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黒曜石の壁 - (2005/12/30 (金) 11:47:40) のソース

***いつか、どこかであった、誰かの物語。
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■壁画を展望できる、[[物語]]の中心へ。


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>*【初心 (Syoshin)】③ [人物/Knight]
>
> 綺麗な水に囲まれた剣士の街、衛星都市イズルード。ここに一人の少年がいた。名は初心。イズルードに生まれる者は皆騎士を目指す。初心もそんな一人であった。
>「大陸最強の騎士になって、仲間を守るんだ」
>それが初心の目標であった。そんな初心の修行場所はイズルードからそれほど遠くない、海底洞窟だった。
>
> ある日、初心が海底洞窟で修行をしていると、モンスターに追いかけられるマジシャンと、その仲間達の姿があった。見ればマジシャンにアコライト。前衛職はいなかった。
>(これは助けなければ)
>そう思った初心は、モンスターを倒した。
>「ありがとうございます。おかげで助かりました」
>マジシャンにお礼を言われた。考えてみればこれが私の初めての人助けになるのだろうか。
>「いえいえ。ただ、ここは危ないので気をつけてくださいね」
>「わかりました。ありがとうござます」
>そういって、彼らに別れを告げた。
>数日後、またあの人に出会った。今度は剣士も一緒だ。私は声をかけることにした
>「こんにちは」
>「こんにちは。この間はどうも~」
>と、挨拶を交わしたとき、剣士が前に出てきた
>「こいつが世話になったそうだな。礼を言う」
>「困ったときはお互い様ですよ」
>友であり、ライバルとも呼べる男との出会いである。
>それから私達はよくパーティを組み、狩りをするようになった。どちらが早く騎士になるか競った。結果は初心の方がわずかに転職が遅かったのだが…
>
> 二人が騎士に転職した後、彼はこういった
>「俺たちの新しいギルドを作ろうと思うんだ。どうだ、入らないか?」
>もちろん、断る理由も無かった初心は、そのギルドに入ることにした。そこで彼は「ギルドの剣」、初心は「ギルドの盾」と呼ばれ、皆を守っていくことになるのであった。あの出来事が起こるまでは…


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>*【初心 (Syoshin)】① [人物/Priest]
>
> ニブルヘイム(死者の国)出身。実は一度死んでいる。生前は聖職者として多くの人を助けた。死後も人々を助けたいという願いから、再びミッドガルド王国に戻りたいと願った初心は、ある人物を探し出すことを条件に、蘇らせてもらうこととなった。
>
> ミッドガルド王国に戻った初心は、生前世話になった者と出会う。現在のマスターである。そこで初心は生前の恩を返すため、ギルドに入る決意をするのである。聖職者としてまだ一人前になりきれていない初心は、そこで日々修行を重ねながら困っている人々の救済に努めた。
>
> そんなある日、戦場でSera's Arkと出会う。どうやら、同じギルドの者らしいが、普段神殿の図書館の奥にこもっているらしく、奥の方まで言ったことのない初心はSera's Arkの姿を見たことが無かった。正確かつ高速な詠唱、今まで見たことがない強力な魔法の数々…
>(この力は…)
>この力を見極めたいと思った初心は彼女の支援を申し出る。断られるかと思ったが、快く引き受けてくれた。そこで初心は、彼女の戦闘能力、適応能力の高さに驚かされることになる。
>(間違いない。死者の王はこの人を探していたのだ…しかし本当にこの人が?今は報告をせずに、様子を見よう)
>初心はこのさき、自分が蘇るためにとんでもない契約をしてしまったことに気付くことになる。
>
> それからというもの、初心は不安な日々を過ごす。彼女が戦いに出かけるときは、支援という名目で、一緒についていく事が多くなった
>(死者の王にこの力を渡すわけには行かない)
>
> 最近初心は裏で色々と動き回っているようだが、何をしているのだろうか?ニブルヘイムで初心をよく見かけるという話が仲間の中で広がっている。それが死者の王との契約の内容に関係があるのかどうかは、誰にもわからない。まだ死者だということは誰にもばれてはいないようだが…
>(私の不始末だ。私自身で決着をつける)
>初心はある1つの決意をし、ニブルヘイムに向かった。
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>*【初心 (Syoshin)】② [人物/Priest]
>
> ニブルヘイムへ向かった初心。死者の王が欲している力が危険なものということを知ったためである。ニブルヘイムに到着すると、真っ直ぐに死者の王の下へ向かった。
>王は大層上機嫌な様子で、初心に話しかけた
>「待っていたぞ初心。どうやら見つけて来てくれたようだな」
>「王、まさかあなたはアークの力を自分のものに?」
>「何だ、今頃気づいたのか?頭の悪い奴だ。あの力を我が物に出来れば、この世界を一瞬にして死の世界に変えることが出来る。お前は良く働いてくれた。お前のおかげで、アークだけではなく、「アルカナ騎士団」や「My World Requiem」等といったまだ我の知らない強大な力の持ち主が多数いる集団も見つけることができた。」
>「もしかして、皆を…」
>「そうだ。既に奴らを捕らえるために我が部下を向かわせている」
>「止めなければ…」
>「無駄だ、行かせはせん」
>「ならあなたを倒してでも助けに行く」
>「愚かな…何もしなければ生き延びることが出来たものを…いいだろう、まずはお前から血祭りに上げてやる。その次は…お前の仲間の番だ」
>
> 死者の王の強さは尋常ではなかった。名のある魔術師が長時間かかって詠唱する大魔法を一瞬で発動し、威力も強力である。その力の前に初心は恐怖を覚えた。しかし、初心も蘇ってから修行を続け、成長した。特に死者に対する力には特化させた。しかし、それも王の前ではほぼ無意味にだった。
>(このままではやられてしまう。どうすれば…)
>そのとき、ふと神殿で読んだ書物の記憶が蘇った。死者を一瞬で浄化する究極の魔法のことを。
>(まだ一人前になっていない私に扱えるだろうか?しかしやるしかない。)
>初心は詠唱に入った。
>「無駄なことを…」
>王はゆっくりと近づいてくる。
>(今だ)
>「マグヌスエクソシズム!!」
>最後の力を振り絞った魔法はどうやら成功したようだ。
>「何!」
>聖なる光が死者の王を襲う。建物内に響く王の声。その声と光が消えると、王の姿は跡形も無く消えていた。
>(倒した…のか)
>そう思い、初心はその場に座り込んだ。やはり反動は大きかったようだ。力が抜ける感じがする。と、同時に初心に走る激痛。見ると身体には剣が突き刺さっていた。この形はどこかで…そうだ、彼が持っていた。確か名前は…
>「オーガトゥース!?」
>どこからとも無く声が聞こえる
>「お前が苦労をして倒したのは我の幻影だ。残念だったな」
>そうだったのか…しかし、考えてみれば死者の王ほど強大な力を持った者に、いくら修行を積んだとはいえ、人間一人で敵う筈がないのだ。初心は急激に眠たくなってきた。
>(ここまでか…皆、守れなくてごめん…)
>
> 初心は完全なる死を覚悟した。過去を振り返りながら、今まで行ってきたことが正しかったのか?考えていた。そこに、誰かが私を呼ぶ声が聞こえた。幻聴かと思われたが、そうではなかった。薄れゆく意識の中で初心が見たものは
>(シーラ・クレリーさんとデジさん…か…何故ここに?)
>そこで初心の意識は途切れた。


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>*【Urara (urara)】① [人物/Knight]
>
>一人の少女が王族に近い、高名な騎士の家系に生まれた。名前はUrara。幼少の頃から動きが俊敏で、剣の才能が認められたために女としては異例の騎士の英才教育を受けた。戦いにあけくれる騎士の家系にあって、5人の兄が全員戦死してしまったこともある。
>ところが、Uraraは次第に「強さ」のみを追い求め、敵を倒すためだけの剣術に疑問を抱くようになった。
>「お父様、なぜ私は強くならなければならないのでしょう?」
>「それが王族のために戦う騎士の使命だからだ。『弱い』人間に価値はない。王族を守り、砦を攻め、砦を守り、押し寄せる敵を蹴散らすことが我々の全てだ」
>もともと自由奔放な性格のUraraには騎士としての生き方が耐えられなかった。
>「ただ強くなるための生き方は嫌だ。私はもっと自由に生きたい!」
>Uraraは旅に出た。騎士に登用される時に王様から授かった装備を脱ぎ捨て、名家の娘としての地位を捨て、冒険者となることを選んだ。
>今まで戦争をするための修行を積んだUraraにとって、王国のモンスターは取るに足らないものだった。槍と盾さえあればどこまでもいけた。旅をするうちにたくさんの仲間もできた。ある日、Uraraは少し遠出して、エルダーウィローを倒すために、仲間のアサシンとアコライトとともにフェンリル森に来ていた。それまで来たことのない狩場だったが、事前の準備は万端で、冷たい氷の力を秘めた槍が冴えた。周辺にもたくさんの冒険者がいて、戦いは順調に終えるかに思えた。
>突然、近くにいた冒険者の一団から悲鳴があがる。急いで駆けつけると、二つのパーティーが全滅していた。
>「そんな・・・馬鹿な・・・!」
>目の前には大きな二つのツノを生やした黒い影。見たこともない巨大な魔獣が数匹立っていた。真ん中に陣取る一際大きな魔獣が親玉らしく、同じような魔獣を3匹従えている。
>「こ、こんなモンスターはいなかったハズだぞ!」
>仲間のアコライトも動揺を隠せない。後に分かったことだが、これはグラストヘイムという西の廃墟の奥深くに棲む強力なモンスターらしい。誰かがエルダーウィローから出た古木の枝を誤って折り、召還してしまったのだろう。
>最後に耐えていたパーティーを助けようとするが間に合わない。巨大な魔獣は真っ直ぐにこちらに向かってくる。
>「俺の動きなら奴の攻撃を避けられるはずだ!」
>仲間のアサシンが素早い動きで巨体の懐に飛び込む。だが、敵の防御力は高く、まったく歯が立たない。魔獣の大きな目がギロリとアサシンを見下ろした。
>「危ない!!!」
>アサシンの身体が宙を舞った。炎の力を秘めた属性攻撃だ。アコライトが瀕死のアサシンを必死で治療する。Uraraはその間、仲間を守るために4匹の魔獣に立ち向かった。だが、4匹の同時攻撃に加え、炎の力に対する耐性もないため、みるみるうちに体力は減っていく。
>「私に・・・私に強さがあれば・・・仲間を守れるのに!」
>その時ほど強さを渇望したことはなかった。全滅するのは時間の問題だった。


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>*【Urara (urara)】② [人物/Knight]
>
>突然、目の前に濃紺のマントが翻る。4匹の魔獣が炎の攻撃で止めを刺そうとした瞬間、誰かが盾になってくれたのだ。そのマントの主はクルセイダーだった。4匹の炎の攻撃を受けても傷一つない。とてつもない防御力の高さだ。
>クルセイダーが魔獣の攻撃を受けているところに、すかさずもう一人が現れる。ブラックスミスだ。頭には山羊のような湾曲した角の兜を被っている。巨大なハンマーを振りかざし、魔獣たちの足元に叩きつける。魔獣たちは4匹ともスタン状態になり、動けなくなった。
>「す・・・すごい!」
>Uraraはただ唖然としてその光景を見ることしかできない。魔獣たちが動けなくなったところへ、最後の一人が現れた。騎士だ。ペコペコで素早く割って入った騎士は金色の髪をなびかせ、白刃の長刀で、ものすごい速さの剣撃を加えた。さらに驚くべきことに、あれ程攻撃の通らなかった魔獣たちが、目に見えて大きなダメージを受けていた。瀕死の状態のアサシンも、治療を続けるアコライトも、Uraraもあまりの強さに目を丸くしていた。4匹の魔獣たちはあっという間に倒されてしまった。
>なんと、助けてくれた一団は全員女性だった。
>「大丈夫?ケガはない?」
>騎士がUraraのもとに駆け寄る。クルセイダーはアサシンの治療を手伝い、ブラックスミスは何やらカートから一升瓶を取り出し、ぐびぐびと飲み始める。
>「あ・・・あの、ありがとうございます!」
>「ふふふ」
>金色の髪と鉄製のヘルムの間から、尖った耳が見えた。普通の人間ではないのかもしれない。Uraraは仲間のアサシンの元へ駆け寄った。どうやら命に別状はないらしい。アコライトとクルセイダーの懸命の治療もあって、ほとんど回復していた。Uraraはどうしても聞きたかったことを聞くことにした。
>「クルセイダーさん、どうやったらあんなに防御力を高めることができるのでしょう?」
>クルセイダーは目を輝かせ、満面の笑みで答えた。
>「カレー!」
>何のことだか分からない。後に知ったことだが、大量の香辛料を使う、滋養にいい食べ物らしい。強靭な肉体をつくるために必要なのに違いない。
>「ブラックスミスさん、どうやったらあのような不思議なワザを覚えられるのでしょう?」
>「・・・ひっく」
>既に酔っているようだ。赤ら顔で、空になった一升瓶をカートにしまったと思いきや、また新しい瓶を取り出す。もしかしたらあのお酒に秘密があるのかもしれない。
>「騎士さん、どうやったらあんなに素早い攻撃ができるのでしょう?どうやったらあんなに大きなダメージが与えられるのでしょう?」
>「それはね、この剣に秘密があるのよ。この剣には素早く攻撃できる魔力と敵の防御を無効にする魔力が備わっているの。でも、秘密はそれだけではないけれど・・・ふふふ」
>全ては分からなかったが、どうやら特別な剣らしい。その後、助けてくれた三人は名前も告げずに去っていった。これはほんの僅かな時間の出会いであったが、Uraraはその後、この三人に大きく関わっていくことになる。
>Uraraはこの時の戦闘であることを学んだ。ただひたすら「強さ」を求めるのは間違いだ。その考えは今も昔も変わらない。でも、強くなければ、仲間を守ることはできない。もっと広く世界を知り、自分の目指すべき強さを見つけなければいけない、Uraraはそう確信した。Uraraはその時出会った騎士の戦いをヒントに、槍と盾を捨て、両手で持つ大きな剣を手にすることにした。
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■壁画を展望できる、[[物語]]の中心へ。
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