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  • 第十二話 ウィルス

vipac @Wiki

第十二話 ウィルス

最終更新:2006年02月03日 00:24

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だれでも歓迎! 編集
第十二話 ウィルス

『だ、だめぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!』

その瞬間カナミの脳裏にレンナと過ごした日々が、鮮明に映し出された動画のように流れ、
目の前の光景はスローモーションのように流れて行き、
カナミの認めたくない現実が、嫌でもカナミのその藍色の瞳へと、刻まれてゆく。
『ぁ、ぁぁ、、そんな、、、。』
何度見直しても、目の前にはレーザーブレードで上半身を切り裂かれたACが、地に膝をついている。
そしてその前には、漆黒の重量二脚ACが立っていた。右腕にはWH04HL-KRSWを持ち、重装甲に固められたACだ。

漆黒のACが、カナミのAC INNOCENTのほうへと、その体の向きを変える。
「ようこそ。我が施設の中枢へ。」
カナミの目の前からのACではない。部屋のどこかからだろうか、声が聞こえてくる。
「レンナ=フォーチュン、、まさかここまでたどり着くとはな。
 侮りがたい存在だったが、彼女はもういない。」
涙を流し無力に震えるカナミを知ってか知らずか、声の主は語り続ける。
「君はあの牧場の娘だな。」
声の主が尋ねる、、が、カナミは返事をしない。
「レンナ=フォーチュンに感謝せねばならないな、
 我々の求めていたサンプルを、ここまで誘導してくれたのだから。」
『サン、プル、、?どういう事、、、?』
カナミがその言葉に反応し、声の主に尋ねる。
「ふむ、、教えてやろう。君は感染体だ。」
どういう事だろう、とカナミは思ったが、声の主はその答えをすぐに述べた。
「我々が以前の施設で研究していたウィルス、TRExβ223というものがある。
 それは我々が生体兵器を研究していたさい、生体兵器に感染したウィルスの変異体だ。
 そして君は、そのウィルスに感染しているのだよ。」
なぜ、、、?どうして、、、?
カナミの頭に、その言葉が延々と流れて行く。
今まで生きてきて、そのようなウィルスに感染するような機会に遭遇した覚えが無かったからだ。
そんなカナミをよそに、声の主が語り続ける。
「昔、ある偶然、、いや、奇跡だろう。
 兵器のFCSに新しい未来予測システムを組み込んだ、まったく新しいパーツを作ろうとしていた時、それは起きた。
 そのパーツの原理は火器管制に空間認識能力に長けた生体神経部品を利用し、
 ロックオン対象物の機動予測の計算力を著しく上昇させるというものだったのだが、
 生体部品が研究者の手違いで同施設で研究していた、とあるウィルスに感染してしまってね。
 生体部品は全てダメになったが、そのウィルスは変異を起こし、感染した者に未来予測の能力を与える新たなウィルスが誕生した。」
カナミにとってそれは、夢物語のようにも聞こえた。

声の主の語りは続く。
「その夢のようなそのウィルスを我々はさっそく、強化人間技術へと利用する事にした。
 たが、、、元が同施設で研究していたウィルスというのが足かせとなった。
 本来致死率100%のウィルスだったそれは、感染し死に至るまでの間しか、その能力を宿主に与えなかったのだ。
 その時間は感染してから一週間であり、それを我々は克服する事ができなかった。
 そんな時、君達家族が現れた。
 最初に確認したのは、市民の定期健康診断で発覚した、君の父親、寺杷だった。
 ウィルスに感染した経歴は不明だが、感染してから一年以上経っても発病していなかった彼は、
 我々の研究対象として興味深い男だった。
 だがしかし彼は我々が目を向けた瞬間、謎の失踪をし、その後我々の施設はレンナ=フォーチュンによって破壊された。」
声の主がいったん語るペースを止めるが、しばらくの間の後、再び語り始める。
「数年後、新たな施設に移り研究を再開した我々の元に、寺杷の情報が入ってくる。
 どうやら牧場を経営しているらしいとの事で、我々はその牧場の調査に向かった。
 手始めに牛を盗み、牧場の牛にウィルスが感染しているかをチェックした。
 牛達に感染はしていなかったが、空気感染の可能性を捨てきれない我々は、
 それからも定期的に牛達を盗み続けた。」
『あなた達が、レンナさんの言ったとおり、牛泥棒、、、!』
「その通りだ。だがしかし、ここで困った事が起きた。
 キサラギ内部で細菌兵器や生物兵器等の研究への反対派の権力が強くなり、
 証拠隠滅のため、反対派からレイヴンが各地の施設へと送り込まれた。
 そのさい君達の牧場にも、我々の記録を元にレイヴンが差し向けられた。」
そのレイヴンが父を殺したレイヴンだったという事は、カナミにも容易に予測がついた。
「牧場に送られたレイヴンは、牧場を守っていたレイヴンである寺杷に対抗するため、
 腕利きのランカーレイヴンが送られた。
 我々は貴重なサンプルが失われてしまう事を恐れ、当初、君をさらう予定で部隊を向かわせた。」
『どうして私を、、。』
「寺杷も感染者だったが、我々の調査によるとその時、
 未来予測の能力が発現していたのは、君だけだった。君は気づいていなかったようだがな。
 そこで我々は寺杷と反対派が送ったレイヴンが戦っている間に、サンプルとして君を回収するつもりだったのだ。
 だがしかし、我々の部隊が到着した瞬間には既にAC同士の戦いに決着がついており、
 そこで別のサンプルを回収できた我々は、君をさらう事をやめ、施設に帰還した。」

カナミはここで、ふと声の主の言葉に疑問を持つ。
『別の、、サンプル?』
研究者はカナミの反応を見て、カナミに向け言い放った。
「まだわからないのか。君の目の前にいる者が、寺杷だ。君の父親だ。」
カナミには、声の主が何を言っているのかわからなかった。わかりたくなかった。
『嘘、、言わないでよ。』
「初めて君の目の前に現れた時、わかったとてっきり思っていたんだがな。
 ウィルス感染者は、他の感染者が近くにいる事を察知できるどころか、訓練や能力のレベル次第で、
 その個人の特定や、おぼろげだがそれの意思や未来を感じたりできる事も、我々の研究からわかっていた。
 君は父が死のうとしている時、何も感じなかったのか?
 以前父が再び君の前に現れた時、妙な気持ちを感じなかったのか?」
研究者が言うとおり、父が敵レイヴンに命をかけて戦おうとしていた時、カナミの心には不安のような気持ちが広がっていた。
だが、以前の依頼の時、カナミは気絶していた。
しかし気絶していなくとも、カナミにはそのような事がわかるとは、とても思えなかった。
『お父さんが、、あなた達に、協力するわけない!!』
カナミは全力で、声の主の言葉を否定した。だが、、
「君の父親は、我々の手で兵士として調整を受けており、もはや我々の道具なのだ。」
声の主が、カナミの精神の逃げ場所を無くすかのように、追い討ちをかける。

カナミが呆然としていると、その部屋に、以前カナミを罠にかけた女のACがやってくる。半壊状態だ。
「来たか、感染体No.02。」
声の主が出迎えると、感染体No.02と呼ばれた女が、カナミに語りかける。
「ふん、、。もう何も言う気力が無いみたいね。ま、当然ね。」
女がカナミを鼻で笑う。
「あぁ、そうそう、良い事を教えてあげようか?」
カナミは、まだ何かあるのかと思いながら、それに耳を傾ける。
「感染体No.00、あなたのお父さんだけど、私がもらっちゃったわ。」
女の言葉が、カナミには理解できなかった。
「あなたのお父さん、ACの爆発に巻き込まれたショックで、記憶喪失だったのよ。
 でもね、あなたの存在は おぼろげに覚えてたらしくて、かなみ、かなみって、毎日病室のベッドで寝ながらうなされるの。
 だから、私が代わりの存在として、彼に与えられた。
 私も彼が気に入ったから、毎日こう呼ぶの、、、」
『やだ、やめてよ、、。そんな、、、。聞かせないで、、!』
「"お父さん"、ってね。」
『嫌、嫌だよぉ、、嘘だよね、夢だよね、こんなの!』
カナミは錯乱し、自問自答を繰り返す。
「嘘じゃないわ。これが現実よ!
そういうわけで、私は貴様が邪魔でしょうがない!!」
女は突然口調を荒げカナミに向かって叫ぶと、アサルトライフルを向ける。
「待て。」
そんな女を、さきほどの声の主が制止する。
女は舌打ちをし、銃を下げる。
「どうだろう、カナミ君。一つ提案があるのだが。」
声の主が、半ば狂乱になりかけそうな、カナミに言う。
「君が投降し、我々の実験体になるなら、父親を君に返そう。」
そんな、と女が声の主に向かって言うが、声の主はペースを濁す事なく、カナミに語り続ける。
「どうだね?悪い提案じゃない。また親子揃って、平和に暮らせるぞ。」
カナミはそれを聞き、そうしようと思えた。
もし声の主の言うとおりにすれば、実験体としての毎日が待ち、声の主が言うような虫の良い日々は送れないだろう。
だがしかし精神をズタズタに追い詰められたカナミには、冷静な判断を下せなかった。
「もしもその通りにするなら、"はい、わかりました。キサラギの実験体となる事を望みます。"と一言言うがいい。
 そうすれば、素晴らしい日々が待っている。」
この一言を言わせるのはほとんど声の主の趣味であったが、カナミの心を折るのにも十分な威力もあるだろう。
さぁ言え、さぁ言え、と声の主は心を湧かせ、カナミの一言を待つ。
カナミはもう何も考えられず、誘導に乗ってしまい、その一言を発し始めた。
『はい、わかりまし、、』

カナミが言いかけたその時、女のACの真上から銃弾の雨が降り、女のACをコナゴナにする。
「な、何者だ、、、?!」
声の主が、銃弾の雨と共に振ってきたモノへと叫ぶ。
煙の中を動き、瞳を怪しく光らせるそれは、一言、そう答えた。
「俺の名は、、リム・ファイヤー。」
その名を聞いて、声の主が驚愕する。
「リ、リム・ファイヤー!?感染体No.02め、仕留めず逃げてきたのか!!」
絶望に打ちのめされているカナミに、一言リムが叫ぶ。
「お前が守りたかった父から受け継いだものを、今ここで、全て壊すつもりか?」
カナミはそんなリムの言葉に、ピクりと体を反応させ、正気を取り戻しはじめる。
さらに、カナミの耳にノイズ交じりにありえないはずの声が聞こえてくる。
「―か―み―ゃん―」
それは、破壊されたと思っていた空色のACからの通信だった。

「―なみちゃん―かなみちゃん、聞こえる?!」
『レンナさん?!』
空色のACはコアが派手に破壊されたように見えたが、紙一重のところでコクピットが無事だったようだ。
『よかった、、。』
「かなみちゃんが叫んだ瞬間、あのACの踏み込みが甘くなって、コクピットはギリギリ斬られずにすんだみたい。
 ごめんね、すぐに生きている事を教えてあげられなくて、、気絶してたから、、、。」
無理もない。相手の踏み込みが甘かったとはいえ、それ相応の衝撃を、レンナはコアに受けていた。
『いえ、いいんです。生きていてくれたから。』
喜び、泣きながら満面の笑顔で言うカナミ。
その横でさきほどの声の主は、計算外の展開に心を打ちのめされていた。
「バカな、、くそっ、感染体No.00!奴らを始末し、感染体No.01を確保しろ!!
 逃がさんぞ、、!」
感染体No.01とはカナミの事なのだろう、施設の隔壁が閉じ始め、漆黒のACが行動を開始する。
「そうはさせん。」
リムが応戦し、相手をけん制しつつカナミとレンナへ、指示をする。
「かなみ、、それと、レンナという奴。俺がここを引き受ける。お前達は、施設の外へ戻れ。」
『リムさんは?』
「俺は、お前達の作戦領域離脱を確認した後、ここを脱出する。」
そう言うリムに対して、レンナが言う。
「あの人は、、強いわ。それに、いくらあなたでも、ここに一人じゃ死ぬわ、、、!あなたも一緒に、、、」
レンナが途中まで言いかけると、リムが再び答える。
「俺はお前達二人を生かす依頼を受けた。
 それを確実に遂行するため、俺は一緒に行けない。」
そう話している間にも、隔壁が降りて行く。
「さぁ、はやく行け!でなければ、俺がお前達を殺す!!」
「ありがとう。」
レンナが一言、リムにお礼を言う。
「かなみちゃん、彼の言う通りにしましょう。
 お父さんは大丈夫。彼らの重要な実験体である限り、無事に生き続けるわ。
 ここは私達が生き残って、再び彼らと出会える日を、待ちましょう。」
『、、、わかりました。』
空色のACが進入口へ向かい、部屋から脱出すると、INNOCENTもそれに続いていく。
INNOCENTが進入口の通路に登りきると、いったん止まり、カナミがリムに対して叫ぶ。
『リムさん、本当にありがとう。絶対、生き残ってください。
 次会う時は、こんな所じゃなくて、、』
「はやく行け。」
『、、はい!また、会おうね!!』
「あぁ。願わくば、その時はお前がレイヴンを辞めてくれている事を願う。さらばだ。」
二人が会話をし終えると、進入口の隔壁が閉まったのだった。

「さぁ、行くわよ、かなみちゃん。ついてきて。」
通路を疾走していくINNOCENTと空色のAC。
「ここを右。」
INNOCENTと空色のACが、最初にレンナが進入してきたであろうゲートの道へ入る。
「あとはここを左に曲がって、まっすぐ行けば外よ、、、!」
だんだんと明るい光が見え始め、外へ外へと近づいて行く。
二機のACが施設の外へと脱出した瞬間、それは現れた。
「なんなの、、?あれは、、、。」
それは赤色の、ほぼACのコアサイズの大きさの、レンナがまるで見たことの無いような兵器群だった。
空からいくつもの数のそれが襲来し、街を破壊していく。
『街が、、、。』
カナミとレンナがそれを呆然と見ていると、空を円軌道で飛んでいた兵器群のうち数体が、
INNOCENTと空色のACに向かって飛んでくる。
「危ない!」
危機一髪で回避するINNOCENTと空色のAC。
「ここにいたら危険ね。何がなんだかわからないけど、すぐにレイヤードに入りましょう!!」
幸いそこは牧場からも近かった事で、レイヤードへの入り口も近かった。
「あと少しよ!あそこまで行けば、、。」
二機のACが全力でブーストを吹かし、レイヤードの入り口へと走る。

『やっとついたぁ、、。』
無事レイヤードへ続く通路へ入り、二人は安堵した。
だがしかし、予想外の事態が起きる。
空から降ってきていた兵器群のうち一機が、通路まで追いかけてきたのだ。
油断していた二人は回避する事ができず、それは空色のACに直撃してしまう。
『レンナさん!』
そこまでダメージの蓄積していた空色のACはついに限界を迎える。
レンナはACから脱出しようとしたが、コクピットハッチが壊れて脱出ができなくなっていた。
ACのコクピットは搭乗する時、その機体のサイズ上複雑に組み込まれており、
その機構が破壊されていると、まず脱出は不可能になる。
「ACがもう、動かない、、。」
そうしている間に、兵器群が通路へとAC目掛けて進入をしてくる。
それを次々と撃ち落すINNOCENT。
『どうしたら、、弾も無限には続かない、、、。』
「かなみちゃん、私を置いて、あなただけでも生き延びなさい。」
レンナがカナミの身を案じ言う。
『できないよそんな事!』
カナミは全力でそれを否定し、叫ぶ。
「ダメよ!このままここにいたら、あなたも死んじゃう!!
 私は、あなたに死んでほしくないの。絶対に、、。」
それはレンナの心からの願いだったが、カナミにはできなかった。
カナミはなんとかできないかと懸命に考え、一つの結論を出す。
『これしか、、無いね。』

カナミは意を決すると、ACの腕部マニピュレーター精密制御用の装置を腕に装着する。
「何をする気なの、、?」
『レンナさんのコクピットのハッチを、ACでこじ開けます。』
たしかにそれはACのパワーと器用さを利用すれば、可能な事だった。しかし、、
「だめよ!その間、あなたは無防備になるわ!!」
その通りだった。ハッチを開けるのに両手を塞がれた形で、空色のACを守り抜くには、
迫り来る兵器群からINNOCENTが身を挺して空色のACを守らなくてはならない。
それはまさに、命がけの作業だ。
『私は、もう何も、大事なものを失いたくないの。命を懸けてでも。
 今までずっと、命を懸けてレイヴンになって牧場と私を守ったお父さんの気持ちが、理解できなかった。
 だけど今は、それがすごく良くわかる。』
「かなみちゃん、、、。」
INNOCENTが、空色のACのコアに手をかける。
『レンナさんが、手紙で私を妹みたいって言ってくれて、すごく嬉しかった。
 レンナさんがお姉さんだったらいいな、っていつも思ってたから。
 これからもまだいっぱい一緒にしたいがあるから、、だから、絶対に死なせない!!』
INNOCENTがコアからコクピットを引き出す作業を、淡々と続けて行く。
そんなINNOCENTへ、通路の入り口から兵器群が進入し、次々と突撃していく。
損傷が次々と深刻になってゆくINNOCENT。
「ダメ、ダメ、、!このままじゃ、私が助かっても、かなみちゃんが、、!!」
『大丈夫、、、。』
その状況がいつまで続いただろうか、INNOCENTが空色のACのコアからレンナを引き出す事に成功する。
『やった、、あとは!』
すぐにカナミはINNOCENTをその場で360度旋回させ、入り口側に向かせる。
「かなみちゃん?なにを、、。」
『INNOCENTを壁にして、あれの進入を防ぎます。』
カナミはINNOCENTをオート操作にすると、コクピットのハッチを開き、タイミングを計り、降りる。
『さぁ、急ご!!』
そう言うと、カナミはレンナの手を引き、一気に通路を走りぬける。
「(かなみちゃん、、。なんだかすごく、逞しくなったね。)」
レンナはその時、カナミの小さな背中が、とても力強く思えた。

カナミは通路の突き当たりのゲートの中にレンナと共に到着すると、後ろを振り向き、INNOCENTの様子を見る。
狭い通路だった事が幸いし、INNOCENTはただその場で銃を撃っているだけで、
ロックオンサイトに入ってきた兵器群を、次々と撃ち落としていた。
だがしかし、それも少しの間だけだった。
次第に勢いをました兵器群にINNOCENTのペースが追いつかなくなり、
レイヴンの乗っていないそれは、普段の力強さが嘘のように、突撃してくる兵器群の前に力なく沈黙した。
静かに通路に膝を突くINNOCENT。
兵器群が次々と突撃し、少しずつバラバラになっていくINNOCENTを見てカナミは、言った。
『ありがとう、、INNOCENT。そして、さようなら。』
ゲートが閉まりはじめ、その中に少しずつ消えて行くINNOCENTの姿は、
まるでこれからの世界の姿を、予感させるものだった。

続く

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