「蒼弓ノート」 別館

Vorbis 1.1 Release

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匿名ユーザー

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 とうとう、と言うか、やっと、と言うべきか、Xiph.orgからVorbis 1.1がリリースされました(とは言っても先月の話ですが)。あの「Monty氏からのメール」から3ヶ月近くたち、ようやく正式リリースです。
 とはいえエンコーダとしては既に見るべきものはないかも知れません。なぜならば、基本的に音質的な部分において1.1RC1と違いは無いからです。とはいえ、久しぶりのオフィシャルエンコーダのメジャーリリースです。もし私自身が第三者の立場であれば素直に喜べたと思います。しかし今は複雑な思いもあります。
 一つの心残りは1.1に関してはファインチューニングを施していないことです。aoTuV beta2に存在したbugはfixされましたが、そのbugによる音の変化を考慮してチューニングしていたために、若干意図とは異なる部分が出てしまっているのは否めません。既に1.1RC1の頃には次のaoTuVの実験をしていたので、1.1の細かいチューニングには着手しませんでした。ここでいうファインチューニングとはlib/modeフォルダ以下のヘッダファイルのパラメータのチューニングのことで、aoTuV beta1aの頃まで主に弄っていた部分です。ところが、beta2から係数の変更のみならず、プログラムを拡張するようになったために出来ることは増えましたが、こういったより下層の部分の変更が全体のチューニングに大きく影響するようになりました。
 もっとも実際にはバグフィックス分も考えると、aoTuV beta2とVorbis 1.1との良否を断じることはできません。現状ではVorbis 1.1で不具合を感じないのならば、1.1のほうが色々と修正されている部分(例えばCBR/ABR)もあるのでお勧めできます。


カテゴリ: [vorbis] - &trackback() - 2004年10月03日

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