第二十五話。
俺はどうすりゃいいんだよ。
町の西南。
一人の影の薄い男が心の中で愚痴り、それをため息にして吐く。
わざわざ最終決戦前に行方不明にまでなり、
遂に俺はなれたはずだった。
ショタコン王国のピンチに駆けつけた、スーパーマンに。
だが、現在そのスーパーマンは戦場を隠れ、忍び、どこへともない場所へ向かっている。
国王の所へ向かうのが国民としての義務だとは思うが。なんせそこに居るのはあのVIP先生だ。正直怖い。
気分はなんだか親父の目を盗んで特訓をサボっていたあの頃の気分。
ふと城を見上げる。
すると男は、何か閃いたように指をぱちんと鳴らし、生まれつきの細い目を輝かせた。
('A`)「そういや、さっきのはあいつだったよなぁ?」
そう呟くと、彼は城の方へ走り出した。
できるだけ静かに、できるだけ慎重に。
(;´∀`)「ほら、ほら、ほら、ほらぁぁああ!!おまえら腕四本とぉおお!!」
ゲート前。
既に三人しか居なくなってしまったそこで、ごうけんが吠える。
ごうけんから見て左側からぬこ姫kskが、右側から夢ムラが攻める。
状況は、2人が攻めでごうけんが守りの形となる。
夢ムラとぬこ姫kskの嵐の如く凄まじい斬撃を
ごうけんは
アビリティで硬化した両手で全て防いでいた。
(;´∀`)「足四本もあんなにぃぃいい!?」
(´・ω・`)「くっ!」
ごうけんに向かう両者の武器が弾かれ、次の瞬間。
(;´∀`)「その程度かァァアア!? カス共がァァァアア!!!」
ごうけんの肘打ちがぬこ姫kskの顔面を襲い、それで勢いが付いた回し蹴りが夢ムラを襲う。
ぬこ姫kskは地面に叩きつけられ、夢ムラは吹っ飛ばされる。
(;´・ω・`)「ぐ、武器を……」
彼の武器は町のほうへ飛ばされてとてもじゃないが取れそうにない。
せめて夢ムラの鍵、”キーブレード”だけでも取っておこうと手を伸ばす。
プルプルと伸ばした腕がキーブレードをしっかりと掴んだ刹那、ぬこ姫kskの体がごうけんの蹴りによって飛ばされる。
(;´∀`)「はぁ、はぁ。負け犬共が俺に勝てるわけねえだろ!! はぁ、はっは、はっはっはっはっは!!」
綺麗な星空には似合わない下品な高笑いが空に響く。
戦闘狂のごうけんにとって、弱すぎる相手との戦いはおもしろくない。
逆に強すぎる相手では殺されてしまう。面白いもクソもない。
今のごうけんの状態のように、息が切れ、傷だらけになるくらいが丁度良い。
相手の実力は、己の一歩手前。
ほぼ互角の戦いの中で、その僅かな実力の差を埋めるのがごうけんにはたまらなく楽しい。
それ故にでた高笑いは、夢ムラの殺意を更に滾らせた。
(#,゚Д゚)「てめぇぇええ!!」
ごうけんの安い挑発を受け流せるほど、元々気が短い夢ムラは冷静ではない。
夢ムラは武器も持たず、ただシャープスで強化しただけの腕で突っ込む。
(´・ω・`)「夢ムラ!」
それを、ぬこ姫kskが止めた。
(#,゚Д゚)「何で止めんだぬこ姫!? なんでてめぇは冷静でいられんだよ!!」
(´・ω・`)「……」
(#,゚Д゚)「悔しくねえのか!? こいつらに一度ボロ負けして、意気込んで再戦でこの様だ!! ばよえーんの野郎にだって下手したら負けてたんだ」
( ´∀`)「うほっ、仲間割れかよ」
遠くで見ているごうけんが、プププとあざ笑った。
(´・ω・`)「そう、だけどさ」
息継ぎ。大きく空気を吸う。
(´・ω・`)「ただ、単純に今のような君の行動では勝てないと思っただけさ。
仇を取ってくれるって言ったのに、あんな挑発に乗って惨めに散る。そんな国王を見て国民はどう思うかなっ、て」
(#,゚Д゚)「く……っ!」
夢ムラは返す言葉を失った。
(´・ω・`)「ごめん、カッコつけた。ただもうちょっと冷静になってくれよ。そうすれば勝てるから。
ていうか、勝てる方法を思いついちゃったから」
(#,゚Д゚)「本当か!?」
(´・ω・`)「た、ぶ、ん。ただし一回きりだから。これ失敗したら多分死ぬ」
( ´∀`)「コソコソコソコソ喋ってんじゃねー!!」
放置されたことに苛立ちを感じたのか、ごうけんは2人の会話を遮った。
2人は再びごうけんに向かう。
( ´∀`)「よし、そんじゃ、まぁそろそろクライマックスと逝こうか。最後になんか喋っておく?」
(´・ω・`)「生憎だがまだ死ぬ気はないよ。なんせ今日の睡眠時間の更新は……」
喋りながら、本来夢ムラの武器であるキーブレードを正眼に構える。
(´・ω・`)「トリプル少女だったんでね!!」
ごうけんと、夢ムラさえもが驚かされる。
キーブレードを構えたぬこ姫kskの足元に、純白の魔法陣が張っている。
それは紛れもなく”魔術”だった。
(#,゚Д゚)「おまえ…それ」
(´・ω・`)「やぁ、まぁなんだろう。僕も魔術の素質あったんだよね。センスはからっきしだから今まで使わなかったけど
じゃあなんで今使おうとしてんだってね。このキーブレードさぁ、夢ムラはアビリティ付いてないって言ったけど、付いてるんだよ、特上のが」
(#,゚Д゚)「まさか」
(´・ω・`)「そう、マジックエンブレム。魔術の素質がない君じゃあ気付けなかったわけだ」
魔力が膨れ上がり、魔法陣からは聖の光が溢れ出す。
指をスッと夢ムラのほうへ向けると、指先で半円を描いた。
その意味を理解した夢ムラは、すぐに行動に移した。
一方で、ごうけんは動揺していた。
しかしそれは当たり前の行動だといっても良い。
なぜなら彼は紙一重の実力の差からやっとの事でようやく勝ちを目前にする所まで差を伸ばしてきたのだ。
それが今になって相手が新しい攻撃手段を使おうとしている。
増してや魔術攻撃の対処法など頭の端にも置いていない。
そんなわけでごうけんは今、思考回路をフルに回していた。
(;´∀`)「っし!!」
両の頬をパンッと叩き、自分なりに気合を入れるとごうけんは詠唱中のぬこ姫kskに向かった。
だが、若干遅かった。
ぬこ姫kskの攻撃準備は既に完了していた。
(#´・ω・`)「ジハードォォォォォォオオ!!!!!!」
大声と共に放たれたのは、一直線に進む極太の光線。
更に後ろには、いつの間にやら後ろに回りこんでいた夢ムラ。
(;´∀`)「やば────」
く、ない。
これは逆に大チャンス。
刹那の時間でそう思ったごうけんは必死に横に飛び込んだ。
(;´∀`)「オオオオオォォォォォオオオオオオッッ!!!!」
全てをかわすことは出来ず、片足に光線を受ける。
(;´∀`)「オォォォォオオオオオオオオ!!!」
焼けるような痛み。
だが、これならば今後ろに居た夢ムラに光線が直撃する。
反射神経に置いては自他共に認める実力を持つごうけんが避け切れなかったのだから、間違いない。
さらに、これほどの魔術を使ったぬこ姫kskにはもう魔力は殆ど残っていないはず。イコール、俺の勝ち。
(;´∀`)「くっくっく」
激痛の中、ごうけんは笑う。
しかし、彼には見えていなかった。
彼が避けた直後、光線が威力とスピードを落とした事。
そして、その先で精一杯に膨らました魔力を腕に宿し、光線を迎え撃とうとする夢ムラが。
(#,゚Д゚)「ラァァアアッ!!」
威力とスピードを失った光線を、夢ムラが跳ね返す。
威力に押された夢ムラは勢い良く尻餅をつく。
光線は軌道を変え、目指した先は、
(;´∀`)「へ?」
早くも勝利の喜びに浸っていた、愚かな武神。
ドーンと爆音をたてて光線が彼に衝突する。
同時に、巻上げらた土埃がそこ一帯を隠した。
(;´∀`)(グ……チクショウ。けどダメージは案外少ない。ゲホッ! で、このパターンは…)
ごうけんは行動を予測し、必死に身体硬化アビリティ”プロテクション”をつかう。
(#´・ω・`)「そりゃあああああっ!!」
飛び込んできたのはぬこ姫ksk。
(;´∀`)(そら来た!)
ぬこ姫が振り下ろした剣はごうけんに直撃するが、ギンと弾かれた。
と、ごうけんは思っていた。
(´・ω・`)「もう離さないよダーリン」
(;´∀`)「なにぃ!?」
予想だにしない出来事が起きていた。
ぬこ姫kskは、武器も持たずに突っ込んできたあげくにごうけんに抱きついていた。
必死に振り払うが、まったく離れない。
そしてすぐにごうけんの体に変化が訪れた。
(;´∀`)「テメェェェエエエエエエ、ライフドレインだなぁァアアアア!!!」
(´・ω・`)「ご名答」
ごうけんの魔力がぬこ姫kskに吸いとられる。
必然の如く体の硬化も段々と解けていき、それに比例して増していく焦り。
抵抗も一層激しいものとなるがぬこ姫kskは離さない。
無様に暴れまわる中、ごうけんはふと思う。
「あれ? そういえばあの鍵は?」
それは予兆だったのか。
鍵はすぐにごうけんの目の前に現れることになる。
夢ムラという、本来の持ち主と共に。
(#,゚Д゚)「無様だな……」
(;´∀`)「ひっ──」
無表情で立ち尽くす夢ムラにごうけんは戦慄した。
(;´∀`)「まままままままぁ、ちょっと待ッッ本当に悪かったからさ! NE!? 謝るからさ!」
(;´・ω・`)「ッここに来て命乞いかい? そうだよねぇ、怖いよねえ」
更に必死に暴れるごうけんを、ぬこ姫kskはがっちりと掴む。
(;´・ω・`)「だがねぇ、君はそんな思いを何人の人間にさせたと思う? たかが君の遊びという思想で」
良い終えると同時に、ついにごうけんのプロテクションが解ける。
次の瞬間、ごうけんは壊れた。
(;´∀`)「アアアアアアアアッ────、放、放せぇぇえええええええええええ!!!」
手足をじたばた、赤ん坊のように動かす。
それを見る二人の目にはもう戦意はなく、向けるのは哀れみだけだった。
(;´∀`)「放せっつってんだろぉがぁぁあ糞共ォォォオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!」
(;´・ω・`)「放すかァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
(#,゚Д゚)「ウォアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
三人の叫び声が重なる。
直後、夢ムラのキーブレードはごうけんの首を勢いよく跳ねた。
瞬間に声を失い、無様な表情のままのごうけんの頭は地にドサリと音をたてて落ちる。
夢ムラは目を丸くしてそれを見終えると手を緩め、開放されたようにキーブレードが地に落ちた。
(,,゚Д゚)「やっ…た」
声を漏らす。
(,,゚Д゚)「やったぞ、ぬこ姫」
友の声を求める。
しかし、返事が返ってこない。
よく見ると、友の姿はごうけんと共に生気なく横たわっていた。
(;,゚Д゚)「おい、ぬこ姫!」
揺さぶってみても返事はない。
目を閉じ、ポカンと口を開けた彼はまるで人形のようだった。
彼の生を否定するかのように、だらりと垂れる両腕。
(,,;Д;)「ぬこ姫ぇぇええ!!」
柄にも泣きっ面で夢ムラはぬこ姫kskに抱きついた。
恥かしさなど感じない。抱きついたまま何度も何度も友の名を呼ぶ。
次第に声をだす気力もなくなり、ぬこ姫kskを抱きしめたままガックリと頭を下げた。
…おかしい。
なんだか、体中の力が抜けていく。
(;,゚Д゚)「……おい?」
(;´-ω-`)「……(ごくり)」
確かに聞こえたつばを飲み込む音。
夢ムラはヒクヒクと苦笑いを浮かべ、ぬこ姫kskを引っぱたいた。
(;´・ω・`)「アッー、ごめんよ夢ムラ。その、つい出来後ごろでライフドレインしちゃって…」
(;,゚Д゚)「出来心って、てめぇ……ははは」
思わず声を張り上げるがなぜか笑が込み上げて来る。
それは緊張が解けた事と、友の生を確認したことの安心によるものだった。
(;,゚Д゚)「はっはっはっは!」
(;´・ω・`)「あっはっはっは!」
二人は笑った。
お互いの顔を見合わせながら。
きっかり四秒で笑いは止まり、二人は地に倒れこむ。
(;,゚Д゚)「やったんだな」
夢ムラが切り出す。
(´・ω・`)「ああ」
その言葉に満足したように、夢ムラは空に向かって大きく息を吐いた。
静まり返るゲート前。
町のほうから聞こえてきた爆発音が、なぜか二人には心地よく感じた。
──男性兵士寮前。
爪*゚ー゚)「甘いっすよ!!」
地を、空を。
燃え盛る真紅の劫火が駆ける。
(* - )「くっ!」
それに応戦するのは小柄な少女、嫁は蒼星石。
武器は槍。
翻弄するようにあちこちを駆け回るステイに向かって突き繰り返すが、全て避けられている。
疲労が溜まる一方でステイは殆ど息を切らしていなかった。
爪*゚ー゚)「燃える新規を舐めちゃだめっすよ!?」
今まで嫁は蒼星石の攻撃を全て避けてきたステイだったが、
今度は自ら突きに正面から向かっていった。
嫁は蒼星石の繰り出した突きをステイの両手はガッチリと掴み、
ステイの放った炎が槍を伝い、嫁は蒼星石を襲った。
(* - )「熱っ……!」
炎に耐えられず、思わず槍を手放す。
ステイは勝利を確信したのか、ビシッと嫁は蒼星石を指差した。
爪*゚ー゚)「この勝負、私の勝ちッス! とどめに──」
思わず嫁は蒼星石は目を閉じてしまう。
言いつつ、腰を沈めた瞬間ステイは横に勢いよく飛んだ。
いや、少なくとも嫁は蒼星石にはそう見えたが実際には違った。
勢いよく飛んだステイはどういうわけか物凄い勢いで壁にめり込んでいる。
さっきまでステイが居た場所に視線を移すとやっと意味を理解できた。
そこには一人の男が立っていた。
('A`)「影薄いっていいかもな……」
(* - )「……誰…」
(#'A`)「やっぱ良くねぇええ!!」
傘棚は嫁は蒼星石を半ば強制的に引っ張り、城の方へ向かった。
3話+最終話で終わる予定。
エロパロ職人の俺としてはそろそろ苦しい。
はやくちかの制服みたいよ制服
あと設定的に考えて世界観は同じっぽいからジハードの描写は借りますた
最終更新:2008年06月13日 21:46