第二話 勘違い
「大丈夫かい?」
と言われたブーンだったが、
(;^ω^)「え、いやその・・・」
とまごついてしまった。暗くて顔が見えない・・・。
そうしてブーンがじっと顔がある場所を見ていると・・・
「───もしかして僕、いらないお世話だった?」
ブーンはここにきて自分が恥ずかしくなった。自分を親切心で助けてくれた人をいらない
お世話だったかな・・・と心配させてしまったなんて。ブーンは即答した。
(!^ω^)「いらないお世話だなんてとんでもないですお!すっごく助かりましたお!」
「そうかい。そりゃあ、良かった。」
(;^ω^)「あ、でも酔っ払いのおっさんが・・・」
「ああ、あれは酔っ払いに見せかけたヴァンパイアさ。」
と───その一瞬。顔が見えたのだ。・・女?
ブーンは焦った。まさか、大の男である自分が女の子に助けられてるなんて・・・と、い
らない自尊心が顔を出して来る。
( ^ω^)「あの、じゃあよろしいですお。ありがとうございましたお」
その場を去ろうとする。その時───
「──やっぱり女の子に助けられたらイヤだよね。でも僕は君より強いよ。」
バッ、と振り向く。なにか──なんでもいい、言い返さないと。でも───
もうすでに女の人はいなかったのだ。
適当な宿屋を見つけて入る。良い時間なのかロビーには多少の人影がある。
ブーンはとりあえずカウンターに行きオヤジに、
(;^ω^)「あ、あの泊めて欲しいんですが新参なので・・お金全くないんですお」
オヤジ「おう?新参?んー・・・もしやこのブーンってやつか?お前さんは」
(!^ω^)「そうですお!」
オヤジ「まぁお前みたいなヒヨッコから金分捕ってもねぇwwつえー奴からうちら金貰っ
てるからww」
オヤジ「んー・・・よし、204号室を使え!一泊、朝飯ついてタダだぁ!参入祝いだ!」
( ^ω^)「ありがとうございますお!」
景気の良いオヤジからルームキーをもらい、部屋にたどり着く。
途端、今日の疲れが一気にでたらしく、荷物を投げ出し、ベッドに倒れこんでしまった。
飲んでたせいもあるのか、すぐにブーンは寝息をたてて寝てしまった。
──そのころ、酒場では。
(=゜ω゜)「しっかし、あの新参をどうするのよ。明らかにヒヨッコじゃねぇか。」
( *゜ー゜)「まぁちょっとしたノリなの。弟子の一人くらい持ったっていいでしょう
ww」
(=゜ω゜)「まぁお前の弟子、というだけで胸は張れるだろうが・・・くみしやすそうだ
な奴は・・・奴が敵の罠にかかったらお前の首が狩られるかもしれないぞ」
( *゜ー゜)「私はそんな簡単にやられないの」
(=゜ω゜)「まぁそうだろうけどよwww」
まだリップルとアーチャーが飲んでいた。二人は酔いが回ってきたのか頬が赤く、目が酔
い独特の色に濁っている。
ブーンを酒のネタにしてるらしい。
(=゜ω゜)「まぁ新参は十分に気をつけておくかwwぬかれないようにwww」
( *゜ー゜)「わたしが稽古つけてあげればアーチャーくらいすぐにボコボコにできるよう
になるのww」
(=゜ω゜)「ちょwwwやめてww」
二人の話のタネは尽きなさそうである・・・
───早朝。
ブーンはなにやら張り切っていた。
まずシャワーを浴び、朝食を優雅に食べ、髪をセットし、口を入念に磨き・・・などなど
である。
極め付けはオナニーである。男の身嗜みにしてはいいレベルである。
今から舞踏会ですか?と聞きたくなるスーツに身を包み、宿屋を出るブーン。
もはや馬鹿のレベルを越えるアホっぷりを見せるブーンだった。
しかも何故かブーンの顔には自信と余裕があふれている。底抜けにアホである。
昨日リップルに貰った紙とにらめっこしながらうろつき回ったのち、
( ^ω^)「ここだお!」
と何でもない一軒家の前で止まる。ブーンは何故かバックの中身をたしかめた。
( ^ω^)「・・・よぉーし!避妊グッズと大人の玩具はバッチリだお!」
そして三回深呼吸をし、インターフォンをまるで神聖なものを扱うかのような手つきで押
す。
ピン、ポーン。
音が鳴り響く。ブーンは緊張した。
( ^ω^)「(まさかこんなところで童貞を捨てれるなんて!おお神よ!)」
しかし、人の夢と書いて儚いと読む───。
はいはーい、と声がした。
途端ガチャリと扉が開く・・・ブーンは余裕たっぷりに「どうも」といった。
( ;゜ー゜)「・・・」
唖然としているのはリップルである。
( ^ω^)「約束通り来ましたお!」
( ;゜ー゜)「そ、そう・・・」
リップルは自分に言い聞かせた。きっと、あれは戦闘服なんだ、と。自分もメイド服付け
てたこともあったし・・・と。
でも───武器は?剣は?と疑問が駆け巡る。
いいえ、きっと武術の達人かなんかで素手で戦うのでしょう───と自分に言い聞かせ
た。疑うことを知らないこの人の方がつけいりやすそうである。
( *゜ー゜)「ま、まぁいいの、とにかく中に入ってなの」
( ^ω^)「おじゃましますお!」
ドタバタと玄関から居間に行く。椅子をブーンに勧め、
( *゜ー゜)「じゃあちょっと待っててなの。着替えるから。」
(;^ω^)「な・・・わ、わかりましたお!(着替えるだとぉ・・・!一体何が・・・)」
そして5分ほど後───
( *゜ー゜)「お待たせなの」
といい扉から入ってくるリップル。棒状のものを入れる袋のようなものを担ぎ、着用に及
んでいるのは・・・袴である。血塗り袴。
(;^ω^)「は、はぁ・・・」
まぁ確かに訓練するのにも変、性交をするのにも変である。ブーンは考えた。
( ^ω^)「(なんだおあの禍々しいオーラを放つ袴・・・いや!きっとリップルさんなり
の正装なんだお、下着もさぞかし勝負服に違いない)」
( ^ω^)「(でも問題はあの入れ物だお・・・そうか!ビシバシって言ってたしきっと
SMなんだお!きっと中には僕をいじめるためのものが入ってるんだお!)」
( *゜ー゜)「さーて、行きましょうなの」
(?^ω^)「へ?行くってどこへですかお?」
( *゜ー゜)「外に決まってるじゃないのwwここでするつもりなの?」
(;^ω^)「えっ・・・?ここですると思ってたんですけど・・・(野外かお!)」
( *゜ー゜)「そんなわけないじゃないのwwwブーン君の実力見せて貰うのww」
(;^ω^)「そのことなんですが・・・実は僕初めてなんですお・・・」
( *゜ー゜)「あら、それなら一から叩き込んであげるのww」
( ^ω^)「よ、よろしくお願いしますお!」
リップルの家を去り、街の中を歩く。ブーンにはどこに向かって歩いているのかわからな
い・・・。
明るいときに見てみると街も違う一面を見せている。とても賑やかな所だ。
と、そんなことをブーンが考えているとリップルが、
( *゜ー゜)「初めて、って言ってたけどブーン君って武術や体術かなんかの達人じゃない
の?剣持って来てないし。」
(?^ω^)「へ・・・?いいえ、僕はある程度は修練積みましたが達人なんかではないで
すお?しかも剣技を扱いますお。」
(?*゜ー゜)「へ・・・?じゃあなんで剣持って来てないの?訓練するのに・・・」
リップルが立ち止まる・・・
ブーンしばし考え、そして気付いた・・・。
己の重大な過ちに・・・。
そうか、ビシバシって訓練のことだったのか・・・と。ブーンは思わず、
(;゜ω゜)「ああああああああああああ!!!!!!」
(;゜ω゜)「い、いやっ、その、忘れたんですお!」
( *゜ー゜)「そうなの?それで、そのスーツは戦闘服?」
(;゜ω゜)「い、いやっこれは・・忘れましたお!」
なにをだ。
(?*゜ー゜)「忘れた・・?まぁいいの、それならあそこで剣と防具でも買ってあげるの」
(;^ω^)「そ、そうですね、買って下さいですお!」
動揺しつつリップルが指差した武器屋に入る・・・。
(中略)
結局ブーンは初心者に優しそうな軽くて丈夫そうな剣と服を買った。服はある程度の魔法
がかかっているらしく、耐熱だとかその他もろもろらしい。
剣はあまり大剣でないものを買った。
( ^ω^)「ありがとうございましたお!」
( *゜ー゜)「礼には及ばないの。それよりもうすぐ平野に出るから、訓練しようなの。」
なるほど、さっきからどんどんと道がボコボコになっていき、家も徐々になくなり、気付
けばいい感じの広場、といった感じのところに出た。
( *゜ー゜)「それじゃあ始めようなの」
と言って担いでた袋を下ろし、中から取り出したるは・・・はたして、バットだった。
( ^ω^)「バット・・・ですかお?」
( *゜ー゜)「バットでは不満?なに、あなたが振るう剣より遥かに強いの」
バットは重く、振り回すには向いていない。その上、剣のように鋭利なものでもなく戦い
に持ち込むとなれば殴打、これしかないだろう。
( *゜ー゜)「かかってこいなの」
ブーンは実は多少は自分強い、と思っていた。なので憶することなく、
( ^ω^)「それじゃあ行かせてもらいますお!」
戦いは初撃が肝心である。一太刀で切り伏せられればそれに越したことはない。
ブーンの初撃は、会心のものであった。
ブーンにとっては。
縦一閃、頭部を狙う剣。ブーンもかなりの力で行ったし、実際にかなりのスピードだっ
た。
それに答えるようにバットが動く。バットが剣を弾く。
ブーンは怯み、そしてリップルは・・・
とどめの一撃を容赦なく当てた。
脇腹への一撃。だが、押すように繰り出されたのでブーンは吹っ飛ばされただけで骨折な
どはなかった。
(;^ω^)「ぐあ・あ・・・」
( *゜ー゜)「うん、いい威力なの。新参にしては筋がいいの。」
あまり痛み慣れしていないブーンはしばし呆然としていた。痛い。
( *゜ー゜)「あれ?もしかして骨折とかしてしまったの?」
ブーンはたしかめた・・・が、骨折はしていない。打撲程度だ。
(;^ω^)「骨折は・・・ないですお・・・」
( *゜ー゜)「そう、良かった。これで私との実力差がわかった?」
(;^ω^)「痛いぐらいに」
( *゜ー゜)「なら次からは実力差が同じなのを想定してやることにするの。負けないよう
に頑張ってね。」
(!^ω^)「はいですお!」
それからはほぼ互角の攻防である。受けては返し、受けては返す。リップルのアドバイス
も受けながらブーンは剣を繰り出し続けた。
( *゜ー゜)「そうなの。ブーン君、相手の足を見て間合いを取って、互角の場合は隙を見
つけるか、一回後手に回ってカウンターなの」
(;^ω^)「クッ・・・わっ、わかりましたお!」
( *゜ー゜)「じゃあ隙を見つけてみてね、わざと造るから」
(;^ω^)「グッ・・・」
そうして二時間ほど切り結んだ後、
( *゜ー゜)「ちょっと休憩にしましょうなの」
の一言で休憩に入った。
(;^ω^)「ハァハァ・・・しんどすぎですお・・・」
( *゜ー゜)「そうねwwブーン君には少しきt・・・」
( ^ω^)「?」
途中で言葉が止まったリップルに疑問を感じるブーン・・・その横でどんどんと表情が険
しくなるリップル。
途端、リップルが声を出した。
( *゜ー゜)「出てこいなの。相手してあげるの。」
(?^ω^)「出て・・・来い?」
近くにある茂みから誰かが出て来る・・・顔がはっきりと、見える。
( ゜Д゜)「バレちゃしゃあねぇな」
燃え盛るような髪を持つ人だった。
( *゜ー゜)「こそこそ覗いてたわけをお聞かせ願いたいの」
赤い髪の男は唾を吐いた後、
( #゜Д゜)「理由は簡単だ。貴様を討伐しに来た。」
第二話 完
最終更新:2007年12月13日 16:11