第二十七話
夢だとは思わなかった
夢であって欲しかった
けど、
夢で片付けるには目の前の光景に無理がありすぎた。
.*(;‘ ‘)*「梅しそぉぉおおぉぉおおおッッ!!」
叫び声が、空っぽの王室に響き渡った。
目の前で腹を貫かれ血を噴出す梅しそ
剣を突き刺している、確かに殺したはずの論破国王。
ありえない光景。最初に出た声は、言葉ではなかった。
生の終わりを確認したVIP先生は、そのままの状態で剣を振り、梅しそをゴミのように地面に叩き付けた。
剣が梅しその体から抜け、フッと彼は笑う。
.*(;‘ ‘)*「あなた、なんで…!」
VIP先生は呆れたように息を吐く。
それに替わるように、キニが呟いた。
(;^w^)「不死鳥……フェニックスチャクラ…」
(`・ω・´)「ご名答だ。巫女よ。いかに隠居の身とはいえ、俺の剣”アナザーディメンション”の噂は届いていただろう。にも関わらず、
アビリティ”フェニックスチャクラ”に警戒を向けなかったとは愚かだったな」
.*(;‘ ‘)*「くっ…」
返す言葉が見つからず、巫女の表情が揺らぐ。
不意にVIP先生がスッと剣先を三人へ向ける。
巫女とキニは構えたが、VIP先生はそのまま暫しの間制止すると、くるりと後ろへ振り返った。
(`・ω・´)「仮にも一度は俺を倒したんだ。褒美として生かしておいてやるからさっさとこの場から消えるんだな」
見下したような台紙を吐くと、スタスタと王の椅子の方へ向かっていった。
後姿を再度確認すると、二人はぴくぴくと動いている梅しそに駆け寄った。
(;^w^)「梅しそさん!」
川; - )「ヒュー、ヒュー」
.*(;‘ ‘)*「辛うじて息はある、けど……」
傷口からは止まることなく血が出続けていた。
.*(;‘ ‘)*「君、ポーション持ってたでしょう!?」
手のみをブーンの方に向け、要求する。
が、ポーションを差し出すどころか返答すら帰ってこない。
精神的に安定していない巫女は切れ気味にブーンを怒鳴りつける。
.*(;‘ ‘)*「なにボーっとしてるの!! 梅しそは───」
ブーンの方を振り向くと、巫女は思わず言葉が止めた。
振り向いた先にいた彼は、死んだような目をあり得ないほど見開き巫女達の方を凝視していた。
否、実際にはその目には梅しそしか写っていなかった。
キニもブーンの異変に気が付いたが、二人は声を掛けることができなかった。
( ゜ω゜)「……ぁ」
ポツリと意味のない声を漏らす。
頭の中では、たった一つの言葉がひたすら繰り替えされる。
「違う」
それは死の否定。
目の前の光景を見れば見るほど死を実感する。
それでも信じたくはなかった。
だから、何度も何度も頭の中で否定を繰り返す。
取り乱すでもなく、深く悲しむでもなく
ただ現実逃避に没頭する。行動なんて、忘れるほどに。
(;゜ω゜)「違う違う違う違う違う違う」
遂に口に出る。
.*(;‘ ‘)*「君、まだ梅しそは…!」
巫女が必死に語りかける。
ブーンの耳には、もはや周りから聞こえてくる音はすべて音でしかなかった。
(;゜ω゜)「チがぁうッ!!」
裏返った声で、己に向かって叫ぶ。
しーんと静まり返る王室。それをゆっくりと引き裂くように、ブーンの足が動いた。
スタ、スタ、と不気味な動きで梅しそに歩み寄る。
(;゜ω゜)「梅しそさん?」
ようやく、まともな言葉が出た。
横たわるうめしそを優しく揺さぶる。返答は、ない。
(;゜ω゜)「梅しそさん?」
それでも呼び続ける。
心のどこかで、梅しそが呼びかけに応じてくれると信じて。
(;゜ω゜)「梅しそさ……ぁ───」
両手を見つめる。手は満遍なく赤で染まっていた。
それは死の色。
ようやく、ブーンは現実を受け入れた。
( ;ω;)「うっうぅ…ぁぁあ」
声を出す気力すら失っていた。
あふれ出る涙を拭うことなく、ダラダラと頬を伝わせる。
涙が、梅しその頬に零れ落ちた。
「…ブー…ン?」
聞きなれた女性の声。
ブーンはグワッと目を見開いた。
(;゜ω゜)「梅しそさん! 梅しそさん!!」
川 ゚ -゚)「ごめんな…ブーン…ごめんな」
なんで、ちがうよ
謝るのは僕のほうなんだよ
勝手に恩返しするって言っといて
勝手に逃げて
勝手に約束破って
こんなにも自分勝手な男にどうして謝るの
川 ゚ -゚)「世話、見てやるって言ったのにな」
(;゜ω゜)「いいんだお!! そんな…。僕、梅しそさんに、恩返し…!」
梅しそさんは口元から血を流しながら、ふふふと笑う。
川 ゚ -゚)「恩返し、か」
笑顔を保ちながら話を続ける。
川 ゚ -゚)「じゃあ……最…後、にお願いを頼んじゃ…ダメか?」
梅しそがそっと手を差し出す。
川 ゚ -゚)「私の……国民達を…世界を守ってくれ」
(;゜ω゜)「え───」
彼女は横たわっている、いつもどおりの笑顔で
起きる時は「ん、ああ。おはよう」とか言うのだろうか。なんて
そっと触れてみた。彼女の肌は哀しいほどに冷たい
こんなに、
こんなにも綺麗な顔をしているのに。
表情だって、こんなにも眩しく笑っているのに。
梅しそさんはもう、動かない。
やだよ
まだゴメンナサイも言っていないのに
まだアリガトウも言っていないのに
お願い、もう逃げないから
世界を守って見せるから
VIP先生だって倒して見せるから
なんだってして見せるから
だから
( ;ω;)「うっ…ぅぁ…」
無心で持っていたポーションの瓶を逆さにし、梅しその体にかける。
あっという間に液体はなくなり、最後の一滴が落ちてもまだその動作を繰り返す。
キニも巫女も、声をかけることが出来なかった。
(`・ω・´)「ふ…、ふっふっふ」
明らかにこの世界から切り離されたそこで、王が笑う。
ショタ国民達の哀れさを笑うのではない。
そもそもVIP先生の頭にショタコン国の存在は微塵も残っていない。
ただ、絶望と言う名の希望に
「…ざけるなお」
静寂を突き破った男の声。
剣を拾い、握り、構え、切っ先を真っ直ぐVIP先生へ向ける。
瞬間にブーンの足から光が溢れ出す。
そして何の迷いもなく、何の小細工もなしにVIP先生に突っ込んだ。
ギンッと鈍い音が響き、振り下ろした剣は球体状のバリアによって阻まれる。
(#゜ω゜)「ふざけるなお」
(`・ω・´)「自ら命を捨てるか…? 愚かだなぁ? ショタ国の新参」
阻まれてもなお、剣を握る腕に力を込める。
(#゜ω゜)「ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな
ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな……」
言葉はそれしか出ない。頭の中でも、その言葉だけがあふれ出し、煮え滾る。
(#゜ω゜)「ふざけるなぁぁあああああああああああああああああ!!!!」
(;`・ω・´)「な…っ!?」
ブーンの文が、VIP先生のプロテクションを砕いた。
直後、二人を切り離すように床から二人の間を一筋の闇が昇った。
ブーンの文はそれに弾かれ横に飛んだ。
(#゜ω゜)「!?」
(`・ω・´)「来たか!? この感じ、違いない!!」
(#゜ω゜)「魔…王」
両者が同時にバックステップで後ろに下がる。
その時巫女がブーンを引き寄せた。
.*(;‘ ‘)*「こうなったらもうダメだわ。退くしか…」
(#゜ω゜)「何言ってるんだお! コイツは…殺す!! 殺す…殺す殺す殺す…!」
壊れ始めたブーンの首後ろを手刀が襲う。
(;^w^)「なにを…!」
.*(;‘ ‘)*「ごめんなさい。もうそろそろ私の精神力も限界なの」
足元をふら付かせながらブーンを背負い、ドアの方へ振り向く。
.*(;‘ ‘)*「キニさん、あなたは梅しそとこの子の剣をお願い。とにかく退くのよ」
キニはこくりと頷くと、すぐに行動に移した。
───大階段。
幾多もの兵を殴り、裂き、既に付着している血は誰のものかもわからない
床には兵の残骸。元々白かった床や壁は赤で染まり、独特の異臭を放つ。
そんな中でも気をおかしくすることなく、静かに拳を構える。
スーッと吸い込んだ空気を、ハーッと息にして吐く。
呼吸を整えて、彼女はジッと敵を待っていた
从;゚∀从「もう、来ねぇか?」
呟く。
静寂を手に入れ、探索で辺りを探ってみる。
両目を閉じ意識を研ぎ澄ます。
前方から3人こちらに向かっくる。
北東の方からやたら歪んだ人物。魔力だけなら、VIP先生にも匹敵するほどの者が一人。
そして後方、馬鹿でかいVIP先生の魔力と、巫女、キニ、多分…ブーン。
从;゚∀从「…ん?」
サッと血の気が引いた。そんな筈ない。もう一度、今度は後方のみに探索を掛けてみる。
王室に居るのは五人のはず。一人、絶対にいなくなってはいけない人がいない。
今度はカッと血の気が昇った。
从;゚∀从「国王!!」
扉のほうに振り返り、叫んだ。
その時だった、突如VIP先生を除く三人の魔力が動きだす
タッタッタ、と乱暴な足音がこっちまでどんどん迫ってくる。
目の前の扉が勢いよく開き、梅しそを担いだキニと、ブーンを担いだ巫女が飛び出した。
从;゚∀从「巫女様! に、キニ!? ブーンに……国王! 一体どうなって……」
.*(;‘ ‘)*「話は後よ、魔王が出るわ。とにかく此処から去るのよ」
从;゚∀从「へぁ!?」
驚くのうぇを横目に、巫女とキニは飛び降りる勢いで階段を下りた。
絶望で表情が歪みながらも、のうぇもすぐに後を追った。
───城門前。
('A`)「にしてもマジカお前よく生きてたな」
J(◔ิ∀◔ิ)し「失敬な! 行方不明者だったやつがよく言うよ!」
('A`)「うるせぇぇ……てかさっき物凄い魔力感じなかった? 一瞬」
J(;◔ิ∀◔ิ)し「あ、やっぱり?」
(* - )「……感じた」
傘棚と嫁はそ蒼星石が王の元へ向かっていた。
('A`)「だよな。ぶっちゃけアレVIP先生よりやばくなかったか? まーぁ思い過ごしならいいけど
って、オマエ達も感じてるんだったら思い過ごしなわけねーじゃん!」
(* - )「……当たり前」
(;'A`)「もぉぉおおマジかよぉ! ッあーもう、死ね!」
二人が城の門をくぐると、城の入り口から三つの人影が飛び出し真っ直ぐ三人のほうへ向かってきた。
.*(;‘ ‘)*「あなた達も逃げなさい!」
('A`)「え? なに、誰? え、ブーン?」
(;^w^)「マジカさん、嫁は蒼星石さん! あと、えーっと…とりあえず私に付いて来て下さい」
(;'A`)「え、ナニ? キニ? あれ、国王!?」
从;゚∀从「逃げろ逃げろ! マジやべぇ」
(;;'A`)「え? のうぇ? 久し振りー……じゃなくって! なんなんだよ一体!!」
なんだか納得できない様子のまま、三人はわけもわからず駆け出した。
その直後、セレスの町中に。否、世界中に戦慄が走った。
───王室。
混沌のメロディーが、部屋の隅々まで響き渡る。
統一国論破王国、国王。VIP先生の笑顔は消えうせていた。
希望だったはずの絶望は、やはり絶望でしかなかった。
恐怖に歯をガチガチと震わせ、額からは止まる事なく汗が流れる続ける。
剣を持つ両手は段々と下がっていき、戦意を失っていく。
この化け物を目の前にして、戦意など生まれるはずがなかった。
(;`・ω・´)「こんな…はずでは…ぐっ」
突如、床を突き破り、地の底より現れた一人の青年の様な人物、魔王。
黒いマントに身を包み、肌まで真っ黒。目は、白目を向いている。
始めこそは互角の戦いだった。
斬られ、殴られ、どちらもダメージを負っているはずだった。
しかし、魔王はどんなに斬っても、どんに強力な魔術をぶつけても瞬時に傷を再生する。
( ФωФ)「───♪──────♪」
彼はひたすら歌い続ける。
その歌声は、
優しく
厳しく
穏やかで
荒々しく
嬉しくて
哀しくて
絶望に満ち溢れ
希望が溢れ出す
(;`・ω・´)「やめろぉぉおお……」
混沌。
身体ではなく、精神を容赦なく突き刺す歌声。
歌声を止めようにも、足が動かない。
( `;ω;´)「もう……や…」
死をも凌駕する精神破壊。
心の制御を失ったVIP先生は、剣を自らの心臓に突き立てる。
が、直前でそれをやめた。
剣を放り投げ、必死に両耳を閉じる。
(;`・ω・´)「はっ…! はっ…!」
まだかすかに聞こえてくるが、なんとか正気を取り戻す。
「危なかった」
この時VIP先生が思ったことは大きな間違いである。
危険は、未だに現在進行形で続いている。
つかの間の安心は、次の瞬間には終わっていた。
( ФωФ)「───神曲───終焉」
混沌とした声で呟くと、男は何の前触れもなくVIP先生の下へ一瞬で移動する。
あまりにも理解しがたい出来事。
防御するでもなく、攻撃するでもなく、VIP先生はただ叫んだ。
(;`・ω・´)「ぉお、おおおおおおおおおおおおお!!!」
そして、触れるように、優しく、一瞬で禍々しく槍のように変化を遂げた右手でVIP先生を串刺しにした。
男の手が元に戻ると、生を保つことが出来ないほどの大穴を開けたVIP先生は白目を向いてドサリと床に倒れこんだ。
魔王は、喋ることなくドアの方に向かって歩き出しだす
ドアの近くまで来た所で魔王の足は止まる。
開ききったドアから出てくる一人の影。
魔王の目にそれが映ると、カクンと彼は首をかしげた。
(*=・x・)「遅かった…もう出ちゃったんだね」
溜め息交じりで呟きながら魔王と対峙するたまうさ。
(*=・x・)「でも問題は無いね、あんたは私が……殺す!」
両手に光の剣を作り出し、構える。
そして、ナメているのか、必要がないのか、一向に構えない魔王に突っ込んだ。
斜め切り、あっさり避けられるが二撃目の横切りは見事に命中。
胸の辺りをマントごと斬りさくが、血も出さずにすぐに再生する。
(*=・x・)(なるほど、再生か。しかもマントまで。あの国王と戦って無傷ってのはこういう事か)
こいつはやっかいと思ったたまうさは一旦大きく退いた。
すぐに再生してしまうのだったら迂闊に接近するのはナンセンス。
ならばその選択肢は削る。妥協は肝心、それがたまうさ流。
直後、魔王がキチ○イのように手をぶらぶらと動かしながら唸りだす。
耳を澄ますと、それは呪文のようにも聞こえた。
魔王の動きがピタリと止まり、
(;=・x・)「ちょ、ちょっと!」
禍々しい魔力が、体内でありえないほどに膨れ上がった。
( ФωФ)「─────────」
剣を消し、必死にできるかぎり大きな光の盾を作るたまうさ。
( ФωФ)「─────────ブラックヘヴン」
爆音と共に、それは魔王の口から吐き出されるように放たれた。
(;=・x・)「う、うわぁぁああああああああ!!」
それの前では、たまうさの盾は小さすぎた。それほどに巨大で禍々しい闇の波動。
闇に、瞬く間に盾は消滅し、たまうさは飲み込まれていった。
ドアがあるほうの壁は消えたように粉々に消滅し、廊下が丸見えになる。
たまうさはしゃがんだ状態で両手を前に出し、
はぁはぁと息を切らしながらもなんとか耐え切っていた。
よろけながらも立ち上がり、思う
馬鹿げてる。
反則的な強さ。
接近がダメ、で離れた結果がこれだよ。
再生だけでも十分すぎるほどに厄介なのに、それに加えめちゃくちゃな攻撃。
けど、それなら尚更こいつはここで私が倒さなければいけない。
私にしか出来ない。
(*= x )(私には守らなければいけない人がいる)
指先に魔力を灯す。
一方で魔王は上を向きながらだらしなく口を開き、呆けていた。
(*= x )(私のせいで、あの子はずっと苦しんでいた)
その指で、床に円を描き自らを囲む。
(*= x )(もう、あの子を苦しませるわけにはいかない)
ブォン、と円が魔法陣に変化すると、そこから七色の光が上方に昇り、たまうさを包み込んだ。
(*=・x・)(だから私はこいつを殺す、それが例え──)
( ФωФ)「─────────?」
刺し違えることになろうとも。
(*=・x・)(凄い力だ、これが禁術”ゴッドバード”か)
たまうさは虹色の光につつまれていた。
いや、実際にはその光はたまうさ自身から発せられていた。
光はゆっくりと鳥のような形に具現化していく。
(*=・x・)(やば、左腕が消滅してきた。リスクってのはこれね)
魔王を倒せたとしても、私は死ぬ。
けど、私はそれでいい。
世界が平和になり、弟が。でっていうが笑って暮らせるなら。
だって
あなたの笑顔は私の幸せだもの────
(*=・x・)「さよなら、でっていう。最後まで馬鹿なお姉ちゃんでゴメンネ」
両膝をグッと曲げ、勢いをつけ跳躍。
足が伸びきった瞬間。たまうさは魔王を通り過ぎていた。
( ФωФ)「─────────ッ?」
魔王の首から下はごっそりと刈り取られ、首だけがゴトンと床に落ちる。
その音が聞こえたときには、たまうさはもうそこには居なかった。
そろそろマジで苦しい。
ワンパターンになりつつあるって言うのは自覚してるんだホント
30話→最終話で、終わる。
だらだら続いちゃって反省
ちかたんの制服とミイラが可愛すぎる
にしてもエロ画像がみつからん
最終更新:2008年06月22日 03:24