F-zug・FD-zug(Fツーク・FDツーク)はドイツ鉄道で運行されていた列車種別の一つ。
Fernschnellzug(フェルンシュネルツーク)などの略で直訳すると「遠距離急行列車」。日本の「特急」に相当する種別。戦前は
FD-zugを、戦後はF-zugを名乗った。
ドイツ鉄道の最上級種別として戦前に登場した。登場当時のドイツの座席等級が4等級制である中、1~3等車までを連結、後に3等級制に改められたときには1~2等、2等級制のときには1等のみと、常に上位等級の車両と、これに食堂車を連結した短い編成が一般的で、上流階級向けの文字通り「特別な急行列車」であった。なかでも豪華列車として知られる「ラインゴルト」には特別にFFDの種別が用いられた。また同じく名車として知られる「フリーゲンダー・ハンブルガー」もFD-zugの一員であった(のちに種別はFDtに改められた)
戦時中は運行が取りやめられたが戦後には再び復活、西ドイツ国鉄が発足してからはF-zugを名乗るようになった。
また
気動車特急はFt-zugを名乗り、当時最新鋭のVT08.5形特急気動車が花形長距離列車として活躍した。
1957年に同じ最上位格の列車として国際特急TEEが運行を始めてからも国内の速達列車の主役であったが、このころには社会の変化により二等利用客の長距離列車需要が増加、一等のみで構成されていたF-zugの人気は衰えていき、1968年に新特急種別の「インターシティ」が登場し、置き換えられていった。
関連項目
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最終更新:2016年12月27日 21:18