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雑記帳/2007年08月16日/マルチフォーマット・リスニングテスト 64kbps - (2007/08/31 (金) 21:12:47) のソース

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先にお知らせした、64kbpsでのテストが終了しました。
http://www.listening-tests.info/mf-64-1/results.htm

結果はちょっと残念でしたが、平均的なリスナーの評価と考えれば妥当でしょう。

ちなみに自分でやってみた結果(参加はしてません)の統計分析
 FRIEDMAN version 1.24 (Jan 17, 2002) http://ff123.net/
 Tukey HSD analysis
 
 Number of listeners: 18
 Critical significance:  0.05
 Tukey's HSD:   0.620
 
 Means:
 
 HA       HE-AAC   Vorbis   WMApro   LA       
   4.56     3.81     3.81     3.59     1.35   
 
 -------------------------- Difference Matrix --------------------------
 
          HE-AAC   Vorbis   WMApro   LA       
 HA         0.744*   0.750*   0.961*   3.206* 
 HE-AAC              0.006    0.217    2.461* 
 Vorbis                       0.211    2.456* 
 WMApro                                2.244* 
 -----------------------------------------------------------------------
 
 HA is better than HE-AAC, Vorbis, WMApro, LA
 HE-AAC is better than LA
 Vorbis is better than LA
 WMApro is better than LA
平均とはかなり異なりますが、正しい方法でテストしたものです(評価そのものは64kbpsであることを考慮して甘め)。
個々のサンプルの評価を見ると一長一短でした。それぞれが大分異なるアーティファクトを持っています。そして多くのサンプルでそれは明らかでした。

個々のフォーマット(エンコーダ)のクセとしては
Nero HE-AAC
ノイズっぽい高域、音がこもり易い

WMA10 Pro+
ノイズっぽい高域、若干音が崩壊し易い

Vorbis aoTuV
エネルギーのバラつきが大きい。

簡単に書くとこんな感じです。

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2007年08月31日 補足・追記
今回のフォーマットの中で、最も謎が多いのはWMA10Proです。基本的に仕様を公開していないフォーマットなので細かい所は分かりませんが、少し補足してみようと思います。
本文ではWMA10Pro+と書きましたが、この'+'はLBR(low bit rateモード)を指しています。WMAProは従来のWMAとは互換性のない新しいフォーマットです。WMP11でバージョンアップしたWMAProコーデック、WMA10Proでは低いビットレート用の新しいモードが追加されました。これがLBRモード(M0プロファイル)です。WMAPro LBR拡張の未対応機器では、HE-AACをAAC LCのみ対応の機器で再生した時と同様に半分のサンプリングレートで再生されることから、SBRと似た手法を使っていると思われます。そのため、アーティファクトの傾向もHE-AACと似ています。

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カテゴリ: [[[音声圧縮>雑記帳/カテゴリ/音声圧縮]]] - &trackback() - 2007年08月16日 16:07:30
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