L'Aventure(2012年2月訪問)
第1回パソロブレス旅行の際、
Justinの次に訪問したのがここL'Aventure。未舗装の道に分け入りつつ進んで門を過ぎ、しばらく行くとポップな絵の描かれた建物が見えてくる。
オーナー兼ワインメーカーのStephan氏は、元々フランスはボルドーのワイナリーを経営していたが、AOC法にとらわれないワイン造りを志し、世界中の土地を探し回った末にこのPaso Roblesの地を見出したのだそうだ。
ワイナリーのホームページにある記載によれば、このワイナリーの精神はOptimusやEstate Cuvée(いずれも今回試飲したワイン)などの"Paso Blends"において最も明白に表されているという。これらのワインはシラーとカベルネソーヴィニヨン、つまりローヌ系品種とボルドー系品種をブレンドしたもの。要するに、従来はブレンドされることのなかった組み合わせ。こうした冒険こそ、パソロブレスにおけるワインの未来を拓く道だと考えているらしい。
試飲は10ドルで、ロゴ入りのグラスつき。このグラスというのが、リーデル社の”O”(オー)シリーズの「シラー」。脚のないグラスで、かっこいい。
飲んだのは以下。
Estate Rosé 2010 ($25)
“Optimus” 2009 ($45)
“Plus 16” 2009 ($75)
Côte à Côte 2009 ($85)
Estate Cuvée 2009 ($85)
どれも本当においしい。唯一のロゼは70%シラーで30%カベルネ、ライチか何かのような特徴的なフルーツの香りが印象的。
赤もどれも良かったのだが、面白いのはやはりOptimusとEstate Cuvée。
Optimusは50%シラー、33%カベルネソーヴィニヨン、17%プチヴェルドというブレンド。シラーのハーブっぽい香りとカベルネのエレガントな香りがマッチしている感じで好ましい。味もシラーのスパイシーさとカベルネの端整さが両方感じられる気がした。
Estate Cuvéeは42%シラー、42%カベルネソーヴィニヨン、16%プチヴェルドというブレンド。やはり香りにはハーブとエレガンスの両方を感じる。味はややおだやかで、甘さや甘酸っぱさと同様、苦味や渋みも感じる。まだ飲み頃は先なのだろう。
ここもテイスティングルームは混雑していたのだが、ワイナリーのお兄さんはにこやかに対応してくれて好印象。
ところで、このとき隣にいた団体のお客さんが話しかけてきて「
Brian Bensonはもう行った?私が今まで訪問したワイナリーの中で一番良かったわよ」と教えてくれた。そういうわけで、このワイナリーの次にそこを訪れることにした。
最終更新:2014年05月13日 00:41