【管制室】アーマード・コア【ちゃんと援護しろよぉ】
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:02:27.74 ID:yGcb0ewW0
- 前スレ
【Wanna be a】アーマードコア【Raven?】ttp://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1138540376/
テンプレ>>2-10辺り参照
頼んだ
- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:03:46.85 ID:dfTeZH/xO
- 唐突だなw
>>1乙。
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:04:53.56 ID:9xUNsJrc0
- >>1
早かったじゃないか・・・
- 4 :◆JACK.QkQH.[] :2006/01/31(火) 21:05:19.14 ID:eppRtscw0
- >>1
礼を言う・・・
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:11:48.63 ID:oLrzXpcT0
-
得にルールは無いようです。今のところ雰囲気的には、
・新参レイヴンも歓迎。
・特定作品・シリーズにこだわった話はしていない。
・今のところぶつかり合いとか、殺伐ムードは無い。
・皆優しげ。
・コテ歓迎。名無しさんも歓迎。
・愛機晒し歓迎。晒す時は、画像つきがとても喜ばれます。
・イラストやネタ絵、SS投下歓迎。
・たまにものすごい静寂。「遅かったというのか、、?」
・午後9時~午前1時ごろ、ものすごくたくさんのレイヴンが集まっているみたい。スレの流れも早いよ。
避難所
「ARMOREDCORE外伝 ナインブレイカー・マグナ」byVIP
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/comic/2933/1131978987/
本スレが落ちたり、スレ立てが困難な際に移動する避難所。
避難所2
「ARMORED CORE外伝 モチニャント餅猫」by VIP
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4306/1136899981/
餅猫が管理しているBBSの避難所。
餅猫と戯れたいときに。
バーギコ「アーマド・コアについて語ろう!」
ttp://uzeee.orz.hm/bargiko/bargiko.php?type=anime&id=1126270571629
レイヴンがよく集まってます。多い時は10人以上。主にこのスレを見てる人っぽい。
.__三
/◎/_| 三 まだまだテンプレ
√ ̄∨三
ガシンガシンガシン
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:12:49.06 ID:oLrzXpcT0
- まとめサイト
・VIPACスレまとめWiki
ttp://www7.atwiki.jp/vipac/
VIP板ACスレまとめの更新停止に伴い、新しく誕生した新まとめサイト。
・携帯版LR攻略まとめサイト
ttp://www.freepe.com/ii.cgi?acinvip
CYGNUS氏の管理する攻略サイト。
・VIP板ACスレまとめ。
ttp://kobe.cool.ne.jp/vip-ac/
このスレでUPされたSSとかもここでまとめられています。 偽・ワイズ氏のリポートもあるよ。
画像等をUPするのにオススメのあぷろだ
・画像をUPできるあぷろだ
ttp://www.vipper.org/
ttp://www.uploda.org/
・動画を簡単に見せることができる所(要会員登録)
ttp://www.moviecaster.net/
・携帯の人でも見れるあぷろだ
ttp://up.pic.to/
・大容量のファイルをUPされるのによく使われるあぷろだ
ttp://woolup.ddo.jp/
アップローダーへリンクされている文字が小さいので注意! TOPの下のほうにある、-MENU-の横にあります。
.__三
/◎/_| 三 以上テンプレ
√ ̄∨三
ガシンガシンガシン
- 7 :餅猫 ◆A6k.NEKODA[sage ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/4306/] :2006/01/31(火) 21:14:05.59 ID:tjVF3qvE0
~ 頻出パーツ呼称一覧 ~
軽実EOコア → CR-C98E2
無機能重コア → CR-C83UA
核腕 → CR-WA75MSP
腕マイクロ → CR-WA91MSM
九月 → LH09-COUGAR2
土星 → G03-ORCHID
巻貝 → CR-E92RM3
電池 → SAISUI・JIREN
ライウン砲 → CR-WBW98LX
緑ライフル → WR73R2
AA緑ライフル → YWH05R3
森ライフル → CR-WR76RA
ファマス → WR84RA2
マガスナ → WH02RS-WYRM
1000マシ → WR04M-PIXIE2
800マシ → WR07M-PIXIE3
ガトマシ → CR-WH79M2
リボハン → CR-WH01HP
神バズ → CR-WH05BP
カルサワ → CR-WR98L
ダガー → CR-WL88LB3
淫天使 → OP-INTENSIFY(AC3・ACSL)
/l、
((餅)7 覚えとくと便利ですにゃ。
l、~ ヽ
じし' )ν
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:14:07.67 ID:PS3GkK6Y0
- >>1
乙だレイヴン
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:14:23.51 ID:jCUyOTnE0
- >>1
>>5-6
乙
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:14:59.28 ID:jCUyOTnE0
- >>7
乙
- 11 :CR-H95EE ◆1U4TFhNOR.[] :2006/01/31(火) 21:16:17.19 ID:g0NeXgnY0
- >>1
乙
- 12 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 21:17:09.53 ID:zP9uaTj40
- >>1乙
細木ってこういう口調なのか、俺のカヅコと全然違うww
まぁいいや、カヅコ・ホリキだし。
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:29:52.27 ID:hKmwBbTdO
- >>1乙
それ前々スレじゃね?
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:41:26.05 ID:PS3GkK6Y0
- うむ
やはり過疎スレだなここは
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] :2006/01/31(火) 21:47:16.76 ID:hJzenh1U0
- おっかれい
- 16 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 21:47:22.34 ID:zP9uaTj40
- 全スレ1000は神。
そして新たなコテが誕生。
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:47:50.03 ID:PS3GkK6Y0
- 1000 名前:(´神`)[sage] 投稿日:2006/01/31(火) 21:46:38.95
ID:XpeWCQjA0
∩
(´神`)ノ ))) 漲り!
( 二つ 溢れるこの力!
ノ 彡ヽ
(_ノ ⌒゙J
⊂ヽ
((( ( )、 その姿!
γ ⊂ノ, 彡 鬼神の如く!
し'⌒ヽJ
lll ノ(´神`)ヽ lll その名は!
ミ、_つ とノ彡
(_( ̄)_)
∩
(´神`)/
⊂ ノ ガチタン!
(つ ノ
彡(ノ
1000なら俺はコテになる
おめでとう
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:48:44.86 ID:dfTeZH/xO
- _/_
-=ニニi百i〈三ニニニ=
-=ニニ 凵_〈三ニニニ=
/// モルスァ
//〈_
,Ll/`ヽヽ
/⌒`  ̄ ` ヽ\_
/ i ヽ \
,' } i ヽ
{ j l }
i ヽ j ノ | } l
ト、 } / / l | .|
! ヽ | ノ j ' |
{ | } | l |
ヽ | i | \ l /|
{ | l | | / |
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] :2006/01/31(火) 21:49:38.34 ID:XpeWCQjA0
- まさか取れるとは思わなかった。
>>25になる
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] :2006/01/31(火) 21:50:14.61 ID:cm9OUqSg0
- >>1乙~>>1000おめ~
ブレオンクリア出来ないorz
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:51:34.44 ID:wTcVfQbY0
- >>1乙。
ここでアドバイスを受けてから早数日。
ついにライフル二丁で弟のSHADE+GAST機に勝ち越せた。
礼を言うぜレイヴン達よ。
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:52:46.83 ID:dfTeZH/xO
- ksk
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:54:02.61 ID:nvJGhofY0
- ksk
>>21
おめ
参考に詳しく聞きたい
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:54:59.68 ID:jCUyOTnE0
- 閃光のオストリッチ
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:55:04.87 ID:9xUNsJrc0
- 偽・カドル
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:55:15.82 ID:nvJGhofY0
- ↓
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:55:20.43 ID:jCUyOTnE0
- 青い巨星オストリッチ
- 28 :あぼーん[あぼーん] :あぼーん
- あぼーん
- 29 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 21:55:25.40 ID:zP9uaTj40
- >>25
ちょwwww
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] :2006/01/31(火) 21:55:36.50 ID:cm9OUqSg0
- と思ったらあっさりできてしまった
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:55:49.38 ID:5dKt4iEW0
- http://warosu.notlong.com
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] :2006/01/31(火) 21:56:08.91 ID:XpeWCQjA0
- >>25
鼻水がとめどなくあふれ出たwww
サンクスw
ちょっと鳥作ってくる
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:56:18.23 ID:dfTeZH/xO
- >>25
GJ
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:56:31.05 ID:w3NIKuHC0
- 今北産業
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 21:58:56.58 ID:dfTeZH/xO
- >>34
ナデナデシテー
神
偽物の偽物誕生
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:00:26.61 ID:w3NIKuHC0
- >>35
モルスァ
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:01:19.70 ID:x1m4dw/Z0
- うはwwwwww↓見れwwwww
ttp://37514.net/pc/weblog/home/mol/archives/blog20060122.html
- 38 :偽・カドル ◆MORIAbYIss[sage] :2006/01/31(火) 22:03:14.14 ID:XpeWCQjA0
- 。ニヽ /l
,-―´、、、|\//
∠二二二_ヽ_//
_Olニ;ヽ_|(l|/) <やあ、騙されたとも知らずに
'―〔l|_]ハl/ :〉
ドカァン!
モ从::;;+;;ヽ /l
(;;;:::+);、、|\//
从::;;;;∵;;;);,_//
(;人*(;;);;§)/) <管制室ちゃんと援護しろよぉ
(,,;;(;#(ζ::) :〉
 ̄  ̄
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:04:30.37 ID:dfTeZH/xO
- >>38
いい鳥だなw
- 40 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 22:04:57.87 ID:zP9uaTj40
- 肩身が狭いwww
これが…偽物とはいえ、新品の輝きか…!
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:04:58.78 ID:wTcVfQbY0
- >>23
SHADOW+GASTのW鳥で挑んだ。
以前は3緑だったのだが、火力不足で断念。よって火力向上のため、
レーダーを軽くして(外そうかとも思ったが、やっぱりついたまんまだった)、
より高火力のSHADOWへ。
それでもSHADE+GASTよりは低火力となってしまうが、3緑よりは
大分マシだったみたい。
丹念な回避と、小ミサ連動+EOの補助で火力差を埋め、初期AP差を覆して
勝利することに成功した。
にしてもやっぱSHADE強いな。まじで。
- 42 :CR-H95EE ◆1U4TFhNOR.[] :2006/01/31(火) 22:05:13.08 ID:g0NeXgnY0
- >>38
偽・カドルバロスwwwwwwwwwwwww
ところでSSの続きが出来たんだ
管制室、投下はおkか?
- 43 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 22:06:06.11 ID:zP9uaTj40
- >>42
良し、安心して投下したまえ
俺も完成次第その後に投下するけど。もう少しかかるな。
- 44 :CR-H95EE ◆1U4TFhNOR.[] :2006/01/31(火) 22:08:30.00 ID:g0NeXgnY0
- 了解、投下する
「レイヴンズフェストゥングに所属している全レイヴンに告ぐ、各自治体・複数企業等から緊急の合同依頼だ。
つい先程テロリストの大群が各地に出現、街を破壊しながら練り歩いている。諸君等の任務はコレを軍や
企業の部隊や他のレイヴンと協力して殲滅すること。他社のレイヴンと揉め事を起こすなよ」
テロリストの侵攻開始から3時間程後、各地のレイヴン組合に複数のクライアントから合同で依頼が舞い込んだ
街中で護身のためにACを操っていたレイヴンやデスクワークをしていたレイヴンが初めて本格的に動き出す
前者は極力被弾を避け、物陰に隠れて撃って来る敵だけを迎撃していたが新たな任務の通達を受けて機体を踊らせ始め
後者はペンやキーボードを投げ出し、自らの機体に乗り込むと近場のMTの掃除から任務を始めた
「スミス=ウェッソンだ、近場の馬鹿に連絡するぜ。ジール大学前に居た敵MT小隊を殲滅、俺はこれから民間人をエスコートするので尻拭いを頼みたい。以上だ」
「その願い、このツィリルが聞き入れた。報酬はお前の持ってるハーディ社特製レリーフ入りカスタムCR-WH01HPでどうだ、これ以上にないお得な値段だぞ?」
「違いない、あんなもん欲しければ幾らでもくれてやる。頼んだぞ」
レイヴン間でのおちゃらけた広域無線が戦場を飛び交う
そんな気の抜けたようで気の抜けない戦場をエンフィールドは愛機と共に一歩一歩慎重に踏みしめて行く
傍らにはコーテックスのAC「炎天」とそれを操るフェイ=マオ
エマによると腕利きらしいが合流して同行が決定して以来何も喋らないので
エンフィールドには彼女の事が何も分からなかった
暫く、そんな沈黙が続いた後、見方のレイヴンから広域無線が入る
- 45 :CR-H95EE ◆1U4TFhNOR.[] :2006/01/31(火) 22:08:49.59 ID:g0NeXgnY0
-
「こちらアグラオフォティス。テロリストのAC二機と遭遇、流石に二機が相手では弾が持たない。増援を求む」
「近場ですね、行きましょうか」
「・・・そうだな、私が先行するぞ」
エンフィールドの呼びかけにフェイはそう答えるとOBで一足先に助けを求めて来たACの方向へ向かった
二機の灰色のACが前衛と後衛に分かれて一機のACを攻撃していた
一機はビルの上から爆雷ミサイルを発射、もう一機はAC「アグラオフォティス」と切り結んでいた
「貴様・・・ただのテロリストじゃ無いな?」
「ただの野良レイヴンさ!」
鍔迫り合いの形になっていたブレードを弾き返され
コアを突き破られそうになるが、爆雷が降って来てお互いに慌てて回避
「危ねぇぞボケ、ちゃんと狙って撃てっつうの!」
「んな事言ったって仕方が無いだろ・・・いつまでもひっついてるお前がわる」
「フレディ!?殺られただと・・・誰だぁ!?」
台詞を言い終える前にコアを撃ち抜かれて爆散
相棒を殺されて怒り狂うレイヴン―ジンを尻目に
アグラオフォティスの隣に赤いACが着地する
「仲間割れの元が居ない方が貴様にとってもよかったんじゃないのか?」
「このアマぁ・・・ぶっ殺してやる!」
ジンが完全にキレてフェイに吼える
「炎天か・・・お前なら後を任せても大丈夫そうだ、感謝する」
それと同時にアグラオフォティスが礼を述べて撤退し
遅れて到着したエンフィールドと入れ替わる
「彼は後方へ補給に撤退、そして現場に我々が交代で入ると。2対1ですねぇ、可哀想に」
「チッ・・・どいつもこいつも・・・フレディの仇討ちだ、どっちも殺すっ!」
ジンのACが粉塵を巻き上げながら二機に迫る
JagtWolfが左後方にブースト移動すると
炎天はそのまま立ち止まり、両手のライフルを構えると掃射し始めた
- 46 :CR-H95EE ◆1U4TFhNOR.[] :2006/01/31(火) 22:09:26.82 ID:g0NeXgnY0
-
通常ならそれだけではACを破壊する事など適わない筈だった
しかし、放たれた弾は的確にコアへと向かっていた
高初速による貫通力が売りのライフル弾がコアに集中
ジンがACの左手を振りかざそうとした頃には既に手遅れで
コアの前面装甲は完全に陥没、そのまま中に入り込んだライフル弾がジェネレータを貫通
「なっ・・・」
瞬時に爆散、ジンは仇を討てずにそのまま相棒の許へと送られた
「エンフィールドとやら、私は弾薬の補給に戻る。武運を祈るぞ」
「了解、御武運を祈ります」
炎天が反転し、後方へ戻る
「・・・ふむ」
確かに腕利きだ、エンフィールドはそう思った
炎天が退いてから暫く、進攻して来るMTを破壊し続けていると
レーダーが敵ACを感知、警告を告げた
「AC「黒月」を確認。敵は連装射突ブレードにWL-MOONLIGHTを装備、接近戦は非常に危険です」
只黙々と敵を狩るのみ
そんなフレーズを思い浮かべながら新たな敵へと直行
レーダーが反応した方向に向かっていると左腕が黄色く塗られた黒いACが仁王立ちで待ち構えていた
「ジンとマーキュリーを殺ったのは貴様か?だとすれば相当な腕利きと見えるが・・・」
「残念ながら私ではありません・・・しかし、腕には自信がありますよ?」
「ふむ・・・ならば相手を願おうか。我が名は龍爪、全力で参る・・・!」
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:09:37.86 ID:uGMoHgz00
- また増えたのか
- 48 :CR-H95EE ◆1U4TFhNOR.[] :2006/01/31(火) 22:10:13.36 ID:g0NeXgnY0
-
銃身を斬り落とされた挙句、射突ブレードを打ち込まれてカラサワが大破
使えなくなったHi-LRをパージし、ブレードの操作に集中
ブースターを駆使し、攻撃を回避しつつ光波などで反撃する
「中々やるではないか・・・気に入ったぞ小僧!」
「殺るか殺られるかの間柄で気に入られても・・・!」
そう言いながら黒月がOBで逃げる敵を追い
射突ブレードで突き上げるが肩を掠る程度で留まる
4回目の射突を回避し、敵も右武装をパージ
完全にブレード戦となった
ブレードを弾き返しては攻撃し、返されては後ろに飛び退くの単調な作業を繰り返す
「このままでは・・・」
殺られる
そう感じたエンフィールドは思考を巡らせる
そして思考に一体のACが流れ込んでくる
フレディと呼ばれていた男のACが持っていたリニアライフル
機体が爆散してビルの下に転げ落ちたのをエンフィールドは目撃していた
既に多少後ろに移動すれば取れる位置まで二機のACは移動しており
「取れるかっ!?」
機体を急反転させてフルブースト
リニアライフルを確認し右腕で掴み取るとさらに急反転
追って来た黒月に対して三連射を喰らわせる
「ぬぉあっ!?」
足・コア・左腕に命中し、バランスが崩れて大きく左折
ビルに突っ込んでしまった
エンフィールドはその隙を突いてさらにリニアライフルを撃ち込み
肩レーダー、右肩を吹き飛ばした
- 49 :CR-H95EE ◆1U4TFhNOR.[] :2006/01/31(火) 22:10:47.36 ID:g0NeXgnY0
- 「ぐぬぅ・・・貴様ぁ・・・」
間も無く、黒月が立ち直り
弾が切れてリニアライフルを捨てたJagtWolfに向き直り
OBで突進して来る
こちらもブレードを構え応戦体勢に戻る
敵が眼前に迫り、ブレードが首を捉える
そして二本の閃光がお互いの主の体の一部を斬り落とした
「頭部損傷、機体ダメージが増加しています」
JagtWolfは頭の右上半分を斬り落とされ
黒月はコアの前面部分を持っていかれジェネレーターの一部が露出、
度重なる衝撃で左肩の間接が動かなくなってしまった
龍爪は短く舌打ちをすると
「こちらは殆ど丸腰になり、しかもジェネレーターが露出か・・・退き際だな・・・!」
そう言い放ち、OBで空中へ飛び立つ
「何っ!?」
それをエンフィールドも追ったが速度が違い過ぎ、結局引き離される
方角は中央、グランドアリーナの方角
とにかく、ひたすらに敵の反応を追い続けた
「結局グランドアリーナですか・・・」
龍爪を追って来たエンフィールドはグランドアリーナに到達
突き破られていた搬入口から侵入、何時もは生身で歩いてる場所を今日はACに乗って歩いている
奇妙な感覚だった
やがて格納庫を抜けるとそこには追っていた機体の姿
しかしその姿を見たのも束の間、爆散してしまった
そして煙の中から出てきたのは見覚えのあるAC
「テメェのケツぐらい自分でちゃんと拭けるようにしな、この間の糞野郎」
- 50 :CR-H95EE ◆1U4TFhNOR.[] :2006/01/31(火) 22:11:27.54 ID:g0NeXgnY0
-
「ディヴァイン・グレイヴ・・・何故貴女が此処に?」
ディヴァイン・グレイヴ、以前のミッションで遭遇したコーテックスの剣客AC
機動性を極限まで追求した機体に爆散した黒月と同じWL-MOONLIGHTのみを搭載しているが
今回はステルスと呼ばれるエクステンションも装備しているようだった
「どうもこうもねぇ、そこのMTやらACやらの残骸が見えないのか?そいつらを追って来て
処理してたらいきなりソイツが飛び込んで来たんだよ。だから殺した、只それだけだ」
「・・・なるほど」
確かに、周りを見渡すとMTやACの残骸が転がっている
エンフィールドがAC用特殊ライフルを見つけ、それを拾いに向かうと
突然外から無数の爆発音がした
すぐさま上を見上げると強化ガラスの向こうに映っていたのは
鉄色の特攻兵器らしき物とその中心に居るAC用輸送ヘリ
「・・・アレがお前らが私等を退けた結果だ、よーく目に焼き付けろよキザ野郎」
「・・・」
エンフィールドはそのまま無言でライフルを拾うと一番近い補給の出来る場所―レイヤードアリーナへと向かった
- 51 :CR-H95EE ◆1U4TFhNOR.[] :2006/01/31(火) 22:16:40.27 ID:g0NeXgnY0
- 投下完了
前スレの390台辺りで募集したレイヴン3人はとりあえず使わせて貰った、妄想してくれたレイヴンに感謝する
アルスたんに作って貰った設定を基に作ったのが炎天とフェイ=マオ
こいつは少し気に入ってる、つうか全員気に入ってるんだけどね
とりあえずまだこいつらはまだ使うかもしれない
そして何時かワイズ氏にレイヴンリポートを頼む可能性が浮上して来た
- 52 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 22:18:31.10 ID:zP9uaTj40
- >>51
乙
レポートはいつでも大丈夫です。SSに比べれば短いし。
結構文に悩むんですがね。少なければ無いし、多ければ省くし。
- 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:19:19.85 ID:w3NIKuHC0
- >>51
乙かレイヴン。
- 54 :偽・カドル ◆MORIAbYIss[sage] :2006/01/31(火) 22:20:21.26 ID:XpeWCQjA0
- ちなみに副産物。一階、ジャック モリ
次からは 偽・カドル ◆MORIAbYIss
>>40
すぐに随分と調子良さそうになるから安心するんだ、レイヴン
>>51
乙!
俺も何か書こう。
騙されながら。
- 55 :偽・カドル ◆1FJk.MORIU[sage] :2006/01/31(火) 22:21:05.35 ID:XpeWCQjA0
- こっちだった
- 56 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 22:25:58.88 ID:zP9uaTj40
- 並ぶとどっちがどっちだか解らないな。
さぁ、SSにも出て来たし。カラサワについて語り合おうじゃないか、皆。
- 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:27:24.16 ID:H56D9JvJO
- みんな、だいす…きっ……はぅっ!
もっとぉ…してぇぇっ!!
VIPACスレみんなでぇ…あ、ひゃんっ!もっと虐めてぇぇ!!!
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:27:34.13 ID:1StEZHkQO
- PSACの薄型・鋭角デザイン、発射音・弾速がよかった
- 59 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 22:30:29.25 ID:zP9uaTj40
- >>57
うるせぇ…特攻兵器ぶつけんぞ…
>>58
いつだったかカラサワはビームじゃなきゃヤダヤダ!ってやってた人か?
- 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:32:22.01 ID:1StEZHkQO
- >>59
俺もその人を思い出していたところだ。残念だけど、人違いよ
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:35:13.50 ID:aJnPdi9+0
- オレと友達の会話
友「お前のACって外見重視の機体ばっかりだよな……ガチ機体とか造らないの?」
俺「だってさ、自分の愛機が活躍する妄想する時にカッコ悪いと困るじゃん」
友「一理あるな……」
納得しちゃったよ!!
- 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:36:14.67 ID:jCUyOTnE0
-
ガチ機組んでてもいつの間にかビジュ機になってて困る
- 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:36:37.51 ID:wTcVfQbY0
- >>61
君たちは真理を把握した。
- 64 :偽・カドル ◆MORIAbYIss[sage] :2006/01/31(火) 22:37:37.96 ID:XpeWCQjA0
-
でも案外中量二脚で強くなるように組むとかっこよくなるよね。
- 65 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 22:37:40.00 ID:zP9uaTj40
- >>60
違ったか、でもとりあえず や ら な い か
ビジュ機で勝利する。これが目標。
- 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:39:33.71 ID:wTcVfQbY0
- >>64
中二はだいたいかっこいい。
- 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[絶滅] :2006/01/31(火) 22:39:49.07 ID:1StEZHkQO
- >>65
剥き出しのコックを撃ち込んでくれ!
愛機はヴィジュ機、それが俺のデフレスパイラル。
- 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:40:02.83 ID:aJnPdi9+0
-
ダイアモンは構えキャノンで止めを刺すのが俺のブシドー
- 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:40:38.84 ID:Mo8H2XmDO
- 今北産業
あれ、コテ増えた?
- 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:41:05.57 ID:w3NIKuHC0
- 唐澤の歴史
PSAC 強力だが対戦で当てるのは難しい。PP以降から何故かカテゴリが変わった。初心者救済おk。
AC2、AA 右手武器にイマイチ高火力武器が無かった為、重いが強力なビームバズーカ。初心者救済おk。
AC3、SL 重量が増大し、入手条件も初心者には少々厳しい。フォルム一新。
ACNX 虐待、そして名称変更。ジャック・Oのダンス。
ACNB、FF、LR 弾数が修正され、使おうと思えば使える。相変わらずの重量。
- 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:42:08.13 ID:aJnPdi9+0
-
頭、コア、腕、脚はメーカー統一してるな……RAKANが可哀想だが……
- 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:43:22.90 ID:w3NIKuHC0
- OB入門に最適だと思うけどな。>羅漢
- 73 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 22:43:47.95 ID:zP9uaTj40
- カラサワは理屈じゃなく、ただ良い。
なんだかんだいって威力あるし、あれはあれで格好良い。ただ重い。
ジナイーダだってカラサワがあれば、パルヴァライザーだって、カラサワがあれば。
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:45:26.61 ID:aJnPdi9+0
- >>72
RAKAN使う時は武器腕にしたり不気味っぽい雰囲気を出してるぜ!
俺はアトラスが好き、格納もあるしね
- 75 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 22:47:46.13 ID:zP9uaTj40
- 悪い、タイミングが悪い。
SSが完成した。
投下するべきかどうか。
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:48:07.39 ID:w3NIKuHC0
-
どうせならLRでNXのキサラギACパーツ一式揃えたかったな。
データ内には頭(ぐまっくす)あったんだしさ。
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:48:18.80 ID:1StEZHkQO
- NXで初めて 裸漢
入手した時は愛用した。あの車みたいなデザインに惚れた。
- 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:48:38.97 ID:w3NIKuHC0
- >>75
是非。
- 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:48:56.67 ID:cm9OUqSg0
-
EYE4+ジナコア+XS+モリ脚+20連動+NUMPHE+試練2+隊長リニア+タロスorグリフォン
ジナコアのあのくびれがいいんだよな
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:49:17.34 ID:aJnPdi9+0
- >>75
バッチコイ
- 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] :2006/01/31(火) 22:49:45.54 ID:dfTeZH/xO
- RAKANは素敵なコアだ。
妙に軽めなんだよな。
>>75
wktk
- 82 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 22:50:01.81 ID:zP9uaTj40
- >>79
それには同意
じゃあ、投下する。以下に。
- 83 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:52:04.09 ID:zP9uaTj40
- 少女と出会ってから、何度目の朝だろう。
長い時が経っているようで、実はそんなに日数は経っていない。
今日もまた、少女と共に目覚める。
気分は、あまり良くない。これからの事を思うと、良くなるはずもない。
これから少女は、まるで尋問のような扱いを受けるのだろうか。
犯人について知っている事。レイヴンとして今迄やって来た事。
第一、彼女がレイヴンだと信じてもらえるのだろうか。情報に、信憑性はあるのだろうか。
そんな事を、クレリスに言ったら彼女は真剣に答えた。
「クリフを連れて行く、勿論、彼が拒否しても絶対」
そして無理矢理に連れてこられた男、自称天才クリフ。他でもない彼女のACの管理をしていた人物。
アリアとは、初対面ではなかった。
「お、あん時の姉ちゃんじゃねぇか?」
「あん?何?」
が、アリアは彼の事を覚えてなかった。
クリフに(半ば脅迫めいた言葉で)指定した公園でのやりとりである。
「もの凄いおっかねぇ顔でエレベーターに突っ込んだろ?覚えてねぇのか?」
「…居たような、居なかったような」
必要な事しか覚えない、そしてその判断を下すのは自分。それがアリアの基本思考回路。
そしてアリアがクリフに下した判断は、不必要。
「まぁ、いいか」
クリフもまた、それを気にかけない。天才はくどくど考えないのだ、とは彼の弁。
「アリア、それで私は何処に行けば良いの?」
「あ、うーん。二人には別々の部屋で話を聞くって」
噴水を背に、そのまわりに腰掛ける三人。
あたりにはそれなりに人が多く、ベンチや芝生の上で朝食を取る人も居る。
周りはビルばかりでお世辞にも良い眺めとは言えないが、これはこれで壮観である。
「別々に聞き出して同じ事を言ってれば信憑性あり…って事か?面倒だなぁ、おい」
クリフが本当に面倒くさそうに欠伸をした。
- 84 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:52:26.45 ID:zP9uaTj40
-
「とりあえず、クレリスはカールが応対する…はず」
最後の言葉が下がり気味だったのを、二人は気づいたが問わない。
此処に居る3人全員が、細かい事は気にしない。そういう人間なのだ、偶然にも。
二人に各々場所を説明し、先へ行っててくれと告げてアリアはその場を後にした。
偶然にもその公園の端に見覚えのある人物が店を構えていたからだ。
別段用は無かった、が何故か会っておきたい気分だった。
訳の分からない事を自分に言い残した、その意味をもう一度聞いておきたくもあった。
アリアは、占い師カヅコ・ホリキの前に立った。
「…あんた、そう…あんたに言いたい事があってね」
自分より先に、いや、元々自分にも何か言いたい事があったわけではないのだが。
彼女はアリアにそんな事を言った。アリアは短く答えて、それを促した。
「実はねぇ、前の占い。なんか違うみたいなのよ」
「協力者が…なんとか?」
「そうそれ、あんた忘れてたのかい?」
図星である。
「だって意味が解らないんだもん」
すねてみても、カヅコはそれを放っておく。
「それでね、再度占い直したらとんでもない結果が出たのよ」
「とんでもない…?」
「良い?言うわよ?」
確認をしてみるが、前回同様やはり答えを聞かずに話し始める。
- 85 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:52:45.20 ID:zP9uaTj40
-
「協力者は、トロイの木馬。そしてあんたは、動じちゃいけない。何事にも、冷静に対処しなさい」
短い、結果報告だった。
(トロイの木馬?)
トロイの木馬、そういう伝説があるのは知っている。
要するに無害を装う有害なもの、とこの場合はとっても構わないのだろう。
「私に、これから何が起こるって言うんですか?」
「さぁ、所詮は占いだからねぇ…」
その割に、気味の悪い事を言う占い師だ。とアリアは思わざるを得なかった。
「協力者って…誰だろう」
「…あんたと、やっぱり、親しい人間だね」
「それが…トロイの…木馬?っていうか、敵?」
短い沈黙、後にアリアは信じられない言葉を聞いた。
「俺は此処だぁな、しっかりやれよカリム」
手をひらひら馬鹿みたいに振って最後に声をかけたクリフ。
「貴方じゃないんだし」
と返すも、既にクリフの姿は無かった。
暫く歩いて、扉の前に立つ。2回、ノックをすると声が返って来た。
男の声だ、若い。警察のお偉いさんだと、若くはないと思って居たクレリス。
扉を開けると、そこにはやはり若い男が一人。物憂げな顔で椅子に座っていた。
アリアの元恋人・カールがそこに居た。
- 86 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:53:03.54 ID:zP9uaTj40
- アリアはまた走った。
(最近走りっぱなしだな…って、そんな暢気な事言ってられないか)
ここから本社はそこまで遠くない、トロイの木馬の正体は、既に解っている。
信じたくはないが、仕方が無い。思い当たるのは一人だ。
ただの占い。たったそれだけだが、疑う気持ちはまったく無かった。
信じざるを、或いは得なかったのである。
そういう何かを、彼女は持っていた。
勿論、思い過ごしであればそれで良い。いや、その方が良い。
アリアは走った。
「君が…クレリス…レイヴン・カリム?」
憂いを帯びたたままの顔で、カールは聞いた。
クレリスはこの反応を怪訝に思ったが、気にせず答えた。
「ええ、私がクレリス・ワス・カリムです」
「そう…いや、まぁ良いか。君からは色々と話を聞かなきゃいけない」
(まぁ良いか?)
どうも言動が引っかかる、一体この男は。
やっとクレリスは思い出す、彼がアリアの元恋人であると。
そしてその彼が、思いも寄らない事を言ってのけた。
「まぁ、これは僕の苦労話なんだが、いやぁ本当に苦労したよ…」
オーソドックスな応接間でカールが、淡々と語り始めた。
クレリスの話を聞くためだったはずの彼が、自分の「苦労話」を。
- 87 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:53:48.61 ID:zP9uaTj40
- 「一体何を…?」
クレリスは疑問を声にしたが、カールは堂々と無視して話しだした。
「こんな所に入り込んで、色々細工して、それでもやっとレオンを始末するよう仕向けた」
奇妙な男だ、なにより、話している事が奇妙だ。
「レオン…仕向け…」
この男は、知っている。何もかも、そして今「苦労話」をしている。
クレリスは自分が危機的状況にあると、今やっと理解した。
「大体フェイがしくじるからいけないんだ。だから僕がこんなやっつけ仕事をしなきゃいけない」
大げさに芝居がかった台詞とともに呆れるように手を広げる。
憂いを帯びた顔は、既に狂気を帯びていた。
再会したときの、ルークの顔がクレリスの脳裏によぎる。
(まずい…)
思わず椅子から立ち上がる。が、目の前に銃口が突きつけられた。
「こういう仕事は僕に向いてない。いや、まったく。だからさっさと終わらせよう」
口元が奇妙に歪み、笑みともとれる形を作った。
- 88 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:54:14.03 ID:zP9uaTj40
-
『協力者は、あんたと非常に親密な人物だ。例えば、家族、恋人とか』
先ほど迄のカヅコの言葉が脳裏をよぎる。
『あんたにこうして占いの結果を告げる。そうすれば良い、それが私自身を占った結果なの』
なんだろう、やっぱり当てはまるのは彼しかいない。
捜査上重要な立場にいて発言権を持ち、自分に親密な人間。
なにより彼はレイヴンに精通した情報屋である、言ってしまえば彼の情報の信憑性は殆ど無い。
そして彼の提示した情報で自分はレオンを追いつめた。
だが結果はどうだ、彼は死んだ。それも完璧に用意されていた自殺とも言える方法だ。
もちろんそれを行った人物はまったく解らない。
だが場所はここ本社の隣である。結構簡単に行き来が出来てしまう。
此処に居る場所の多い彼ならできない事ではない。
やっぱり、当てはまるのは彼しか居ない。
信じたくも疑いたくもないが、捜査官として確かめないわけにはいかない。
部屋に入り、ただクレリスの安否を確認。いや、ただ側で一緒に話を聞けば良い。それだけで良い。
アリアは走った。着替えなんてしてる筈も無い。
廊下をまがり、階段を駆け上がり、クレリスの居る応接間へ。
(そうだ…クレリス…真実を知る人間が此処に…居るんだ)
既に自分の中で決意は固まった。彼は、彼は…
着いた。
此処をあければ全てが明らかになる。自分が馬鹿だった、とそう思えるかもしれない。
ドアノブに手をかけ、回した瞬間。部屋の中から一発の銃声が聞こえた。
消音装置を使った、小さい音。ドアの前に居たアリアだからこそ、その音が解って、そして絶望した。
彼女は、銃を構えドアを思い切り蹴り開ける。同時に、叫ぶ。
「クレリス!」
銃をカールに向ける。目でクレリスを確認しない。
カールだけを見据える。銃を持ったカールだけを。
それでも視界の隅に、横たわる少女の背中が見えた。
- 89 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:54:37.28 ID:zP9uaTj40
- 「アリア…?なんで君が此処に居る?」
「何言ってんのよ!あんたこそ何やってんの!」
叫んだ。が周りに人は居ない。クリフの居る部屋もまた、遠い。
カールは飛び込んで来たアリアにも銃口を向けた。
アリアもまた、カールに銃口を向けている。硬直を招く状態。
「…後始末だ」
「っ!」
思わず引き金を引きそうになった。元恋人と言えども、少女に発砲した男に。
彼女はチラリと少女の姿を見た、そして確認した。
(…どう、すれば良い…?)
「アリア、銃を下ろせよ」
嫌な笑みを浮かべて無理な事を言ってのけるカール。
「あんたも…下げなさいよ。拉致あかないでしょ…」
「やだよ、下げるのは君だ」
本当に、拉致があかない。
(どうする…?気を…引けばどうにか)
カールはしっかりと銃を構えている。隙は、どこにもない。
油断させるか、何かに気を引かせるかしなければ成らない。
ふと、自分の格好を見る。ブラウスとスカートだけ。熱いから、という理由の軽装。
(ベルトで叩き落とす…いや、そんなことしたら…あ、そう…か)
ニヤリと、彼女は思わず笑いそうになったところを無理矢理変えた。
苦痛の笑みに、カールには見えた。
「前の傷が…痛むのか?さて、この状態をどうする?」
「あ…はは。ただの…生理痛」
右手で銃を構えつつも、左手で腹部に手を添える。そこから、ベルトに触れる。
「アリア、君が現れるのは予想外だった。適当に偽装しようと思ってたのに…これじゃあ」
「いいざまよ…馬鹿やるからこういう目に…」
彼女は行動に出た。
- 90 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:55:01.75 ID:zP9uaTj40
-
誰もが予想し得ない行動。誰もが、驚かずにはいられない行動。
アリアが求めていたのは、カールの一瞬の躊躇、あるいは戸惑い。
彼は、気づいていない。何も、気づいていない。
彼女は手にかけたベルトを外し、緩めた。
(自慢の)細いウエストからベルトでかろうじてとめられたスカートが抵抗を失い、落ちる。
まっさかさまに、落ちる。
銃を構えた人間が、いきなりスカートを脱ぐ、もとい、ずり落とす。
床にパサリと落ち、勿論アリアは下半身下着姿となる。
常人には、驚きしか生まないこの行動に、やはりカールは驚いた。
「…なっ!?」
一瞬、その一瞬で全てが動いた。
まず、カールが驚いた。アリアの姿に驚いた。
アリアは何もしない、今更羞恥心も無い。ただただ真顔でカールを見る。間抜けな格好ではあるが。
全ては、少女クレリスだった。
カールは気づいていなかった、撃ってすぐにアリアという思いも寄らない闖入者のせいだ。
彼は彼女の状態を確認していなかった、気づいたのはアリアだけである。
彼女は一切血を流していなかった。
つまり、生きているのである。動く事が、カールから銃を奪う事が出来る。
その為の彼の一瞬の迷いを、アリアは生んだ。それを知ったクレリスが、動く。
「う…わっ!」
少女に脚を掴まれた引っ張られたカールはあっけなく、転んだ。
銃をもった手は、あらぬ方向を向いている。
アリアは、スカートなどほったらかして足を囲む邪魔なそれを靴を脱ぐように外す。
- 91 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:55:26.27 ID:zP9uaTj40
- 嘘だ、これは嘘だ。何かの間違いだ。
僕はしっかりと頭を打ち抜いた。何故こいつが生きている。
頭に銃口を押し付けて直接撃ち込んだんだ、生きている筈が無い。何故動く。
ほら…やっぱり、あるじゃ…ないか頭に、穴が空いてるじゃないか。
なんで、なんで血が出ていない?なんでこいつは動いてる?
なんでこいつの頭から損傷したACのようなスパークが出ているんだ。
「く…そぉ!」
蹴り飛ばす。吹き飛んだ。
『奴は簡単に死なない。文字通りだ』
ルーク、ルーク。ルークが僕を騙したのか。
何も教えられてない。こいつが人間じゃないなんて僕は知らない。
レオンを、あいつは役目を終えたから僕が始末するよう仕向けた。
こいつらも、僕の言う通りに馬鹿みたいに動いた。ルークも、ルークもそのはずだ。
でもまずはこいつを殺さないと、こいつを殺さないと。
- 92 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:55:48.96 ID:zP9uaTj40
銃を再び少女に突きつけ、引き金に指をかけた。
鮮血。
血が、血が、血が。
僕の血が、なんで僕が血を流してるんだ。
撃たれたのか、誰にだ、こいつにか。違う、こいつじゃない。
誰だ、君か。君なのかアリア。君が、僕を、この僕を、撃ったのか。
「ア…リア」
短く最期の声と共に、カールは息絶えた。
蹴り飛ばされたクレリスと、銃を構えたままのアリア。
銃口を突きつけられ今度こそ殺されてしまうと焦ってあまり、カールを撃ってしまった。
その事実を今更のように認識して、彼女は崩れ落ちた。
手から、力なく銃が落ちる。自分の両手を見つめるアリア。そして、カールを見つめる。
「…あ…あぁ…」
崩れたアリアに、クレリスが近寄った。プリマ並に、泣きそうな顔だ。
でもそれも一瞬、クレリスを見たアリアはその表情を驚きに変えた。
クレリスはやはり撃たれていた、だが死んでも居ない、血も流れていない。
穴から見えたのは、機械。
- 93 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:56:11.61 ID:zP9uaTj40
- 「え…?クレ…リス?」
パチパチ電流が流れる額を手で覆うクレリス。
「改めて、言うわ。私はクレリス・ワス・カリム。今年で23歳になる」
見かけせいぜい10歳におまけした程度の要望の少女が、少女の格好をした何かが、告げた。
恋人を撃ち殺した事もどこかへ消えた。目の前の現実にただ驚くだけのアリア。
「貴方が私を出したあれは、私をこの身体に移す為のもの…らしいの」
「どういう…事?」
「重傷を負った私を…ルークがあれに納めた。脳核を残して、私は子供の機械の身体に移された」
「ロボット…?」
「身体はね。ちゃんと脳が機能してる。私は本物のクレリス、器が違うだけ」
理解しがたい内容だった、が彼女の姿を見る限り疑う余地はない。
「アリア、とりあえず人が来ちゃうから…スカートはかないと」
アリアは、未だに下半身下着姿だった。
- 94 :第九章 正しい選択[sage] :2006/01/31(火) 22:56:25.80 ID:zP9uaTj40
- 様々な混乱が、この後にあった。
応接間の死体。操作に協力していた人間の死体。
アリアは責任を問われなかった、が責任を感じていたのはクレリスだった。
自分が銃では簡単に死なないと彼女に伝えていれば、或いは彼を殺さずに済んだのかもしれない。
元恋人を自分の手で殺す、なんて事をさせずに済んだかもしれない。
彼女は混乱が治まった後に、アリアに謝った。
アリアは、心なくそれを制した。
過去は、変えられない。もし知っていてもやはり撃った可能性も、また無いとは言えない。
それより、自分が死ぬような場所に撃たなければそれで良かった。とアリアは言った。
クレリスは流せると以前知った涙を、思う存分流してアリアに謝った。
彼女もまた、昔愛した人間をこれから追う立場に居る。或いはレイヴンとして殺さなければならない。
アリアに対する謝意なのか、これからの自分における悲しみなのか、もしかすると両方なのかもしれない。
涙の理由は色々思い当たる節が多すぎて、どうして流しているのか解らなかった。
クレリスとクリフ、そしてカールの死が示す今迄の情報操作の痕跡。
それらを元に、捜査は急展開を見せる事になる。
クレリスとアリアは一日中様々な所へ引き回されたが、結局最期は自由の身になった。
アリアは刑事責任を、クレリスはレイヴンとしての過去を、それぞれ問われなかった。
だからこそ、二人は共にこの乱れた世界を正そうと決めた。
ルークもまた、違った解釈と方法で世界を正そうと決めた。
どちらが正しいのかは、もう誰にも解らない。
- 95 :偽・ワイズ ◆SceoGUPUsQ[sage] :2006/01/31(火) 22:59:41.89 ID:zP9uaTj40
- 第九章終了
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