶつかる鈍い音。
飛び交う炎、氷、風、雷。あちこちで起こる爆発。
地には生を終えた兵士達の残骸。空からはもれなく矢の雨、時々死骸。
男性兵士寮前で、カチューシャの長髪女性と兜の女性が対峙していた。
回りの割とうるさい雑音などは全く耳に入っていないように静かな仁王立ち。
隙があるようでない全くない。やがて、片方が口を開く。
爪*゚ー゚)「ショタコン王国、嫁は蒼星石とお見受けする! こんな所でなにしてるんですか!?」
(* - )「関係ない…論破国民…スティ…戦闘狂…通さない」
爪*゚ー゚)「宣戦布告っすね!? では!」
言い放ち、一瞬で炎の塊と化したスティはなんの迷いもなく一直線に嫁は蒼星石へ突っ込んだ。
ゲート前では武神が眼光を研ぎ澄ます。
ショタ兵「隙だら――」
( ´∀`)「シッ!!」
武神が繰り出すただの胸を狙った中段突きのカウンター。
そのただの中段突きを大半の兵が見切ることが出来ず、結果が地面に散らばる無数の死体。
と、近くの草陰から人影が飛び出す。
当然ごうけんは気付くが、認識は普通の国民よりもちょっとデキるかな?程度。
ごうけんがそれを間違いだと気付いたのは事後。
ガードのために挙げた右腕はとび蹴りに耐え切れず、そのまま直撃を受けた。
(;´∀`)「んな!?」
数メートル飛ばされるが、格闘技独特の綺麗な受身を取り、体勢を立て直した。
( ´∀`)「だ~れだっ?」
トンと着地した後、生まれつきの不満そうな顔で彼は言った。
('A`)「傘棚、参! 上! …てなわけで、なんだ。ただいま」
(;´∀`)「知るか! ていうかあんた誰だよ!? ショタ国民のデータには載ってないぞ?」
(;'A`)「え…マジ?」
( ´∀`)「まぁそれはそれ、で」
ごうけんが身を沈めた、その時だった。
彼らの上を何かが跳躍し、それはゲートを超えた。
それを見上げる二人の目に映ったのは、両手を広げた小さな戦士。
そのシルエットは、羽をいっぱいの広げ大空へと羽ばたく、鳥。
('A`)「…あいつ」
そして、呆気に取られた二人の後ろには、
( ´∀`)「んー? 何しに来たんだぁ」
(´・ω・`)「無論、ぶち殺しに来たけど何か?」
( ,,゚Д゚)「お喋りするつもりはねぇ、さっさと終わらせてやる」
二人の殺気は一瞬で場を飲み込み、染めた。
腕を組みフンッと鼻を鳴らすごうけん。
状況をなんとなく理解した傘棚は、早くもその空気に耐え切れず逃げ道の確保をしていた。
( ,,゚Д゚)「そこのショタはとっととどっかに消えろぉ」
(´・ω・`)「ほらほら、回れー右っ!」
傘棚はなぜか敬語で返すとそそくさとゲートの中へ向かった。
町の北東の屋根の上では、二人の騎士が飛び交う。
城壁では、それをサポートしようとカクンテが弓を構える。
(*=・x・)「成長したね? でっていう。うん、私のエンペラーソードも使いこなしてるしね、
腕力も付いたし、頭も良くなったね? 私はね、でっていう。本当に嬉しいんだよ?」
返答はしない。
言葉が見つからないのではない。返す気が起きない。
彼女の言葉には、何の感情もつまっていない。
呼んで欲しくなかった。
その輝きを失った目で、自分の名を。
(;^д^)「なんでだよ!? たまうさ姉ちゃん!!」
その問いかけの意味は、二人だけが知る。
(`・ω・´)「すぐには殺さん。準備運動とはじっくりとやるから意味があるのだ」
川;゚ -゚)「ぐぅ…!」
王室。状況は深刻。
早くも王室にたどり着いた論破国王は、既に王手を掛けていた。
床には5人程のショタ兵の亡骸。辛うじて生き残っているキニも満身創痍だ。
(* w )「国……王…」
自分が死ぬ、とは考えてはいない。
VIP先生がゆっくりと近づいてくる。その一歩一歩が怖くて仕方が無かった。
それでも、案じるのは我が国王の身。
届かないのに、必死に国王の名を呼ぶ。
魔術も出ないのに手を振りかざす。
動かないのに足に力を込める。
(`・ω・´)「見苦しいぞ、キニよ…」
VIP先生はゴミを見るような目でキニを見下すと、目の前の梅しそを無視し、キニの元へ歩み寄った。
梅しそは叫ぶ。やめてくれ、と。
なのに体が付いてこない。VIP先生に植え付けられた恐怖が、梅しそを縛る。
彼女の武器である魔力で立派に硬化された符は、徐々に輝きを失い、ただの紙と化す。
(`・ω・´)「今のお前は、死んだ方が美しい」
涼しい顔で言うとVIP先生は剣を振りかざし、キニに向かって、
(;^ω^)「ォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
瞬間、一人の男が王室の扉を蹴り倒し、飛んだ。
空中で方向を変えた剣先はVIP先生へと向けられる。
(`・ω・´)「ただの……いや!?」
ギリギリでその攻撃が普通ではないと気付いたVIP先生は、後ろに大きく退いた。
判断は正しかった。ブーンの”文”が突き立てられた箇所に爆風が吹き荒れる。
突き立てられた剣を引き抜き、ブーンは高らかに叫んだ。
( ^ω^)「お待たせだお!! 梅しそさん」
川;゚ -゚)「ブーン…なんで」
ブーンの目線の先では梅しそが情けなく倒れこんでいた。
あの、いつも逞しく、憧れだった梅しそが。
込み上げて来る感情は怒り。
それはブーンの中を駆け巡り、噴出した。
(`・ω・´)「あの時の新参…? いや、何だこの魔力は」
目の前の男から吹き出る風を目の前に、VIP先生は呟いた。
( ^ω^)「梅しそさん、話は後ですお。それより」
ブーンはVIP先生を睨む。
すると、眉を寄せ不機嫌そうな顔をしていた。
(`・ω・´)「過度な準備運動は意味を成さない。と、なればだ」
標的は一番近くにいた梅しそへと変わる。
VIP先生は剣の切っ先を梅しそに向け――、
??「サイクロン!!」
突如、VIP先生と梅しその間に風の刃が割り込む。
それは竜巻へと変わり、二人の距離を離すと徐々に小さくなり消滅する。
皆が一斉に扉の方を向いた。
川;゚ -゚)「あ、あなたは」
視線が集まる先では、一人の美女が手を翳す。
可憐な巫女服に、整った顔立ち。眼光は鋭く研ぎ澄まされている。
ツヤのある縁髪を掻き揚げ、美女は青色の宝石を手の中で転がした。
(`・ω・´)「博麗の巫女、だと?」
.*( ‘ ‘)*「お久し振りね、梅しそ。でも感動の再開とはいかないみたい」
キッと、VIP先生を睨む。
.*( ‘ ‘)*「こいつはFHを滅ぼす…汚物よ。 そこの君!」
ブーンはそれが自分を呼ぶ声だと気付いた。
.*( ‘ ‘)*「汚物は?」
少し間を置き、剣を正眼に構えるとブーンは答えた。
( ^ω^)「消毒だお!!」
大階段前。
人気のないそこで、奇妙な歌声がひっそりと響いていた。
( ^p^)「ピピルピルピルピピルピー♪」
歌声の主は論破国民の強者、ピル。
静かに響く歌声は哀愁を漂わせ、そんな自分に酔いながらまた一息つき歌を始める。
( ^p^)「さっきの音、もう国王死んじゃったカナー? 王室わっ…と」
ピルが階段に足をかけた時、階段の上から女性の声がピルの名を呼んだ。
( ^p^)「だれ?」
見上げた先にいたのは、自他共に認めるショタ国のナンバー1。
目が合った刹那、それが合図。二人は同時に敵へと向かった。
(;^p^)「なんであんたがここにいんのwww」
从*゚∀从「さーぁ?」
両者の拳がぶつかる。ピルはバックステップで退き、青い剣を取り出す。
青の正体は、研ぎ澄まされた”水”。
从*゚∀从「此処は何人たりともとおさねぇ。私の役目は、王室の戦いに邪魔を入れねぇ事!」
( ^p^)「ケッ! 俺なんて眼中にない様な目ーしてさ」
ピルの額に青筋が浮かぶ。
次の瞬間、彼は剣を握りつぶす勢いで握り、のうぇに斬りかかった。
(#^p^)「そういう所が気にいらねぇんだよォォオオオオオオオオオオオオ
クソ古参ガァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!??」
のうぇが冷めた顔でピルを見て、手を翳す。
目の前のピルの動きは”強者”の肩書きに恥じない動き。
だが、のうぇの見切りはもはや”強者”などという肩書きに収まるものではなかった。
それだけで勝敗はあっさりとついてしまう。
のうぇの手の平がカッと光を放つと、ピルの体は一瞬にして火炎に包まれた。
(;゜p゜)「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!??」
水の剣は瞬く間に蒸発し、炎の中へ溶ける。
やがて叫び声は消え、燃え盛る劫火の中黒焦げになったピルの体がゴトンと音を立てて倒れた。
既にのうぇの脳裏にピルの存在は残っていない。
ポキポキと体中の骨を鳴らすと、入り口の方を向いた。
从;゚∀从「へっ、何人でも来やがれ…!!」
状況は絶望の一歩手前。
そんな中でも、のうぇは僅かに差し込んでくる光に向かって微笑みかけた。
おわに
そろそろ終わる。
文はもちろん東方の文ちゃんだよ。で、ブーン→ブン→ぶん→文みたいな感じだよ
ピルはなんかフランベルジュ持ってたけどそうすると火ばっかになっちゃうし
なぜか水属性だったからそういうことにしたけどちかちゃんメイド服だけどどうすんの?
最終更新:2008年06月13日 21:44